2020年09月18日公開
2020年09月18日更新
【Netflix映画】ホース・ガールをネタバレ解説!サラの魅力やラストも紹介
Netflix映画『ホース・ガール』とは、サラという変わり者の女性が主人公の映画です。サラはどこにでもいる普通の女性に見えるのですが、ある夢を見てから現実と夢の区別がつかなくなってしまいます。ホラーではなく、精神病にかかった女性の視点で描かれた映画です。映画の評価は高く、特に主演女優の演技は好評です。ここでは『ホース・ガール』のあらすじやラストのネタバレ、映画の解説などをまとめています。
目次
ホース・ガール(Netflix映画)とは?
ホース・ガールの概要
Netflix映画の『ホース・ガール』とは2020年に公開されたアメリカのドラマ映画で、妄想型統合失調症の女性を主人公とした映画です。アメリカの有名な評論サイト「Rotten Tomatoes」では批評家支持率70%、10点満点中6.2点と高評価されています。主役のサラを演じたアリソン・ブリーの熱演で映画の評価が上がったといわれるほどアリソン・ブリーの演技は好評でした。
ホース・ガールの監督
『ホースガール』の監督を務めたのはジェフ・ベイナです。ジェフ・ベイナとは1977年6月29日生まれの脚本家・映画監督です。これまでに『天使たちのビッチ・ナイト』『ジョシーとさよならの週末』『ライフ・アフター・ベス』で監督・脚本を務めています。
ホース・ガールのキャストと登場人物一覧
アリソン・ブリー/サラ役
Netflix映画『ホース・ガール』でサラ役を演じたのはアリソン・ブリーです。アリソン・ブリーは1982年12月29日生まれのアメリカの女優です。全米映画俳優組合賞を受賞するなど実力の高い女優で、『ホース・ガール』でもその演技力が好評でした。アリソン・ブリーの出演作品には『マッドメン』のトゥルーディー役、『ワタシが私を見つけるまで』のルーシー役などがあります。
デビー・ライアン/ニッキー役
Netflix映画『ホース・ガール』でニッキー役を演じたのはデビー・ライアンです。デビー・ライアンとは1993年5月13日生まれのアメリカの女優・歌手です。ディズニー・チャンネル放送番組に子役時代から出演している女優としても知られています。デビー・ライアンの出演作品には『ジェシー!』のジェシー・プレスコット役、『秘密のラジオ・ガール』のタラ・アダムス役などがあります。
ジョン・レイノルズ/ダレン役
Netflix映画『ホース・ガール』でダレン役を演じたのはジョン・レイノルズです。ジョン・レイノルズは1991年8月5日生まれのアメリカの俳優です。ジョン・レイノルズの出演作品には『Search Party』のドリュー・ガードナー役、『ストレンジャー・シングス』のキャラハン将校役などがあります。
モリー・シャノン/ジョーン役
Netflix映画『ホース・ガール』でジョーン役を演じたのはモリー・シャノンです。モリー・シャノンは1964年9月16日生まれのアメリカの女優です。『サタデー・ナイト・ライブ』というテレビ番組で人気を博し、映画ではインディペンデント・スピリット賞助演女優賞を受賞しているベテラン女優です。
モリー・シャノンの出演作品には『母が教えてくれたこと』のジョアン・マルカヒー役、『ぼくとアールと彼女のさよなら』のデニース役、『モンスター・ホテル』のワンダ役などがあります。
ジョン・オーティス/ロン役
Netflix映画『ホース・ガール』でロン役を演じたのはジョン・オーティスです。ジョン・オーティスは1968年5月23日生まれのアメリカの俳優・芸術監督です。ジョン・オーティスの主な出演作品には『ワイルド・スピード MAX』のブラガ役、『クラブハウス』のカルロス・タヴァレス役、『ラッシュ・ライフ』のマルガリータ役などがあります。
ジェイ・デュプラス/イーサン役
Netflix映画『ホース・ガール』でイーサン役を演じたのはジェイ・デュプラスです。ジェイ・デュプラスは1973年3月7日生まれの監督・脚本家です。『ホース・ガール』では製作総指揮をしており、俳優としても出演しました。ジェイ・デュプラスが監督を務めた作品には『ハッピーニート 落ちこぼれ兄弟の小さな奇跡』や『僕の大切な人と、そのクソガキ』などがあります。
