2019年05月05日公開
2019年05月05日更新
ファイトクラブのネタバレと感想!難解映画のあらすじ・結末と伏線を解説
カルト的名作映画「ファイトクラブ」のあらすじを結末までネタバレ解説します。数々の伏線、制作秘話、ラストの解釈、観た人々の感想も合わせてご紹介。「ファイトクラブ」は鬼才デヴィッド・フィンチャー監督による1999年公開のアメリカ映画。経済的に満たされた日々を送りながら不眠症に悩まされる「僕」は、自分と正反対の男タイラー・ダーデンと出会います。二人が始めた「ファイトクラブ」は、やがて巨大な反社会的組織として暴走を始めます。タイラーの正体、「僕」が下した決断についてもネタバレします。
ファイトクラブとは?
ファイトクラブの映画作品情報
ファイトクラブの概要
「ファイトクラブ」は 1999年公開のアメリカ映画です。監督はデヴィッド・フィンチャー。エドワード・ノートンとブラッド・ピットが主演を務めました。あらすじは、型通りで味気ない人生を送る「僕」が、石鹸セールスマンのタイラー・ダーデンと出会います。生きている実感を取り戻すために二人が始めた「ファイトクラブ」は、やがて巨大な反社会的組織へと成長していきます。
作家チャック・パラニュークの同名小説が原作の映画「ファイトクラブ」。公開当時はその内容から賛否両論を呼び、6300万ドルの製作費に対して興行収入は良くありませんでした。しかしDVD発売後から人気を呼び、現在は「カルト的名作」と評価されています。
ファイトクラブの予告編動画
映画「ファイトクラブ」の予告編動画です。物語のあらすじが紹介されています。退屈な日々を送る「僕」に、タイラーは暴力的なショック療法を施します。彼のアイディアは「ファイトクラブ」という集団へと発展。しかしマーラという女性が関わり、二人の仲に亀裂が生じます。テーマソングにはアメリカのロックバンドPixiesが1988年にリリースした「Where Is My Mind?」が使われています。
本記事では映画「ファイトクラブ」のあらすじを結末までネタバレ解説します。映画「ファイトクラブ」に散りばめられた数々の伏線や、制作秘話、観た方の感想もご紹介します。
ファイトクラブの映画監督
映画「ファイトクラブ」の監督はデヴィッド・フィンチャーです。1962年8月28日生まれ。アメリカ合衆国コロラド州デンバー出身です。1992年に『エイリアン3』で映画監督デビュー。1995年『セブン』が4週連続全米1位の大ヒットに。その他に『パニック・ルーム』『ゾディアック』『ドラゴン・タトゥーの女』『ゴーン・ガール』など数々のヒット作を手がけています。
ファイトクラブのあらすじネタバレ
あらすじネタバレ①騒乱計画
人間の脳神経の映像で物語は始まります。脳の持ち主は主人公の「僕」です。「僕」はタイラー・ダーデンにによって銃口をくわえさせられ、脅されています。二人がいる建物の周囲では、「騒乱計画」により複数の巨大ビルに爆弾が仕掛けられています。あと少しで起爆装置が作動。「僕」はこうなってしまった経緯を思い返します。
「僕」は、自動車会社のリコール調査員として全米を飛び回っていました。IKEAのカタログを再現したような部屋に住み、金銭的にも物質的にも不自由のない生活。しかし、重い不眠症に悩まされていました。「僕」の癒しは、難病患者のグループセラピーに通うこと。患者の悲痛な告白を聞き、一緒に心ゆくまで泣くと眠ることができました。
そんな日々を壊す女性が現れました。あちこちのグループセラピーに顔を出すマーラ・シンガー。彼女が自分と同じ「見物人」だと気付いた「僕」は泣けなくなり、不眠症が再発します。「僕」はマーラに、参加するセラピーを分担しないかと持ちかけます。万が一、予定が変更になったときのため、「僕」はマーラの連絡先を聞きます。
