映画ターミナルは実話?モデルになった人物は?あらすじ・感想を紹介

映画ターミナルはスティーブン・スピルバーグが監督を務め、空港を舞台にした映画です。主演はトム・ハンクスが努めており、コミカルな演技やストーリーが話題となりました。また、映画ターミナルは実話を元にしたストーリーとなっています。ここでは実話と映画のストーリーのあらすじのネタバレや感想を紹介します。また、どのように撮影が行われたのかロケ地や出演キャストの情報などもまとめています。

映画ターミナルは実話?モデルになった人物は?あらすじ・感想を紹介のイメージ

目次

  1. ターミナルとは?
  2. ターミナルは実話でモデルがいる?
  3. ターミナルのあらすじネタバレ
  4. ターミナルの登場人物・キャストは?
  5. ターミナルの映画ロケ地は?
  6. ターミナルに関する感想や評価
  7. ターミナルの実話やあらすじネタバレまとめ

ターミナルとは?

ターミナルの映画情報

映画ターミナルは2004年にアメリカで公開されたロマンスコメディ映画です。ターミナルの監督を務めたのは、大英帝国勲章を受章したスティーブン・スピルバーグです。スティーブン・スピルバーグは「E.T」や「A.I.」、「宇宙戦争」など数々のヒット映画の監督をしています。

ターミナルの予告動画

映画ターミナルの予告動画では、とある男がアメリカに入国しようとしたところ、入国拒否されてしまうところから始まります。男は入国も帰国も出来ず、唯一自由を許された空港で暮らすことになります。

映画内の国クラコウジアとは?

映画ターミナルには、クラコウジア共和国という架空の国が存在します。この国は主人公のビクターが生まれ育った国です。クラコウジア共和国では2004年1月16日にクーデターが起こり、政府が消滅してしまいます。これによってビクターが持っていたパスポートやビザが無効になり、アメリカへの入国ができなくなってしまったのです。

ターミナルは実話でモデルがいる?

マーハン・カリミ・ナーセリーの実話

映画ターミナルは、イラン人であるマーハン・カリミ・ナーセリーが実際にパリのシャルル・ド・ゴール空港で、1988年から18年間も生活していた実話を元に作られています。マーハンが18年間書き続けた日記の映画化権を取得し、ターミナルの映画が製作されました。

実話は映画よりも悲しい

ここでは映画ターミナルの元となった実話を紹介します。マーハンは当時のイランを統治していたパフラヴィー朝のシャー・モハンマド・レザー・パフラヴィーの反対運動に参加したことにより、イランの警察に拘束されて拷問を受けました。彼は4ヶ月ほど拷問を受けた後に国外追放されてしまったのです。

元々イギリスへの留学経験があったマーハンはヨーロッパへ行き、ベルギーや西ドイツ、フランスにて亡命の申請をしましたが受け入れてもらえませんでした。しかし、その後ベルギーで難民として受け入れられ、しばらくベルギーで暮らしますが再びイギリスへと旅立ちました。

しかし、ヒースロー空港に行くまでに自身の身分を証明するための書類はもう不要だと考え、国連高等難民弁務官事務所宛てに投函してしまったのです。これによってヒースロー空港では身分を証明することができず入国を拒否され、シャルル・ド・ゴール空港に引き返しました。

彼はフランスで入国することはできたものの、難民としての身分証明を行う事ができず、シャルル・ド・ゴール空港で暮らすことになります。ベルギー、フランスによって条件付きで身分証明の発行を認める譲歩がされましたが彼は条件を拒み、1999年ごろから精神的な問題を抱えるようになりました。

マーハンはその後、シャルル・ド・ゴール空港での生活に慣れていき、身だしなみを整えたり、空港でアルバイトを始めるようになります。一時期は映画ターミナルがきっかけでアメリカへの移住を考えていましたが、体調を崩したことで入院し、現在はパリのホームレス支援施設に入居しています。

ターミナルのあらすじネタバレ

あらすじネタバレ:入国・出国拒否

実話を元に作られた映画ターミナルですが、実際は実話とはストーリーも主人公も違います。どんなストーリーとなっているのか、ここではあらすじのネタバレを紹介します。映画ターミナルは、空港で入国審査が続々と行われているシーンから始まります。ビクター・ナボルスキーという男も入国審査を受けていました。