ロビン・タネイ/アガサ・ケイン役
Netflix映画『ホース・ガール』でアガサ・ケイン役を演じたのはロビン・タネイです。ロビン・タネイとは1972年6月19日生まれのアメリカの女優です。ロビン・タネイの出演作品には『Niagara Niagara』のマーシー役、『プリズン・ブレイク』のベロニカ・ドノバン役、『セイブ・ザ・ワールド』のアンジェラ・ハリス役などがあります。
ポール・ライザー/ゲイリー役
Netflix映画『ホース・ガール』でゲイリー役を演じたのはポール・ライザーです。ポール・ライザーとは1957年3月30日生まれの俳優・脚本家です。ゴールデングローブ賞やエミー賞など数々の作品で賞を受賞しているベテラン俳優・脚本家です。ポール・ライザーの出演作品には『セッション』のジム・ニーマン役、『ダークネス』のサイモン・リチャーズ役などがあります。
ホース・ガールのあらすじ・ラストネタバレ解説
あらすじネタバレ①馬が大好きなサラ
『ホース・ガール』は主人公のサラが手芸用品店で働いているところから始まります。ここでは物語序盤のあらすじのネタバレを紹介します。サラはジョーンと仲が良くDNAを調べるキットの話で盛り上がっていました。サラの日課は手芸用品店で働き、その後乗馬クラブへと行きます。乗馬クラブでは自分は乗ることはありませんでしたが、そこに通っている少女にアドバイスをしていました。
そしてダンスクラブで踊り、家に帰って「煉獄」というドラマを見ることが癒やしでした。一見普通の活発的な女性なのですが、人付き合いが悪くおせっかいなところがあり変人に見られることもあります。誕生日も一人だったサラを気遣い、ルームメイトのニッキーが誕生祝いをしようと提案します。サラは誕生パーティーに招待されたダレンと意気投合し、デートに誘われます。
あらすじネタバレ②夢の中で出会った男
ダレンと出会ったサラはその日の夜、不思議な夢を見ます。自分とそのその両隣に男と女が横たわっているのです。さらには時間の経過もおかしいと感じていました。違和感を感じたサラがその事についてジョーンに相談していると、なんと夢に出てきた男が店の外にいたのです。
サラはその男を追い、自分の夢と同じ夢を見ていなかったか聞き出そうとします。サラは修理店の受付をしているその男に話しかけましたが、男はサラのことを全く知らない様子でした。
あらすじネタバレ③デートの日
サラは耳鼻科に行った時に、医者に自分がクローンかどうか確かめる方法はないかと聞きました。サラはこの頃、宇宙人が祖母のクローンとして自分を作ったと思い込んでいました。様子がおかしいと思った医者は精神科を勧めますが、サラは馬鹿にされたと思いました。そのことをダレンとのデート中に言うと、ダレンはサラをフォローして楽しげにオカルトの話をしました。
サラは嬉しくなり、ある場所へとダレンを連れていきます。それは夢に出てくる男の家でした。サラはあの男が夢に出てくるのだと言い、ダレンを困惑させます。そしてもう一箇所行きたいところがあると言いました。それは母の墓でした。サラは母の墓を掘り返してDNAを採取し、自分がクローンかどうかを確かめると言います。ただのオカルト好きだと思っていたダレンはいよいよサラがおかしいことに気づきます。
あらすじネタバレ④精神病院へ入院
ダレンとのデート後異常に気づいたニッキーが話を聞こうとしますが、サラはダレンに裏切られたと思って嘆き悲しみ、シャワー室に閉じこもってしまいます。シャワーを浴びたサラが扉を開けると、なぜか裸で職場の手芸用品店にいました。ジョーンは急いでサラを保護し、精神病院へ入院させました。
ラストネタバレ①夢の中の出来事
精神病院ではイーサンというカウンセラーがサラの話を聞きました。サラは一度イーサンと話した事がありますが、前回のカウンセリングは全く憶えていないと言います。イーサンはサラの言うことを否定せず、看護師達も優しく接します。その夜、サラは病院を抜け出す夢を見ました。家に戻るとそこにはニッキーの服を着た女性が現れます。
