2019年08月26日公開
2019年08月26日更新
【ファンタビ】オブスキュラスとは何?クリーデンスの正体や生い立ちを考察
『ファンタビ(ファンタスティック・ビースト)』にはオブスキュラスが登場します。オブスキュラスは建物を破壊し、人の命を奪うこともあります。『ファンタビ』では、メアリーの養子であるクリーデンスがオブスキュリアルの正体でした。オブスキュラスとは一体何なのか、『ハリーポッター』に登場するヴォルデモートとはなにか関係があるのか、ここではオブスキュラスについての考察を紹介します。
目次
オブスキュラスはファンタビに出てくる力
ファンタビとは?
『ファンタビ(ファンタスティック・ビースト)』は、『ハリーポッター』シリーズの著者であるJ・K・ローリングが原作・脚本を務める映画です。『ハリーポッター』シリーズのスピンオフ作品として2016年に『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』、2018年に『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』が公開されています。また、2021年以降も同シリーズの続編が放映予定となっています。
ファンタビはハリポタの前の物語
『ファンタビ』は『ハリーポッター』シリーズ以前のストーリーです。『ハリーポッター』シリーズは、ハリー・ポッターがホグワーツ魔法魔術学校に入学する1991年から、ヴォルデモートを倒す1998年までが描かれています。一方で『ファンタビ』は1926年からのストーリーが描かれています。ハリー・ポッターがまだ生まれる前のストーリーとなっています。
主人公はニュート・スキャマンダー
『ファンタビ』はハリー・ポッターが主人公ではなく、ニュート・スキャマンダーという人物が主人公です。実は『ハリー・ポッター』シリーズでもニュート・スキャマンダーの名前は登場しており、『ハリー・ポッター』シリーズでもまだ存命していました。『ハリー・ポッター』シリーズでは、ハリー・ポッター達が使う教科書「幻の動物とその生息地」の著者として名前が登場しています。
また、映画『アズカバンの囚人』でハリー・ポッターが忍びの地図を使った時に、忍びの地図に描かれたホグワーツの図面に「ニュート・スキャマンダー」という名前が登場していました。ニュート・スキャマンダーは、1897年2月24日のイギリス生まれの魔法使いです。兄が一人おり、兄のテセウス・スキャマンダーは第一次世界大戦で活躍した優秀な魔法使いで、闇払い局の局長をしています。
ニュート・スキャマンダーはホグワーツを卒業したあと、第一次世界大戦では魔法省の機密任務につきドラゴンに乗って戦争に参加しました。戦争後しばらくは魔法省で魔法生物規制管理部の屋敷しもべ妖精転勤室で働いていました。その後、動物課に移動してからはその知識を活かして活躍するようになり、のちに魔法生物学者に進むきっかけにもなりました。
ニュート・スキャマンダーは出版社から声をかけられ、魔法生物に関する本の執筆を書くために世界中を旅しながらあらゆる魔法生物を探しました。『ファンタビ』ではこのニュート・スキャマンダーが主人公をしており、敵もヴォルデモートではありません。『ファンタビ』に登場する敵はゲラート・グリンデルバルドです。
ゲラート・グリンデルバルドはヴォルデモートが猛威を振るう以前に、闇の魔法使いとして魔法界を騒がせていました。ニュート・スキャマンダーは1926年に、本の執筆とサンダーバードを安全なところに送るためにニューヨークを訪れていました。ニューヨークで、ニュート・スキャマンダーはゲラート・グリンデルバルドと対峙することになります。
オブスキュラスは闇の力
ニュート・スキャマンダーは、1925年に魔法生物を探す旅でスーダンを訪れた時に、オブスキュリアルに遭遇します。オブスキュリアルとは、オブスキュラスを体内で発生させてしまった魔法使いのことです。オブスキュラスの正体は闇の魔力で、宿主の体を蝕み、やがて死を呼び起こします。体内にオブスキュラスが発生してしまうのは、魔法を制限する環境が原因の一つです。
魔法族の子供がまだ制御できない魔力を抑圧され、多大なストレスを受けた場合に発生します。たとえば心身的に虐待を受けて魔法が使えない状態にあると、精神的な限界を迎えた時にオブスキュラスを発生させることがあります。基本的に宿主となるオブスキュリアルは、オブスキュラスをコントロールすることができません。また、オブスキュラスが放出されるとオブスキュリアルは目が白くなり、痙攣します。
放出されたオブスキュラスに当たってしまうと、建物は破壊され人間は死んでしまいます。また、オブスキュリアルになってしまった子供は10歳を迎える前に死んでしまい、オブスキュリアルが死んでしまうとオブスキュラスも消滅します。ニュート・スキャマンダーは、スーダンで出会ったオブスキュリアルの少女を助けようとしましたが、失敗してしまい10歳を迎える前に亡くなりました。
ただ、少女から放出されたオブスキュラスを魔法の泡で保存することに成功しています。もともとオブスキュラスは、魔法使いがマグルから迫害を受けていた時代に数多く発生していました。スーダンの少女もまた、マグルから迫害されていたためにオブスキュリアルとなっています。
しかし、ニュート・スキャマンダーが旅をしていた1920年代ではすでに魔法界とマグル界は分かれているため、オブスキュリアルはほとんどいなくなっていました。アメリカではクリーデンス・ベアボーンが発見されるまでの200年間はオブスキュラスは見られておらず、根絶されたと思われていました。
オブスキュラスを持つクリーデンスの正体は?
