2019年03月07日公開
2019年03月07日更新
映画デッド・サイレンスの評価と感想をネタバレ!人形の正体やあらすじ・結末も解説
ホラー映画「デッド・サイレンス」についてネタバレ徹底解説!「デッド・サイレンス」のあらすじや評価、スタッフ&キャスト、ネット上の感想もご紹介。「デッド・サイレンス」は大ヒットサスペンスシリーズ「SAW」を手掛けたジェームズ・ワン監督と脚本家リー・ワネルが再タッグを組んだ作品。ある日、主人公ジェイミーの元に奇妙な腹話術人形が届く。その直後に妻のリサが怪死。それは想像を絶する恐怖の序章に過ぎなかった。
目次
デッド・サイレンスとは?
デッド・サイレンスの映画情報
映画『デッド・サイレンス』は、大ヒットスリラー映画『SAW』のジェームズ・ワン監督と脚本家リー・ワネルが再タッグを組んだホラー作品。妻の死を招いた腹話術人形の謎を解くため、故郷の町を調査する青年の姿を描く。2007年3月16日全米公開。日本では2008年3月22日に公開された。
「デッド・サイレンス(Dead Silence)」とは英語で「完全な静寂」「死んだように静まり返った状態」を意味する。
デッド・サイレンスの監督情報
『デッド・サイレンス』の監督はジェームズ・ワン。1977年2月26日生まれ。中国系オーストラリア人。マレーシア・クチン出身。7歳で家族と共にオーストラリアのパースへ移住し、ロイヤルメルボルン工科大学に入学。在学中にリー・ワネルと出会い、親友になる。ワネルと生み出した低予算映画『SAW』が大ヒットし、世界的に高く評価される。
その後も『デッド・サイレンス』『インシディアス』『死霊館』など数々のホラー映画を監督。大作映画にも手腕を発揮し、『ワイルド・スピード SKY MISSION』と『アクアマン』は全米連続1位を記録する大ヒットとなった。同じシリーズではない2つの監督作が興行収入10億ドルを突破したのは、ワンがジェームズ・キャメロン(『タイタニック』『アバター』)に続く史上二人目である。
デッド・サイレンスの人形の正体とは?
デッド・サイレンスの人形の正体を解説
『デッド・サイレンス』の人形の正体は、腹話術師メアリー・ショウの亡霊である。かつてメアリーはレイブンズ・フェアの大劇場に立っていた。しかしある日、メアリーに野次を飛ばした少年が行方不明に。彼女の仕業だと考えた町人たちは、報復としてメアリーを拷問。彼女は舌を生きたまま切り取られ惨殺された。遺体は彼女が"子どもたち"と呼ぶ100体の人形とともに埋められた。
デッド・サイレンスの人形は怖い
ビリーはメアリー・ショウが生み出した57番目の人形。見開いた目と青白い肌が怖ろしく、不気味である。誰も触れていないのに勝手に移動したり、眼を動かす。メアリー・ショウはビリーを息子のように可愛がっていた。彼を「偽物だ」と指摘した少年への怒りを燃え上がらせるほどに。
ジェームズ・ワンは最も尊敬する映画監督の一人に『サスペリア』などのダリオ・アルジェントを挙げている。ビリー人形はアルジェント監督作の『サスペリアPART2』に登場する人形にどこか似ている。彼はビリーと違いカラクリ仕掛けだが、部屋で脈略もなく襲ってくるため、やはり恐ろしい。
『デッド・サイレンス』には『SAW』のジグソウ人形がカメオ出演している。クライマックス近くの劇場の場面で床に座っている姿が確認できる。ちなみに、この人形の名前もビリーである。劇場の棚には実在の腹話術師であるエドガー・バーゲンやジミー・ネルソンの人形も並んでおり、腹話術人形へのこだわりが見られる。
デッド・サイレンスのあらすじネタバレ
あらすじネタバレ解説①都市伝説「メアリー・ショウ」
ジェイミー・アーシェンとリサは若く仲睦まじい夫婦。ある日、二人の元に差出人不明の箱が届く。中身は大きな目をした不気味な腹話術人形だった。リサは”メアリー・ショウの詩”を思い出し、暗唱する。それは腹話術師メアリー・ショウの幽霊が人形を使って襲いに来るというもの。「夢で彼女に会っても、叫んじゃダメだ。舌を抜かれるぞ!」とおどけるリサに対し、ジェイミーは真に受けず外出する。