飛行機で調査先を飛び回る「僕」は、機内でタイラー・ダーデンという男に出会います。タイラーは「飛行機事故で酸素マスクを使わせるのは、酸素で頭をハイにするためだ」などと言い、「僕」は彼に興味を持ちます。二人は同じスーツケースを使っていました。タイラーの職業は、石鹸の製造と販売でした。
飛行機が到着し、タイラーと別れた「僕」。帰宅すると、マンションの部屋でガス爆発が起きていました。せっかく揃えたインテリアは焼け焦げ、泊まる場所もありません。マーラに電話をかけますが留守番電話です。タイラーから名刺をもらっていたので、電話して酒場で落ち合いました。タイラーは高級家具など物質的な豊かさを否定して「僕」を励まします。
タイラーはパートで映写技師をしていました。映画フィルムの1コマにポルノ映像を差し込むイタズラが彼のお気に入り。酒場を出ると、タイラーは「僕」に「泊めてやるから俺を殴れ」と言いました。タイラーの耳を殴る「僕」。タイラーにも自分を殴らせ、二人は殴り合いを楽しみます。
あらすじネタバレ②ファイト・クラブ結成
「僕」はタイラーの家で暮らし始めました。二人はいつもの酒場で飲み、駐車場で殴り合うことが習慣になりました。二人の格闘(ファイト)を目撃して、参加者が増えていきました。土曜の夜になると、駐車場に大勢の男たちが集います。
場所を酒場の地下室に移し、格闘の集いは「ファイトクラブ」と名付けられました。タイラーは次々と新しいルールを作りました。「クラブのことを口外するな」「力尽きたらストップのかけ声で試合終了すること」「試合は1対1」「シャツと靴を脱ぐこと」「試合は時間無制限」「入会初日には必ず闘うこと」実生活では大人しい男たちが、ファイトクラブでは闘いに没頭しました。
入会者はどんどん増加しました。ある日、マーラから「最近セラピーに出ていない」と電話が入ります。「僕」は「新しい会」に参加し始めたと説明します。マーラは大量の睡眠薬を飲んでいました。面倒になった「僕」は受話器を放置します。翌朝、マーラは「僕」とタイラーが住む家にいました。
「僕」が受話器を放置したあと、タイラーはマーラを迎えに行き、肉体関係を結んだのです。マーラはたびたび訪ねてきて、タイラーと体を重ねるようになりました。「僕」は新しい居場所までマーラに踏み荒らされ、不愉快になります。そんな時、ガス爆発事件の担当刑事から連絡が入ります。事件当時、「僕」の部屋の錠は何者かに壊され、自家製の爆発物が仕掛けられていたというのです。
あらすじネタバレ③石鹸づくり
タイラーの作る高級石鹸の材料は、痩身エステで吸引された人間の脂肪でした。タイラーは石鹸作りをしながら「脂肪酸から分離したグリセリンは、ダイナマイトの材料になる」と説明します。タイラーは突然「僕」の手に水酸化ナトリウムを振りかけました。「僕」の手の甲は焼けただれます。タイラーは暴れる「僕」を押さえつけ「人生最高の瞬間を味わえ」と言いました。彼の手の甲にも焼いた跡がありました。
「ファイトクラブ」のビラをコピー機に置き忘れた僕は、上司に問い詰められます。「僕」はいつの間にかタイラーの口調で上司を脅していました。「僕」はセラピーで知り合ったガン患者のボブと再会します。彼もファイトクラブに加入していました。ボブは、ファイトクラブのボスの名はタイラー・ダーデンだと言います。自分もファイトクラブの重要人物だと思っていた「僕」は気分を害します。
タイラーはファイトクラブのメンバーに「宿題」を出しました。最初の宿題は「他人にケンカを売って負けろ」というもの。メンバーは日常生活の中で、見知らぬ人にケンカを仕かけました。僕は上司の部屋で自分自身を激しく殴り、暴行されたと嘘をつきます。会社が訴訟を恐れたため、「僕」は沢山のお詫びの品と在宅勤務の権利を手に入れました。
ファイトクラブの結末ネタバレ
結末ネタバレ①派手な爆破
タイラーの「宿題」に従ったメンバーによる暴行、イタズラ、犯罪行為が続きました。ファイトクラブは各地に支部が誕生しました。メンバーの中から「スペース・モンキーズ」が生まれました。頭を剃り、名前を持たず、タイラーに服従する軍隊のような組織です。タイラーが絶対的な権力を持ち、「僕」はクラブから疎外されていきました。
