ヘレディタリー/継承のあらすじをネタバレ!最恐ホラー映画の感想を紹介

2018年に公開された映画『ヘレディタリー/継承』のあらすじをネタバレしていきます!2018年最恐ホラーとも言われた映画『ヘレディタリー/継承』は、プレミア上映されるとすぐに絶賛され、『過去50年のホラー映画の中で最高傑作』とも称されました。劇中では数々の謎が散りばめられており、視聴者からの多くの感想・評価が寄せられた理由にもなっていますが、今回はその謎・伏線についても詳しくネタバレします。

ヘレディタリー/継承のあらすじをネタバレ!最恐ホラー映画の感想を紹介のイメージ

目次

  1. ヘレディタリー/継承とは?
  2. ヘレディタリー/継承のあらすじネタバレ
  3. ヘレディタリー/継承が最恐ホラーな理由
  4. ヘレディタリー/継承のネタバレ解説&考察
  5. ヘレディタリー/継承を見た人の感想や評価
  6. ヘレディタリー/継承の映画まとめ

ヘレディタリー/継承とは?

『ヘレディタリー/継承』のあらすじをネタバレしていく前に、映画の作品情報を紹介していきます。『ヘレディタリー/継承』というタイトルの意味を解説し、製作スタッフ・出演キャストも紹介しますので、あらかじめ読んでおくと後述のネタバレあらすじがより一層楽しめます。是非ご覧下さい!

ヘレディタリー/継承の作品情報

『ヘレディタリー/継承』は、2018年に公開されたホラー映画です。1つの家族に巻き起こる怪奇によって、家族の絆や愛が崩れていく様を描いています。この映画は『サンダンス映画祭』でプレミア上映されてから批評家によって絶賛されており、『21世紀で最高のホラー映画』と称されました。当初は初公開から1週間で1200万ドルの興行収入を得ると予想されていましたが、実際はそれを上回った1357万ドルという結果となりました。

ヘレディタリーの意味

映画『ヘレディタリー/継承』のタイトルはどのような意味なのでしょうか?『ヘレディタリー』を原題の英語に直すと、『HEREDITARY』となります。『HEREDITARY』を直訳すると、『遺伝的な』『親譲りの』『代々の』となり、物語の本質を表しています。

ヘレディタリー/継承のスタッフ・キャスト

映画『ヘレディタリー/継承』は監督をアリ・アスターが務め、彼の長編映画監督デビュー作となっています。主演は映画『シックス・センス』のリン・シアー役などで知られるトニ・コレットで、恐怖に見舞われる家族の母を熱演した事で評価され、『ゴッサム・インデペンデント・フィルム・アワード』で女優賞を受賞しました。

コレットはしばらくヘビーな出演作が続いていた事から、次はコメディ映画に出たいと考えていましたが、映画『ヘレディタリー/継承』の脚本を読んだ事で『単なるホラー映画ではない』という思いが芽生え、『どうしてもやるしかないと思った』と語っていました。本作の重要人物となるチャーリーを演じたのは2019年現在16歳のミリー・シャピロで、舞台を中心に活動していた彼女の映画デビュー作となりました。

映画『へレディタリー/継承』公式サイト

ヘレディタリー/継承のあらすじネタバレ

あらすじネタバレ①崩壊していく家族

アニー・グラハムはミニチュア模型作家として働いていましたが、母親であるエレンが死んだ事で、夫のスティーブと息子のピーター、娘のチャーリーと共に葬儀を行いました。チャーリーは生まれつき精神障害を患っており、エレンがいつも世話をしてくれていたため、祖母の死を受け入れられずにいるようです。そしてエレンが亡くなってからというもの、チャーリーは外を裸足で歩くなど奇怪な行動を取るようになりました。

そんなある日、ピーターが学校の友達とパーティーに行く事になりますが、アニーは未成年であるピーターが酒を飲んでしまうのではないかと心配し、チャーリーも一緒に連れて行くように言います。仕方なくピーターはチャーリーも連れて行きますが、パーティーの最中にナッツアレルギーを持っているチャーリーがナッツ入りのケーキを食べてしまった事で呼吸困難に陥ってしまい、ピーターに助けを求めました。

