チアダンの使用曲・洋楽の曲名一覧！Beautiful Dayなどまとめ

2017年に公開された広瀬すず主演の映画『チアダン』。日本の女子高生が本場アメリカのチアダンス大会で優勝するという快挙を成し遂げた“実話”が元になっている作品です。ごく普通の女の子達がチアダンス部という部活を通してぶつかり合い傷つきながらもお互いに成長していき夢を現実にする姿は観客に感動と勇気を与えました。

チアダンの使用曲一覧にはグラミー賞受賞者のシンガーソングライター「ゴードン・チェンバース」が歌う『Beautiful day』など映画のシーンを考え抜き製作されたオリジナルソングが多く使用されています。また全39曲入りのオリジナル・サウンドトラックも好評発売中です。そんなチアダンのダンスシーンにピッタリな洋楽の一覧や「Beautiful day」について、大原櫻子が歌う主題歌までまるっとご紹介していきます。

福井県立福井商業高等学校のチアリーダー部が創部わずか3年でチアダンスの本場アメリカで行われる「全米チアダンス選手権」で優勝するという快挙を成し遂げた“実話”を元に映画化した作品です。主演の広瀬すずを始め、中条あやみや新田真剣佑が出演し、競技チアダンスの楽しさや厳しさが伝わってくる内容となっています。

福井中央高校に入学した主人公の友永ひかり（広瀬すず）は、同級生でサッカー部の山下孝介（新田真剣佑）の事を応援したいという軽いノリと“イケてる”女子はみんな入るという噂があるチアダンス部に入部します。しかし、チアダンス部の顧問である早乙女薫子（天海祐希）は非常に厳しくスパルタ指導で有名。生徒達からは“地獄先生”や“地獄ババア”とささやかれていました。

『全米制覇』という無謀とも言える目標を掲げる早乙女先生。「恋愛禁止」「おでこ全開」という独自のルールがある事を知り、ひかりは友達と入部を辞めようと話していましたが、孝介の「応援期待してる！」の一言で軽く入部を決めてしまいました。

競技チアダンスとは競技チアリーディングのダンスの要素に特化した競技で、「ポンダンス」「ジャズ」「ヒップホップ」「ラインダンス」を組み合わせて踊る2分～2分30秒の競技です。チアリーディングのような組み体操やアクロバティックな動きはありませんが、音楽に合わせたダンスの完成度が厳しく判定されます。

チアダンス部に入部した生徒達の中には、チアダンス経験者の玉置彩乃（中条あやみ）のようにダンスが得意な生徒もいれば、ひかりのようにダンス素人の者やアイドルダンスが得意な者、バレエが得意な者などそれぞれダンスの実力や個性が異なる生徒の集まりでした。映画「チアダン」は、そんな普通の女子高生のチアダンス部が全米制覇という“できっこない”夢を叶えてしまったサクセスストーリーです。

チアダンスに欠かせないのは音楽。映画『チアダン』に使用されている洋楽やBGMはオリジナル曲が多く、サウンドトラックが発売されるなど話題になっています。中でもヒップホップが得意な生徒の紀藤唯（山崎紘菜）が夜のショーウィンドウを見ながら練習している所に、ひかりと彩乃が加わり3人でダンスをしながら結束が生まれるシーンで流れている曲『Beautiful day』が人気です。

『Beautiful day』は前半と後半で曲のイメージがガラッと変わります。前半はゴリゴリのヒップホップ。ずっと一人でストリートダンスをしていた唯のソロのダンスシーンです。少し人を寄せ付けない雰囲気がある唯の気持ちをあらわすような曲調です。そこにひかりや彩乃が加わり一緒に踊る事で曲調も変化していきます。
 

『Beautiful day』後半はバラードです。唯の心の壁が溶けていくようなシーンで、笑顔が苦手な唯から自然と笑みがこぼれていました。3人で息ピッタリのダンスを踊るバックにはゴードン・チェンバースの心地良いボーカルが流れ、3人の心が通じ合ったのが説明無しに伝わってきます。音楽の曲調の変化とダンスで人の気持ちの変化まで表現している所が制作チームの素晴らしいところではないでしょうか。