ついにスペース・モンキーズは火災テロを起こしました。タイラーが企てた「騒乱計画」の第一歩です。計画の目的は、資本主義に反旗をひるがえし、大企業などの社会権力を破壊すること。「騒乱計画について何もたずねるな」というルールにより、「僕」は計画の全貌を知ることができませんでした。タイラーは「僕」のマンションを爆破したことを告白し、「僕」を乗せた車を事故に遭わせ、姿を消しました。
スペース・モンキーズは広場のモニュメントを爆破。ボブが警察に撃たれ犠牲となりました。「僕」がボブの名を呼ぶのを聞き、メンバーたちは「騒乱計画のために死ねば名前がもらえる」と勘違いします。クラブを恐れた「僕」はタイラーが残した航空券から彼の跡を追います。どの大都市にもファイトクラブがありました。「僕」はある支部のバーの店主に「あなたはタイラーさんです」と告げられます。
結末ネタバレ②僕とタイラー
「僕」は慌ててマーラに電話します。マーラは「僕」をタイラーと呼びました。電話を切ると、ホテルの部屋にタイラーが現れました。タイラーは自分を「僕」の理想の姿、別人格だと説明します。「僕」は、タイラーと自分が同一人物なのだと気付きます。これまでずっと一人で格闘し、ファイトクラブを作り、騒乱計画の指揮を執っていたのです。
「僕」は意識を失います。目覚めると、かけた覚えのない通話記録が残っていました。「僕」は電話をかけた場所を訪ねて回ります。睡眠時間は日に日に伸びており、その時間は自分がタイラーになっているのだと気付きます。スペース・モンキーズは大量の爆弾を作った形跡を残して地下室から消えていました。
「僕」は彼らの残したメモから、銀行などの企業ビルを標的にした同時爆破テロが実行されることを知ります。通報しますが、警察官すらもファイトクラブのメンバーでした。「僕」はマーラに好きだと告白し、これまでのことを謝ります。マーラの身にも危険が迫るだろうと考え、「僕」は無理やり彼女をバスに乗せました。
「僕」は警察署に駆け込み自首しますが、刑事の中にファイトクラブのメンバーがいたため殺されかけます。「僕」は警官の銃を奪い逃げ出しました。騒乱計画の資料を頼りに標的のビルへと向かいました。爆弾を発見し解除しようとすると、再びタイラーが現れました。爆弾の解除に成功しますが、タイラーは「僕」に襲いかかります。「僕」は階段から落とされ意識を失いました。
結末ネタバレ③最後の手段
オープニングの場面に戻ります。意識を取り戻し、口に銃口を入れられた「僕」。爆発まで2分30秒。タイラーは金融街が崩れて社会が平等になった姿を嬉々として語ります。「僕」は計画を中止するよう頼みますが、タイラーは拒否します。
「僕」は自分自身に「これは妄想なのだ」と言い聞かせます。気付けば銃を手に入れていました。タイラーを道連れにするため「僕」は銃を咥えて発砲しました。タイラーは口から硝煙を吹いて消えました。ひどい傷ですが、「僕」は生きていました。そこにマーラがメンバーに誘拐されてやって来ます。メンバーを追い払い、「僕」はマーラと二人きりになりました。
マーラは「僕」の傷を見て心配します。「僕」はマーラに「出会いのタイミングが悪かった」と言います。爆破時刻が訪れました。閃光をあげ、次々と巨大ビルが倒れていきます。崩壊する街を眺めながら、「僕」とマーラは手をつなぎました。
ファイトクラブの伏線解説
伏線①オープニング
人間の脳神経をたどるようなオープニング映像。監督は脳の恐怖をつかさどる中枢を表現していると語っています。全ては一人の男の脳内で起きているという伏線です。また、主人公の頭脳を通して世界を見ることにより「観客が主人公と一体化する」演出となっています。
伏線②会社を見回すシーン
