2019年03月05日公開
2019年03月05日更新
シンプル・プランのあらすじと結末ネタバレ!映画の感想と評価は?【サム・ライミ】
映画シンプルプランは大金をめぐって疑心暗鬼なっていく姿を描いたサスペンス。本記事では映画シンプル・プランのあらすじや結末のネタバレ、感想を紹介!隠れた名作映画とされるシンプル・プランは、先の読めないあらすじと、衝撃の結末だという感想で人気の映画です。金を自分たちのものにするために立てたシンプルプランとは?激賞されたあらすじと結末とは?シンプルプランの映画と原作のあらすじと結末の比較、映画の感想&原作の感想、比較の感想も紹介します。映画シンプル・プランの紹介と感想をぜひご覧ください!
シンプル・プランとは?
シンプル・プランの映画情報
1998年に公開された「シンプル・プラン」はスコット・スミスの小説を原作に、「死霊のはらわた」でおなじみのサム・ライミ監督が手がけたサスペンス映画です。ひょんなことから大金を手に入れた貧乏な兄弟が、金に翻弄され殺人事件に巻き込まれていくシンプル・ライフ。兄弟は助かるの?兄弟は貧乏から抜け出せるの?
映画シンプル・プランの監督情報
映画「シンプル・プラン」の映画監督の名前はサム・ライミ。映画を作るのが大好きで幼い頃から8ミリカメラを使い、映画を撮影していました。ミシンガン大学に進学後、映画好きの仲間と作った「Within the Woods」を公開 。この映画は短編映画でしたが、内容を盛り込んで長編映画として世に公開したものが商業監督として初監督作品となりました。
タイトルは「死霊のはらわた」当時としては非常に過激なこの作品はスプラッター映画の記念碑的な作品。「死霊のはらわた」に影響を受けた作品が多く公開されることとなります。「死霊のはらわた」の続編にあたる作品を6年後に公開。そして脚本と監督を勤めた「ダークマン」を公開します。サム・ライミ監督の活躍の場は、映画に限らず、テレビのプロデューサーとしても活躍。
幅広いジャンルの作品制作にも興味を示したサム・ライミ監督は、マーベル・コミックで当時人気絶頂だったスパイダーマンを主人公とした三部作で、映画監督としての地位を確固としたものにします。2013年には初めてメガホンをとった「死霊のはらわた」とは正反対の映画を公開します。
「オズの魔法使」の前日談のストーリーの「オズ はじまりの戦い」は「オズの魔法使」の前日談のストーリーです。サム・ライミ監督はホラーからファンタジーまで、さまざまなジャンルで幅広い活動をする監督です。
シンプル・プランのあらすじネタバレ
映画シンプル・プランのあらすじネタバレ①貧しい生活
アメリカ北部の田舎町で貧乏暮らしをしているハンク。ハンクには愛すべき妻のサラがいて、彼女は妊娠中。お腹に子供がいるのにもかかわらず、ハンクだけでは稼ぎが足りないため飼料店の店員として働いています。ハンクは貧しい暮らしにうんざりしています。ハンクの兄であるジェイコブは仕事にあぶれ、失業中。二人は大晦日の日に両親の墓参りに行きました。
ハンクとジェイコブの父親は死ぬ前に「人生にとって必要なものはシンプルで、愛する妻に、まともな仕事、いい友人や隣人に恵まれること」と遺言を残していました。その言葉を思い出した兄弟でしたが、それでも金は欲しいもの。大晦日の家には妊娠している妻が待っています。家路に急ぐ兄弟は道中でジェイコブの悪友ルーに会い、車で家まで送ってもらうことにします。
映画シンプル・プランのあらすじネタバレ②墜落機に積まれた大金
車で移動している途中に、兄弟とルーを乗せた車は一台の小型機を見つけます。中にはパイロットがいましたが、息をたえて死んでしまっています。警察に通報することも考えた3人ですが、パイロットの男の近くには、440万ドルの詰まったバックが落ちていたのです。
貧乏暮らしにうんざりしていた3人は、大金に目がくらんでしまいます。そして、金はハンクが大切に預かって保管すること、警察には小型機の墜落を伝えずに雪が溶けて発見されるまで待つことを決めます。そして3人は誓いました。「もし何事もなければ、金を3人で山分けしてこの街をでていこう」
