2020年10月23日公開
2020年10月23日更新
ニセコイの実写映画がひどい?つまらない?キャストや感想・評価をまとめて紹介
中高生に人気の学園ドタバタラブコメの『ニセコイ』には、実写映画版『ニセコイ』があります。原作やアニメの人気の高さと比較して、実写映画版は「ひどい」というような低評価が目立ちます。原作コミック版やテレビアニメ版の『ニセコイ』と実写映画版の『ニセコイ』のネタバレなどにも触れながら、実写映画版『ニセコイ』のどのような部分が「ひどい」のかを検証し、また「つまらない」「キャストの問題」と批判される理由などとともに、実写映画版『ニセコイ』の感想や評価なども併せてご紹介します。
目次
ニセコイの実写映画とは?
『ニセコイ』は高知県出身の漫画家である古味直志(こみなおし)が描いた漫画です。『ニセコイ』は集英社の『週刊少年ジャンプ』に連載されていた作品で、古味直志の代表作です。『ニセコイ』は『週刊少年ジャンプ』の読者層である主に中高生にあわせた学園漫画で、淡い恋心を描いたラブコメでもあります。『ニセコイ』は2018年末に実写映画版が公開されたのですが、様々な評価がネットで飛び交っているのです。
ニセコイの原作情報
『ニセコイ』は『週刊少年ジャンプ』に2011年から2016年まで連載されました。『週刊少年ジャンプ』における歴代ラブコメ作品の中では最長連載期間及びコミックの全25巻という数に関しても最高記録を達成しています。連載開始直後から小説化やOVA化やゲーム化などのメディア展開をしており、2014年と2015年にはテレビアニメ化もされています。連載時は様々なラブコメが連載され、「ラブコメ戦国時代」といわれていました。
ニセコイの実写映画の概要
2018年12月21日に劇場公開された実写映画版『ニセコイ』は、ジャニーズのアイドルグループである「Sexy Zoneの中島健人と女優の中条あやみがダブル主演でした。他にもジャニーズの「King & Prince」の岸優太や元AKB48で女優の島崎遥香やタレントのDAIGOなど、豪華なキャスティングで、話題となりました。
ニセコイの実写映画の制作スタッフ
実写映画版『ニセコイ』の監督は『チアダン』『俺物語』『鈴木先生』などの監督を務めた河合勇人です。河合勇人の演出は昭和のコントを軸にした作りで、劇伴や効果音などの使い方が時代遅れとも評価されています。また、実写映画版『ニセコイ』の脚本は小山正太と杉原憲明の二人でした。小山正太はフジテレビの『絶対零度』などの脚本で有名です。杉原憲明は映画『ディアーディアー』の脚本が有名です。
ニセコイの実写映画がひどいといわれる理由
原作漫画の実写映画版は、評価が「とても良い」「ひどい作品」と極端に割れることが多いと言われます。原作ファンとしては「原作の再現率」がポイントになっており、例えば実写映画版で高い評価や良い感想を得た『銀魂』は、キャスト全員の再現率に対して高い評価や良い感想が見られました。これに対して、実写映画版『ニセコイ』の評価や感想には「ひどい」と言われるものが多く見られます。
ひどいといわれる理由①コント仕立ての演出
実写映画版『ニセコイ』が「ひどい」「つまらない」という低い評価や感想の原因の一つは、ラブコメにおける「コメディ」の部分が大きいとネットなどでは噂になっています。笑いのツボは十人十色とはいえ、対象年齢が中高生である原作漫画『ニセコイ』であれば、現代的な笑いにすべきでした。ところが実写映画版『ニセコイ』は昭和のコントの笑いで演出されていたので、特に前半は笑いが起こらず低い評価や感想となりました。
ひどいといわれる理由②キャスト
原作漫画やテレビアニメを実写化するには、ファンたちの持つ「キャラクターのイメージ」を壊さないようにしなければヒットしません。例えば『ドラゴンボール』や『人造人間キャシャーン』などが失敗作といわれるのは、キャストが悪かったからと言われています。実写映画版『ニセコイ』も、キャストの多くが『ニセコイ』の登場人物たちのイメージと合わないという評価や感想が目立ちました。
ひどいといわれる理由③結果的に中途半端になっている?
