【るろうに剣心】清里明良を実写版映画で演じたのは窪田正孝！演技の評価は？

「るろうに剣心」は集英社の「週刊少年ジャンプ」に1994年から連載が開始された作品である。和月伸宏により1999年まで人気連載された。登場するキャラクター達の人気もあってコミックスはもちろん、アニメ・劇場版アニメ・ゲームなどのメディアミックス展開し、佐藤健主演の実写版映画も高い評価を得た。海外でも広く愛される作品になっている。

「るろうに剣心」は幕末に人切り抜刀斎として恐れられていた緋村剣心が新しい明治の時代に人を殺すことなく刀を鞘におさめる「不殺」を心に誓い流浪していた頃に出会った人たちや過去の因縁が繋がっている相手との戦いの中で贖罪という生き方をしたい緋村剣心を描いたものである。今回のまとめでは人切り抜刀斎の頃、緋村剣心が殺した清里明良の事をまとめる。

実写映画「るろうに剣心」の中で窪田正孝の演じた清里明良とは、佐幕派（幕府を補佐する立場をとる派閥）である志士の集団である京都見回り組に所属する志士であった。多くの人が知る新選組と同じようなものである。御家人の次男坊である彼は幼なじみの雪代巴との結婚が決まっていて、社会情勢が不安定な時期ではあったが、個人的には幸せな気持ちでいた頃だった。

そんな清里明良が悲劇に見舞われたのは1864年4月に緋村剣心の別名である人切り抜刀斎の襲撃に合い、清里明良の付き人2人は先に切り殺され、清里明良は刀を抜いて反撃をした際に人切り抜刀斎の致命傷にまではならなかったが、抜刀斎の頬に切り傷を与えることが出来た。けれど力の差はあまりにも大きく、許嫁を残して「死ぬわけにはいかない」と叫びながらも清里明良は息絶える。

しかし清里明良が抜刀斎に残した傷は清里明良の生きていたかったという「思い」が強く残ったのか抜刀斎の頬にはいつまでも残る傷となった。出てきただけで死んでしまったような人物であるが、追憶編の重要な人物であり、清里明良の許嫁である雪代巴が今後抜刀斎こと緋村剣心と深くかかわっていく。

実写映画「るろうに剣心」の中で窪田正孝が演じる清里明良は、第3作目である「るろうに剣心・伝説の最期編」に回想シーンとして出てくる。ただこの回想シーンは緋村剣心がこれまでの罪状を志々雄に追及されるというシーンになる。

窪田正孝がこれまで演じてきたキャストは、等身大の爽やかな青年役からこの世のものではない人肉を喰らうような異形の者までをリアリティと迫力、哀しさを見た人に与えることのできる演技・評価される演技が若い頃から評価されてきた。2019年女優の水川あさみさんとの結婚は共演がきっかけだった。この時の窪田正孝のキャストは20代後半での高校生役だった。

結婚のきっかけになった2015年の「僕たちがやりました」は、いたずらにより人を殺してしまった高校生たちの逃亡劇で、心理描写の難しい役だった。精神的に追い詰められて笑う窪田正孝のシーンが流れた後のツイッターは狂気という難しい役を演じきる窪田正孝を称賛する声であふれた。漫画原作であるこの作品は元々評価が高く心理描写が難しいことから実写化は危ぶまれていた。

だからこそ演技派の俳優を探した時、26歳になっていた演技の評価の高い窪田正孝が高校生役に選ばれたという説もあった。テレビ版「デスノート」の八神月役もだんだんと狂気を帯びてくる窪田正孝に注目が集まりラストシーンでもその死にざまが評判になった。その反面、朝ドラや「Nのために」などでは優しく静かにそこにいる配役も演じ切りいくつもの仮面を持つ俳優と評価されていた。

窪田正孝（くぼたまさたか）は1988年8月6日神奈川県生まれ、将来は自動車整備士を目指しガソリンスタンドで働きながら、神奈川県の工業高校に通っていた。母親の勧めで現在の事務所スターダストプロモーションの試験を受けて合格し芸の階への一歩を踏み出す。2006年深夜ドラマ「チェケラッチョ!! in TOKYO」で初めての主役を務めるが当時はオーディションを受けても落ちることの方が多かった。

