【Netflix映画】ザ・テキサス・レンジャーズは実話？あらすじやキャストまとめ

「ザ・テキサス・レンジャーズ」は「Netflix」で配信中の、実話を元にしたクライムサスペンス映画です。本記事ではケビン・コスナー主演「Netflix」オリジナル作品の「ザ・テキサス・レンジャーズ」について、映画のあらすじ、キャスト、吹替え版の声優情報、視聴者の声などをお届けします。あらすじ紹介にはネタバレを含んでいます。

「ザ･テキサス・レンジャーズ」は動画配信サイトの1つ、「Netflix」のオリジナル映画です。「Netflix」はアメリカに本社を置く映像配信サービスを行っている会社で、日本でも多くの視聴者がいます。

「Netflix」では洋画や海外ドラマ、日本の映画、ドラマ、アニメも放送しているのですが、オリジナル作品も数多く配信しています。「ザ･テキサス・レンジャーズ」もその中の1つでボニーとクライドという伝説の殺人鬼とそれを追ったテキサスレンジャーの実話を元に作られています。

「ザ･テキサス・レンジャーズ」は2019年に製作され、同年3月に「Netflix」で配信が開始されました。「ザ･テキサス・レンジャーズ」は1930年代前半、大恐慌時代のアメリカの実在した伝説の強盗犯、ボニーとクライドを追うテキサスレンジャーズの物語で、テキサスレンジャーズの2人も実在した人物がモデルとなっています。

舞台は実際にボニーとクライドが捕まった1934年のアメリカ。元・テキサスレンジャーズのフランクの元へ、ボニーとクライドの逮捕依頼が来たことでフランクは相棒メイニーと共に2人を追い始めます。フランクと相棒のメニーは既に高齢ですが、培った経験から深みのある台詞やフランクとメニーを渋い、カッコイイと評価する声が多く、映画の見どころとなっているようです。

「Netflix  Japan」の公式予告動画です。「ザ・テキサス・レンジャーズ」にはハードボイルドな一面もありますが、ケビン・コスナー演じるフランクとウディ・ハレルソン演じるメイニーのコンビのやりとりにはコミカルな一面もあり、予告動画ではその両方を垣間見ることができます。

「Netflix」オリジナル映画「ザ･テキサス・レンジャーズ」は実話を元に作られています。モデルとなったボニーとクライドは、1930年代前半に世間を賑わせた伝説の強盗犯、殺人鬼として知られています。ボニーは1910年生まれで、治安の悪いセメントシティーというところで生まれました。母親想いの優しい娘だったようです。

一方のクライドは1909年生まれ。幼少の頃から粗暴な行いが多く、初めての犯罪は七面鳥泥棒だったと言います。「ザ・テキサス・レンジャーズ」では鶏泥棒に置き換え、それをきっかけに警察に付け狙われるようになったと言われています。彼らは友人の紹介で出会い、ボニーが危険な香りのするクライドに一目惚れをしてそれ以来行動を共にするようになりました。

ボニーと出会ってからもクライドの悪事は留まることなく、彼はバロウ・ギャングのリーダーにまで上り詰めています。彼らは実際に分かっているだけで13人もの人間を殺害していますが、金持ちから金を巻き上げる義賊的な行いや家族との絆の影響なのか彼らを支持するものも多く「ザ・テキサス・レンジャーズ」でも彼らのファンが車を囲んだり彼らを庇うシーンが度々見られます。

「Netflix」オリジナル映画「ザ･テキサス・レンジャーズ」が実話を元にしたということは既にご紹介しましたが、ボニーとクライドの2人は非常に有名で彼らを題材とした作品は数多くあります。中でも1967年の映画「俺たちに明日はない」という映画が有名で、こちらではボニーとクライドの出会いから死ぬまでを描いています。その魅力は舞台や洋楽にも取り上げられ、2人の名前が入った曲などもリリースされています。

数多くの作品がボニーとクライドを英雄視する中「ザ・テキサス・レンジャーズ」は、彼らを追う側の視点から作られています。ボニーとクライドを題材とする映画の中でも「ザ・テキサス・レンジャーズ」は珍しい作品として注目されました。実際、「ザ・テキサス・レンジャーズ」ではボニーとクライドの描写は非常に少なく、フランクとメイニーの目線やボニーとクライドを知る人物の目線が主です。

