【Netflix映画】アイリッシュマンのあらすじをネタバレ！豪華キャストも紹介

Netflixで配信されている作品「アイリッシュマン」は、アメリカの伝記映画です。「アイリッシュマン」の原作はノンフィクション作品「I Heard You Paint Houses」（2004年）です。この作品は作者・チャールズ・ブラントが、実在した殺し屋、フランク・シーランの告白を元に著した伝記もので、Netflixが製作し2019年11月にアメリカ国内と日本での劇場・限定公開を経て、配信が開始されました。

Netflix製作の映画「アイリッシュマン」の監督は、映画界の巨匠と言われるマーティン・スコセッシです。スコセッシ監督は1942年、アメリカ・ニューヨークで生まれましたが、出自はイタリア移民（シチリア系）です。当時ニューヨークのイタリア系の多くはマンハッタンにあるリトルイタリーに住んでいました。当時のリトルイタリーは通りを歩くだけで普通にマフィアに出会う町だったそうです。

マフィアの存在を身近に感じる環境で育ったためか監督が得意とするのは、マフィアを扱った映画だと言われています。マフィア映画といえばコッポラ監督の不朽の名作と言われる「ゴッドファーザー」シリーズがありますが、スコセッシ監督の「アイリッシュマン」は、真実に最も近いマフィアの姿が描かれていると言われています。

マーティン・スコセッシ監督によるNetflix映画「アイリッシュマン」のあらすじをネタバレで紹介します。「アイリッシュマン」は約3時間半という長い作品ですが、名優たちの演技によって長さを感じさせない、飽きることのない作品だと言われています。それでは、ここから「アイリッシュマン」のあらすじをネタバレで見ていきます。

Netflix映画「アイリッシュマン」のあらすじを結末までネタバレで紹介していきます。アイルランド系アメリカ人、フランク・シーランは牛肉を運送するトラックの運転手です。実はフランクは牛肉の横流しをしているのですが、そのことでフランクは訴えられ、裁判にかけられます。裁判では圧倒的に不利なフランクでしたが、弁護士のビルのおかげで無罪を得ることができました。

ビルはフランクをマフィアのボスであるラッセル・ファブリーアに紹介します。ラッセルは以前、フランクのトラックが故障した際、治してあげたことがあり、フランクのことを知っていたのでした。ラッセルはその時のフランクの大胆不敵なところを気に入り、裏の仕事を手伝わせます。フランクはラッセルからの指示を難なくこなします。

そんな中、フランクはある男からクリーニング店の放火を依頼されますが、その店はフィラデルフィア・マフィアのボス、ブルーノの息のかかった店でした。直前で放火は回避されましたが、ブルーノの命令で、フランクは放火を依頼した男を殺害しました。この殺害がきっかけで、フランクはマフィアの暗殺者として生きていくことになります。フランクとラッセルはますます親密になっていきます。

ラッセルはフランクに、ジミ―・ホッファという人物を紹介します。ジミーは「全米トラック運転手組合」を牛耳るトップで、大統領に次ぐ力を持つと言われています。ジミーの下で働くようになったフランクは、やがてジミーにとって重要な人材となります。家族に深い愛情を注ぐジミーは、フランクの娘・ペギーに対しても家族同様に可愛がり、ペギーもジミーを敬慕するようになりました。あらすじネタバレ②に続きます。

次の展開をあらすじネタバレで見ていくと、1961年、ジョン・F・ケネディが第35代のアメリカ大統領に就任しました。司法長官にケネディ大統領の弟・ロバートが就任すると、ジミーを組合の年金の不正流用、マフィアとの関係について告訴しました。一方、フランクは組合の中で出世を果たしていました。ジミーを救うため裏工作をするマフィアですが、FBIに阻まれ、うまくいきません。

そんな中で、ケネディ大統領暗殺事件が起こります。ロバート司法長官も解任され、ジミーにとって喜ばしい結果となるはずが、結局裁判でジミーは有罪となり、刑務所に入ることになりました。組合はジミーの部下であるフィッツがトップに立ちました。自分とは違う運営手段を取るフィッツに怒りを覚えるジミーでした。

自身の年金にまで手を出されて怒ったジミーはフランクに、フィッツを脅してくれと頼みます。ジミーがいる刑務所にトニーというニュージャージー州のマフィアも服役しています。トニーはジミーに、ある頼みごとをしますが断られました。それでも引き下がらないトニーにジミーが侮辱的な言葉を投げかけたことで、トニーとジミーは激しい喧嘩を始めました。あらすじネタバレ③に続きます。

