アウトレイジ最終章のあらすじをネタバレ!ラスト・結末や感想も紹介

アウトレイジ最終章のあらすじ・結末をネタバレ込みで紹介しています。『アウトレイジ最終章』は、北野武監督による映画『アウトレイジ』シリーズの第3作であり、完結編です。シリーズ完結編らしく、1作目『アウトレイジ』、2作目『アウトレイジ・ビヨンド』で描かれた物語をしっかりとまとめ・総括する結末となっています。この記事では、『アウトレイジ最終章』のあらすじや、その衝撃的な結末を「完全ネタバレ」で紹介すると共に、見た人の感想をまとめてお届けします。

アウトレイジ最終章のあらすじをネタバレ!ラスト・結末や感想も紹介のイメージ

目次

  1. アウトレイジ最終章のあらすじをネタバレ紹介!衝撃のラスト・結末や感想も!
  2. アウトレイジとは?
  3. アウトレイジ最終章のキャストを紹介!
  4. アウトレイジ最終章のあらすじをネタバレ!
  5. アウトレイジ最終章の衝撃のラスト・結末とは?ネタバレ注意!
  6. アウトレイジ最終章を見た感想を紹介
  7. アウトレイジ最終章はシリーズ完結編!大友が過去を清算して最期を迎える結末

アウトレイジ最終章のあらすじをネタバレ紹介!衝撃のラスト・結末や感想も!

北野武監督による映画『アウトレイジ』シリーズは、2017年10月に最終作である『アウトレイジ最終章』が公開され、完結を迎えました。この記事では、『アウトレイジ最終章』のあらすじをネタバレで紹介すると共に、見た人の感想をお届けします。その衝撃の結末についても「完全ネタバレ」で紹介するので、未見の人はご注意ください。

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アウトレイジとは?

『アウトレイジ』は、北野武監督による映画作品、およびその続編を含めた全3作からなる映画シリーズの総称です。1作目『アウトレイジ』が2010年に、続編『アウトレイジ・ビヨンド』が2012年に、完結編『アウトレイジ最終章』が2017年にそれぞれ公開されました。

シリーズを通してヤクザ同士の抗争・仁義なき戦いを描いており、過激なバイオレンスシーンがその魅力の一つとなっています。中でも『アウトレイジ最終章』は第74回ヴェネツィア国際映画祭のクロージング作品として上映されるなど、作品としても高い評価を受けました。そのあらすじや結末に触れる前に、まずは次項から『アウトレイジ最終章』の主要キャラクターとそのキャストを紹介していきます。

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アウトレイジ最終章のキャストを紹介!

主人公・大友

『アウトレイジ』シリーズの主人公が大友です。自らが監督も務めている北野武が演じています。前作『アウトレイジ・ビヨンド』でマル暴の刑事・片岡を殺害したことから日本に居場所がなくなった大友は、本作『アウトレイジ最終章』では韓国の済州島に渡り、身を潜めています。しかし、恩義のある韓国の裏組織・張グループと、日本の花菱会との間に勃発した抗争をきっかけに日本に帰国、最後の大暴れを見せることになります。

大友の側近・市川

張グループの幹部の1人で、済州島に渡った大友の側近として働くのが市川です。大森南朋が演じています。本作『アウトレイジ最終章』で市川は、大友が花菱会との抗争により日本へ帰国するときにも行動を共にし、硬軟自在の武闘派として大友を支えました。花菱会との抗争終結後は、大友の指示で、大友を日本に一人残して韓国に戻っていくことになりますが、それが大友との今生の別れとなりました。

張グループ会長・張(チャン)

済州島の歓楽街を取り仕切る裏組織・張グループの会長で、韓国のみならず日本にも強い影響力を持つ大物フィクサーです。金田時男が演じています。裏社会の人間でありながら不要な揉め事などは好まない人物で、花菱会とトラブルが発生した際には、血気盛んに花花菱会へ報復に向かおうとする大友に対して落ち着くように諭す場面もあります。一方で仁義には厚く、自分の身内を舐めたような言動に対しては厳しい態度で応対します。

張の側近・李

張グループの幹部の1人で、張会長の側近を務めるのが、李です。白龍が演じています。張からの信頼も厚く、本作で花菱会の花田組が張を襲撃して来た際には、その首謀者らを射殺します。本作『アウトレイジ最終章』では、花菱会へ報復すべく日本に戻ることになった大友の監視役を務めつつ、状況に応じて手助けをします。しかし大友があまりにも暴走を続けることから、李は苦肉にもある行動を取ることになっていきます。