その女性は、いつも夢に出てきて自分の横に寝かされている女性でした。恐怖を感じたサラが逃げると場面が変わり、ダレンと愛し合ったり、目が見えない親友の元へと向かう夢を見ます。そして起きると病室の隣のベッドに入り込んでいました。そのベッドにはいつも夢で見る女性が寝ていたのでサラは驚きます。
その女性は1995年に眠って目が覚めたら知らない世界に居たと話します。誰かにその事を話しても信じてもらえないからここに入院しているのだと言います。そしてその女性はサラと同じ夢を見ていました。それを聞いたサラは自分は祖母のクローンではなく、宇宙人によって未来に連れて来られた祖母本人だったのだということ確信しました。
ラストネタバレ②退院後
サラの精神状態は良くありませんでしたが、一時的な入院だったのかサラは退院することになりました。ここでは退院後のサラの行動についてラストのネタバレをまとめています。イーサンは退院したらちゃんと予約した病院に行くように言いました。しかしサラは退院後、写真の祖母と同じヘアスタイルで祖母の形見の服を着て外へ出ました。
そしてサラは乗馬クラブから馬をこっそり連れ去り、草原へと向かいます。サラは馬を木に繋ぐと靴を脱いで草原に横たわります。するとサラの体は宙に浮き、空には宇宙船のような光が出てきました。その後、そこに残されたのは馬とサラの靴だけでした。
ホース・ガールのサラの魅力は?見どころを紹介
見どころ①サラの魅力
『ホース・ガール』の見どころはサラです。サラは妄想型統合失調症なのですが、少し話しただけでは分からないほど愛嬌のある普通の女性に見えます。職場では気の合う友人がおり、仕事帰りには以前飼っていた馬を見に行ったり、ダンスで体を動かしたりしていました。
しかし人付き合いは悪く、普通に見えながらもどこか変わった人だと周りからも思われていました。『ホース・ガール』の冒頭では少し不思議な女性として描かれているため、物語の序盤からサラという主人公に目が離せなくなります。そんな魅力的な女性だからこそ、映画の感想ではどんどん現実が分からなくなっていくサラを見るのが辛いと思う方がたくさんいました。
見どころ②ラストシーン
『ホース・ガール』の見どころはラストシーンです。ラストシーンは視聴者から賛否両論あり、何を伝えたかったのか分からなかったという声もあります。解説をまとめると、まず病室にこれまでの夢に出てきた女性がいたところからサラは再び妄想に入っていたと解説されています。なぜならカウンセリングを担当したイーサンがそれを聞いて戸惑った様子でありながらも否定はしなかったからです。
イーサンはこれまでのカウンセリングでサラの話を特別肯定や否定することはありませんでした。そのため少しごまかしたような言い方をしたあのシーンでは、イーサンが「病室にサラ以外の女性はいない」という否定の言葉を呑んでいたのではないかと解説されています。そしてラストシーンでは退院したサラが馬を連れて草原に転がり、宇宙人に連れて行かれるような描写がありました。
馬を連れてくるところまでは現実で、宙に浮くシーンは宇宙人に連れ去られるサラの妄想だと解説されています。またラストではサラが横たわる前に靴を脱ぎました。これは西洋では死を表します。そのため最終的にサラは宇宙人に攫われたのではなく、死んでしまったのではないかと考えられています。
ただ、サラの言っていることが本当であるかのような伏線が冒頭にありました。それはサラの職場の友人のジョーンが店の外を通る馬の尻尾を見るシーンです。このシーンは物語の冒頭とラストシーンで全く同じ描写がされていました。サラが言っていた時を超えることが現実に起こっているような演出となっていました。
見どころ③アリソン・ブリー本人の祖母
『ホース・ガール』でサラ役を演じたアリソン・ブリーはその演技力が高評価されていました。実はアリソン・ブリーの祖母も統合失調症で、母がうつ病だったそうです。そしてアリソン・ブリー本人も家族や役者としての悩みからうつ病となったことがあります。実は『ホース・ガール』の脚本にはアリソン・ブリーも参加しています。