この『Beautiful day』はチアダンのオリジナル曲で、グラミー賞を受賞したゴードン・チェンバースがシンガーとして参加しています。7歳の時から作曲を始めたゴードン・チェンバースは名だたるアーティストにR&Bの楽曲を提供していましたが、ホイットニー・ヒューストンのレコーディング中に彼の歌声を聞いたホイットニーが「あなたは歌うべき！」と背中を押したそうです。

『Beautiful day』は作品内でも特に印象的なシーンで使われた人気のある曲で、チアダンのオリジナル・サウンドトラックに収録されています。この『Beautiful day』を歌っているゴードン・チェンバースはチアダンで使用されている洋楽の中で『Beautiful day』を含め4曲参加しています。

ゴードン・チェンバースが参加した『Beautiful day』以外の3曲の中には、バブル時代の洋楽代表曲でもあるC+C Music Factoryの『Gonna Make You Sweat／Everybody Dance Now』のカバー曲があり、ラッパーとして参加しています。他には『Bad Girl』ではシンガーとして、『つかめ！全米制覇～JETSメドレー～』の中の1曲『Let it blow』ではラッパーとして参加しています。

福井中央高校チアダンス部の“できっこない夢”であり目標だった「全米チアダンス選手権」の決勝で使用した曲はオリジナル・サウンドトラックの中で「つかめ！全米制覇～JETSメドレー～」として収録されています。映画の制作チームはクランクインの約半年前からダンス用の楽曲準備を始め、まずはこの決勝のメドレー曲から決定し、全体の曲の一覧を作成したようです。

チアダンスの4つの要素「ポンダンス」「ジャズ」「ヒップホップ」「ラインダンス」の曲順をどうするか？既存の洋楽を使用するのかオリジナル曲にするのか、試行錯誤の上JETSメドレーとして完成し振り付けやダンスの構成に取り掛かったのだそうです。そんなJETSメドレーに使用された5曲の一覧を曲順に合わせて紹介します。

緊張感が高まる中、チアダンスの幕開けに使用されたのはJimmy Akerforsの『Feel Alive』です。高速のユーロビートに合わせて一糸乱れぬダンスを披露する福井中央チアダンス部は、観客や審査員の予想を遙かに上回り次第に会場がザワついていきます。日本のチアダンス部を“ナメて”いたアナウンサーやアメリカチームもJETSのダンスに食いついて来ました。

会場中の期待と注目が集まる中、2曲目に流れたのがアリアナ・グランデの有名な洋楽『PROBLEM』のカバー曲です。曲調が『Feel Alive』のアップテンポなリズムから『PROBLEM』のイントロ部分が一旦落ち着くので、観客の期待感がさらに高まる構成になっています。また、アリアナ・グランデという世界的なスターの洋楽なのでイントロにも耳なじみがあり、注目を促す曲の流れになっています。

カバー曲は、アリアナ・グランデが歌う『PROBLEM』よりもアップテンポになっている為、最初のダンスの勢いはそのままで会場全体が一体となってきているのが分かります。日本で応援するみんなも自然と体が動き、真剣佑くんの横ノリが格好良いところも隠れた見所のひとつです。

「1，2，3」のカウントとともに『You Look Better Wet』が流れ、曲の雰囲気がガラッと変わります。男性ボーカルの格好いいクールな曲のイメージに会わせて、ダンスの雰囲気も曲に合った力強いダンスに変わります。

会場の観客も総立ち状態の中、またも「1，2，3」のカウント。今度はゴードン・チェンバースのラップが格好いい曲『Let it blow』にチェンジします。美しい2列のラインダンスとヒップホップダンスの融合は圧巻で、アナウンサーも興奮を隠しきれません。

完全に会場中が福井中央チアダンス部一色に染まる中、最後のパート部分で使用された曲がアウル・シティ＆カーリー・レイ・ジェプセンが歌う『GOOD TIME』です。とても楽しそうに踊る彼女たちが印象的で、自信に満ちた笑顔は見ているこちら側も楽しくなって来ます。チアダンスの特徴であるポンダンスと目まぐるしく変化するフォーメーションが見事なシーンとなっていました。

『GOOD TIME』は原曲のまま使用されていますが、チアダンス用という事もありテンポはオリジナルよりも速くなっています。ダンスの途中で服を脱ぎ捨て衣装チェンジする場面がありますが、ここで彼女たちそれぞれが今までの自分の殻を破り成長した姿を表現しているように見えます。