張の側近・崔

李と同様、張グループの幹部の1人で、張会長の側近を務めるのが崔です。津田寛治が演じました。情報収集からボディーガードまで幅広い任務をこなしますが、本作『アウトレイジ最終章』では花菱会の花田組による張を狙った襲撃の際、拳銃で撃たれ殺害されてしまいます。崔を含む数人が命を落としたこの事件をきっかけに、大友は本格的に花菱会への報復に乗り出し、暴走していくことになるのでした。

花菱会会長・野村

『アウトレイジ・ビヨンド』で登場した前会長・布施のあとを継いで花菱会会長となったのが、野村です。故・大杉漣が演じました。野村は、前会長・布施の娘婿であり、元証券マンだった人物です。カタギとして生きてきた人物が急に会長の座に就いた事で、花菱会生え抜きの若頭である西野からは疎まれており、事あるごとに対立しています。野村の方も邪魔な西野を排除すべく、本作では様々な策略をめぐらしていきます。

花菱会若頭・西野

花菱会の若頭を務めるのが西野です。西田敏行が演じています。前会長・布施の時代を若頭として支え、ゆくゆくは会長の座を継ぐと思われていましたが、その座を野村に取られたことから、野村に対しては露骨に反抗しています。本作『アウトレイジ最終章』で、野村は西野を排除する策を講じてきますが、頭脳派である西野はそれらの計略を逆に利用し、野村を失脚させるように謀ることになっていきます。

花菱会若頭補佐・中田

花菱会の若頭補佐を務めるのが中田です。塩見三省が演じています。若頭である西野とは兄弟分であり、長年ともに組を支えてきた同士として、その信頼も厚いです。本作『アウトレイジ最終章』では、野村は中田を利用して西野を排除させようと画策しますが、結果的には中田と西野の信頼関係を崩すことはできず、逆に中田の機転により利用されることになっていきます。

花菱会会長付・若頭補佐・森島

花菱会会長付・若頭補佐を務めるのが、森島です。岸部一徳が演じています。冷静に情勢を分析し、利を得る機会をたんたんと狙っている人物です。本作『アウトレイジ最終章』の序盤では、現会長の野村に従順な態度をとりますが、本心ではどう思っているのかわからず、不気味な存在感を放ちます。

花菱会直参幹部・花田

花菱会直参幹部であり、花菱会の花田組組長を務めるのが、花田です。ピエール瀧が演じています。花田は、野村会長の代になってから解禁された覚せい剤の取引で、巨大な資金を得ていました。その資金力を背景に、花菱会の直参幹部まで成り上がった人物です。本作『アウトレイジ最終章』では、花菱会の定例会をサボり韓国の済州島で遊んでいたところ、張グループとトラブルになり、抗争が発生する発端を作ってしまいます。

花田の手下・丸山

花田の手下のチンピラとして登場するのが、丸山です。原田泰造が演じています。花田は、日頃から丸山のような暴走族上がりのチンピラを使う事で、様々な悪事が花田組の仕業であることを特定されないようにしていました。本作でも、張会長襲撃の際に、丸山が利用されました。しかし丸山は、張グループの一部組員の殺害には成功するものの、張会長が放つ圧倒的な存在感に気圧されたところを、張の側近・李に襲われ殺害されます。

山王会会長・白山

山王会の会長として登場するのが白山です。名高達男が演じています。前作『アウトレイジ・ビヨンド』で前会長・加藤が失脚したことから、あとを継いで会長の座に就きました。前作で花菱会との抗争に敗れた結果、山王会は実質的に花菱会の下部組織のようになっています。このため白山は花菱会に不満を持ちつつも、花菱会若頭の西野にはへこへこと対応しています。その代わり、山王会若頭の五味には異様に高圧的な態度を見せます。

山王会若頭・五味

本作『アウトレイジ最終章』での山王会若頭として登場するのが五味です。光石研が演じています。現会長の白山とはもともと兄弟分であるものの、忠誠心は強くありません。そして、大友らによって引き起こされた抗争のどさくさに紛れて、白山を殺害、さらに花菱会には大友らによる犯行であるという嘘の報告をする愚劣な人物です。