ピーターは驚いて、すぐにチャーリーを車に乗せて病院へ連れて行きます。車を猛スピードで走らせるピーターでしたが、後部座席ではチャーリーが『息が出来ない』と苦しみ、窓を開けて顔を出しました。すると、車の前に障害物が現れた事でピーターはハンドルを切って避けようとしますが、大きく身を乗り出したチャーリーの顔が猛スピードで電柱にぶつかり、首から上が吹き飛んでしまいます。

ピーターは車を止めますがあまりのショックに放心状態になり、しばらくすると車を走らせて家へと戻り、そのまま自分のベッドに入って朝を迎えました。ピーターが乗っていた車にはチャーリーの首から下の死体がそのまま乗っているため車に乗ろうとしたアニーが発見して発狂します。『もう死なせて!』と叫ぶアニーは過去に患っていた夢遊病が再発し、さらに夜になるとチャーリーが好きだった隣の小屋に閉じこもるようになりました。

あらすじネタバレ②家族の結末

チャーリーの死によって心を病んだアニーでしたが、ある日突然出会ったジョニーという女性にカウンセリングに誘われます。ジョニーは息子と孫を事故で亡くした過去を持っていましたが、アニーに降霊術によって息子と孫と会う事が出来た事を伝えてきました。アニーも早速降霊術を教わって家族と一緒に試してみますが、それからというものピーターに奇妙な災難が降りかかるようになっていきます。

ある日、ピーターは教室で急に腕が曲がりだし、腕が曲がり、表情が歪みだして顔を机に何度も打ち付けました。正気に戻ったピーターでしたが、家に到着すると多くの事を調べたアニーが衝撃の事実を報告してきます。『自分の降霊術によって地獄の門が開いてしまった事』『エレンがパイモンという地獄の王を崇拝していた事』『屋根裏にエレンの死体がある事』です。

しかし、スティーブは何も信じようとせず、アニーを病院へ入れようとします。アニーは降霊術を使用した自分が死ぬ事を覚悟して、チャーリーを降霊したスケッチブックを暖炉の火へ投げ込みますが、燃え盛る炎によって焼かれたのはスティーブンでした。アニーは絶望と悲しみに暮れますが、急に恐ろしい表情になり、息子であるピーターに襲い掛かります。ピーターは急いで屋根裏に逃げ込みますが、エレンの死体が無くなっていました。

ピーターが震えていると、上から音が聞こえてきた事で見上げてみます。すると、天上に張り付いたアニーが自分の首をノコギリで何度も刺しており、さらに白い裸の男達が3人ピーターを見つめていました。ピーターは窓から飛び降りますが、そのまま動かなくなってしまいます。しかし、ピーターの身体に光が落ちて来たかと思うと、ピーターは突然立ち上がり、チャーリーが好きだった家の隣の小屋へと入っていきました。

さらに自分で首を刺した事で死んだはずのアニーも空中を浮遊しながら小屋へ入っていきます。そこには数人の男性や女性、先ほどの白い男達がひれ伏していました。血だらけのアニーもひれ伏しています。そしてピーターは王冠を被せられ、地獄の王・パイモンとなったのでした。以上が映画『ヘレディタリー/継承』のあらすじネタバレになります。

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ヘレディタリー/継承が最恐ホラーな理由

ホラー①予想できない展開

映画『ヘレディタリー/継承』が最恐ホラーな理由①は、『予想出来ない展開』です。物語が始まると、存在感抜群のチャーリーを中心にストーリーが進むと視聴者の誰もが思うところですが、序盤のうちにチャーリーが死んでしまうため、誰も予想出来ないまさかの展開となっています。そこからは母親であるアニーを中心に物語が進むかと思われますが、結局はアニーも自分の首をノコギリで切って死亡してしまいました。