みんなが横一列に並ぶラインダンスでは、始めは全然出来なかった“足上げ”も見事にみんなが揃うようになり、これまでの努力を振り返るようなシーンもありました。“鬼教師”と呼ばれた顧問の早乙女先生も成長した生徒達を目の当たりにし、涙を滲ませていました。この早乙女先生の涙につられウルッと来た人も多いかも知れません。

チアダンの制作チームがこだわり抜いて作ったサウンド・トラック全39曲の一覧です。サントラの収録曲一覧の中からポイントとなる数曲を選び、その曲が使われたシーンも合わせて紹介します。

1.「Gonna Make You Sweat/Every Body Dance Now」映画の冒頭シーンやアメリカに上陸し2階建てバスに乗っている所、シアトル高校のダンスシーンにも使われています。／2.「45-98」／3.「Never say never」／4.「Beat it」／5.「Got This」／6.「Top of the line」

7曲目から12曲目までは、早乙女先生が新入部員のダンスのレベルや生徒の個性を見る為に一人ずつダンスを披露するシーンで使用された曲になります。／7.「Sunrise」玉置彩乃（中条あやみ）のダンス曲。チアダンス経験者の彩乃は早乙女先生に実力を買われ部長に指名されました。／8.「バレエ≪くるみ割り組曲≫71より“トレパーク”」村上麗華（柳ゆり菜）のバレエダンス曲。お嬢様育ちでバレエが得意です。

9.「Bad Girl」紀藤唯（山崎紘菜）のダンス曲。ストリートダンスが得意ですが笑顔は苦手です。／10.「ドキドキ☆ズッキューン!」永井あゆみ（福原遙）のダンス曲。アイドル系ダンスが得意な不思議ちゃん。／11.「Ay-Oh」東多恵子（富田望生）のダンス曲。ぽっちゃり女子ですがダンスはキレキレです。／12.「Super Hip!」ひかりの独創的なダンスから始まり、あまりダンスが上手くない生徒達のBGMとして使用されました。

13.「ブスはブス??」早乙女先生のひかりに対する名言「前髪あってもブスはブス！」のシーンで使用された曲。／14.「全米制覇!?」／15.「ひかりと孝介」／16.「Let’s get started」／次からの3曲は競技用で使用される曲になります。／17.「チアUP!」／18.「Rockn’ Roll」／19.「AMERICAN DREAM」17～19はチアダンスの福井県大会で使用された競技用の曲です。地方大会の時や屋上での練習の場面で何度か使用されました。

20.「衝突」／21.「RUN」／22.「壁に刻まれた努力」／23.「the world seems so bright～Beautiful day」福井県のチアダンス地方大会で思うような結果を出せずチームはバラバラになります。唯が夜の街でストリートダンスの練習をしている所にひかりと彩乃が合流し、言葉ではなくダンスで心を通わせます。3人の絆が深まる重要なシーンで流れるとても印象的な曲です。

24.「やってやるし」ひかり達が陸橋でそれぞれの決意を大声で叫ぶシーンで流れる曲。／25.「Battle of JK」決意が固まったひかり達が校長にチアダンス部の継続をお願いしにいくシーンで流れる曲。／26.「Let it blow」早乙女先生が名付けたチーム名“JETS”として再始動する時の曲。／27.「Back on Top」前回の全米王者・シアトル高校のダンスシーンで流れる曲。現アメリカ王者の風格漂う姿を表現しています。

28.「センターの役割」／29.「踊りたい」／30.「Dancing On The Skyline」／31.「グラウンド」／32.「Light me Up」／33.「夢ノート」／34.「大きな目標」／35.「Another Story」／36.「明るく素直に美しく」／37.「You Look Better Wet」／38.「つかめ!全米制覇～JETSメドレー～」目標としていた全米チアダンス大会決勝で使用された競技用のJETSオリジナルメドレーです。／39.「JETS」

映画『チアダン』の顔とも言える主題歌には大原櫻子が歌う「ひらり」が使用されています。“ひらり”とは桜の花びらが散っていく様子をあらわしており、大原さん初の桜ソングです。チアダンで使用されている曲の多くはダンスシーンのためのアップテンポな曲が多いのですが、エンディングで流れる「ひらり」はしっとりとしたバラードとなっています。