ここからは「ザ・テキサス・レンジャーズ」のあらすじをご紹介します。あらすじ紹介には結末までのネタバレが含まれますので閲覧時はご注意ください。

「ザ・テキサス・レンジャーズ」の物語はクライドとボニーが脱獄に手を貸すシーンから始まります。ボニーとクライドの凶悪犯罪には警察が手を焼く一方で、民衆からは彼らを英雄視する声もあり、州知事のファーガソンは苛立っていました。そんな彼女に警察官リー・シモンズはかつて活躍した伝説のテキサス・レンジャー、フランク・ハマーを推薦しますが、彼が活躍したのは大昔の話です。

しかし、他によい解決方法も見つからずフランクの手を借りることにしました。妻の反対や自身の老いから葛藤するフランクでしたが、彼はボニーとクライドを追うことを決意。かつての部下だったメイニーと共に、昔ながらの地道な捜査方法を武器にボニーとクライドの痕跡を辿り始めます。

陽気で社交的なメイニーとクールで寡黙なフランクは正反対ながら良いコンビで、彼らは今までの経験から来る勘と資料から得た知識を元にボニーとクライドの動きを予測。そしてボニーとクライドが故郷を大事にしているという事実から故郷の調査へと赴きます。

貧しく錆びれた町を調査する中、一人の少年に目を付け追いかけ始める2人ですが少年の足は速く2人は撒かれてしまいます。体力の衰えを実感する2人に若き警官が近寄り「荷が重いのでは？」と嫌味を言います。更に2人の地道でアナログな方法から導き出す推理を的外れではないか、と厄介者扱いする始末です。

調査を続ける内に警察官が撃ち殺された情報を聞き、2人は現場に駆け付けます。現場は捜査の真っ最中でフランクたちは再び厄介者扱いされますが、ここでフランクの洞察力が光ります。彼はざっと現場を見ただけでボニーが足が悪いこと、彼らに手を貸している者が誰なのか、ボニーが倒れた警官を仰向けにして正面から撃った事実などを推理してみせたのです。

更にボニーとクライドの足跡を追ってガソリンスタンドを訪れたフランクは、ボニーとクライドを英雄視する店員に出会います。そんな彼に怒りを露わにするフランク。フランクにとって殺人犯を英雄視することは許しがたい事実のようです。新しい情報を入手した2人はボニーとクライドのキャンプ跡地の僅かな痕跡から更なる情報を見つけ出しました。

痕跡は見つけるものの追い詰めることはできず、ネタがなくなってきた彼らはマクナブというクライドの仲間を仮出所させ彼を囮にする作戦を思いつきます。しかし、はみ出し者の自分たちに知事が手を貸してくれるだろうか、と思い悩んでいた時、街で偶然にもクライドとボニーを見つけます。

緊張の走る中狙いを定めようとするも、ボニーとクライドの車は熱狂的なファンに囲まれてしまい撃つことが出来ません。街の外へと出て激しいカーチェイスを繰り広げるも砂煙にまかれて完全に逃げられてしまいました。

ネタ切れの2人は再びクライドとボニーの故郷を訪れ、ボニーの母がウサギを手にしている姿を見ます。「千人の捜査網を潜ってウサギを届けたか」と、ボニーと故郷との絆を改めて実感している様子です。フランクがクライドの実家を訪れると、そこにはクライドの父親がおり「クライドは生まれつきの悪党じゃないんだ」と我が子を思う気持ちを打ち明けます。

鶏泥棒をきっかけに警察に追われる身になったことを明かす父に、フランクは自分にも人生の転機があったことを語ります。しかし、始まりがどうであれ今のクライドは殺人鬼、フランクはいち早く事件を解決するためマクナブを囮にする作戦を実行に移すことを決意します。

マクナブを仮釈放させ情報を聞き出した2人でしたが、実際にはマクナブがクライドに情報を流したために作戦は失敗に終わりました。その後マクナブの自宅を訪れるとマクナブは殺されており、メイニーは自分のせいで彼が死んだ、と酷く自分を責めます。メイニーがフランクに「俺はお前みたいに割り切れない」と口にすると、フランクは「彼らが英雄視されているのが許せないだけだ」と答えます。

このまま2人の捜査は終わってしまうのか、そんな空気が流れる中、2人はクライドが故郷以外に拠点にしている場所があるのではないかと思いつき、その場所へと赴きます。そこにはバロウ・ギャングのメンバー・ヘンリーの父親がおり、2人は地元の保安官を味方につけヘンリーの父に協力を求めます。

ヘンリーの父は息子は無関係だと言いますが、彼もまた殺人を犯した身。息子をを助けるために父は協力を約束しました。いよいよクライドを追い詰める手はずが整い、フランクとメイニー、テッドと警官たちが待機。緊張の中、フランクはメイニーに感謝の言葉を述べ2人は互いへの感謝の言葉と共に絆を確かめ合います。