2008年にも深夜ドラマ「ケータイ捜査官7」の主役に選ばれたがこの時の総合監督の三池崇史監督に10年後自分の作品になぜ窪田正孝を選んだかわかるという窪田正孝の将来性を見抜いたような言葉をかけてもらった。その後ゲスト的な役を多く重ね、朝ドラファンには2010年のゲゲゲの女房から名前が知られるようになり、202014年「花子とアン」で吉高由里子の幼なじみ朝一を演じスピンオフドラマの主役にも抜擢された。

NHKの朝ドラは視聴率が20％くらいあるため、ディーン・フジオカや吉田鋼太郎のように主役でなくても印象深い演技をする俳優がブレイクすることが多い。朝ドラのすぐ後の「Nのために」では主人公の幼なじみで幼なじみの周りで起きた殺人事件を中心にしたドラマの演技も大きな話題になった。またテレビ版デスノートでも窪田正孝の最終回の演技はツイッターのトレンドでも上位になる程話題になった。

「僕たちがやりました」でも演技が話題になりこのドラマで知り合った女優水川あさみと2年の交際後2019年に入籍したことを報告した。

ドラマに出るたびに何らかの話題をさらう俳優なので、三池崇史監督が「10年後なぜ抜擢したのかわかる」という10年を待たなくても俳優として大きく成長した。ドラマや映画は主演ではなくてもいろいろな役を引き受け石原さとみ主演の「アンナチュラル」では少し闇のある六郎役を見事に演じ切りその後にフジテレビ月9ドラマ「ラジエーションハウス」の主演を演じた。

テレビアニメ・ドラマから実写版映画になった「HiGH&LOW」シリーズは窪田正孝がEXILEのファンであることから大喜びで参加していたとインタビューなどで答えていた。実写映画「東京喰種」のシリーズでは共演者の引退騒動などがあったが、人を喰らう異形の物の哀しさや恐怖感を見事に演じたことで続編もできた。

窪田正孝が撮影などで服を脱ぐシーンがあると細身に見えて筋肉質なのが分かる。普段は懸垂くらいしかしないというが、中学校時代は「スラムダンク」の影響によりバスケットボール部で活躍し、高校に入ってからはEXILEに憧れてヒップホップダンスをしていた事で、ダンスによるものとも言われている。ちなみにボーカルのATSUSHIを「神です」と言うほど憧れている。

2020年に「るろうに剣心・追憶編」の実写映画が公開されることが発表になり、予告編が公開されている。気になるキャストだが、実写映画の予告を見てわかることは主人公緋村剣心は佐藤健であること、斎藤一役の江口洋介が出る事、窪田正孝演じる清里明良が切られるシーンと清里明良に取りすがって泣く女・雪代巴の存在が描かれている。

他のキャストは予告編にも名前が出ているが、雪代巴だけ名前がない。緋村剣心が生涯ただ一人愛したといわれる雪代巴をだれが演じるのか話題になっている。

大河ドラマ「龍馬伝」で人切り以蔵を演じた佐藤健の才能を感じてこの作品が作られ、3つの劇場版シリーズはいずれもヒットし、日本だけでなく海外でも高い評価を得ている。窪田正孝は、この中の3つ目の作品にわずか5分程度の出演だった。今回「るろうに剣心・追憶編」では緋村剣心の頬の消えない傷の理由を描くため傷の一太刀目を入れた清里明良についても描かれるので出演回数も増えると言われている。

2019年10月現在では主人公緋村剣心を佐藤健、斎藤一を江口洋介、清里明良を窪田正孝がそれぞれ続投という事は予告編を見ると理解できる。予告編では死んだ清里明良にすがりつく雪代巴らしき女性の姿はあるがそれが誰かは正式には公開されていないが、追憶編に出る俳優の写真・予告編で発した声から雪代巴は有村架純ではないかと推測されている。

2時間の実写映画の中でその出演時間がたった1カットでも印象に残るキャストもいる。窪田正孝の演じた清里明良の5分間もそんな印象的なキャストであった。愛する許嫁のために生きたいという執念が強烈に見たものの心の中に印象付けられ高い評価を受けた。

実写映画「るろうに剣心」は2012年公開の映画だったため、窪田正孝は多くの人が誰でも知っている俳優ではなかったが、「ゲゲゲの女房」で主人公の妹と恋をする爽やかな役柄で水木しげるのアシスタント役を演じたことで朝ドラ好きの人には強く印象を残した。2010年この作品の後に堺雅人主演の「ジョーカー」でのサイコパスな殺人鬼の演技で朝ドラを見ていた人たちに全く違う顔を見せ驚かせた。

