マトリックスのあらすじ・結末をネタバレ解説!映画タイトルの意味や登場人物も紹介

映画界に1つの革命を起こした作品として今でも高い人気を誇る作品がマトリックスです。今でも数々のネタが他の作品でリスペクトされていると同時に技術面でも現在見ても遜色ない程に評価を受けている作品です。今回はマトリックスシリーズの全体的なあらすじや各映画の結末、登場人物をネタバレすると同時に、マトリックスという映画のタイトルの意味などもネタバレありで解説していきます。

マトリックスのあらすじ・結末をネタバレ解説!映画タイトルの意味や登場人物も紹介のイメージ

目次

  1. マトリックスとは?
  2. マトリックスの映画あらすじ・結末をネタバレ
  3. マトリックス2の映画あらすじ・結末をネタバレ
  4. マトリックス3の映画あらすじ・結末をネタバレ
  5. マトリックスの意味や謎をネタバレ解説
  6. マトリックスの登場人物・キャスト
  7. マトリックスを観た人の感想や評価は?
  8. マトリックスの映画ネタバレまとめ

マトリックスとは?

マトリックスの作品情報

マトリックスは1999年に公開された映画であり、同時に以降に展開されたシリーズの総称でもあります。監督を務めたアンディとラリーの兄弟監督の知名度を一気に高めた作品であり、サイエンスフィクション作品ながら様々な要素を孕んだ作品です。同時に当時はまだ主流とは決して言えなかったVFX技術を取り込んだ斬新な映像表現を取り入れた作品としても高い評価を受けています。

1999年のアカデミー賞では、視覚効果賞、編集賞、音響賞、音響編集賞と4部門を受賞するなど高い評価を受けると2003年にはマトリックス2となる「マトリックス リローデッド」、さらに同じく2003年にはマトリックスシリーズ完結作となるマトリックス3「マトリックス レボリューションズ」が公開。全米の歴代記録を塗り替える程の社会現象となりました。

マトリックスの予告動画

マトリックスは20年も前に公開された映画ですがその影響力の高さから今でも予告編を確認する事ができます。これが20年前に公開された映画の予告編かとは思えない程に当時にすれば先進的な技術を使い世界を驚かせた映画の予告編なのでそのクオリティの高さを感じる事が出来る予告編となっています。

マトリックスの映画あらすじ・結末をネタバレ

ここからはマトリックス映画3部作のあらすじを順にネタバレありで結末まで紹介していきます。まず初めに1999年に公開された記念すべき第1作「マトリックス」のあらすじをネタバレありで結末まで紹介します。

あらすじネタバレ:謎のメッセージ

表向きは大手ソフトウェア会社の一プログラマーとして働いている主人公トーマス・アンダーソンは、裏では天才ハッカーネオとしての顔を持っていました。ネオとしては危ない仕事を引き受ける事も珍しくありませんでしたが、それすらも日常の一部として平穏な生活を送っていました。そんなネオの元にある日、謎のメッセージが届きます。

「マトリックスが見ている」というそのメッセージはネオのパソコンの画面に勝手に表示されます。その直後、ネオの前にトリニティと名乗る謎の美女が現れ、彼女に連れられる形で謎の男モーフィアスと出会う事になりました。そこでネオは「この世界はコンピュータによって作り出された仮想の世界である」と衝撃的な事実を告げられるのです。

あらすじネタバレ:救世主

ネオはモーフィアスからこのまま仮想の世界で生きるか、現実の世界で目覚めるかの選択を迫られます。ネオは現実世界で目覚める事を選びました。現実で目を覚ますとそこは船の中でモーフィアスが船の船長を務めていました。ネオは船の仲間として迎え入れられます。

そしてモーフィアスはネオにネオを迎えた理由を聞かせます。現実世界では人類は滅亡の危機に貧しておりモーフィアスは人類を救う救世主を探しています。そしてネオこそがその救世主であるというのでした。話の後、モーフィアスはネオに仮想世界の中での戦闘術を教え込みます。その裏ではモーフィアスの船の一員であるサイファーが暗躍を図っているのでした。