映画シンプル・プランのあらすじネタバレ③大金をゲットした3人
偶然に大金が手に入ったことをハンクは妻のサラに伝えました。するとサラは大金の話にかぶりつき「生まれてくる子供のために大金は絶対に必要だ」といいます。しかし、サラは冷静な判断をします。金を運んでいるはずのパイロットが一銭も持っていないのは不自然だ。というのです。ハンクと兄のジェイコブは墜落した飛行機の元に急ぎます。
映画シンプル・プランのあらすじネタバレ④殺人を犯す兄弟
しかし、たまたま通りかかった初老の男に、パイロットのところに金を50ドルだけ戻そうとしている姿を見られてしまうのです。犯罪がバレてしまったと焦った兄弟。本能的になって、兄弟はその老人を殺して、崖から落とし老人が足を滑らせて死んだように見せかけます。
映画シンプル・プランのあらすじネタバレ⑤大金の正体
なぜパイロットは大金を運んでいたのでしょうか?サラは大金について調べていると、440万ドルの大金は誘拐事件の身代金だったことがわかります。富裕層の娘を誘拐しその身代金を運んでいたのがパイロットだったのです。そのころジェイコブはハンクに電話をかけていました。
ジェイコブは「もし何事もなければ、金を3人で山分けしてこの街をでていこう」と誓った一人ですが、手に入った大金で、父と母が経営していた牧場を買い戻したいと言い出すのです。さらには友達のルーまでも金をせびりはじめます。春まで大金の山分けは待っている約束でしたが、ルーは先に1万ドルを渡して欲しいというのです。ここでも、ハンクの妻のサラは知恵を絞ります。
映画シンプル・プランのあらすじネタバレ⑥殺害されたルー夫妻
サラが利用したのはなんと兄弟が殺した初老の男。さもルーが初老の男を殺したかのような録音を騙して取り、何かあったら警察に証拠として突きつけるぞ」と脅すことを進めるのです。兄弟は早速その通りにします。脅されたルーは逆に怒り出し、兄弟にライフルを向けます。兄弟は衝動的にルーを射殺。発砲音を聞きつけてやってきたルー夫人も殺してしまいます。
初老の老人を殺した時のように、兄弟はルーとルー夫人の夫婦喧嘩の末、ライフルを手に取ったかのように見せかけます。工作はなんとか成功し、警察の取り調べを受けた兄弟でしたがなんとか切り抜けることができました。しかしジェイコブは友達のルーを大金のために殺してしまった罪悪感でいっぱいです。
シンプル・プランの結末ネタバレ
映画シンプル・プランの結末ネタバレ①FBIの訪問
誘拐事件の捜査がついに始まったようで、ハンクの家にFBIと名乗る男性バクスターが訪れました。しかし、警察としては不審な点が多く、サラは直感的にバクスターは誘拐犯の一人なのではないかと疑います。バクスターに飛行機のところまで同行をお願いされたハンクとジェイコブ。そこに地域の保安官のカールもついていきます。
映画シンプル・プランの結末ネタバレ②バクスターの正体
サラが考えた通り、バクスターはFBIの人間ではなく、誘拐犯の一人でした。バクスターは話をするのに邪魔なカール補佐官を殺し、そして兄弟に「大金を返せ」と脅します。ハンクとジェイコブはそこでもまたライフルでバクスターを射殺。これで兄弟は大金のために4人殺したことになりました。兄のジェイコブは自分の罪の重さに耐えきれなくなって自殺してしまいます。
映画シンプル・プランの結末ネタバレ③賢いサラの提案
全てのことをハンクはサラに相談します。現実的な考えができるサラは「二人が死んでしまった以上、大金は全部ハンクのものだ。この大金を使って海外ににげよう」というのです。サラの提案通りにすれば、妻のサラ、そして生まれてくる子供と一緒に今以上良い生活ができます。
映画シンプル・プランの結末ネタバレ④大金の最終的な行方
しかし、ハンクはサラの提案を聞き入れませんでした。金を全て暖炉に投げ入れ燃やしてしまったのです。ハンクは結局、大金を見つける前の貧乏で閉塞感のある生活に戻ってしまいました。ジェイコブが買い戻したかったは母と父の農場の前を通りかかる時、「あの金がなかったらよかったのに」と感じるのでした。
シンプル・プランの原作は小説?