「僕」が会社で「眠れないと、すべてが朦朧と遠くにかすんで…」と独白するシーン。コピー機の向こうに一瞬タイラーが映るサブリミナル。「サブリミナル」とは、認識できない速さで人に何かを見せることで、潜在意識にそのイメージを植え付けること。二人が出会う以前から「僕」の中にタイラーはいました。
伏線③医者との会話シーン
「僕」は不眠症の診察を受ける場面で「たまに眠って起きると別の場所にいます」と語っています。睡眠中にタイラーとして行動している伏線です。
伏線④睾丸ガン患者の会合
病院の廊下で、医師に睾丸ガン患者の会合に出るよう提案されるシーンで、医者の後ろに一瞬タイラーが映ります。また、会合の場面でもタイラーはサブリミナルで現れます。
伏線⑤立ち去るマーラを振り返るシーン
患者の会合が終わり、「僕」が立ち去っていくマーラを探して振り返るシーン。マーラの姿に重なるようにタイラーが映ります。再びサブリミナル。
伏線⑥空港での移動シーン
「僕」は「違う時間に違う場所で目覚めたら、違う人間になれる?」という独白のあと、タイラーとすれ違います。タイラーは「僕」が理想とする「違う人間」なのです。
伏線⑦ホテルのテレビCM
ホテルに到着した「僕」がテレビをつける場面。大勢のウエイターたちが「ようこそ!」と両手を広げるCMで、右側にタイラーがいます。このシーンのあと、タイラーがウエイターとして働いている描写があります。
伏線⑧鞄を取るシーン
飛行機で偶然隣り合わせたタイラーが自分と同じ鞄を持っていて、「僕」が驚く場面。二人が同一人物である伏線が分かりやすく張られています。
伏線⑨タイラーの説明シーン
「僕」はタイラーを「夜型だった。人が眠る時間に働く」と説明します。ラスト近くで、「僕」の不眠症は眠っている間にタイラーとして働いていたことが原因だと判明します。
伏線⑩読書シーン
タイラーの家で、「僕」は人間の臓器が一人称で語る小説を読みます。そこに「僕はジャックの脳の延髄です」「僕はジャックの結腸です」という一説が登場します。「僕」もまた別人格を持った自分の脳(タイラー)に操られているという伏線です。
伏線⑪ボブに呼び止められるシーン
患者の会で知り合ったボブに、「僕」は「コーネリアス?」と呼び止められます。「僕」は映画から引用した偽名を使っていました。コーネリアスは『猿の惑星』に登場するチンパンジーの名前。主人公の手助けをしますが「人類の敵」として処刑されてしまうキャラクターです。タイラーは手下たちを「スペース・モンキーズ(宇宙の猿)」と名付けていました。
伏線⑫タイラーの独白シーン
タイラーがカメラ目線で「職業が何だ。財産が何の評価に?」と独白するシーン。独白を終えたあと、タイラーの怒りで画面が歪みます。映像が小刻みに震え、フィルムの両端のようなものが見えます。タイラーが虚構の存在であることが示されています。
伏線⑬キッチンでのマーラとの会話シーン
キッチンで「僕」がマーラと会話するシーンで、タイラーは地下室にいます。「僕」とタイラーは同一人物のため、二人が第三者と同時に並ぶことはありません。タイラーが事故を起こす場面では車内にスペース・モンキーズがいますが、事故のあと「僕」は運転席側から引っ張り出されます。「僕」は運転しながら一人で話していたのです。
伏線⑭ビールを持った僕のシーン
ビールを持った「僕」が自宅から出てくるシーンで「タイラーだけが計画の全容を知っている。だが質問は禁じられている」という独白が入ります。質問を禁じることによって、タイラーは別人格だとバレることを防いでいました。また、「僕」に計画を知られずに済むメリットがありました。
伏線⑮飛行機で全米中を移動するシーン
「僕」の職業は、自動車会社のリコール調査員。もともと調査のため全米中に出張していました。仕事で各地を飛び回っている間にファイトクラブの支部を作ったことが示唆されています。
伏線⑯ビルの崩壊するラスト
ビルが崩壊するラストで、一瞬男性器の映像が差し込まれます。映写機の仕事をしていたタイラーがイタズラしたかのようなサブリミナルです。まるでタイラーが現実世界に存在するかのような演出で、遊び心が感じられます。