木村組組長・吉岡

木村組の組長として登場するのが、吉岡です。池内博之が演じています。木村組は、もともと前作『アウトレイジ・ビヨンド』で大友の兄弟分として活躍した木村が創設しました。木村が山王会の組員に殺害されて以降、花菱会の本部から幹部として吉岡が送り込まれたのです。本作『アウトレイジ最終章』では、花菱会の指示で、丸山らによる張会長への襲撃を手引きしたことをきっかけに、大友に命を狙われることになります。

マル暴刑事・繁田

警察の組織犯罪対策課・通称「マル暴」に所属する刑事が、繁田です。松重豊が演じています。前作で大友が殺害した刑事・片岡は、かつて繁田の上司でした。本作で繁田は、花菱会への報復のために帰国した大友を捕らえ、前作での片岡や山王会の前会長・加藤殺害の件で尋問を執り行います。しかし、張グループからの警察への圧力により大友は釈放。実直な性格の繁田は、権力におもねる警察の現状に深く失望するのでした。

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アウトレイジ最終章のあらすじをネタバレ!

アウトレイジ最終章のあらすじネタバレ!済州島にいた大友

それではここから『アウトレイジ最終章』のあらすじを紹介していきます。前作『アウトレイジ・ビヨンド』で描かれた山王会と花菱会の抗争が終わり、大友は、同郷であり韓国の裏社会における大物フィクサーでもある張(チャン)のもとに身を寄せていました。

大友は『ビヨンド』のラストで、大学の後輩で旧知の仲だった刑事・片岡を殺害しており、警察の捜査から逃れるべく日本を飛び出したのでした。そして張の庇護のもと、韓国の済州島にあるガールズバーを仕切って暮らしていたのです。そんな中、大友は部下の市川から、ガールズバーに関して揉め事が起きたとの報告を受けます。

アウトレイジ最終章のあらすじネタバレ!花菱会幹部・花田のトラブル

その揉め事とは、「ガールズバーで買った女が気に入らない」と、とある客からクレームが入ったという内容でした。そのクレームの主は、関西の裏社会を牛耳る暴力団・花菱会で直参幹部を務める花田です。花田は女についていちゃもんをつけようと大友たちを呼び出しますが、女を殴っていたことから逆に大友に凄まれ、賠償として大金を払うよう脅されてしまいます。

大友の迫力に負けて一旦は押し切られた花田ですが、もとより大金を払うつもりなどはさらさらありません。花田は自身の側近たちに後の対応を任せ、日本へ帰国してしまいます。しかしその後、花田の側近たちはトラブルを治められず、あろうことか張会長の部下を殺害してしまうのでした。これに大友は激怒し、報復のために日本へ向かおうとしますが、張会長から制止を受け、思いとどまります。

アウトレイジ最終章のあらすじネタバレ!詫びを入れに行くも追い返される

日本に帰国した花田は、済州島での一件を兄貴分の花菱会若頭補佐・中田に自慢げに話します。ところが、花田がトラブルを起こした歓楽街を仕切っているのは、韓国会の大物フィクサー・張であることが判明し、中田は事の重大さに気づきました。中田は花田に、張会長への慰謝料として3000万円もの大金を用意させ、共に詫びを入れるべく張会長のもとに向かいます。

張会長と面会する中田と花田でしたが、「相手は韓国人だから日本語はわからないだろう」と勝手な思い込みをした2人は、交渉の席にいながら「3000万もあれば片がつくはず。手下が1人死んだくらいどうってことはないだろう」と口にしてしまいす。しかし実は日本語も話せる張会長はこの発言に激怒、中田と花田に対し日本語で怒号をあびせます。

結局、張会長は慰謝料を受け取ることを拒否し、さらに側近である李に現金3000万円を持って来させます。そして中田たちが持ってきた3000万円と合わせた計6000万円を、2人に突き返すのでした。これは「謝罪する意思があるなら最初からこれくらい持ってこい」ということを意味していました。交渉に失敗してしまった中田らは、やむなくこの件を花菱会のトップである会長・野村と若頭の西野に相談することにします。

アウトレイジ最終章のあらすじネタバレ!花菱会の内部抗争

そのころの日本国内では、花菱会が日本の裏社会を牛耳っていました。花菱会は、前作『アウトレイジ・ビヨンド』で発生した抗争の果てに、関東最大の暴力団だった山王会を事実上支配することに成功していたのです。

しかし一方で、その花菱会の内部には争いの火種がくすぶっていました。カリスマ的存在だった花菱会の前会長・布施が後継者として新会長に任命したのが、娘婿である野村だったことが原因です。野村は元は証券会社に務めるサラリーマンで、定年退職後に組員となったカタギ出身の人物です。