あらすじネタバレ:選択

ネオは次にモーフィアスの案内で預言者と呼ばれるオラクルに会う事になります。オラクルはネオに「自分の命」と「モーフィアスの命」を選ぶ未来が遠くない未来訪れると告げます。そしてその未来はオラクルの元からの帰還中にすぐに訪れました。モーフィアス達と敵対するエージェントがネオを危険視して軍隊を率いて襲撃してきたのです。モーフィアスは自身の命を顧みずネオを逃がす事に成功します。

しかし上記でもネタバレしているようにエージェントと口裏合わせをしていたサイファーの裏切りもあって複数の仲間を失う事になってしまいます。命からがら現実世界に戻れたのはネオとトリニティーだけでした。しかしネオは自分の命よりもモーフィアスの命を選ぶ事を選択。狙われるのを承知で再びマトリックスの世界に飛び込みます。

結末ネタバレ:マトリックス

なんとかモーフィアスを救出する事に成功したネオでしたがそこにエージェント達のリーダー格であるエージェントスミスが姿を表しネオとエージェントスミスと交戦を開始します。一方でネオによって救い出されたモーフィアスにも現実で危機が迫っていました。2つの世界での死闘で先に決着が付いたかに見えたのはネオとエージェントスミスの戦いでした。ネオがエージェントスミスの放った銃弾に当たり死亡してしまうのです。

エージェントスミスの勝利に終わるかに見えた戦いはトリニティーの言葉によって救世主として覚醒したネオによって華麗な逆転劇を見せます。圧倒的な強さでエージェントスミスの破壊に成功すると現実世界に帰還。現実世界に迫る驚異すらも防いで見せました。そうしてネオは仮想世界マトリックスの中で超人的なパワーを得る事になるのです。

映画第1部であるマトリックスの結末はネタバレするとネオのワンシーンで締めくくられます。電話ボックスから電話をかけていたネオが電話ボックスから出ると空に飛翔していく形で結末となっています。

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マトリックス2の映画あらすじ・結末をネタバレ

ここからはマトリックス3部作の2作目「マトリックス リローデッド」のあらすじをネタバレありで結末まで紹介していきます。先にネタバレしておくとマトリックス3部作は2作目であるリローデッド制作時点で3作目である「マトリックス レボリューションズ」の制作が決定しておりそれぞれで結末を迎えるというよりも前後編に近い展開になっています。

マトリックス2の映画あらすじ

マトリックスリローデッドは前作で解説が不十分だった現実世界の状態が補完される形から始まります。現実世界はコンピューターの侵攻で人類が生きる都市は最後の一つであるザイオンだけになっていました。最後の1つとなったザイオンはコンピューターとの徹底抗戦を構えていましたが、コンピューター側はついに25万にも及ぶ軍隊を編成、72時間後にはザイオンに侵攻する準備を進めている事がザイオンにも分かっていました。

前作でモーフィアス達がネオを探していたのはこの窮地から救う為であり、その為ネオを人類を救う救世主であるとしていたのです。

ザイオン救出

救世主としうて覚醒したネオは預言者オラクルの元を訪れます。ザイオンを救う最善の方法を問う為です。オラクルはコンピューター達の根源(ソース)に行く必要がある事、そのソースへネオが行く為にはキー・メーカーの助けが必要だと語りました。オラクルの元から帰る道中、エージェントとしての立場を捨てネオへの復讐に燃えるエージェントスミスが襲撃してきます。

スミスはネオに敗れないように本来エージェント達には許されない自身のコピーを行い何百人ものスミスを作り出して一斉に攻撃します。ネオは前回手に入れた超人的な能力の1つである空を飛ぶ力でその場を逃れました。急死を脱したネオはキーメーカーを連れ出す事にも成功キーメーカーが作り出した扉の鍵を開く事でソースに向かう道を開く事に成功します。

しかしその代償としてヒロインであるトリニティーが危機に瀕する事になってしまいます。そしてネオはマトリックスの創始者と対面する事になります。そこでネオはモーフィアス達の行動も踏まえて全てがコンピューターによって描かれた計画、シナリオである事を知らされてしまいます。