入国審査官がビクターのパスポートを機械にかざすと、「要注意」の文字が現れました。審査官はすぐに問題発生を知らせます。空港の警備員がビクターに質問をしますが、ビクターは英語を話す事ができません。ビクターは辞書を見ながら会話をしようとしますが、まったく噛み合わない問答が続きます。

警備員は手続きをすると言って、ビクターを税関国境警備局のフランク・ディクソンの元へと連れて行きます。ディクソンはビクターに、クラコウジア共和国で作られたパスポートが一時的に使えなくなっていると言います。

なんとビクターがアメリカへの飛行機に乗っている途中でクラコウジア共和国でクーデターが起きてしまい、政府が機能しなくなってしまったのです。革命が起こり、新政府がクラコウジア共和国からの出入国ができないようにしていました。つまり無国籍となってしまったビクターは、亡命や難民としても受け入れられなくなってしまったのです。

そこでディクソンは、トランジット用のラウンジ内であれば好きに行動しても構わないと言いました。しかし英語が分からないビクターは、言っていることのほとんどを理解することができませんでした。ただ唯一「アメリカに入れない」という言葉だけは理解することができました。

あらすじネタバレ:ビクターの工夫

ラウンジではクラコウジア共和国のクーデターに関するニュースがあっていました。そこで初めて自分の国でクーデターがあったことを知ります。ビクターは不安と悲しみにくれる中、空港で夜を迎えます。

ビクターは改装中のゲート67番に入っていき、イスを改造してベッドを作ります。明るかった天井も、コードを引き抜いて暗くして寝心地よく改造しました。また、ビクターはトイレの洗面台で頭や身体を洗ったり、ひげを剃ったりしていました。その頃、ディクソンは上司から昇進の話を受けていました。ミスがなければこのまま税関国境警備局のトップになれるのです。

あらすじネタバレ:ディクソンの企み

ディクソンは、昇進の話が来ている今、問題が長続きするのは良くないと思っていました。ディクソンはビクターに、12時に警備員が持ち場を離れ、5分間そこから見張りが居なくなることを伝えました。ディクソンはあえてビクターに問題を起こさせ、強制送還させるつもりだったのです。

ディクソンはビクターが不法入国する様子を監視カメラで見ていました。しかし、ビクターは監視カメラで監視されていることに気づき、カメラを通して自分はここで待つと伝えました。そんな生活の中で、一人の女性と出会います。その女性はヒールで滑って転んでしまいました。

ビクターはその女性を助けました。その様子を見た清掃員のグプタは、仲間にビクターがCIAのスパイだと言います。仲間はそんな話を信用しませんでしたが、グプタはビクターにはなにか魂胆があると思っていました。

あらすじネタバレ:食事の提供

ビクターは食券を失くしてしまったため、思うように食事ができていませんでした。そこで放置されていたカートを回収してお金を稼ぐことにしました。そのお金で買ったハンバーガーを食べていると、クラコウジア共和国のニュースが流れていました。しかし、ビクターはまだニュースを理解することができません。

そこで本屋に行き、クラコウジア語と英語の本を購入して本格的に勉強をし始めました。ビクターは勉強したことで、ニュースの字幕もある程度読めるようになります。そうしてスタッフたちとの交流も多くなり、カートを運んでお金を稼ぐことで空港内での生活に順応していきました。しかし、ディクソンはそれを良く思っていませんでした。

そこでディクソンはビクターがお金を稼ぐ事ができないように妨害します。それを知ったフード・サービスのスタッフであるエンリケ・クルズは、ビクターに機内食を提供しました。食事を提供する代わりにドロレスに質問してほしいと話を持ちかけます。エンリケはビクターのビザ発行を断ったドロレスに恋をしていたのです。

あらすじネタバレ:職探し

ビクターは不倫関係にあった彼氏と連絡が取れずに悲しむアメリアと再会します。アメリアを励ますと、彼女はイタリアンレストランに行こうと誘います。しかし、ビクターは入国することができないため、その場は断ってしまいました。

しかしビクターはアメリアと一緒に食事をしたいと思い、お金を稼ごうと職探しをします。ラウンジで求人を募集している店舗に履歴書を持っていきますが、上手くいきません。ビクターは落ち込みながらも改装途中になっていたゲートを歩いていました。