クリーデンスはオブスキュリアル
『ファンタビ』にはクリーデンス・ベアボーンという人物が登場します。クリーデンス・ベアボーンはメアリー・ルー・ベアボーンの養子です。メアリー・ルー・ベアボーンは反魔法族の団体「新セーレム救世軍」の代表です。クリーデンス・ベアボーンは魔法使い根絶の活動を手伝わされており、さらにはメアリー・ルー・ベアボーンから日常的に虐待を受けていました。
オブスキュリアルとは?
クリーデンス・ベアボーンの正体はオブスキュリアルでした。オブスキュリアルはオブスキュラスを有するもののことです。つまり、オブスキュラスの宿主という意味です。通常はオブスキュラスを発生させると10歳未満で死亡してしまうといわれています。
しかし、クリーデンス・ベアボーンは成人していましたが、オブスキュラスを有しながらも生存することができていました。そのため、ゲラート・グリンデルバルドはクリーデンス・ベアボーンがオブスキュリアルであることを見抜くことができませんでした。またクリーデンス・ベアボーンは潜在意識が強く、オブスキュラスをコントロールすることもできます。
クリーデンスは優秀な魔法使い
クリーデンス・ベアボーンはマグルだと思われていましたが、その正体は優秀な魔法使いで、正体を知っていたのはメアリー・ルー・ベアボーンだけでした。クリーデンス・ベアボーンの力は膨大で、なおかつ成人しても生存している前代未聞の人物でもあります。この力に目を付けたのがゲラート・グリンデルバルドです。
ゲラート・グリンデルバルドは、クリーデンス・ベアボーンのオブスキュラスの力を使ってアルバス・ダンブルドアを亡き者にしようとしていました。しかしクリーデンス・ベアボーンはゲラート・グリンデルバルドの元を離れ、しばらく摩訶不思議サーカスに加わり、そこでナギニと出会います。以前は感情で暴走することもありましたが、ナギニと出会ってからはよりオブスキュラスをコントロール出来るようになっていました。
ゲラート・グリンデルバルドは再びクリーデンス・ベアボーンに近づくために、集会を開きました。クリーデンス・ベアボーンは、ゲラート・グリンデルバルドの思想に賛同し、忠誠を誓うことになります。ゲラート・グリンデルバルドにとってクリーデンス・ベアボーンは、なんとしてでも手に入れたいほどの優秀な魔法使いなのです。
クリーデンスの両親は?
クリーデンス・ベアボーンがどの魔法使いの家系出身なのか、『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』では明らかになりませんでした。しかし、『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』ではクリーデンス・ベアボーンの正体について言及されるシーンがありました。
フランス系アフリカ人の純血の魔法使いであるユスフ・カーマは、クリーデンス・ベアボーンの正体はコーヴァス・レストレンジ5世であると思っていました。レストレンジは魔法族の家系の中でも古く高貴なレストレンジの家系で、マルフォイ家やブラック家などとも親戚です。コーヴァス・レストレンジ5世の父親は、ユスフ・カーマの母親であるロレナ・カーマを服従の呪文で従わせて誘拐しました。
ロレナ・カーマとの間にできた子供がリタ・レストレンジです。その後父親はクラリス・トレンブレイと再婚し、コーヴァス・レストレンジ5世が生まれました。しかし幼児期にコーヴァス・レストレンジ5世が乗っていた船が転覆してしまいます。ユスフ・カーマは、それ以来行方が分からなくなっていたコーヴァス・レストレンジ5世を探していました。
しかし、船の中でリタ・レストレンジによってコーヴァス・レストレンジ5世とクリーデンス・ベアボーンがすり替えられていたということが判明します。コーヴァス・レストレンジ5世とクリーデンスのおばが乗っていた救命ボートは転覆してしまい、2人は命を落としてしまいます。コーヴァス・レストレンジ5世の代わりに生き残ったのがクリーデンス・ベアボーンでした。
レストレンジ家の出身と思われていましたが、リタ・レストレンジの証言によってその可能性はなくなりました。その後ヌルメンガード城で、クリーデンス・ベアボーンが育てていた鳥が不死鳥であることが判明しました。不死鳥はダンブルドア家の人間の前にしか現れません。
このことから、クリーデンス・ベアボーンの本当の名前はアウレリウス・ダンブルドアであることが分かりました。両親の名は明かされていませんが、アルバス・ダンブルドアの弟だとゲラート・グリンデルバルドは語っています。
オブスキュラスを持つクリーデンスの生い立ちを考察
孤児だったクリーデンス