最終的にはピーターが地獄の王・パイモンの器となったため、実は真の主人公がピーターであった事が結末になってやっと分かるという衝撃の急展開を迎えます。序盤から結末にかけて3人の視点で物語が進行していくため視聴者に予想させない構成となっており、非常に細かく練り上げられたシナリオとなっているところが最恐ホラーである理由の1つとなっています。

ホラー②闇の描写

映画『ヘレディタリー/継承』が最恐ホラーな理由②は、『闇の描写』です。従来のホラー映画作品でも暗闇のシーンを多用して視聴者を恐怖に包み込もうとする事は多くありますが、映画『ヘレディタリー/継承』ではもはや暗闇というよりも『真っ黒』といった方が正しいレベルの闇のシーンが使用されており、視聴者は何が起こっているのかを想像するしかなく、その分怖さが倍増します。

ホラー③キャストの表情

映画『ヘレディタリー/継承』が最恐ホラーな理由③は、『キャストの表情』です。アニー役のトニ・コレットの表情の変化だけでも視聴者に恐怖を与えるほどとなっており、恐怖に歪む顔はもはやR指定レベルと言ってもいいでしょう。しかし、キャストの表情で最も注目すべきは、チャーリーを演じているミリー・シャピロで、彼女の外を練り歩く無の表情は、視聴者に『チャーリーはいったい何者なんだ?』という恐怖を与えます。

ホラー④不気味な音

映画『ヘレディタリー/継承』が最恐ホラーな理由④は、『不気味な音』です。ホラー映画にて、幽霊や化け物などが現れた際などに大音量で恐ろしい音を響かせるという事はざらにありますが、映画『ヘレディタリー/継承』ではそのような演出は一切ありません。

その代わり、聞こえるか聞こえないかという小さな音で、『コッ』という不気味な音が聞こえます。この音の正体はチャーリーの舌で鳴らしている音となっていますが、この謎の演出が視聴者に『何の意味があるのか?』と考察させ、想像力を掻き立てられます。

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ヘレディタリー/継承のネタバレ解説&考察

解説①ミニチュアハウスの意味

映画『ヘレディタリー/継承』の冒頭でも登場し、ミニチュア模型アーティストであるアニーが常に作り続けているミニチュアハウスは何を意味しているのでしょうか?これは、メインであるグラハム一家が、悪魔の王・パイモンの人形に過ぎない存在であり、手の内でもてあそばれているといった意味が込められています。

解説②アニー、エレンのペンダント

アニーがエレンから受け継いだペンダントがありますが、形が印象的です。この形の意味をネタバレすると、パイモンの紋章なのです。チャーリーが電柱に頭を吹き飛ばされた事故についてはあらすじでネタバレしましたが、この電柱にも同じくパイモンの紋章が刻まれていました。チャーリーが電柱に頭を激突させた事故は、実は必然的に起こった事だったのです。

解説③チャーリーの舌鳴らし音

映画『ヘレディタリー/継承』の劇中で、『コッ』というチャーリーの舌を鳴らす音は非常に印象的ですが、なぜ舌を鳴らしているのでしょうか?この意味をネタバレすると、チャーリーにパイモンの魂がすでに宿っている事を表しています。アニーが『あなたは生まれた時も泣かなかった』と発言しているシーンがありますが、チャーリーは生まれた時からパイモンが宿っていたと考えられます。

解説④母・アニーの夢遊病

アニーは夢遊病になって息子であるピーターの首を絞めて殺そうとしていたシーンがありました。この意味をネタバレすると、実はアニーはピーターを殺す事によって無意識に救おうとしていたのです。ピーターは結末でパイモンの器となりましたが、アニーは殺害する事でピーターをその運命から逃がそうとしていた事が考察出来ます。

解説⑤兄・チャールズの真相

アニーの兄であるチャールズは、16歳の時に自殺したという事が劇中で語られています。さらにチャールズの言葉として『母が自分の中に何かを入れようとしてきた』という事がアニーから語られています。エレンがチャールズの中に何を入れようとしたのかをネタバレすると、間違いなくパイモンです。チャールズはこの事に反発して自殺したと考えられます。