その部屋には2つの扉が用意されていました。右の扉はそのままソースへと続く扉でザイオンを救う事ができます。左の扉はマトリックスに続く扉でした。左の扉を選べばトリニティーを救う事が出来ます。ネオは左の扉を選んでトリニティーの救出を優先します。

現実世界に戻ったネオ達の眼前を襲ったのはネオ達の船、ネブカドネザル号を襲うイカ型ロボット「スクイッティ」でした。ネオによってスクイッティは撃退されますが、ネオは意識不明の状態に陥ってしまいます。当然ソースにも行っていないのでザイオンの危機も救われていません。ネタバレするとそんな状態でマトリックスリローデッドは結末を迎えています。

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マトリックス3の映画あらすじ・結末をネタバレ

マトリックスリローデッドが明らかにマトリックスレボリューションズを意識した結末を迎えているだけにその内容が気になるという人は非常に多いです。ここからはマトリックス3部作の完結作、マトリックスレボリューションズのあらすじをネタバレありで紹介していきます。

マトリックス3のあらすじ

マトリックスリローデッドの結末で現実世界と仮想世界の狭間に囚われる形になったネオ。モーフィアスやトリニティー達によって現実世界に救出されるとネオは未来を観る力を得ていました。その上でオラクルの元を訪れます。オラクルは「未来はネオかスミスが決めて、今夜、争いは終わる」と宣言します。ネオ達がオラクルの元から帰った後、オラクルの元を訪れたのはスミスでした。

スミスの目的はオラクルの身体を乗っ取る事でした。スミスはそれによってオラクルの能力であった未来視の力を手に入れます。ネオはザイオンを救うべく、行動を開始。機械の都市であるマシンシティに向かいます。そこで船に忍び込んでいたベインの身体を乗っ取ったスミスと交戦。両目を潰されながらも倒す事に成功します。

人間VS機械の争い

一方でザイオンはスクイッティの大群に襲われ始めていました。電磁パルスを放つ事でなんとか一掃する事に成功しますがそれはザイオンの防衛機能をも無効にする諸刃の剣でした。次に攻撃を受ければ防衛機能がない裸のザイオンは滅ぼされるような状態に陥ってしまいます。

マシンシティに向かうネオとトリニティーに対しスクイッティが襲いかかりますがスクイッティは既にネオの敵ではありません。しかし戦いに集中するあまりに船がマシンシティに衝突、その影響でトリニティーが倒れてしまいます。ネオは悲しみの心を抑えマシン達の首領格である統合意識体と面会を果たします。ネオはそこでエージェントから離脱し、今や共通の敵となったスミスを倒す事を条件に侵攻の停止を提案します。

意識統合体にとってもスミスの存在は目の上のたんこぶでした。制御下を離れたスミスを野放しにする事は出来ません。ネオの提案を受け入れてザイオンへの攻撃を中止します。こうして人間対機械の戦いは結末を迎えます。

シナリオ通りにならない展開

統合意識体の約束を取り付けたネオはスミスとの決戦に向かいます。オラクルを始めとした多数の人間を取り込んだ事でネオを上回る力を得ています。ネオは苦戦を強いられる事になりますが、スミスの口から突然オラクルの言葉が放たれます。オラクルがスミスに取り込まれたのはネオを擁護する為の罠でした。ネオはオラクルの言葉を信じスミスを吸収、消滅する道を選ぶ形で戦いを終結させます。

そもそも本来コンピューターのシナリオ通りだったはずでしたが、そこに起こった2つのイレギュラーがスミスとネオの存在でした。2人の存在によってシナリオから大きくハズレた展開になってしまったのです。

複雑化の要因とは

ネオには能力覚醒以前から、何かに接続しているわけではないにも関わらず電子に対する影響力を持っていました。電子に影響力を持つという事は現実世界とマシンの世界両方に干渉力を持つという事です。そしてそんなネオが覚醒してしまった事から本来人間には不可能であるマシンの世界に侵入することが出来てしまいました。