クリーデンス・ベアボーンは、1905年10月21日にマグルのメアリー・ルー・ベアボーンの養子になりました。メアリー・ルー・ボーンには他に2人の養子がいましたが、その中でもクリーデンス・ベアボーンは年長者でした。メアリー・ルー・ボーンはクリーデンス・ベアボーンが魔法使いだと知っており、また彼の実の母親のことを「邪悪で異常な女」と語っていることから、実の母親を知っていたと考察できます。
メアリーに虐待を受けていた
クリーデンス・ベアボーンに魔法の才能が現れると、メアリー・ルー・ベアボーンはその魔力を抑えるためにひどい虐待をしていました。他の養子達にも罰と言って頻繁に虐待をしていたのですが、クリーデンス・ベアボーンは特にひどかったとティナ・ゴールドスタインは語っています。虐待は精神的なものだけでなく肉体的なものもあり、ベルトを使った虐待などを行っていました。
幼い頃から日常的に虐待を受けて魔法を使えない状況が続いたために、クリーデンス・ベアボーンはオブスキュリアルになったと考察できます。またクリーデンス・ベアボーンは、オブスキュリアルであると分かる前は魔法使いに対して憧れを抱いていました。反魔法族団体に所属していながら憧れを抱いたのも、この虐待逃れたかったからではないかと考察されています。
オブスキュラスとディメンターの違い
ディメンターは生物
オブスキュラスは黒い物体として描かれているため、ディメンターによく似ています。そのため、オブスキュラスの正体はディメンターなのではないかという考察もあります。しかし、オブスキュラスの正体はディメンターではありません。ディメンターの正体は闇の生物で、人の幸せを食べる吸魂鬼です。ディメンターに幸せを吸われてしまうと、深い絶望状態となってしまいます。
さらに魂まで吸うこともでき、ディメンターに魂を吸われると昏睡状態に陥ります。魔法省はディメンターをアズカバンの看守に採用していました。シリウス・ブラックが逃げ出した時は、ディメンターがシリウス・ブラックを探しにホグワーツ内部まで侵入して問題になりました。
しかし魔法省がヴォルデモートの手に落ちると、第二次魔法戦争では多くの魔法使いを襲いました。このことから、現在の魔法省ではディメンターを看守として採用していません。
オブスキュラスは宿主が必要
ディメンターとオブスキュラスの違いは、ディメンターが生物であるのに対し、オブスキュラスは宿主から発生する闇の魔力のことをいいます。オブスキュラス自体は生物ではないのです。また、ディメンターは守護霊の呪文で身を守ることができますが、オブスキュラスには攻撃しても消滅しないと考察されています。現にオブスキュラスの状態で攻撃を受けたクリーデンス・ベアボーンは生存していました。
オブスキュラスとヴォルデモート
ヴォルデモートはオブキュラス?
考察の中には、オブスキュラスの正体はヴォルデモートなのではないかという考察があります。確かにヴォルデモートは闇の魔法使いで、オブスキュラスのような闇の魔力そのもののようなイメージもあります。しかし、ヴォルデモートが闇の魔法使いとしての道を歩み始めたのは、ホグワーツ在学時に自分の生い立ちを知ってからです。
ヴォルデモートの存在は元々普通の魔法使いであり、闇の魔力そのものではないのです。また、幼少期の頃から闇にとらわれていたわけではありませんでした。ヴォルデモートが本格的に動き出したのは、ホグワーツを卒業してからのことです。その頃には完全に闇の魔術に傾倒しており、悪評を高めていました。
1950年代に入ると、死喰い人達を集めて戦争を企み、その猛威を振るいました。このような経緯でヴォルデモートとなったことから、抑圧された環境から発生するオブスキュラスそのものであるとは考えられません。
トム・リドルの生い立ち
考察には、ヴォルデモートがオブスキュリアルなのではないかという考察もあります。このように考察されているのは、ヴォルデモートになる前のトム・リドルの生い立ちにあります。トム・リドルは1926年12月31日にイギリスで生まれました。マグルのトム・リドル・シニアと純血の魔女であるメローピー・リドルとの間に生まれた半純血の子供でした。
トム・リドルは生まれたウール孤児院で過ごしていましたが、ある時期から魔法が使えるようになります。トム・リドルが魔法の力に目覚めたのは、一般的な魔法族の子供よりも早かったといわれています。ウール孤児院の職員たちはマグルばかりで、トム・リドルの母親が魔法使いだったことも知りませんでした。もちろん、魔法の対処方法もわかりません。
トム・リドルは魔法をコントロールし、気に食わないことには魔法で周りの子供を傷つけることもありました。トム・リドルはこのような行為を続けたことで危険視され、孤立してしまいます。最初から気味悪がられて迫害を受けていたというわけではありませんでした。その後、事態を聞きつけたアルバス・ダンブルドアがトム・リドルに会いにいきます。
トムがオブスキュリアルだった可能性は?