だからこそ、アリソン・ブリーが経験した「自分を信じられなくなる」という恐怖の実体験がリアルに表現されているのです。ちなみに映画ではサラの母はうつ病で自殺していましたが、アリソン・ブリーの母は回復したそうです。
見どころ④ホース・ガール
『ホース・ガール』の感想では、馬があまり関係していなかったのではないかという声もありました。なぜこのタイトルになったのか、その理由を考察・解説していきます。サラが10代の頃はまだ母と母の再婚相手と暮らしており裕福でした。この頃はいつも大好きな馬に乗っていたようです。しかし母のうつ病が悪化したことで再婚相手とは別れてしまい、サラは不幸な人生を送ることになります。
その後サラは馬を手放すことになったようです。詳しくは描かれていませんが、親友が馬から落ちて視力を失ったことも関係しているかもしれません。サラは馬を手放したものの、引取先の乗馬クラブへと通うようになります。そこでは乗馬クラブに来る女の子におせっかいなアドバイスをしていました。
そしてラストにはこっそりと馬を連れていきます。ここまで馬に執着する理由は、解説では馬が幸せだった頃の象徴だったからではないかといわれています。馬に乗っている時は母も健康で父も家におり、何不自由ない生活を送っていました。だからこそ、解説ではサラは馬に乗っていた幼少期に心を置き去りにしてしまい、その孤独を埋めるように夢を現実だと思いこむようになったのではないかといわれています。
ホース・ガールに関する感想や評価
Netflix「ホース・ガール」https://t.co/SLVNpbhLzq
— ぽんず (@nowheredry) September 10, 2020
主人公と周囲の人のズレが辛かった
ラスト好き
『ホース・ガール』では、次第に周りの人達と自分の世界が合わなくなっていくシーンが観ていて辛かったという感想がたくさんありました。ラストシーンについてはどういう意味があるのかもっと詳しい解説が欲しいという声もありましたが、全体的に幻想的で良かったと高評価でした。
「ホースガール」
— クダ (@kuda_rana1) March 1, 2020
妄想の病気の映画
弱ってる時、ネガティブと偶然見た物が紐づくのが上手く再現されてた
キツく結んだ編み物はほどくことも出来ずに編み続けるしかないんだなぁ…
でもラストの彼女は幸せそうに見えた、ある意味ハッピーなのか…??#今日見た映画
『ホース・ガール』の感想では、実際に他人事ではないと感じている方もいました。特に精神的に追い詰められている時に現実の出来事とネガティブな思考がマッチするところは経験があるという方もいました。ラストシーンに関してはさまざまな解説や考察がされていますが、サラが今までで一番幸せそうだと感じたというコメントもありました。
ホースガール
— ぶっく おふたろう (@bookofftaro) August 20, 2020
ジャンル分け不可能。
今年は古典から新作まで200本ほど映画を鑑賞しましたが、その中で最も恐ろしい作品。
どんなホラー映画よりも恐怖を感じました。
完璧に好み。
主演アリソンブリーの怪演。
監督「ライフアフターベス」などのジェフバエナ。
両名の名前は絶対忘れない。 pic.twitter.com/KkbaeyKF7z
『ホース・ガール』は今まで観たホラー映画よりも恐ろしかったという感想がありました。ホラー映画だとそれこそエイリアンや幽霊などSF・オカルトの話なのですが、『ホース・ガール』は精神病を題材とした物語です。だからこそ現実と夢の区別がつかなくなって暴走していく様子は、とてもリアルで怖いといわれています。
ホース・ガールまとめ
『ホース・ガール』はあらすじのネタバレでも紹介した通り、サラが次第に現実と妄想の区別がつかなくなっていく映画でした。うつに苦しめられたことがあるアリソン・ブリーが脚本を担当しているので、精神病のリアルな描写があります。評価の高い映画なのでぜひNetflixで観てみてください。