解説⑥イラストのピーターの目

チャーリーは生前に手帳に描いていたピーターの目は、黒く塗りつぶされていました。実は『ヘレディタリー/継承』には、映画公開前に制作された3時間バージョンも存在し、そこでピーターは目を引っ掻いてくり抜くシーンがあります。ピーターの絵はこのシーンを表しています。

解説⑦グラハム家の女性たち

チャーリーは電柱にぶつかった事で頭部が吹き飛び、アニーは自分の首をノコギリで切り落とし、エレンは埋葬されたのちに頭部を切断されました。グラハム家の女性は最終的に全員首を失っていますが、この意味をネタバレすると、グラハム家の女性はパイモンの生贄の役割を果たしているという事になります。

解説⑧光の演出

映画『ヘレディタリー/継承』では、ところどころで謎の光が現れるシーンがあります。アニーがパイモンを降霊してから現れるようになったこの光の正体をネタバレすると、まさしくパイモンそのものです。ラストシーンでは、この光がピーターに宿り、新たなパイモンの宿主となっていました。

解説⑨蟻のイメージ

電柱に激突した事でチャーリーの頭部は吹き飛びましたが、次の日になるとこの頭部に多くの蟻がたかっていました。この演出は、絵画アーティストであるサルヴァトール・アリが関係していると考えられます。サルヴァトール・アリは、蟻を死のモチーフとしながら作品を描いています。

解説⑩パイモンの存在

パイモンとは?

映画『ヘレディタリー/継承』の黒幕とも言うべき存在であるパイモンとは、地獄の王でありルシファーの忠実なしもべであると言われています。この世に現れる時のパイモンは、女性の顔をした男性の姿をしているという事です。

解説⑪本物の幽霊が映っている?

映画『ヘレディタリー/継承』には本物の幽霊が映っていると話題になっています。鼻を折ってしまったピーターが目覚めたシーンとなっていますが、本来の精神を失ってしまったアニーがピーターの後ろを飛び去っていく描写があり、このシーンを見た視聴者が、本物の幽霊だと思ってしまったという可能性が高いと考えられます。

解説⑫アリ・アスターが影響を受けた映画

映画『ヘレディタリー/継承』で長編映画監督デビューを果たしたアリ・アスターが影響を受けた映画は『狩人の夜』だと考えられます。映画『ヘレディタリー/継承』にはツリーハウスが登場しますが、これは『狩人の夜』のオマージュであると考えられています。

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ヘレディタリー/継承を見た人の感想や評価

映画『ヘレディタリー/継承』は、2018年に視聴者だけでなく映画批評家からも最恐ホラーだと評価されているため、『観たいけど観たくない』という感想があります。大きく話題になった映画『ヘレディタリー/継承』は、まだ観ていない視聴者からも恐怖を感じるという感想が多く寄せられています。

映画『ヘレディタリー/継承』は、良い意味で予想を裏切る展開であるため、観ていて面白いという視聴者の感想が多くあります。後半になってくると、まるで心霊写真を見ているようだという的を得た感想もありました。

あらすじでネタバレしましたが、映画『ヘレディタリー/継承』はエレンの死をきっかけに不可解な事が起こるグラハム一家を描いています。ラストシーンに近付くにつれて不穏さがどんどん増していくため『引き込まれる』という視聴者の感想は非常に多くありました。また、ラストシーンではまるでハッピーエンドさながらの演出となっているため、複雑な気持ちになるという感想も少なくありません。

ヘレディタリー/継承の映画まとめ

映画『ヘレディタリー/継承』の物語のあらすじをネタバレし、視聴者による感想も紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?先の読めない展開によって多くの視聴者から高評価の感想が寄せられている理由が分かりました。この視聴者の感想も含めたあらすじ記事を読んだ後にもう1度、映画『ヘレディタリー/継承』を観返してみる事をおススメします。

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