さらに想定外だったのがスミスです。あらすじでは省略していますが第1作の戦闘中、スミスがネオの身体を乗っ取ろうとして失敗したシーンがありました。このシーンでネオの持っていた救世主としてのプログラムがスミスにも転写されてしまったのです。その為スミスはエージェントから離反し、両者と敵対する第3勢力となってしまいました。それもまたシナリオが複雑化した理由の1つです。

マトリックスの意味や謎をネタバレ解説

マトリックス3部作のあらすじは紹介した通りですが、マトリックスはあらすじを見るだけでは理解できない部分が多く解説を要する作品です。そもそも「マトリックス」というタイトルでさえ意味が分からないタイトルとも言えます。ここからはマトリックスの世界をより理解する為にいくつかの要素を順を追ってネタバレ有りで解説していきます。

マトリックスとは

マトリックスのそもそもの語源は「子宮」を意味するラテン語の言葉で、転じて「何かを生みだすもの」という意味の言葉になっています。同時に数学の授業で習う行列式でも用いられる言葉でもあります。これらの意味合いを含めて小説家のウィリアム・ギブスンが自身のSF小説の中で電脳の現実世界、ヴァーチャルリアリティの事を指して「マトリックス」という表現を使ったのが始まりだと言われています。

映画マトリックスとしてはやはりSF世界の意味合いで使われる電脳世界を指して使われていると考えるのが妥当だと言えますが、そのテーマにはラテン語の「何かを生みだすもの」という意味合いも内包しているといえるのではないでしょうか。

電脳世界(マトリックス)で生かされてる理由

映画マトリックスの中では人は電脳世界に囚われる形で生かされています。しかし機械達は何故このような事をする必要があったのでしょうか?それは作中で断片的に語られているマトリックスの世界での現実世界での歴史が関係しています。現実世界ではITや人工知能が発展した結果、ロボットが自我のようなものに目覚めます。人間はロボット達を酷使し続けた結果、ロボット達が反逆を起こして戦争になるのです。

戦争はロボット側が優勢に進んでいきました。追い詰められた人間達は最終手段として核の使用を決定、黒煙で空を覆います。これは多くのロボットが太陽光によってエネルギーを得ている為、太陽光を遮断する事でその動力源を断とうとした為です。そこでロボット達は「人間をエネルギーに変える」技術を開発しました。しかしこの技術は「昏睡状態では人間はすぐに死んでしまう」という問題を抱えていました。

ロボット達は人間に仮想現実を見せる事で人間の脳に生きていると錯覚させる事で問題を解消する術を見つけます。この仮想現実こそがマトリックスの世界です。生まれた時からこの世界で生きる人間はそこが仮想世界である事も知らずに一生を過ごす事になります。こうして人間を培養する事でロボット達は自身達の動力源としているのです。

マトリックスの創設者

マトリックスを作り出した創設者は映画の中でも姿を見せるアーキテクトと言われるプログラムです。形式上人間の老人の姿を取っていますが厳密にはプログラムが人間を模した物であって上記の培養された人間のような存在ではありません。アーキテクトが作り出したマトリックスプログラムは「完璧な世界」をシュミレートするものでした。しかしここには1つ問題がありました。

それは完璧な世界に人間の脳が拒絶反応を起こしてしまう事です。そこで用意されたのがオラクルでした。オラクルもまたプログラムの一種です。彼女はアーキテクトが作り出した世界には存在し得ない「不確定要素」を生みだす事でマトリックスを安定させる役割を担っていたのです。これは作者の解釈もあると考えられますが不確定要素があってこそ人間は初めて生きていると実感出来るという事だと言えます。

目覚めた人間の目的

しかしそんな安定した世界においてもイレギュラーが起きる事があります。それがモーフィアスやトリニティー、その仲間達である「目覚めた人間達」です。目覚めた人間達はマトリックスプログラムを破壊する事を目論んでいます。そうすることで人類を開放しようとしているのです。彼らは人類最後の都市としてザイオンを形成しています。

しかしあらすじの中でも解説ネタバレしているようにこの行為自体もロボットによって仕組まれたシナリオの中での出来事です。ロボットからしてみれば彼らはコンピューターウイルスのような存在で、いわばバグです。そんなバグがザイオンという1箇所に集まっている事で管理しやすくするのがコンピューター達のやり方です。