皆が待機する中道の向こうから一台の車がやってきます。それはクライドの乗るV8でテッドがクライドが乗っていることも確認しました。待ち伏せ場所ではヘンリーの父が車のタイヤ交換をしようとしており、クライドはその姿を見て車を止めます。そして「手伝おうか」と申し出たところでフランクがボニーとクライドの乗る車の前に銃を構えて立ち「手を挙げろ」と一言。

ボニーが車の中の銃に手を触れさせると、メイニーたちが飛び出し車を囲みます。そしてボニーが銃に目線を向けた瞬間、一斉に銃が撃たれ車を貫通して2人の体に命中。窓ガラスや扉に大量の穴が開きボニーとクライドは血塗れになり、2人は壮絶な銃撃戦の中で無残な最期を遂げました。

2人の最期を悲しむファンは多く、ボニーとクライドの死体を乗せた車にファンが群がり、熱狂的な者の中には袖を引きちぎる者もいました。この話は実話でも同じでボニーやクライドの体に触れて彼らのものを持って行こうとしたようです。フランクとメイニーにもインタビューの依頼が来ましたが、浮かれた様子の青年に「恥を知れ」と一括。フランクとメイニーはボニーとクライドの死を重く受け止めている様子でした。

「ザ・テキサス・レンジャーズ」の最後には実際のボニーとクライドが亡くなった時のニュースが流れます。ニュースではボニーとクライドの葬儀に多くの人が訪れたこと、レンジャーズが再結成されたこととフランクとメイニーのモデルとなった2人の最期までが綴られ、当時の写真と共に「ザ・テキサス・レンジャーズ」は幕を閉じます。

主人公のフランク・ハマーのキャストはケビン・コスナーです。ケビン・コスナーは1955年1月18日生まれで、俳優、映画監督として活躍しています。俳優としては特に1980年代の後半から1990年代の後半までの活躍が目覚ましく、大人のロマンスを描いた「ボディガード」やヒューマンドラマ「パーフェクト・ワールド」など多数の代表作を持つ俳優です。

学生時代から演劇に携わっており、勉学の合間に演技のレッスンをしていましたが大学卒業後はマーケティングの仕事をしています。しかし、リチャード・バートンとの出会いをきっかけに俳優に専念することを決意し、ハリウッドへ移住します。

下積み時代が長く、最初に出た時は出演シーンがカットされるなど不遇の時代もありましたが、スターウォーズシリーズの脚本かとして知られる監督のローレンス・カスダンと親しくなり、1980年代になり徐々に知名度を高めます。1987年に「アンチャッチャブル」の主演に抜擢され、ショーン・コネリーやロバート・デ・ニーロと共演。遅咲きとも言われましたがトップスターの仲間入りを果たしました。

フランクの相方メイニー・ゴルトのキャストはウディ・ハレルソンです。ウディ・ハレルソンは1961年7月23日生まれ、アメリカ合衆国テキサス州の出身で俳優として活躍しています。俳優としては「チアーズ」というアメリカのシチュエーションコメディドラマで広く知られるようになり、1992年頃から本格的に映画俳優として活躍し始めています。

1994年にクエンティン・タランティーノが原案を担当し、オリバー・ストーン監督の話題作となった「ナチュラル・ボーン・キラーズ」への出演で高く評価されたウディは、1996年に「ラリー・フリント」という映画でアカデミー主演男優賞にノミネートされました。演技力への評価に気さくな人柄も手伝って出演作が多く、近年では「ハンガー・ゲームズ」や「グランド・イリュージョン」が有名です。

州知事ミリアム・ファーガソンのキャストはキャシー・ベイツです。キャシー・ベイツは1948年6月28日生まれ、アメリカ合衆国テネシー州の出身で女優として活躍しています。特に有名なのが1990年に公開されたサスペンス映画「ミザリー」で、小説家に執着した狂気の女性、アニー･ウィルクスを演じアカデミー主演女優賞を受賞しています。

キャシー・ベイツは1970年にニューヨークへと移住してから演技のキャリアを積み、映画にも1971年から出演しています。先ほどご紹介の「ミザリー」が一番有名ですが、ヒューマンドラマの「フライド・グリーン・トマト」やサスペンス映画「黙秘」なども有名です。

フランクにボニーとクライドの逮捕を依頼した警官、リー･シモンズのキャストはジョン･キャロル･リンチです。ジョン･キャロル･リンチは1963年8月1日生まれ、アメリカ合衆国コロラド州の出身で俳優として活躍しています。学生の頃から演劇に携わっており、1993年頃から映画やテレビに出演するようになりました。