映画シンプル・プランの原作小説
シンプル・プランの原作は小説です。1993年にスコット・スミスによって発表された小説です。映画「シンプル・プラン」と同じように、墜落事故現場にあった大金を3人の男たちが、自分のものにするためシンプル・プランをたてるというもの。しかしながら、様々な事件によって、お互いをお互い信用できなくなってしまう物語です。
映画シンプル・プランの原作者はスコット・スミス
スコット・スミスアメリカの作家。処女作である「シンプル・プラン」がスティーブン・キングに絶賛されたことから注目が高まりました。その後、第二作目となる「ルインズ―廃墟の奥へ」は10年の沈黙ののちに発表されました。「今世紀最高のホラー小説」とキングに絶賛されまいた。第二作目の方は2008年に「パラサイト・バイティング 食人草」とタイトルを変えて映画化されています。
映画シンプル・プランはスティーブン・キングに激賞される
原作はサスペンス映画として発表されました。その「シンプル・プラン」の原作を読んだスティーブン・キングは、「人間の心理や、緊迫した状況、金によって翻弄されていく人間の変化が、非常に巧妙に描かれていると絶賛されました。スティーブン・キングは世界的なホラー小説家。日本でも多くの人に読まれています。スティーブン・キングの有名な作品は、映画にもなった「シャイニング」や「IT(イット)」です。
映画シンプル・プランの原作のあらすじ&結末の比較
「シンプル・プラン」は原作と映画ではどのような点が異なっているのでしょうか?原作ではハンクの妻サラの姿が、諸悪の根元のように描かれています。シンプル・プランを成功させるために、様々な提案や知恵を働かせる女、サラ。お腹には赤ん坊がおり、子供が生まれると何かとかかる教育資金をなんとしても手に入れたいサラ。
大金があることが世間にバレそうになったり、いざこざが起こってしまった時の対処を指示するのはサラでした。原作でも映画でも「サラがハンクに支持している」ということはかわりませんが、その描写は大きく異なります。原作ではサラはもっと悪い女に描かれています。金に目がくらんでいる悪女として描かれている原作。必見です。
映画の「シンプル・プラン」と原作ではラストが少し異なります。原作では「エピローグ」が物語の最後にあり、そこではハンクの今後の生き方が描かれていました原作ではハンクとサラは二人の子供を授かっています。長女は小さい頃に自宅のビニールプールで溺れてしまい脳に障害が残ってしまいます。
幸いにして次男は何事もなく成長しています。夫婦は長女が事故になってしまったことを背負いながら生きていくというラストなのです。シンプル・プランによって死んでしまった兄とルーについても、心を痛めながら静かな生活を続けるというラストです。
シンプル・プランに関する感想や評価
映画シンプル・プランの感想①
【本日のおすすめ】よる7時より 映画「シンプル・プラン」愛する妻と、まともな仕事。ささやかな日々の幸せ…。それがハンク・ミッチェルにとってどれほどかけがえのないものだったか、まだその時の彼には分かっていなかった。http://t.co/OiqrpNLViE
— BS日テレPR_BS日テレは無料放送 (@BS4chan) October 3, 2015
映画シンプル・プランの感想を紹介します。大金を手に入れてしまったことにより、男の日常がおかしくなってしまうシンプル・プラン。男はもともと貧しい暮らしをしていて、子供が生まれるにも関わらず養育費を稼ぐのにいっぱいいっぱい。妻のサラは妊娠する直前まで、街のショップで店員としてアルバイトをしていました。