実写映画版『ニセコイ』は、原作コミック版の第6巻までの内容を削りながら、映画オリジナルの結末に仕立てるという演出にしています。このため、ファンにとって重要なシーンが削られ、『ニセコイ』の良さが半減してしまったと低く評価されています。感想の中には「ひどい演出」という感想も見られます。原作漫画版『ニセコイ』の最も人気の回を軸にしたものの、中途半端で不発だったという感想が見られました。
ニセコイの実写映画キャスト一覧
人気急上昇の女優である中条あやみをキャストに起用し、ジャニーズの中島健人とや岸優太をキャストに起用することは、話題にはなりました。他にも強烈なキャラの俳優である加藤諒や友情出演で宅間伸なども出演した話題作です。ところが実写映画版『ニセコイ』は、「キャストがひどいからヒットしなかった」「脚本がひどいからヒットしなかった」「演出がひどいからヒットしなかった」など様々な低評価が目立ちました。
一条楽役/中島健人
ジャニーズのアイドルグループであるSexy Zoneに所属する中島健人は1994年東京都出身の男性アイドルです。自他ともに認める「王子様キャラ」であり、他のジャニーズタレントでさえ赤面してしまうほど自分の世界に入り込む性格をしています。特技はピアノで、コンサートでも腕前を披露することがあります。両親の洋画好きの影響を受け、ジャニーズタレントの中では演技力に定評があります。
桐崎千棘役/中条あやみ
大阪出身の中条あやみは父親がイギリス人のハーフです。中条あやみはモデルとして芸能生活を始めています。女優としては2012年のTBSドラマ『黒の女教師』でデビューしました。中条あやみは本名ですが、「あやみ」はミドルネームであり、正式なファーストネームは父方祖母と同じ名前のポーリンです。このため学生時代や芸能界での仲の良い友達からは「ポー」「ポーちゃん」と呼ばれています。
小野寺小咲役/池間夏海
女優の池間夏海は2002年沖縄出身で、子役として小さな頃からモデルなどをしていました。沖縄では「シーサーも振り返る美少女」と評価されるほどでした。2013年の日本テレビ『斉藤さん2』に出演した際には、「沖縄で原石発見」と、その高い演技力が話題となりました。池間夏海にとって実写劇場版『ニセコイ』は子役から本格的な女優への再デビュー作品ともいえる作品となっています。
クロード役/DAIGO
本名は内藤大湖であり、母方の祖父は第74代内閣総理大臣の竹下登というのがDAIGOのプロフィールです。父はKBS京都の役員である内藤武宣で、姉は漫画家の影木栄貴、そして妻は女優の北川景子という有名人家族です。ミュージシャンとして自身のバックグラウンドを隠してデビューしましたが、なかなか売れませんでした。公表し始めた途端ブレイクし、マルチタレントとして忙しい日々を送っています。
橘万里花役/島崎遥香
「ぱるる」の愛称で有名な元AKB48のメンバーで現在は女優の島崎遥香は、1994年埼玉県生まれです。アイドル時代は「塩対応」の握手会など、批判的な話題となったことが何度かありました。2014年ごろの島崎遥香はCMタレントとして多くの企業に採用されました。2016年内でAKB48を卒業し、翌年2017年には女優として『スーパーサラリーマン佐江内氏』やNHK連続テレビ小説『ひよっこ』に出演しています。
舞子集役/岸優太
岸優太はジャニーズのアイドルグループであるKing & Princeのリーダーです。岸優太は1995年生まれで埼玉県の出身です。2013年の日本テレビ『仮面ティーチャー』で俳優デビューし、2015年の日本テレビ『お兄ちゃん、ガチャ』で連続ドラマの初主演となりました。日本テレビとは縁が深く、2020年の『24時間テレビ43』では、他のジャニーズアイドル先輩たちに混じって、メインパーソナリティーを務めました。
日原教子役/松本まりか
松本まりかは1984年生まれの、東京都出身の女優です。松本まりかは女優業の他、『FINAL FANTASY X』のリュックの声を担当する声優業や学研の『ピチレモン』などでモデル業もしていました。2018年に放映されたテレビ朝日のドラマ『ホリデイラブ』で知名度が急上昇し、インスタグラムなどのアクセス数が急騰しました。松本まりかは舞台なども経験したため、演技力に定評がある女優です。
鶫誠士郎役/青野楓
青野楓は兵庫県出身の女優です。1992年生まれで、特技は小学校1年生から始めた空手で、12歳で黒帯を取得しています。2012年にフジテレビの『めざましテレビ』でイマドキガールを火曜日にレギュラー担当していました。2014年に特技の空手が生かされたアクション映画の『ハイキック・エンジェルス』で女優デビューしました。