救世主システムとその存在意義

そんな中に置いて救世主であるネオの存在はここまでのネタバレ解説だけでは却ってロボット達を阻害する存在になるのではないかと考えられます。しかしそれさえもロボット達は織り込み済みです。ロボット達はネオという救世主の存在をバグとして目覚めさせた上で取り込む事でマトリックスのシステム自体のアップデートを図る事が目的です。

その為、あらすじの中で様々な出来事こそ起こっていますがその意味する所は救世主であるネオがアーキテクトの前で選択をするレボリューションズでのシーンに集約されています。ここでの選択こそが救世主システムが存在する意味です。ネタバレですが、既にこの救世主システムは5度正常に実行されネオ達の生きる世界はマトリックスVer6になっている事が作中で解説されています。

ネオが選んだ選択

しかしこのVer6の世界ではアーキテクトでさえ予想だにしなかった不確定要素が発生しています。ここまでのネタバレあらすじや解説を読むと分かるようにその最たる例が「エージェント・スミス」の存在です。間違いのないように解説しておくとエージェントはコンピューターウイルスである目覚めた人間達に対応するアンチウイルスの役割を担っています。つまりプログラムの一種です。

しかしスミスは救世主プログラムに触れてしまったが故に暴走してしまい制御できない状態になってしまいます。そんなイレギュラーな状態だったからこそ本来選ぶ事が出来ない選択肢であったはずの「ロボットも人類も救う」というネオの選択が許される事になったのです。結果としてネオはロボットに取り込まれマトリックスはアップデートされザイオンも存続するというそれまでにない結末を迎えています。

俳優の本格的な格闘場面

マトリックスが画期的だと言われる理由の1つが俳優に本格的な格闘シーンを演じさせた事にもあります。それまでのハリウッドの映画は「スタントマンに顔が映らないように戦わせる」「俳優にへっぴり腰でも戦闘させる」方法が主流でした。亜種として「格闘家を俳優にさせる」という方法が取られる場合もありましたが、いずれにしても俳優に格闘をさせる映画はありませんでした。

しかしハリウッドの世界を飛び出せば俳優に格闘をさせる映画自体は既に存在していました。それが香港映画です。香港映画でも格闘家を俳優にさせる方法で有名になった「ブルース・リー」「ジャッキー・チェン」などの例はありましたが、同時に俳優に格闘をさせる事で有名になった作品も多いです。そんな香港映画の手法をハリウッドに持ち込んだのがマトリックスだったのです。

新たな撮影方法

マトリックスで一番有名なシーンといえば「バレット・タイム」と言われる銃弾をエビ反りしながら避ける場面を想像する人は多いはずです。この手法は後の作品に多大な影響を与え、現在でもパロディーや模倣が行われる事が多いシーンです。このシーンはスタッフの様々なアイデアによって生み出されたシーンであると同時に試行錯誤が繰り返された新しい撮影方法だったと言われています。

ネオという名前の意味

マトリックスに登場する登場人物の名前にはそれぞれ深い意味が込められています。その中でも筆頭といえるのが主人公のネオです。ネオ(NEO)はONEのアナグラムであり、キリスト教で「TheOne」というと唯一神という意味になります。さらにはネオには「新しい神」という意味も込められています。登場人物の名前に込められた意味を探っていくとマトリックスのテーマがさらに深く見えるとも言われる程です。

マトリックスと江戸しぐさ

マトリックスの世界は「オリジナルのないコピー世界」だと言われています。マトリックスの中で形成されている世界は間違いなく模倣された世界ですが元になるはずのものが存在していないのです。これは現代の日本で言う所の江戸しぐさにも同じ事が言えます。本来はなかった江戸時代のマナーを「あった」と錯覚した人がいて広めた為にそれがさも現実に行われていたと錯覚するような状態です。