高校3年間という「あっ」という間に過ぎてしまうかけがえのない日々や大切な仲間の事を、桜の花の儚さになぞられて描いている歌詞が感動的な曲となっています。また、大原さんの透明感のある歌声と伸びやかな歌唱力で大事に歌われた「ひらり」はチアダンという作品全体を優しく包み込むような曲なので、主演の広瀬すずさんもエンディングで一番泣いてしまったようです。

広瀬さんと大原さんは『第93回全国高校サッカー選手権大会』の応援マネージャー（広瀬）と応援歌担当アーティスト（大原）として出会い、そこから親交を深めていった親友同士でもあります。そんな親友の広瀬すずが主演を務める映画の主題歌を担当できるという事が大原さんは何よりも嬉しかったようです。また、大原さん自身も学生時代の部活を思い出し、特に早乙女先生の言葉が胸に突き刺さり感動していたそうです。

企画プロデューサーの平野氏は大原さんに主題歌のオファーを出した理由として、「奇跡のような青春映画を包み込む音楽として、素直で伸びやかな歌声と、高校時代という刹那の時を表現するのにぴったりな音楽性を持つ大原櫻子さんにオファーしました。」と語っています。

平野氏が当初依頼していた主題歌のイメージは「チアダンスにぴったりの元気なポップス」だったようですが、レコード会社の担当者から渡されたのは「ひらり」のバラードでした。しかし、歌詞の世界観と映画で描かれている内容がピッタリと当てはまっていたので採用が決定したようです。また、大原さんが歌う「青い季節」という楽曲も挿入歌として使用される事になりました。

「青い季節」は「ひらり」とは打って変わってキラキラした前向きソング。チアダンの青春の日々を描いた世界観にピッタリのイメージです。「青い季節」の方が当初の「チアダンスにぴったりの元気なポップス」に近いイメージかも知れません。2つ用意された楽曲が2つとも良かったので、両方採用されたという感じなのでしょうか？

大原櫻子さんは楽曲の提供だけではなく、ちょこっと出演もされています。全米大会3位の「南青山女子高校チアダンス部」の主将役として出演しており、ダンスシーンなんかもあります。歌声だけでなくルックスも可愛い大原さんの主題歌と挿入歌そして演技にも注目してみて下さい。

映画「チアダン」に使用された曲の一覧や洋楽の一覧を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか？チアダンスがテーマの映画なのでダンスシーンが随所にあり、ダンスが引き立つように元の洋楽を上手くアレンジした曲や「Beautiful day」のように完成度の高いオリジナルソングまで音楽を楽しむ映画としても「チアダン」は注目です。

ストーリーの中でも重要なターニングポイントとなるシーンでもある、ひかりと彩乃と唯がストリートダンスを踊るシーン。そこで流れる「Beautiful day」は前半と後半の曲調を変える事で人物の気持ちの変化やシーンの盛り上がりまでも演出されています。また、「Beautiful day」を歌うゴードン・チェンバースの耳心地の良い歌声が印象的なシーンにピッタリとハマっていました。

「全米チアダンス選手権」決勝に使用された「つかめ！全米制覇～JETSメドレー～」もアリアナ・グランデの「PROBLEM」のカバー曲や、映画「チアダン」の予告編PVでも使用されているアウル・シティ＆カーリー・レイ・ジェプセンが歌う「GOOD TIME」など有名な洋楽も作品内で効果的に使用されています。

全39曲入りのオリジナル・サウンドトラックは『チア・ダン～女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話～』というタイトルで発売されています。サントラを手掛けたのは現在、若手実力派の作曲家として注目のやまだ豊氏。映画「BLEACH」や「いぬやしき」「一週間フレンズ」など数々の映画やドラマ、アニメの音楽を手掛けています。ちなみに大原櫻子の「ひらり」「青い季節」は収録されていないのでご注意下さい。

主演の広瀬すずや中条あやみの可愛さにメロメロになるも良し、新田真剣佑のイケメンぶりにドキドキするも良し、奇跡のサクセスストーリーで感動するも良し。映画「チアダン」の楽しみ方は人それぞれですが、今回紹介した素敵な洋楽の一覧にも注目して映画を見るのも楽しいかも知れません。