海外のテレビドラマ、「プリズン・ブレイク」や「ウォーキングデッド「に出演しています。映画では実話を元にしたクライムサスペンス映画の「ゾディアック」やハンバーガーチェーン店をテーマにした「ファウンダー・ハンバーガー帝国のヒミツ」の出演で知られています。

主人公フランクの声を担当したのは磯部勉です。磯部勉は1950年10月13日、東京都出身で声優ほか、俳優、ナレーターとしても活躍しています。大学を出てから舞台で演劇の経験を積んだ磯部は、NHKドラマの「風神の門」をきっかけに様々なメディア作品で活躍しており、その中には声優業も含まれていました。

NHKの大河ドラマへの出演も多く、1980年代以降は常連と言われるほど多くの作品に出ています。1975年出演の「元禄太平記」を始め「春日局」や「毛利元就」、「篤姫」「軍師官兵衛」などにも出演。声優はアメリカの映画「クレイマー、クレイマー」が初で、ハリソン・フォードやメル・ギブソンなど渋い俳優の声を担当することで知られています。

フランクの相方メイニーの声を担当したのは内田直哉です。内田直哉は1953年5月1日生まれ、東京都出身で俳優、声優として活躍しています。声優では新しい作品で2016年のアニメ「DRIFTERS」の織田信長役や2019年のアニメ「どろろ」の醍醐景光などで知られています。

15歳の時に劇団に入団し、1972年にNHKの「幻の殺意」という作品でデビューしています。その後は本格的にミュージカル俳優として活躍し、1996年から声優の仕事も行うようになりました。映画ではウディ･ハレルソン、ブルース･ウィリスの吹き替えも担当しています。

ファーガソン州知事の吹き替えを担当したのは小宮和枝です。小宮和枝は1952年7月12日生まれ、東京都出身で女優、声優、ナレーターとして活躍しています。

ウーピー･ゴールドバーグやナンシー･アレンの吹き替えを担当しており、海外ドラマではER緊急救命室のケリー･ウィーバーを担当したことでも知られています。アニメではうる星やつらの2代目ランの役が有名で、少女から妙齢の女性、元気のある少年と幅広いキャラで活躍しています。

リー･シモンズの声を担当したのは楠見尚己です。楠見尚己は1954年6月17日生まれ、福岡県の出身で俳優、声優、ナレーターとして活躍しています。声優では洋画の吹き替えが多く、主にジョン･グッドマンを担当していますが、ほかにもスキップ･サダス、デイヴ･バティスタも彼の担当です。

アニメ、ゲームにも数多く出演しており、目立つ役は少ないですが、ゲーム「オーバーウォッチ」のロードホッグ、「ディシディアファイナルファンタジー」のエクスデスなどは有名です。

ボニーとクライドの実話を扱った作品は2人が英雄視されていることからアイドル扱いされるケースが多いようですが、今回では悪役。追う側の2人の渋さを評価する声は多く見られました。

メインキャスト2人への注目が特に高いですが、こちらでは特にケビン・コスナーの良さ渋い魅力について触れられています。「ザ・テキサス・レンジャーズ」ではキャスト2人への称賛の声が特に多く見られました。

ボニーとクライドは悪役ではありますが、ヒーローと敵という位置づけではありません。親子の絆や身内が彼らを庇うシーンなど単純な勧善懲悪の物語ではないところに奥深さを感じた人は多かったようです。

「Netflix」オリジナル映画「ザ・テキサス・レンジャーズ」の実話、キャスト、あらすじなどのまとめ記事をお届けしました。「ザ・テキサス・レンジャーズ」の中には、ボニーが怪我をした話、家族との絆、など様々なエピソードが登場しますがどれも実話に非常に忠実に作られており、ボニーとクライドを知る人からも見応えのある作品として評価されたようです。

最後の銃撃戦は「ザ・テキサス・レンジャーズ」の中でもこれでもかという程の弾丸が撃ち込まれ、壮絶な様子が描かれますが、実話でも150発もの弾丸が撃たれており、2人の最期は壮絶なものだったようです。1930年代のアメリカは大恐慌の煽りもあり、銀行に対する不信感が強い時代だったので当時の人々には2人の姿は悪党にも英雄にも写ったようでした。

ハラハラするようなシーンは少ないですが、奥深さのある作品と評価の高い「ザ・テキサス・レンジャーズ」。ボニーとクライドを知る人もそうではない人も、気になった方はチェックしてみてはいかがでしょうか。