その後をあらすじネタバレで見ていくと、5年後、刑務所を出所したジミーは、組合の実権を握っているフィッツに戦いを挑みます。フィッツをトップの座から引きずり降ろすためにはトニーの協力も必要だということで、ジミーはフランクを同席させてトニーと話すことになりました。話し合いの場に遅れてきたトニーに怒りを見せるジミーに対して、トニーは侮辱されたことを忘れておらず、再び喧嘩になる二人でした。

ジミーは、組合の年金基金がマフィアに支配されていることを知り、マフィアへの金の流れを止め、組合とマフィアの癒着を公表してしまいます。そのことでラッセルから恨みを買うジミー。その頃、フランクを祝うためのパーティが開かれることになり、ラッセルらマフィアも招待されます。そのパーティに、フランクはジミーを招待します。

ジミーにとっては居心地が悪いはずですが、フランクのために参加を決めました。このように、ジミーとフランクは固い絆で結ばれています。ラッセルもまたフランクを可愛がっており、世界で非常に希少な指輪をフランクに贈りました。ラッセルは、ジミーの言動について苦々しく思っており、ジミーを説き伏せて欲しいとフランクに頼みます。しかし、たとえフランクの頼みでもジミーは考えを変えません。

ここまで、Netflix映画「アイリッシュマン」のあらすじをネタバレで見てきました。ここまで見てきたあらすじによると、フランクとジミーは固い友情で結ばれているはずですが、ジミーはフランクの忠告を無視します。そのために、フランクは辛い選択をすることになります。それでは、「アイリッシュマン」の結末をネタバレあらすじで見ていきます。

結末のあらすじネタバレ①、フランクの説得にも応じないジミーを殺害するしかないと考えたラッセルは、フランクに殺害を依頼しました。弁護士・ビルの娘の結婚式の日、ジミーがトニーとの話し合いをデトロイトで行うと知ったフランクは、自分も参加するとジミーに伝えました。

デトロイトに到着したフランクはジミーと共にトニーと約束した場所に行きます。しかし、そこには誰もいませんでした。不安を覚えたジミーは「帰ろう」とフランクに声を掛け、その場から出ていこうとします。その瞬間、フランクはジミーに向かって発砲。ジミーは死亡しました。殺害を終えたフランクはすぐにその場を立ち去り、結婚式に出席。その後自宅に戻ったフランクは、テレビでジミーが失踪したことを知りました。

ジミーの遺体が無くなっていることにフランクは驚きます。実はジミーの遺体は、殺害の証拠隠滅のためすぐに火葬されたのでした。フランクの娘、ペギーはジミーの失踪に父が関わったことを直感、フランクの前から姿を消しました。失踪事件として捜査が始まり、フランクやラッセルらも事情を聴かれますが黙秘します。しかし、ジミーの失踪事件で疑われた人物は皆、刑務所へと送られました。結末のあらすじネタバレ②に続きます。

結末のあらすじネタバレ②、フランクとラッセルが同じ刑務所に入ったところからです。ラッセルはジミーの殺害に関してやりすぎたことを反省します。年老いたラッセルは介護を受けなければ生活ができなくなり、やがて心臓発作が原因で亡くなりました。その後フランクは刑務所を出所することができましたが、足を患い、杖がなければ歩けない状態になっています。

人生を締めくくるための準備を始めたフランクは、自身が入る棺や墓を探して歩く日々を送ります。ジミー失踪事件もとうに忘れられ、事件の関係者で生きているのはフランクだけになりました。フランクは殺し屋として命を張って生きてきたことを虚しく感じるのでした。ジミー失踪事件の全容は結局分からずじまいで、もう守るものもないフランクに、FBIは事件の全容を話してほしいと頼みますが、拒絶するフランクでした。

晩年のフランクはこれまでの人生を懺悔し、神父と共に祈りを捧げる日々を送ります。そしてクリスマスの夜、フランクはたった一人で老人ホームの部屋で過ごしています。ここまで、Netflix映画「アイリッシュマン」のあらすじをネタバレで紹介しました。

ここまで、Netflix映画「アイリッシュマン」のあらすじを結末までネタバレで紹介してきました。ここからは、Netflix映画「アイリッシュマン」の主要キャスト3人を演じる俳優を一覧で紹介していきます。

キャストの一人目、フランク・シーランを演じたのは、ロバート・デ・ニーロです。1943年生まれ、ニューヨーク出身です。映画「ゴッドファーザーⅡ」で主人公コルレオーネの青年時代の役を演じました。主な出演作は、1978年「ディア・ハンター」、1990年「レナードの朝」、1984年「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」、2000年からの「ミート・ザ・ペアレンツ」シリーズ、2011年「キラー・エリート」。

ロバート・デ・ニーロが出演したスコセッシ監督の作品は、1976年「タクシードライバー」、1973年「ミ―ン・ストリート」、1977年「ニューヨーク・ニューヨーク」、1980年「レイジング・ブル」、1983年「キング・オブ・コメディ」、1990年「グッドフェローズ」、1991年「ケープ・フィアー」、1995年「カジノ」です。