あらすじネタバレ解説②メアリーに殺される人々
リサが人形にシーツをかけてジェイミーの帰りを待っていると、部屋のあらゆる音が消えて不気味な静寂に包まれた。不審に思ったリサが人形に近づくと、突然シーツが覆いかぶさり襲ってきた。もがいて逃げようとするも、引きずり込まれる。ジェイミーが帰宅したとき、リサは既に舌を切り取られ死んでいた。
刑事のリプトンは、ジェイミーをリサ殺害の第一容疑者として疑う。人形が入っていた箱にはジェイミーの故郷である「レイブンズ・フェア」の地名が書かれていた。人形の正体を確かめるため、ジェイミーは故郷へと向かう。
レイブンズ・フェアの実家には父エドワードと、再婚した若妻のエラが二人で暮らしていた。エドワードは粗暴で問題の多い人間だったが、病を患いすっかり丸くなっていた。ジェイミーは過去の確執を忘れられず、エドワードからの支援の申し出を断る。
ジェイミーはリサを埋葬するため葬儀屋ヘンリーの元をたずねる。ヘンリーの妻マリオンは、ジェイミーに人形を埋めるよう助言する。ジェイミーは従い、人形を墓地に埋める。町にはジェイミーを追ってリプトン刑事も滞在していた。刑事は証拠品として人形を掘り出し回収する。ジェイミーは刑事の部屋から人形を盗み出し、再びヘンリーの元をたずねた。ヘンリーはメアリー・ショウの物語を語り始めた。
かつてレイブンズ・フェアが栄えた頃、メアリーは劇場で腹話術師をしていた。ある日、彼女の人形ビリーを「偽物だ」と野次った少年が行方不明に。その直後にメアリーは死亡。遺言通り100体の人形とともに埋められた。ヘンリーの父は彼女の遺体に「人形になる」処置を施した。それが彼女の望みだったからだ。それから町では怪死事件が続発。被害者は、いずれも舌を切り取られて死んでいたという。
あらすじネタバレ解説③人形となった大叔父
ジェイミーはビリー人形をヘンリーの家に残し、メアリーが舞台に立っていたという湖畔の劇場へと向かった。劇場にはメアリーのものと思われるノートが残されていた。貼られた新聞の切り抜きから、行方不明になった少年が大叔父にあたるマイケルだったことを知る。一方、ヘンリーはメアリーの霊に襲われ叫んでしまい、殺害される。
ジェイミーは再び父エドワードの元を訪れ、マイケルとアーシェン一族に何が起きたのか問い詰めた。エドワードは真実を語った。マイケル失踪の犯人をメアリーだと考えた家族と町人たちは、彼女を叫ばせ、舌を切り取り虐殺した。それ以来、町に不審死が続いた。殺害に加担した男たちだけでなく、その妻子も次々と死んでいった。メアリーの呪いを恐れたエドワードはジェイミーを町から出した。
ジェイミーは呪いに打ち勝つと誓う。その時、アーシェン邸にリプトン刑事が訪ねてくる。刑事はメアリーの墓を調査したが、埋められた100体の人形の棺は全て空だったという。そこにヘンリーから「湖畔の劇場へ行け」と電話が入った。ジェイミーは劇場へ向かい、刑事は後を追った。
あらすじネタバレ解説④メアリーに襲われる2人
ジェイミーとリプトン刑事は劇場に到着。中を探索した二人は、舞台裏にメアリーの人形たちと、人形に変えられたマイケルの遺体を発見する。そこにメアリーの亡霊が姿を現した。彼女は"完璧な人形"を作るため、生身の人間を使っていた。メアリーはリサが妊娠していたことを告げ、ジェイミーを挑発する。ジェイミーと刑事はメアリーと戦い、人形棚に火をつけて燃やす。
逃げ出す二人。刑事は叫び声をあげてしまい、舌を切り取られて殺害される。ジェイミーは湖を泳いで逃げ延びた。劇場は巨大な炎に包まれ、人形たちも燃え上がった。
あらすじネタバレ解説⑤人形を探すジェイミー
最後の一体であるビリーを処分するため、ジェイミーはヘンリーの家へと向かう。そこには変わり果てたヘンリーの姿があった。マリオンに「人形はエドワードが持ち帰った」と告げられ、ジェイミーは実家へと向かう。