この演技により多くの人が窪田正孝の演技力を高く評価していた。もちろん映画関係者ものちに緋村剣心の妻になる巴の元婚約者という事で演技派のキャストを選びたいという思いもあり、演技派として話題に上っていた窪田正孝の名前がキャストとして採用されたという説もあり、その後窪田正孝の活躍は多くの人が知るとおりである。

清里明良を演じた窪田正孝の演技については、ツイッターやネットの反応を見ても多くの人から高い評価を受けている。2012年当時の窪田正孝の演技について知らない人は、今ならこんなチョイ役じゃなかったという意見もあったが、その演技力が高いからこその発言である。

実写「るろうに剣心」の窪田正孝の演技の評価にもあったように実写版の「るろうに剣心」の映画の中で清里明良の出演シーンは全部で5分程度である。たった5分であるがその演技派印象的で「死ぬわけにはいかない」許嫁に対する清里明良の思いが十分に伝わるような想いというよりも執念の叫びに立った5分が好評価に繋がっていた。

実写「るろうに剣心・追憶編」が公開されるより前にアニメ版ではすでに緋村剣心が人切り抜刀斎の名前を封じ込める刀の鞘担ってほしいと願う雪代巴とのことを中心に描かれたOVA作品がある。雪代巴との関係性を描くので実写映画よりも清里明良の声優である岩永哲哉の出番は多い。

岩永 哲哉（いわなが てつや）は1970年6月24日東京都生まれの男性声優である。声優以外の仕事でアニメ「ゲンジ通信あげだま」の挿入歌として1991年に森川智之・高木渉と一緒に「GETDO`S」というユニットで歌った。また2000年までは声優のイベントなどでは関智一と「王子とお頭」というユニットで一緒に歌ったりもしていた。

また2019年8月から怪談を語る声優としてのイベントも始めた。これまで実話を含め115の怖い話や不思議な話、本当に怖いシャレにならないような話を持っているので、イベントなどで話している。あまり大きなキャパの会場ではなく定員30名程度の会場でおこなっていることを自身のブログで発表している。

これまで岩永哲哉が出演したアニメは1991年に挿入歌も歌ったゲンジ通信あげだまのケンジ役・主演の碇シンジの役をやりたくてオーディションを受けた「新世紀エヴァンゲリオン」では相田ケンスケの役を得て主役ではないが、アニメ・劇場版アニメ・ゲームなどに出演している。2000年代にはコーエーのゲームソフトアンジェリークの感性の教官セイランの声なども担当している。

江戸末期から明治にかけて新しい時代の幕開けにはたくさんの血が流れた。剣を持つもの「それぞれの正義で自分のやっていることは正しいと思いながら」の行動である。窪田正孝が演じた清里明良は「愛する許嫁がいるだから死ねない」その強い思の中で、緋村剣心に惨殺されてしまった。剣の腕は大したことはない男だったが、緋村剣心の頬に消えない傷を残して死んで行く。

「るろうに剣心」の清里明良を演じた窪田正孝は貪欲に役に向き合っている。2017年から2019年にかけてだけでも多くの異なった役を演じている。思い切り明るく無責任な「ヒモメン」のようなコミカルな役から東京喰種2のような異形の物まで。2020年には窪田正孝を有名にした朝ドラ「エール」の主役も決まっている。

2020年に「るろうに剣心・追憶編 」の公開が発表されそのキャストに窪田正孝の名前もある。緋村剣心は清里明良の敵討ちにスパイとしてそばに入り込んだ巴と結婚する。明治の世の中になり人切りだった過去を捨てもう人を殺さないと決めた緋村剣心であっても殺されたものたちの無念の思いは変わらない。どんな描かれ方をするのか楽しみにする声も多い。

2020年のオリンピックイヤーに公開される「るろうに剣心・追憶編」たった5分の出演で窪田正孝は自分の足跡をしっかりと「るろうに剣心」の前作で残した。海外の人は日本のチャンバラが好きという事でのこの時期の公開という意見もあるが、追憶編は緋村剣心の心に寄り添った部分も多い。そして許嫁を残し死んで行く窪田正孝演じる清里明良がどう描かれるか気になる人は新作映画もチェックしてはいかがだろうか。