主要キャストの二人目、ジミー・ホッファを演じたのは、アル・パチーノです。1940年生まれ、ニューヨーク出身です。映画「ゴッドファーザー」シリーズで、主人公コルレオーネの息子・マイケル・コルレオーネ役を演じました。ロバート・デ・ニーロとは「アイリッシュマン」の他に1995年の映画「ヒート」、2008年の映画「ボーダー」など計8作品で共演しています。

「アイリッシュマン」の主要キャスト、アル・パチーノの主な出演作を紹介します。1973年「セルピコ」、1990年「ディック・トレイシー」、1992年「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」、「摩天楼を夢みて」、1993年「カリートの道」、1997年「フェイク」、1999年「インサイダー」、2007年「オーシャンズ13」、2015年「Dearダニー 君へのうた」などです。

主要キャストの三人目、ラッセル・バファリーノを演じたのは、ジョー・ぺシです。1943年生まれ、アメリカ・ニュージャージー州生まれです。スコセッシ監督の「グッドフェローズ」（1990年）ではアカデミー賞の助演男優賞を獲得しました。友人であるロバート・デ・ニーロの監督・出演作品「ブロンクス物語/愛につつまれた街」や「グッド・シェパード」（2006年）などに出演しました。

「アイリッシュマン」の主要キャスト、ジョー・ぺシの主な出演作を紹介します。1980年「レイジング・ブル」（スコセッシ監督作品）、1984年「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」、1989年からの「リーサルウェポン」シリーズ、1991年「JFK」、1995年「カジノ」などです。

ここまで、Netflix映画「アイリッシュマン」のネタバレあらすじを結末まで紹介し、主要キャストを演じた3人の俳優を紹介してきました。ここからは、Netflix映画「アイリッシュマン」の見所やトリビアを紹介していきます。

Netflix映画「アイリッシュマン」の主要人物、フランク・シーラン、ジミー・ホッファ、ラッセル・バファリーノは実在の人物で、この3人を演じた俳優はキャスト一覧でも紹介した通り、アメリカのマフィア映画で活躍した名優たちで、特にフランクを演じたロバート・デ・ニーロは「アイリッシュマン」も含めてスコセッシ監督の映画、9作品に出演しています。

アル・パチーノは、スコセッシ監督の作品に出演するのは初めてです。また、年齢も近いロバート・デ・ニーロとアル・パチーノは、これまでライバルの様に言われてきており、二人の共演は「アイリッシュマン」の見所の一つとなっています。ジョー・ぺシは2010年以降、ほとんど俳優活動をしていませんでしたが、スコセッシ監督の数年に渡る熱心な誘いに折れ、出演を決めました。

Netflix映画「アイリッシュマン」は、ネタバレあらすじで紹介した通り、実在の殺し屋だったフランク・シーランの半生が描かれているのですが、青年期から高齢期まで、すべてロバート・デ・ニーロが演じました。1943年生まれのロバート・デ・ニーロは映画製作時にすでに70代後半という年齢でした。そのため、青年時代は不可能だと言われましたが、特殊効果によってロバート・デ・ニーロの容姿を若く見せることに成功しました。

この特殊効果を生んだのは「スター・ウォーズ」、「インディ・ジョーンズ」などを手掛けた映像製作会社「ルーカスフィルム・リミテッド」の「インダストリアル・ライト＆マジック」というVFX制作会社です。この技術は他の俳優たちにも使われており、年齢による容姿の変化を見事に表現していると言われています。

Netflix映画「アイリッシュマン」のマーティン・スコセッシ監督は、俳優を若返らせる効果のほどを確認しようと、自身が監督を務め、ロバート・デ・ニーロが出演した1990年のアメリカ映画「グッドフェローズ」で実験をしました。その実験とは「グッドフェローズ」でロバート・デ・ニーロが演じたジミー・コンウェイが部下に命令するシーンのセットを再現し、彼に演じさせました。

Netflix映画「アイリッシュマン」でフランク・シーランを演じたロバート・デ・ニーロは、1974年の映画「ゴッドファーザーⅡ」でドン・ヴィトー・コルレオーネの青年時代を演じました。そして、コルレオーネの息子、マイケルを演じたのがジミー・ホッファ役のアル・パチーノです。マイケルの父親の青年時代ということで、ロバート・デ・ニーロとアル・パチーノは直接共演したわけではありません。

マフィア映画の代表作と言われるフランシス・フォード・コッポラ監督の「ゴッドファーザー」シリーズは、イタリア系マフィアの「コルレオーネ・ファミリー」の悲劇を描いた作品で、この作品と何かと比べられてしまう「アイリッシュマン」ですが、批評家、視聴者などから高く評価されているということです。