あらすじネタバレ解説⑥再び現れるメアリー
雷鳴が轟く中、実家に到着したジェイミー。屋敷は明かりがなく不自然なほど静まり返っていた。二階に上がったジェイミーは、乳母車の中にあったビリー人形を発見。そこに再びメアリーが襲いかかる。
デッド・サイレンスの結末ネタバレ
結末ネタバレ解説①人形を燃やすジェイミー
メアリーは両手を伸ばしジェイミーに襲いかかった。捕まる寸前、ジェイミーはとっさにビリーを暖炉に投げ込んだ。ビリーは炎に包まれ、メアリーの霊は悶え苦しみ消滅した。
結末ネタバレ解説②メアリー化したエラ
戦いを終え一息ついたジェイミーは、エドワードに気付き声をかけた。しかし、エドワードは殺害されており、体の中身が空洞になっていた。ジェイミーは全てを悟った。父は最初から死んでおり、メアリーに取り憑かれたエラが腹話術で操っていたのだ。動揺するジェイミーに、エラが襲いかかる。彼は叫び声を上げるしかなかった。"完璧な人形"とはエラのことだったのだ。
もう一つの結末ネタバレ解説
『デッド・サイレンス』のDVDには別エンディングが収録されているものがある。別エンディングでは、エドワードが暴力をふるいエラが流産している。また、傷ついたエラの心にメアリーが入り込む姿が描かれている。エラは全てを悟ったジェイミーを殴打して縛り上げ、ソファに座らせる。ソファにはリサとエドワードの遺体も並び、四人で家族写真を撮る。
家族写真が飾られた部屋で、ジェイミーが青白い顔をしてベッドに寝ている(既に死んでいると思われる)。エラが彼に"メアリー・ショウの詩"を聞かせ、不気味に笑いながら蝋燭を消して物語は終わる。
デッド・サイレンスのキャスト
キャスト①アンバー・バレッタ
1974年2月9日生まれ。アメリカ合衆国オクラホマ州出身。15歳からファッションモデルとしてデビュー。幾つものVogueマガジンのカバーを飾り、トップモデルとして活躍。シャネル、アルマーニなどの広告に起用される。2000年代に女優として活動を始め、ロバート・ゼメキス監督作『ホワット・ライズ・ビニース』の亡霊役で映画デビュー。『最後の恋のはじめ方』『トランスポーター2』『シャッフル』等に出演している。
キャスト②ライアン・クワンテン
1976年11月28日生まれ。オーストラリア・シドニー出身。1997年から2002年までテレビドラマ『ホーム・アンド・アウェイ』に出演し注目される。代表作はテレビドラマ『トゥルーブラッド』のジェイソン役。その他に『レッド・ヒル』『GAME WARRIORS エバーモアの戦い』『ワイルド・ストーム』等に出演している。『ガフールの伝説』では声優を務めた。
キャスト③ボブ・ガントン
1945年11月15日生まれ。アメリカ合衆国カリフォルニア州サンタモニカ出身。1965年から舞台俳優として活躍。1980年に『エビータ』のフアン・ペロン役でトニー賞にノミネートされる。1981年『華麗なる陰謀』で映画デビュー。『ショーシャンクの空に』の刑務所長役で評価される。『デモリションマン』『パッチアダムス』等に出演。『ロー&オーダー』『デスパレートな妻たち』等テレビドラマでも活躍している。
キャスト④ドニー・ウォールバーグ
1969年8月17日生まれ。アメリカ合衆国マサチューセッツ州出身。俳優のマーク・ウォルバーグは弟である。1986年に5人組ボーイズ・バンド「ニュー・キッズ・オン・ザ・ブロック(NKOTB) 」のメンバーとしてデビュー。
NKOTBは爆発的人気となるが、1994年6月に解散。その後は俳優として活動し、『ハード・ブレット/仁義なき銃弾』『身代金』等に出演。『シックス・センス』では役作りのために20キロ減量し、同一人物と思えない演技を見せた。『SAW』シリーズにも出演している。
キャスト⑤マイケル・フェアマン