当然、生え抜きの古参幹部として組を支えてきた若頭・西野や若頭補佐・中田らは、この人事に納得がいかず、野村に対して露骨な敵意を隠そうとしませんでした。逆に野村会長の方も、自らの地位を盤石にすべく、西野と中田の仲を引き裂いて反対派の勢いを削ぐ機会を狙っていました。そんな中、西野派の幹部の1人である花田が韓国マフィア界の大物・張グループとトラブルになり、張の部下を殺害してしまったと報告が入ってきます。

アウトレイジ最終章のあらすじネタバレ!張会長への刺客

花田が起こしたこのトラブルの報により焦った西野は、花田と共に張会長に再び詫びを入れに向かいます。しかし、今度は1億円もの大金を用意して謝罪に行ったものの、張会長には全く相手にされず追い返されてしまうのでした。

一方、会長の野村は、今回の騒動に乗じて西野を排除する方法を模索していました。まずは若頭補佐・中田に対して「次期会長のポストを用意する」という甘言をチラつかせることで、中田が西野を裏切るように仕向けます。さらに。張会長との交渉が失敗に終わったという方を受けた野村は、張会長を殺害しその責任を西野に押し付けることを画策するのでした。

野村は、傘下となっていた山王会およびその下部組織である木村組に、張グループを襲撃するよう圧力をかけます。これにより、木村組の組長・吉岡や花田の舎弟を含む5人が、張の行きつけの喫茶店を襲撃することになりました。

彼らは張グループの組員数名の殺害には成功するものの、張の腹心・李によって返り討ちに遭い、張会長殺害は未遂に終わります。しかし、とうとう張会長の命が狙われたことで激昂したのが大友です。大友は花菱会および張会長襲撃に関わった人物に報復すべく、日本に帰国するのでした。

一方、野村の「次期会長」という甘言を信じなかった中田は、西野にこっそりと野村の計画を伝えていました。中田から状況を知らされた西野は、野村による自身の殺害計画を利用することにします。西野は自ら「張会長との交渉が失敗し、側近とともに殺害された」という設定を作り上げ、一旦姿をくらましました。花田から「西野が死んだ」という報告を受けた野村会長は、それが嘘であることも知らず、上機嫌に浸るのでした。

アウトレイジ最終章のあらすじネタバレ!大友帰国

大友は偽造パスポートを使い日本に入国することに成功するものの、直後に警察の組織犯罪対策部、通称「マル暴」の刑事・繁田により拘束されます。繁田は、前作『アウトレイジ ・ビヨンド』のラストで大友が殺した刑事・片岡のかつての部下であり、大友が片岡および山王会の前会長・加藤の殺害に関わっていたと見て捜査を進めていました。

大友は数日に渡って繁田の尋問を受けることになりますが、断固として自分の罪を認めず、最終的には張会長が日本警察に圧力をかけたことで釈放されます。繁田は、裏社会の権力に屈服してしまう警察の体たらくに憤慨し、のちに上司に辞表を叩きつけることになります。一方、釈放され自由の身となった大友は、晴れて報復に向けて動き出すのでした。

大友はまず、張会長の襲撃に直接的に関わった木村組を狙います。木村組組長・吉岡らが酒を飲み交わしていたクラブを襲撃し、吉岡を含む組員を拳銃で殺害していくのでした。一方、大友が帰国して暴れていることを聞きつけコンタクトを取ってきたのが、死を偽装して潜伏していた花菱会の若頭・西野です。西野は大友を、とあるビルの屋上に呼び出しました。

大友と部下の市川が指定された場所に向かうと、そこには花菱会の西野、中田、花田らが揃っていました。最初に花田が自らが起こした韓国でのトラブルについて大友に謝罪したのち、西野が大友に対して提案を持ちかけます。その提案とは、今度開かれる花菱会幹部の出所記念の宴会の場で、野村会長を始末してほしいというものでした。

アウトレイジ最終章のあらすじネタバレ!大友暴走

しかし約束の宴会が開かれる当日、ある誤算が発生します。周囲の様子に違和感を覚えたのか、野村会長が宴会に参加しないと言い出したのです。予定が狂い一度は頭をかかえる西野でしたが、ここでも野村の行動を逆手に取り、利用することにします。