過激なテロリストの理論

マトリックスの登場人物はマトリックスに囚われている人々を救うために戦っている事は既に解説した通りです。しかしそこには大きな矛盾を孕んだシーンも登場しています。武器を持ち込む為という名代がある状況とはいえ、その救うべき相手である人間を銃殺しているシーンがあるのです。これらは過激なテロリストとしての思想を示していると言われる場面でもあります。

「英雄譚」の設定

ネオはあらすじの中でも触れたように、マトリックスの中では当初よく言えば普通の、悪く言えばうだつの上がらないサラリーマンでした。それが実は救世主だった事が判明した事で「英雄」となっていく物語です。この構成自体は他の有名作でも行われる手法です。この「英雄譚」がある事で深くその世界に入り込む事が出来ると言われています。

ネオ=タイラー・ダーデン=キリスト

そのような英雄譚は耳障りが良いものです。マトリックスの世界では機械に支配された世界からの開放に挑む英雄譚ですし、同年に公開された映画「ファイト・クラブ」のタイラー・ダーデンも痛みを伴って生きる実感を味合わせるという戦いに身を投じました。大雑把に言えば、キリストも他の宗教などに馴染めない物を集ったといえます。

このような思想は「現行の社会システムに反旗を翻す」という意味で共通しているといえます。その思想に共感を得る物にとっては彼らは紛れもない救世主です。しかし同時に現行の社会システム側から見ればテロリストの思想でもあるという事を間違えてはいけないと言えます。

マトリックスの登場人物・キャスト

マトリックスシリーズのネタバレあらすじとネタバレ解説をした所で、最後にマトリックスシリーズに登場する主要な登場人物を演じたキャストと共に紹介していきます。ネタバレあらすじの中では触れていないそれぞれの登場人物の過去などもネタバレしていきます。

ネオ(トーマス・A・アンダーソン)/キアヌ・リーブス

ネオは大手ソフトウェア会社のプログラマートーマス・アンダーソンとして、そして裏では天才ハッカーネオとして活動していた好青年です。しかしモーフィアスらと出会い、現実世界の住人となってザイオンを救うべく戦う事になりました。紆余曲折を経てネオは自身の消滅と引き換えにザイオンを救う事にも成功しています。

そんな登場人物ザイオンを演じたのがカナダ人俳優のキアヌ・リーブスさんです。1994年公開の映画「スピード」にて一躍脚光を浴びましたがその後ヒット作には恵まれず、マトリックスシリーズでようやく不動の人気を勝ち取る事になりました。

モーフィアス/ローレンス・フィッシュバーン

モーフィアスの名前は仮想世界では世界で最も危険なテロリストとして知られていました。その実伝説的なハッカーであり、工作船ネブカドネザル号の船長としてネオを探し回っていました。ネオ発見後はネオを救世主と信じて孤立する側面もありましたが基本的に他のものからの信頼も厚く、ネオをサポートし続けています。ちなみに名前の意味はギリシャ神話で夢を司る「モルペウス」の英語読みです。

そんな登場人物モーフィアスを演じたのはアメリカ人俳優のローレンス・フィッシュバーンさんです。俳優としては「地獄の黙示録」「TINA」などへの出演経験を持つと同時に大の日本アニメファンで、マトリックスが日本のアニメを意識しているという話から出演を志願しました。現在、マトリックスリローデッドに出演した女優ジーナ・トレスさんと結婚しています。

トリニティー/キャリー=アン・モス

マトリックスシリーズ通してのヒロインがトリニティーです。ネブカドネザル号の副船長であり、目覚める前には国税局のコンピュータにも潜入した過去を持つハッカーでもありました。ネオを現実世界に導いて以来ネオに惹かれています。リローデッドではネオによって九死に一生を得ますが、レボリューションズではネオに看取られながら息絶えるという悲しい結末を迎えたヒロインでもあります。

そんな登場人物トリニティーを演じたのがカナダ人女優のキャリー=アン・モスさんです。ヨーロッパでモデルとしてデビューした後、女優として転身しマトリックスでのトリニティー役で脚光を集めました。近年ではNetflixオリジナルドラマ「ジェシカ・ジョーンズ」にてジェリ・ホガースを演じ、以降の「ザ・ディフェンダーズ」シリーズまで出演していました。