伏線⑰ラストのもう一つの解釈
「僕」は死んでしまったか
ラストで「僕」は、自分を銃で撃ち抜くことでタイラーを倒します。即死かに見える重症ですが、「僕」は生きていました。そしてマーラに「僕を信じて。これからは全て良くなる。出会いのタイミングが悪かった」と言い、手をつなぎました。果たして「僕」は死んでしまったのでしょうか。
原作小説と映画の違い
原作では「天国でマーラに会える」という一説があり、主人公は死んでしまうことが示唆されています。映画の「僕」は自分を撃って死亡し、その後の描写は「死後の世界」なのだという解釈もできます。しかし傷を負いながらも彼は立ち上がり、その瞳は輝いています。それはタイラーという存在を乗り越えることができたからでしょう。
タイラーの持つ「父性」
ファイトクラブにおけるタイラーは「父性」そのものと言えます。「僕」と正反対の自信家で、筋肉隆々の体、行動力とリーダーシップを持っています。作中に「誰と戦ってみたい?」「父親」という二人のやり取りがあります。「僕」の父は、彼が幼い頃に家庭を捨て、女性と出て行ったことが言及されています。タイラーも自分は母子家庭で育ったと語ります。
「僕」は父に対して憧れとコンプレックスを抱いているのです。タイラーは「僕」の手の甲を焼き「痛みを受け入れろ」と命令します。これは、父が子に与える「大人になるための通過儀礼」に似ています。マッチョなタイラーへの憧れは、育て導いてくれる父への執着なのです。
父を乗り越えた「僕」
タイラーという「父」を倒した僕は、希望に満ち溢れていました。「僕」がマーラを避けていたのは、彼女があまりに自分に似ていたから(同族嫌悪)でしょう。父性への執着を乗り越え、「僕」はやっとマーラと自分自身を受け入れることができました。しかし直後に大規模テロは実行されてしまいました。世界は混乱に陥り、「僕」は逮捕されるかも知れません。なので「出会いのタイミングが悪かった」のです。
ファイトクラブの見所
見所①制作秘話
「ファイトクラブ」の制作を決定した20世紀フォックスは、「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソンや、「トレインスポッティング」で知られるダニー・ボイルを監督候補に入れていました。しかし二人とも実現は難しく、最終的に原作の熱烈なファンだったデヴィッド・フィンチャーに白羽の矢が立ちました。
見所②ミスリード
ファイトクラブには「信頼できない語り手」の手法が有効に使われています。「信頼できない語り手」とはアメリカの文芸評論家ウェイン・ブースが提唱した技法で、小説内でわざと読者を騙そうとする語り手や、記憶があいまいだったり精神的に錯乱していて話の信憑性が低い語り手を意味します。アガサ・クリスティーやカズオ・イシグロの小説などによく登場します。
「ファイトクラブ」の結末は、主人公の「僕」は記憶障害で、別人格のタイラーに体を乗っ取られていました。まさに「信頼できない語り手」です。
見所③バードマンとの関連
「ファイトクラブ」と似たテーマを扱っているのが、第87回アカデミー賞最優秀作品賞受賞の「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」です。「バードマン」には「ファイトクラブ」のオマージュが多数散りばめられています。「ファイトクラブ」の「僕」役のエドワード・ノートンが出演しており、演技は上手いが問題行動ばかりの俳優を演じています。
見所④ブラッド・ピットなどのキャスト
「ファイトクラブ」にはブラッド・ピット、エドワード・ノートン、そして端役ながらジャレッド・レトなどの人気キャストが出演しています。タイラー・ダーデン役には、当初ラッセル・クロウも候補に上がっていました。エドワード・ノートンは「ラリー・フリント」での演技が評価され「僕」役に抜擢されました。
ファイトクラブに関する感想や評価は?