宴会が始まり、主役である幹部が挨拶をしている会場にいきなり躍り出た西野は、自らの死が偽装だったことを明かし、「会長は花菱会若頭であるこの自分を殺そうとした裏切り者である」と宣言、組員に対して自分の側に付くかそれとも会長の野村の側に付くか、選択を迫ったのでした。会場は騒然となり、花菱会の内部は真っ二つに割れることになります。ここまでは西野の思惑通りですが、ここで再び誤算が発生します。

騒然となった会場に、さらに大友と市川が乱入してきたのです。西野から大友への依頼はあくまで会長・野村を始末することでしたが、大友にとってはどうでも良いことでした。大友らはライフル銃で暴れ回り、会場内の花菱会組員たちを次々に殺害していきます。

そんな中、なんとか生き残った花菱会の幹部陣は、組の拠点に命からがら逃げ帰っていきました。同じく生き残った西野は、この大友による暴走も含めた全責任を、野村に押し付けることにします。

アウトレイジ最終章のあらすじネタバレ!野村会長の最期

花菱会の幹部らは組に戻ると、次々に野村に不満をぶつけていきます。状況が飲み込めず怒鳴り返す野村でしたが、そこに死んだと思っていた西野が登場したことで事態は急変します。野村は若頭の西野を殺そうとしたことを弁明できなくなり、もはや野村の言うことに従う幹部は皆無となりました。

ここまで野村に従順かと思われていた森島も本性を表し、「知らんわい。おどれなんか子分がおらんかったら、ただの定年迎えたサラリーマンやないか」と言い放つのでした。味方のいなくなった野村は、組の拠点から連れ出され、西野の指示で山中に連れて行かれます。そこには、大友が待っていました。

野村は、大友らの手で山道の道中に首から下を埋められ、放置されます。恐怖に駆られる中、道路を走ってきた車が野村の上を無慈悲にも通過し、野村は身動きも取れないまま首から上を潰されるという壮絶な結末を迎えることになったのでした。

アウトレイジ最終章のあらすじネタバレ!おさまらない大友

野村亡き後、西野は花菱会の会長の座に就任します。さらに若頭補佐だった中田は若頭へ、直参幹部だった花田は若頭補佐へとそれぞれ出世を果たし、事態は一件落着かと思われました。しかしそうは問屋が卸しません。大友の怒りはまだおさまっていなかったのです。

西野から野村殺害の依頼を受けた際、花田から謝罪されていた大友でしたが、張の部下が死ぬ原因となるトラブルを起こした花田のことを許してはいませんでした。大友は花田が女性と楽しんでいるところを襲撃、花田の口に火薬を詰め爆発四散させて殺害してしまいます。

張会長から大友を監視するように指示を受けた張の側近・李は、暴走を続ける大友に対し、済州島へ帰り大人しくするように言います。しかし、大友は李に対して最後に頼みごとをします。それは、前作『アウトレイジ・ビヨンド』で大友の兄弟分として共に戦い、そして殺害されてしまった木村の仇を取らせてほしいというものでした。ここまでが『アウトレイジ最終章』の結末直前までのあらすじとなっています。

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アウトレイジ最終章の衝撃のラスト・結末とは?ネタバレ注意!

この項では、本作『アウトレイジ最終章』の衝撃のラスト・結末を紹介します。物語の結末、そして大友が迎える結末について、完全にネタバレでお届けするので、未見の人は注意してください!

過去を清算した大友の最期

大友の兄弟分として活躍した木村を殺したのは、元山王会組員の四方堂でした。四方堂はすでに闇社会から足を洗い、車の整備を請け負うことで生活していましたが、そんな四方堂を大友は戸惑うことなく射殺してしまいます。

こうして大友は無事に最後の目的を果たしました。しかしそんな大友に対し、張の側近・李は銃口を向けます。李は、あまりに暴走を続ける大友が、これ以上不要な騒ぎを起こして張の立場が危うくなってしまうことを懸念したのです。しかし大友は、「自分なんかを殺して手を汚す必要はない」と李に告げ、自分で自身の顎に拳銃を突き当てます。

かつて大友は大友組という自分の組を組織していましたが、1作目の『アウトレイジ』で描かれた5年前の山王会の内部抗争により大友組は壊滅、自分1人だけがのうのうと生き残ってしまったことから、どこかで死に場所を求めていました。大友は「張会長によろしく」という言葉を遺し、自ら引き金を引き、その人生に幕を閉じるのでした。

本作『アウトレイジ最終章』で、恩人である張会長の襲撃事件に対して報復することに成功し、さらに兄弟分の木村殺害の仇を討ったことで過去の清算が済んだ大友は、自ら死ぬという結末を選んだのです。最後に、李は大友が日本で死んだことを張会長に伝え、『アウトレイジ最終章』の物語は結末を迎えるのでした。以上が『アウトレイジ最終章』の結末までのネタバレとなります。

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アウトレイジ最終章を見た感想を紹介

ヤクザ者による仁義なき戦い!