ビクターは元々建設業をしていたため、改装途中になっていた壁を一晩で作り上げました。その仕事っぷりを見た建設会社のスタッフはビクターを雇うことにしました。

あらすじネタバレ:英雄譚

ある日ビクターはディクソンに呼ばれました。上層部が査察に来るため、ビクターをどうにかしておきたかったのです。ビクターは一時的に勾留されました。そして査察当日に、ある男がナイフを持って暴れる事件がありました。ロシア語を話す男でクラコウジア共和国の隣国出身だったので、ビクターが通訳を担当しました。

男は父親のために薬をアメリカに持ち込もうとしていましたが、書類がなかったために入国ができずに暴れていたのです。ビクターはディクソンに、これはヤギのための薬だから入国には問題ないと嘘をつき、入国が許可されました。ディクソンはつい感情的になってビクターを攻め立てます。しかし、その光景を査察官に見られてしまいました。

ディクソンは上司に、ときにはビクターのような思いやりも必要だと注意を受けました。一方でビクターの勇気ある行動はグプタによって空港職員に広められ、彼は英雄視されるようになりました。

あらすじネタバレ:アメリアとの食事

ビクターはアメリアを食事に誘おうとしていました。そこで空港職員に協力してもらい、食事に誘うことに成功しました。でもアメリアはまだ彼氏のことを引きずっていました。ビクターとの食事の間も、ずっとポケベルを気にしていたのです。

ビクターもまた入国ができる知らせがポケベルに来ることを待っていました。二人はポケベルを外に放り投げて笑い合います。二人はまた13日後に会う約束をし、キスをして別れました。

あらすじネタバレ:ビクターの目的

13日後、フライトから戻ってきたアメリアにディクソンが接触します。ディクソンはビクターの素性や目的を探っていました。アメリアはビクターがゲート67番に住んでいると知りました。ビクターの元へ向かったアメリアは、なぜゲート67番に住んでいるのかと問い詰めます。

ビクターはいつも持っていた缶の中身を見せます。父親がかつてハンガリーの新聞に乗っているジャズバンドの写真を見て、手紙を送ったと語りました。ジャズバンドのファンだった父親は40年間返事を待ちました。するとバンドのメンバーは、サインを書いて父親に返事を書いてくれたのです。

しかし、一人だけ返事をくれなかった人物がいました。それはベニー・ゴルソンというサックス奏者でした。父親は亡くなる前にサインをもらってほしいと言いました。ビクターはその約束を果たすためにどうしてもニューヨークへ行きたかったのです。

あらすじネタバレ:戦争の終わり

ビクターが目を覚ますと、エンリケ達がクラコウジアでの戦争が終わったことを伝えました。反乱軍は取り押さえられ、国は平和を取り戻したのです。ビクターはバーでみんなで飲んで歌って騒ぎました。そんな中、アメリアは元彼とよりを戻す代わりに、ビクターのために1日だけのビザを発行してもらいました。元彼にはコネがあり、緊急ビザを発行することができたのです。

ビクターはパスポートも航空券も戻され、国に帰ることができるようになりました。しかし、1日だけ滞在できるビザをもらったビクターは、どうしてもニューヨークに行きたいとディクソンに言います。ビザにはディクソンのサインが必要だったのです。しかし国に帰らなければ、これまで仲良くしてきたエンリケやグプタ達を解雇させると脅されてしまいます。

あらすじネタバレ:集まったサイン

ビクターが国に帰れなくなったことを知ったグプタは、クラコウジア行きの飛行機を身体を張って遅延させました。その姿を見てビクターは入国することを決めます。それを聞きつけた空港の職員や店員達はビクターに贈り物を与えます。しかし、警備員がディクソンの指示でドアを塞いでいました。しかし警備員もビクターを支持し、彼を快く見送ったのです。

こうしてビクターはようやく入国することができました。ビクターはベニー・ゴルソンに会いに向かいます。空港に出るころにビクターは英語がスラスラと話せるようになっており、1日とかからずにベニー・ゴルソンの元でサインを貰うことができました。ビクターは帰りのタクシーで行き先を尋ねられると「家に帰りたい」と告げました。

ターミナルの登場人物・キャストは?