感想や評価:ブラッド・ピットの存在感
『ファイト・クラブ』1999年 エドワード・ノートン、ブラッド・ピット主演。安全や豊かさの裏で失ったものへの回帰が主題だと思いました。かっこいいブラッド・ピット…誰でも憧れでしょう…素晴らしい存在感!この映画の最大の良さは衝撃的な忘れられないラストです✨ pic.twitter.com/ix4DAh6Yan
— chiyomi★映画&ドラマ垢 (@chiyomik1) October 18, 2018
ここからは映画「ファイトクラブ」をご覧になった方の感想や評価をご紹介します。「ファイトクラブ」はキャストの評価が高い作品でした。Twitter上ではタイラーを演じたブラッド・ピットがかっこいいという感想が多く上がっていました。また「ブラピのカリスマ感が最高」「クルクルと表情を変えるエドワード・ノートンがすごい」などの感想も上がっています。
感想や評価:結末等とにかく話の展開が素晴らしい作品
ファイトクラブ
— K坊 (@movieloverfine) August 13, 2017
個人的評価9
平凡な会社員の主人公が行商人タイラーの交流を通して変化していく様を描く作品!
物語の中で次第に謎が深まっていき、最後は驚きの展開に!
上手く視聴者に違和感を感じさせる作り、納得させられる結末等とにかく話の展開が素晴らしい作品!#映画好きと繋がりたい pic.twitter.com/jRHYFIkuH7
映画「ファイトクラブ」はストーリーと結末を高く評価する感想が多数見られました。やはり主人公とタイラーが同一人物だったという結末に驚く人は多かったようです。「結末を知るとそれを踏まえてもう一度観たくなる」といった感想や、「納得させられる結末」「衝撃の結末」などの感想が寄せられました。
感想や評価:生きるとは何か、考えさせられる
ファイトクラブ
— ぎぎちゃ 夜行性 (@Himeros_omega) December 17, 2018
ずっとボクシング映画だと思って観てなかったんですけど、、良かったです。私達の気づけないサブリミナル、伏線。終わってみて1つ1つ回収。生きるとは何か、考えさせられました。
ちなみにラストシーンのあれに気づいた時感動しました笑
「戦いを始めろ。生きていることを証明しろ」 pic.twitter.com/7PQOmZBal8
「ファイトクラブ」は「メッセージ性が高い」という感想も多く寄せられています。非常に哲学的な内容と演出が評価されています。資本主義への疑問や、一個人の幸福についてなど様々な視点での問題定義がされている本作。見る人によって違ったメッセージが得られるのかも知れません。
ファイトクラブの映画ネタバレまとめ
今回は映画「ファイトクラブ」の作品情報、あらすじ結末ネタバレ、張り巡らされた伏線、観た方の感想についてご紹介しました。映画「ファイトクラブ」のあらすじは、物質的に満たされながらも不眠症に悩まされる「僕」が、石鹸セールスマンのタイラー・ダーデンと出会います。二人が始めた「ファイトクラブ」は、やがてテロを起こし暴走を始めます。
「ファイトクラブ」のあらすじ結末は、タイラーは「僕」の別人格。「僕」は自身を撃ち抜くことでタイラーを倒し、愛するマーラの手を取ります。「ファイトクラブ」にはサブリミナル映像など数多くの伏線が張られていました。観た人々からは「とにかく話の展開が素晴らしい」という感想や「生きるとは何か、考えさせられる」「衝撃の結末」という感想が寄せられていました。
本記事を読まれて「ファイトクラブ」に興味を持たれた方、また観返したくなった方は、この機会に是非鑑賞されてみてはいかがでしょうか。