トム・リドルは確かにマグルの孤児院で育てられましたが、決して魔法を抑圧されていたわけではありません。むしろストレスを日常的に魔法で発散していました。魔法で孤児院の子供達を傷つけるようになってしまったので、アルバス・ダンブルドアがトム・リドルをホグワーツに誘って入学させています。そのため、トム・リドルがオブスキュリアルだったとは考えにくいと思われます。
むしろのちにヴォルデモートとなるトム・リドルではなく、トム・リドルの母親であるメローピー・リドルのほうが、オブスキュラスになりえる過去を持っています。メローピー・リドルは、父親のマールヴォロ・ゴーントと兄のモーフィン・ゴーントに幼い頃から精神的・肉体的な虐待を受けて育ちました。しかしメローピー・リドルは魔法の才能があまりなく、父親からも「スクイブ」と罵られていました。
魔法の才能がないと思われていましたが、メローピー・リドルが18歳になるとマールヴォロ・ゴーントとモーフィン・ゴーントは魔法省の役人を襲ったことでアズカバンに収監されました。アルバス・ダンブルドアは、それによりメローピー・リドルは長年抑圧されていた魔法が使えるようになったと語っています。
このことから、トム・リドルよりもメローピー・リドルのほうがオブスキュリアルだった可能性が高いのではないかと考察されています。
オブスキュラスに関する感想や評価は?
ハリーは環境だけを考えると、オブスキュラスを生むものの土壌は持っていた。両親の愛を知らず、叔父叔母に虐げられてきた。それでも元気にホグワーツに入学できたのは、母の愛の魔法に守られていたからだろう。古の愛の魔法は、ヴォルからだけではなくオブスキュラスからもハリーを守っていたのか
— ハーマヨネーズ (@lovepotter_mayo) January 3, 2019
ハリー・ポッターも幼い頃から虐げられ、魔法を使えない状態でした。充分にオブスキュラスの宿主であるオブスキュリアルになりえたのではないかと考えている方もいます。こちらの方は、ハリー・ポッターがオブスキュリアルにならなかったのは、古の愛の魔法のおかげなのではないかと考察されています。
オブスキュラスの正体、よくわからないですよね…
— 樹季 (@yukkypotter) November 30, 2018
精神的に抑圧された子どもに発症し、負の感情が制御しきれないほどの何かが起こると具現化して暴走する闇の力?みたいな感じに思いました。
話が進むうちにオブスキュラスの正体も明かされていくんじゃないかなって思ってます!
オブスキュラスの正体についてはたくさん考察されています。これまでの情報から、オブスキュラスは虐待や抑圧などで溜まった負の感情が闇の魔力となり、制御できずに暴走してしまうものだと考察されています。しかし、まだオブスキュラスについては不明な点も多いので、今後のストーリーで新しい情報が明らかになると思われます。
小さい子のはずのオブスキュラスの正体が、クリーデンスだと知った時は「え〜〜何それズルくない??」と思ったものですよ。 #ファンタビ
— ウラケン・ボルボックス📕『侵略!外来いきもの図鑑』🐢好評発売中🐝‼️ (@ulaken) November 30, 2018
『ファンタビ』でオブスキュリアルの正体がクリーデンスであることに驚いている方がいました。てっきり妹のモズスティ・ベアボーンだと思っていた方がたくさんいたようです。
オブスキュラスとは何?まとめ
『ファンタビ』に登場するオブスキュラスは、負の感情から生まれる闇の魔力でした。『ファンタビ』でニューヨーク中を暴れまわっていたオブスキュリアルの正体はクリーデンス・ベアボーンです。『ファンタビ』を鑑賞した方の中でには、その正体がまさかクリーデンス・ベアボーンだとは思わなかったという方がたくさんいました。
オブスキュラスについてはたくさん考察されています。今後のストーリーでもオブスキュラスの新しい情報が増える可能性は充分にあるので、オブスキュリアルであるクリーデンス・ベアボーンには特に注目です。