1934年2月25日生まれ。アメリカ合衆国ニューヨーク州出身。アメリカ空軍に航空士として勤務したあと、31歳で俳優としてのキャリアをスタート。『女刑事キャグニー&レイシー』『チャーリーズ・エンジェル』等に出演する。現在に至るまで『ER』『恋は嵐のように』『13デイズ』『マルホランド・ドライブ』など多くの作品に出演している。
デッド・サイレンスに関する感想や評価
デッド・サイレンス (2007)
— ㅤ 窓 ㅤ (@windowllo) October 31, 2018
妻を残虐されたジェイミーは故郷の不気味な謎を知り、叫んだら殺されてしまう中、腹話術師の霊と対峙することに…。不気味すぎる人形たちとグロテスクな死体、影を利用した写し方が目を瞑りたくなるほど怖い。ジェームズ・ワンらしいオチで見事に裏切られる!おすすめ! pic.twitter.com/E8rLLWL6LK
ここまで映画『デッド・サイレンス』のあらすじを解説した。ここからは、映画『デッド・サイレンス』を観た人々の感想・評価をご紹介する。『デッド・サイレンス』を観た人々からは「腹話術人形怖いなー」「目を瞑りたくなるほど怖い」「夢に怖い顔の腹話術人形出てきた」などの感想が寄せられた。不気味な表情のビリー人形は、やはり観る者の恐怖心を煽るようだ。
「デッド・サイレンス」DVD鑑賞。「ソウ」のジャームズ・ワン監督作品。腹話術人形の古典的なホラー。腹話術人形が不気味でこんなの家にいたらマジで怖いわ!ラストのあの終わり方は好きだな。 pic.twitter.com/386wAH5lgK
— otoboke (@otoboke1717) January 9, 2014
また、映画『デッド・サイレンス』を観た人はジェームズ・ワンらしいドンデン返しのラストを高く評価していた。ネット上には「度肝を抜かれた」「ラストの疾走感がやばい」「ラストの衝撃が必見」などの感想や評価が寄せられた。
#直近で観た映画を好き勝手に紹介
— 透 (@happydoraemon59) July 23, 2018
『デッド・サイレンス』
伏線の回収をラスト15秒くらいで一気にやられる疾走感がやばい。
こっちの先入観を上手く利用したオチに驚愕。BGMが消えたら判定開始。分かりやすく納得してから尾を引きずられる感じ。
殺された後の死体が結構怖いので夏に丁度良い。
映画『デッド・サイレンス』はホラーシーンの演出も高く評価されていた。鑑賞した人々からは「音楽が良くて映像も凝ってる」「全力で恐怖を演出しようとしてる」などの感想が寄せられた。「怪異前に音が消える演出がたまらない」という感想もあった。
腹話術師の霊とその人形の呪いにかかると舌を抜かれて死んじゃうホラー映画【デッド・サイレンス】は、あえて映像のトーンを暗くして、街やモーテル、人形など全てが不気味に見えるようにし、全力で恐怖を演出しようとしてるのが分かるから好感が持てるし、89分とお手頃に恐怖体験が出来るからオススメ pic.twitter.com/qNlPthzT1q
— D-Movie (@DmovieDM) October 2, 2018
デッド・サイレンスのネタバレや感想・評価まとめ
ここまで映画『デッド・サイレンス』について物語のあらすじや結末、鑑賞者の感想・評価なども含めて解説した。『デッド・サイレンス』のあらすじは、死を招く腹話術人形の謎を解くため、故郷の町を調査する青年の物語だった。腹話術人形の正体は、舌を切り取られ殺された腹話術師メアリー・ショウの亡霊。ラストはメアリーを倒したかと思いきや、主人公の義母に取り憑いていたことが明かされる大ドンデン返しとなった。
『デッド・サイレンス』の監督は、作品ジャンルを問わず高く評価されているジェームズ・ワン。脚本を担当したのは、ワンの大学時代からの親友で共に『SAW』にも携わったリー・ワネルだった。ネット上では『デッド・サイレンス』の人形が怖いという感想や、予想を上回る結末を評価する感想が多く上がっていた。本記事を読んで映画『デッド・サイレンス』に興味をお持ち下さった方には、是非一度本編をご鑑賞頂きたい。