ビクター・ナボルスキー/トム・ハンクス

映画ターミナルで主人公のビクター・ナボルスキーのキャストを務めたのは、トム・ハンクスでした。トム・ハンクスはアメリカの俳優や監督、プロデューサーとして活躍されています。キャストとして出演した作品には「アポロ13」や「ハドソン川の奇跡」、「グリーン・マイル」などがあります。

フランク・ディクソン/スタンリー・トゥッチ

フランク・ディクソンのキャストを務めたのはスタンリー・トゥッチでした。スタンリー・トゥッチはアメリカの俳優や監督として活躍されています。キャストとして出演した作品には「プラダを着た悪魔」や「美女と野獣」、「トランスフォーマー」などがあります。

アメリア・ウォーレン/キャサリン・ゼタ=ジョーンズ

映画ターミナルのヒロインであるアメリア・ウォーレンのキャストを務めたのは、キャサリン・ゼタ=ジョーンズでした。キャサリン・ゼタ=ジョーンズはイギリスの女優で、映画やミュージカルで数々の賞を受賞しています。キャストとして出演した作品には「シカゴ」や「オーシャンズ12」などがあります。

グプタ・ラハン/クマール・パラーナ

グプタ・ラハンのキャストを務めたのは、クマール・パラーナでした。インドの俳優で、1996年から2013年まで活動しており94歳で亡くなりました。キャストとして出演した作品には「アナザー・プラネット」や「素敵な人生のはじめ方」などがあります。

エンリケ・クルズ/ディエゴ・ルナ

エンリケ・クルズのキャストを務めたのはディエゴ・ルナでした。ディエゴ・ルナはメキシコの俳優で、カンヌ国際映画祭では「ある視点」部門の審査員も務めました。キャストとして出演した作品には「天国の口、終わりの楽園」や「ローグ・ワン」などがあります。

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ターミナルの映画ロケ地は?

映画ターミナルでは空港という難しい舞台のため、少し変わったロケ地での撮影が行われました。どんなロケ地で映画の撮影が行われたのかを紹介します。

ロケ地ではなくセット

映画ターミナルの撮影では空港内の撮影はセットを使っており、実在する空港はロケ地として使われていません。空港はテロ対策のために、ロケ地として使うことを許可しませんでした。そこで巨大な格納庫に20週間かけて空港内のセットを作り上げました。そのため、ロケ地は空港ではなく実は巨大な格納庫で作ったセットだったのです。

セットのモデルとなったのはJFK空港で、実際に存在する店舗も作り上げています。エキストラには研修が行われたり、実際に本物の店員がエキストラをすることもありました。実際の空港内はロケ地として使うことができませんでしたが、違和感のないクオリティのセットです。

外観はカナダの空港で撮影

空港の外観の撮影でロケ地として選ばれたのは、カナダのモントリオール・ミラベル国際空港でした。しかし、ロケ地として使われたモントリオール・ミラベル国際空港のターミナルは現在取り壊されています。

ターミナルに関する感想や評価

大ヒットした映画ターミナルには、どのような感想や評価がされているのでしょうか。ここではSNSで実際にターミナルを鑑賞した方々の感想をまとめています。

主演キャストにトム・ハンクスが選ばれていることを知って、ターミナルを鑑賞した方もいるようです。テンポよく進むストーリーと、良いタイミングで入るコメディ要素によって最後まで飽きずに観る事ができたという感想もありました。

映画に出演しているキャスト達の演技には高評価の感想もありました。特に主演のキャストを務めたトム・ハンクスの、どこにでもいそうな優しいおじさんの印象がとても良かったと感想を寄せている方もいました。

勉強のために鑑賞したという方は、勉強そっちのけで感動したという感想がありました。コメディ要素だけでなく、ロマンスや切なさをバランスよく描いているところが素敵だという感想もありました。

ロケ地としては許可がおりませんでしたが、ターミナルの空港内のモデルとなったJFK空港に訪れた方もいました。映画のように混雑していることはなかったようです。

実話でマーハンは精神を病んでしまいましたが、ビクターも同様に絶望感を感じさせるようなシーンが何度もありました。実話でもマーハンはビクターと同じように周りの職員達に助けられながら空港で暮らしていたので、この映画を通して周りの人たちへのありがたさを再認識できたと感想を寄せている方もいました。

ターミナルの実話やあらすじネタバレまとめ

映画ターミナルと実話のストーリーは違っていましたが、どちらも空港の職員や周りの人々に助けられて暮らしていたことが分かります。感想でも絶賛の声が多数ありました。映画自体はコミカルで観やすい作品となっているので、ぜひ一度観てみてください。

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