いきなり大金が入り、仲間の兄弟と友達で山分けしようと計画を立てるまでは良いのですが、最終的に仲間の二人は死んでしまいます。ハンクの兄の友達ルーは兄弟と金のことで争ううちに殺されてしまいます。一方、兄は今まで金のために殺してきた四人の人間のことや自分の罪の重さに耐えられなくなって自殺してしまいます。「お金がある」ということは本来、ハンスにとって喜ばしいこと。
閉塞感のある田舎で生活をしているハンスは今の生活に飽き飽きしていました。しかし実際に大金を手に入れてしまうと、様々な人の人生が狂い、ハンスは自分が生きていた貧しい暮らしは本当はありがたいものだったと悟るのでした。上のような感想は多くみられました。そして、仲間が死んでしまいたった一人になったハンス。結局、元の生活に戻ることになった映画のラストについては、「救いようがない」という意見が多かったです。
映画シンプル・プランの感想②
シンプルプラン
— 伴菜摘 (@manaosada) November 2, 2018
一見レンタル、配信サービスでスルーされテレビでないと見逃されがちな作品。しかし、これは一見の価値ありです。久しぶりに脚本が素晴らしいと思いました。ホラー映画ミストのような皮肉な展開。監督はスパイダーマンのサム・ライミ。 pic.twitter.com/OotEcnJHn9
原作はスティーブン・キングに絶賛された「シンプル・プラン」映画版では多少の変更点がありますが、やはり大筋は一緒。「貧しい男が金を手に入れてしまった」というシンプルなあらすじですが、大変見ごたえのある作品です。上のコメントでは映画「ミスト」を連想されています。「ミスト」は巨大な怪物から戦うも、主人公ひとりしか生き残らない不条理で救いようのないラストで有名です。
「シンプル・プラン」も「ミスト」もアメリカの田舎での出来事であるという共通点を持ちます。一方で、映画「ファーゴ!」と比較される方もいました。シンプル・ライフの舞台はアメリカの寒い地方。どちらも雪景色が舞台となる「犯罪サスペンス」なので、「ファーゴ!」を想起させるコメントがありました。
映画と原作を比較している感想
映画と原作「シンプル・プラン」
— 阿乱隅氏 (@yoiinago417) November 20, 2018
映画は中盤からオリジナル色を強めていくが、結末を感動系にしてしまったのはどうかと思う。未読の方は是非キングも絶賛したという原作の最後の最後まで救いのないブラックな味わいを体験していただきたい。映画も配役も良く、出来は決して悪くはない。 pic.twitter.com/wmc71SmV6P
原作「シンプル・プラン」とは違った結末の映画「シンプル・プラン」。原作は「一夜で一気に読んだ」「サスペンス好きの友達に進めて間違いなし」という評価を得ています。500ページ越えの原作ですが映画と同じぐらい人気があります。また、原作では主人公の男は大変な巨漢という設定。
映画では平均的な体つきのビル・パクストンが主人公を演じています。金を手に入れたことで疑心暗鬼になっていく演技は必見です。映画や原作の感想ではやはり、救いようのないラストに着目する人がたくさんいらっしゃいました。原作と映画では異なる点が多い映画と原作を比較してみてください!
シンプル・プランの結末や感想まとめ
シンプルプランのあらすじと結末のまとめ、さらにはシンプル・プランの原作と映画の比較いかがだったでしょうか?スティーブン・キングに絶賛されたシンプル・プラン。先の読めないあらすじや人間の心理描写、疑心暗鬼による人間の変化、そして救いようのない映画のラストをぜひ映画や原作で味わってみてください!