『アウトレイジ』シリーズは、1作目に「全員悪人」のキャッチコピーがついていたように、利己的なキャラクターたちが見せる群像劇がその魅力の一つでした。ヤクザの世界を描きつつも、その多くのキャラクターは仁義を通すことはなく、その結末に至るまでひたすら自分の利益のために行動する様子が描かれます。

そして最終作である『アウトレイジ最終章』においても「全員暴走」のキャッチコピーに違わぬ内容となっていて、人間が持つ弱さや醜さ、利己心を原動力に様々な抗争が発生し、それによる組織の栄枯盛衰が描かれています。仁義なき戦いの中で、一時的に栄えた者や組織も、最終的にはその利己心から破滅していきます。その様に「考えさせられた」との声が多く挙がっています。

北野監督の4作目『ソナチネ』に似ている?

本作『アウトレイジ最終章』では、最後に死に場所を求めた大友が大暴走を繰り広げます。しかしその暴力的な様子には、どこか諦念や虚無感が漂っていました。この虚無的な特徴は「キタノブルー」と呼ばれ、特に北野監督にとって4作目の監督作『ソナチネ』に顕著な特徴でした。

実際、北野監督自身もインタビューで「今回は『ソナチネ』の変奏曲をやりたかった」と語っていて、ラストシーン以外でも『ソナチネ』を思い起こさせる様々なシーンが随所に挿し込まれていました。このことから、「本作『アウトレイジ最終章』を見て、ソナチネを思い出した」という観客も多かったようです。

前作を見てからアウトレイジ最終章を見るのがおすすめ!

もともと北野監督作品は状況を説明するようなセリフが少ないことで有名ですが、本作『アウトレイジ最終章』においても、その傾向は当てはまります。主人公・大友を始めとする各キャラクターの行動の動機は、『アウトレイジ』および『アウトレイジ・ビヨンド』が前提となっているのですが、そういった前作までの設定や伏線についての説明は省かれています。

このため、『アウトレイジ・ビヨンド』までを未視聴で内容を知らない場合、いきなり本作『アウトレイジ最終章』を見てしまうとわからない部分が多く、結末に至るまでの物語を100%楽しむことができない可能性が高いです。実際、見た人からは、「前作までを見てからアウトレイジ最終章を見るのがおすすめ」との声が多く挙がっています。

極力、前作までを見てからにするか、もしくはどうしても時間が取れない場合、前作までのだいたいのあらすじを知った上で見ることをお勧めします。また、『アウトレイジ最終章』の公式アカウントが「3分でわかるアウトレイジシリーズ」という前作までの内容を簡単におさらいできる動画をアップロードしているので、前作までを見ている人もこの動画でおさらいしてから最終章を見ると、より楽しめるでしょう。

ビートたけしの一般の友人が出演している?

『アウトレイジ最終章』には、実は本職の俳優でない、一般の人が出演しています。その人物とは、韓国の大物フィクサー・張を演じた金田時男さんです。金田さんは、在日韓国人の実業家で、「統一日報」の会長を務めるなど日韓実業界で大物として知られる人物です。もともと北野監督と親交があり、「端役でもいいからぜひ出演させてほしい」と志願したことで、前作『アウトレイジ・ビヨンド』から出演することになりました。

『アウトレイジ・ビヨンド』で金田さんにセリフが割り当てられたのは僅か1シーンのみでしたが、実際の演技を見てみると大変迫力のある演技だったことから、本作『アウトレイジ最終章』でも出演シーンを増やして連続起用されることとなりました。実際、本作においてもその迫力は健在で、他にも数多くの名優が出演する中、一般人とは思えないほど観客に強い印象を残す演技を見せています。

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アウトレイジ最終章はシリーズ完結編!大友が過去を清算して最期を迎える結末

以上、シリーズの完結編である『アウトレイジ最終章』のあらすじ・結末をネタバレで紹介しました。過去を清算し自ら命を断つ大友の最期が、とても印象に残る作品となっています。ぜひ1作目から順番に見て、シリーズ全体で物語を楽しんでください。

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