ここまで、Netflix映画「アイリッシュマン」のネタバレあらすじと主要キャストを演じた俳優を一覧で紹介し、見所やトリビアについても見てきました。ここからは、Netflix映画「アイリッシュマン」の舞台となったアメリカの、当時の時代背景とテーマについて、ネタバレで見ていきます。

Netflix映画「アイリッシュマン」の主人公の一人であるフランク・シーランが生きた第二次世界大戦終了後の1950年代から1970年代にかけて、アメリカは東西冷戦時代となり、ケネディ大統領暗殺事件、ベトナム戦争が始まるなどアメリカが激しく揺さぶられました。そんなアメリカ社会の裏側で生きる男たちの友情と信頼、裏切り、葛藤、そして最後にフランクが見せる虚無感が「アイリッシュマン」のテーマだということです。

Netflix映画「アイリッシュマン」のアイリッシュマンとは、アイルランド人という意味で、主人公のフランク・シーランのことを指しています。当時、殺し屋のほとんどはアイリッシュマンだったそうです。マフィアというのは、自分たちで手を下さず、フランク・シーランのような殺し屋を雇っていたそうです。

また、原作の「I Heard You Paint Houses」のタイトルは日本語で「お前が家のペンキを塗っているのを聞いたぞ」です。この言葉はマフィアの世界で「殺し」を意味するということです。銃で撃たれると血が壁などに飛び散ることから、血をペンキで表し、「お前は殺しをやるそうだな」という意味になるそうです。

Netflix映画「アイリッシュマン」で描かれたジミー・ホッファの失踪事件は、ケネディ大統領暗殺事件と共に現在まで真相が不明となっています。ジミー・ホッファは、1957年から14年間「全米トラック運転手組合」の委員長としてアメリカの物流を支配、国内最大とされる労働組合を仕切っていました。大統領に次ぐ力を持つ人物として有名だったジミーは、マフィアとも親密な関係を築いていました。

そのためにケネディ大統領の弟であるロバート・ケネディ司法長官の厳しい追及にさらされます。裁判で有罪となったジミーは刑務所に入りますが、ニクソン大統領による恩赦で出所します。再び権力の座に就こうとした矢先、ジミーは突然姿を消しました。1975年のことでした。映画「アイリッシュマン」では、フランクがジミー殺害を告白していますが、その後ジミーの遺体がどうなったのかについてははっきりと答えてはいません。

Netflix映画「アイリッシュマン」の感想の一つ目です。主要キャスト、ロバート・デ・ニーロが演じた実在の人物、フランクはネタバレあらすじでも紹介した通り、殺し屋としてマフィアに雇われ、多くの人間を手に掛けてきました。しかし、親友のジミーを殺害したことや娘・ペギーとの別れなどを経験し、老後は非常に孤独な日々を送りました。そんなフランクの切ない人生に寄り添うことができたという感想です。

Netflix映画「アイリッシュマン」の感想の二つ目は、最初3時間半にも及ぶ作品の長さに驚いたという感想でしたが、ロバート・デ・ニーロが演じる主要キャスト、フランクの半生がテンポよく描かれ、演技も良く、長く感じなかったという感想です。さらに、主要キャストのアル・パチーノやジョー・ぺシの演技もとても良いという感想です。

Netflix映画「アイリッシュマン」の感想の三つ目は、スコセッシ監督に対する感想です。長いキャリアを生かしたまさに集大成となった作品だという感想で、裏の社会で生きる男の友情や信頼、裏切り、そして人生を振り返ったときの虚無感を見事に描いたという感想です。

Netflix映画「アイリッシュマン」の感想の四つ目は、裏社会で生きる男たちの半生を演じる豪華なキャストに対する感想です。ネタバレあらすじでも紹介しましたが、実在の人物たちによる友情や裏切りなどが描かれた壮大な物語だという感想と、特殊効果によって若い頃の容姿が再現されており、そこも見応えがあったという感想です。

いかがでしたか？Netflix映画「アイリッシュマン」のあらすじを結末までネタバレで紹介してきました。実在した3人の主要人物を、名優と言われるキャストが男同士の友情や信頼、裏切りや虚無感などを演じ、非常に見応えのある作品だったという感想が寄せられていました。「アイリッシュマン」は、青年時代から老年期までを特殊効果によって一人の俳優が通して演じました。

それぞれの俳優の若い頃の姿を見ることができたのも良かったという感想もありました。1950年代から1970年代のアメリカで、裏の社会を生き抜いた男たちの半生が見事に描かれていると好評の、Netflix映画「アイリッシュマン」を、どうぞお楽しみください。