宮本るり役/河村花
2001年生まれで愛知県出身の河村花は地元の愛知県を中心に活動を続けている女優です。映画やテレビドラマの他、テレビCMなどにも出演しています。河村花は地元の合唱団に6歳から参加し、高校生になるまで続けていました。女優業の他、バラエティー番組などにも出演し、幅広い活動をしています。
ニセコイの実写映画の主題歌と挿入歌
実写映画版『ニセコイ』は豪華キャストで話題にはなりましたが、公開されると「ひどい作品」と低評価となりました。「ひどい」と低い評価をされる原因は幾つか考えられ、そもそも原作漫画が実写化しにくいものだったのではないかとする説や、振り切っておらず全面的に中途半端巻が拭えなかったからだとする説もありました。批判的な評価の中で「曲は良かった」という声が目立ちました。
主題歌はヤバイTシャツ屋さん「かわE」
「ヤバイTシャツ屋さん」という変わった名前のバンドは、大阪芸術大学出身の3人で結成されたバンドです。在学中に結成されたバンドは2014年から本格的に活動しており、野外フェスティバル出演や音楽コンテストなどに出演しています。2016年にユニバーサル・ミュージックから本格的にメジャーデビューをしました。実写映画版『ニセコイ』の主題歌は「かわE」という疾走感あふれる、映画によく合う曲でした。
小野寺のシーンで使われた挿入歌
実写映画版『ニセコイ』に使われている曲で、評価の高かった曲がありました。池間夏海が演じた小野寺小咲のシーンで使われていた曲です。この曲は『ニセコイ』のオリジナル・サウンドトラックに収録されている曲で、曲名は「アコガレ」です。作曲者は『マイ★ボス マイ★ヒーロー』で初めてテレビドラマの音楽を担当した、作曲家・アレンジャーの高見優です。
ニセコイの実写映画のあらすじネタバレ
原作コミック版『ニセコイ』は、ラブコメの王道を行くものです。学園漫画の定番要素を満載した作品ともいえます。『ニセコイ』はドタバタコメディーであり、荒唐無稽な高校生活の上に主人公たちの三角関係が進展していきます。原作漫画版『ニセコイ』の終盤はネタ切れを起こしていたようで、打ち切りの対象になったこともありました。以下、『ニセコイ』のあらすじネタバレです。
あらすじネタバレ①錠前のペンダント
『ニセコイ』の最も重要なネタバレは「鍵」の存在です。主人公の楽(らく)は、子供の頃に出会った少女とお互いに恋に落ちます。少女は「ザクシャ イン ラブ Zawsze in love」(愛を永遠に)といいながら、錠前のペンダントを渡します。そして「いつか私達が大きくなって再会したらこの『鍵』でその中の物を取り出すから、そしたら結婚しよう」といいました。これが『ニセコイ』の軸で、様々なネタバレに関係してきます。
あらすじネタバレ②千棘との出会い
高校生になった楽は、校門を飛び越えてきた金髪の美少女から膝蹴りを喰らいます。その少女は楽のクラスへの転校生でした。楽の家はヤクザでアメリカのギャングと危険な関係になっていました。そこで息子と娘を使って「偽の恋」を3年間させることで和睦を図ろうと計画していたのでした。ネタバレが明らか過ぎる展開ではありますが、その息子と娘が楽と転校生の千棘(ちとげ)だったのです。
あらすじネタバレ③ニセコイ
こうして始まった、互いの家の和睦のための「偽物の恋、つまりニセコイ」ですが、簡単にはいきません。原作コミック版のネタバレとしては、鍵を持つ少女が数人登場し、ドタバタが過激化していきます。実写版でも、楽の思い出の少女が持っていた「錠前の鍵」を、千棘も小野寺小咲も持っていたことで三角関係が始まります。偽の恋だったはずが、ライバルの出現で気持ちが揺さぶられ、ドタバタの展開になっていきます。
あらすじネタバレ④橘万里花
さらなるネタバレつぃて、九州の博多から転校生が来ます。その少女は楽に「私は楽様の許嫁」といいました。転校生は警視総監の娘の橘万里花でした。10年前に楽と結婚の約束をし、「鍵」も所持していました。実写映画版の『ニセコイ』では橘万里花を元AKB48の島崎遥香が演じましたが、存在感が薄く評価はあまり高くはありませんでした。
あらすじネタバレ⑤文化祭当日
原作コミックの『ニセコイ』は25巻まで続きました。ネタバレすると原作に対して実写映画版の『ニセコイ』は、原作コミック版でいう第6巻までを使ってストーリーを完結させています。その重要なシーンとなるのが、高校の文化祭のシーンでした。文化祭の出し物で楽たちのクラスは「ロミオとジュリエット」を演じたのですが、そこで楽と千棘は自分の気持ちを伝えあいました。
あらすじネタバレ⑥本物の恋