エージェント・スミス/ヒューゴ・ウィーヴィング

マトリックスシリーズ通しての敵対者である登場人物エージェント・スミスは元々はエージェントのリーダー格として登場しました。ネオに倒されると同時に彼の一部をコピーしてしまった故にエージェントを離脱、ネオを執拗に狙う存在へと変貌してしまいました。尚作中唯一ネオの事を本名からアンダーソン君と呼び続けている存在でもあります。

そんな登場人物エージェント・スミスを演じたのはオーストラリア人俳優のヒューゴ・ウィーヴィングさんです。1983年に「逆光の中の青春」で映画デビューをすると徐々に知名度を高めました。「プリシラ」「ロード・オブ・ザ・リング」などにも出演しマトリックスも合わせて国際的な知名度を得ました。

ナイオビ/ジェイダ・ピンケット=スミス

マトリックス3部作の2作目から登場した登場人物であるナイオビはザイオンに所属する船長の中でも非常に勇敢な女性として知られロゴス号の船長を務めている人物です。過去にはモーフィアスと恋人だった関係もある登場人物でネオ達にもかなり協力的な態勢を取っています。

そんな登場人物ナオイビを演じたのがアメリカ人女優のジェイダ・ピンケット=スミスさんです。ナイオビ役で脚光を集めると「しあわせの処方箋」では製作総指揮を担当m「ベスト・キッド」や「ANNIE」など女優であると同時に制作側でも活躍しています。

パーセフォニー/モニカ・ベルッチ

ザイオンに対し中立の立場を取るエグザイルのメロビンジャン一味においてメロビンジャンの妻として登場する登場人物がパーセフォニーです。ネオの事を若い頃のメロビンジャンに似ているとして純粋に惹かれました。浮気をした夫に対し制裁として、ネオとのキスの条件付きながらキーメーカーを開放してくれた人物でもあります。

そんな登場人物パーセフォニーを演じたのがイタリア人女優のモニタ・ベルッチさんです。モデルとしてデビューした後、1990年に女優に転身しました。「ドラキュラ」「ドーベルマン」などに出演した経験を持っています。

マトリックスを観た人の感想や評価は?

ここからは既にマトリックスを視聴した人の感想をネタバレありで紹介していきます。マトリックスは既に公開されて20年が経過した映画ですが、知名度の高さ、クオリティの高さもあって現在でも非常に感想の多い映画です。

繰り返し見ている人もいればそれらの人におすすめされて初めてみたという声もあり、双方から映像表現のクオリティの高さに対して高い評価をする感想が見られます。登場人物の中で一番感想に名前が上がるのはやはりネオ役を演じたキアヌリーブスさんで、セリフからサングラスをかけた姿がカッコいいとする感想は非常に多いです。

ただやはり世界観や大きな流れは分かっても具体的にはネタバレありの解説がないと理解できないという感想も見られます。今回ネタバレしたようにマトリックスの世界は3部作を全て見た上で初めて理解出来る事も多いです。

マトリックスの映画ネタバレまとめ

マトリックスは3部作で綺麗な結末を迎えながらもその世界観から続編、或いは世界観を継承した新作が作られないかと今でも期待され続ける程に評価の高い作品です。そのあらすじはもちろん、1つ1つのネタが現在でも継承され、映像表現としても当時としては画期的だったとして現在でも模倣される事がある程知名度の高い作品です。

一方で単純にネタバレあらすじを読むだけではマトリックスの意味や流れを理解しにくく詳しい解説をネタバレ有りでみて初めてその意味を理解したと言われる作品でもあります。既に1度マトリックスを見たという人でもこれらのネタバレ解説を見た上で見ると改めて違う印象を受けたとする感想もある程です。

その映像美は公開から20年経過した今でも綺麗でネタバレあらすじやネタバレ解説を読んだ後であっても見るべき価値がある作品です。まだ視聴した事がないという人は今回のネタバレあらすじの結末を踏まえて、既に視聴した事があるという人もぜひ今回のネタバレ解説などを踏まえた上で改めてマトリックスシリーズを追いかけてみてはいかがでしょうか?

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