文化祭での「ロミオとジュリエット」を介して、自分たちの気持ちを伝えあった楽と千棘は、家のための『ニセコイ』ではなく、本物の恋に落ちてハッピーエンドとなるのが実写映画版『ニセコイ』のあらすじとネタバレです。原作コミック版では「錠前」の鍵の本当の持ち主は、小野寺小咲だったことが判明しますが、実写映画版では割愛されました。
◆ニセコイの実写映画に関する感想や評価
『ニセコイ』は原作の連載が始まると同時に小説化されるなど、メディア展開が早かった作品です。2014年のテレビアニメ化は高く評価され、翌年の2015年にテレビアニメ版第2シリーズが放映されています。2018年の実写映画化については、アニメファンからは不安の声が聞かれました。原作コミック版やテレビアニメ版でのドタバタコメディーの演出やキャラのイメージがキャストに合うのかが不安視されていました。
低評価ばかりではない
#ニセコイ 見てきた❗️
— ぶーけ٩( ᐛ )و🗝 (@karaten00) December 21, 2018
前半はいい意味でかなりふざけてて
ひたすら笑ってる映画かと思ってたら、話が進むに連れて女子3人がかわいくて切なくてうるっときた😢。楽くんは優しくてかっこいいし、クロードはぶっとんでるし、集くんは完全に3枚目✨。#ヤバT の主題歌がまたピッタリで爽快だった🎶
意外と多かったのが後半はよくまとまっているという声です。「前半の笑いは、ツボが違った」などと批判的な声が多く聞かれるのですが、後半に関しては「よくつなげた」「こういうものとしてみれば、作品としては成立している」などと評価されています。また主題歌については高い評価が聞かれます。
不完全燃焼
ニセコイ観てきたけど、池間ちゃん可愛いだけのあれ…ギャグ臭強めだけど、個人的にはツボではなかったかな…?漫画の実写は厳しいのかな…って思った作品でした😰原作と展開が違うのはやっぱ尺の問題だよねー…#ニセコイ実写#池間ちゃんかわいい
— 康輔(るる)@次は豆柴 (@saigusarun) December 23, 2018
ジャニーズタレントやアイドルたちが出演する映画であれば、ファンたちが見に来てくれるであろうと目論むのが制作側です。河合隼人監督の昭和臭の強いこてこてのギャグは若者たちにはツボにあわず、アニメファンや原作コミックファンの間では「ちがう」「中条あやみを見に来ただけだが、きついわ」などという批判的な声が多く聞かれます。
別の作品として
映画「ニセコイ」観てきました!
— J.T (@t_jou7) December 22, 2018
正直な感想を言うと、最初の方はずっっと帰りたい衝動に駆られてましたが、後半からは普通に楽しめましたw
オリジナル要素強めですがでもまぁそれも悪くはなかったり。
外見が似てる似てないはこの際気にするなw
結論→観るのもアリかな!?w#ニセコイ実写 pic.twitter.com/9NMnrMrZZu
キャストがキャラをコピー再現して、原作ファンやアニメファンを喜ばせた作品に『銀魂』などがありました。「アニメや原作とは違うものだと思って見たら普通」「これはこれで、ちゃんと完結している」「アニメとか原作の『ニセコイ』を下地にした新しい映画と思えば普通のラブコメ映画」などという肯定的な感想や評価もネットに見られました。
実写の限界点
【アニメと実写を比較】
— J.T (@t_jou7) July 24, 2018
改めてこう見てみるとやっぱ実写って○○(ご想像にお任せします)なんだよな〜って思いますね。でも個人的にクロード with DAIGOはまだアリかな、とw
あとコレ他にもしてる方いましたね。全部作ってから気づいたよw#ニセコイ実写 pic.twitter.com/RWWTqiJfkr
CGなどの駆使で、実写再現不可能と言われていたシーンが再現できるようになりました。このため、人気の漫画が次々と実写化されています。実写化された作品に対しての評価は二つに分かれ「期待外れ」「ひどい」とう批判と、「再現率高い」「イメージ通り」という評価に分かれます。中でも「結局、見る側の想像力に頼るってことだよね」という声が多く聞かれます。
ニセコイの実写映画がひどいといわれる理由まとめ
『ニセコイ』はドタバタラブコメの王道作品であり、原作コミックやテレビアニメでは一定数のファンが存在します。特にテレビアニメに関してはシリーズ第3作への期待が高まっていたので、そのタイミングでの実写映画版は過剰な期待となってしまいました。実写映画版が「ひどい」と評価され、興行成績的に最悪だったと低評価されているのは、過度な期待をさせたからに他ならないといえましょう。