2019年07月25日公開
2019年07月25日更新
映画は字幕・吹き替えのどちらを選べばいい?それぞれのメリットとデメリットは?
洋画といえば字幕派と吹き替え派に分かれる事もあるものですが、今回は映画におけるメリットとデメリットについてを詳しくご紹介します。更に字幕を利用して、楽しく英語を勉強する方法についてもまとめています。普段何気なく映画を観ている人も多いかもしれませんが、実は字幕のセリフには様々な制限がありました。善し悪しを知る事で今後の作品の選び方も変わってくるかもしれません。
目次
映画(洋画)の字幕のメリット
同じ映画でも邦画と比べて洋画の場合には字幕と吹き替えどちらで鑑賞するべきか、迷った事のある人も多いのではないでしょうか?元々好みが決まっているという人であれば別ですが、特に劇場で作品選びをする場合には失敗したくない筈です。今回は映画を鑑賞する2種類の方法について、それぞれの良い点と悪い点についてを順番にご紹介します。
字幕メリット①物語やセリフが記憶に残る
洋画において字幕を選ぶと、文字を追う事で台詞などを頭で処理しやすく、記憶に残りやすくなります。文字を追う事が苦手だという人にとっては吹き替えの方が記憶しやすい場合もあるかもしれませんが、基本的には耳で聞くよりも目で言葉を理解する方が、記憶にインプットされやすいのだそうです。物語やセリフをしっかり記憶に刻み付けたいという場合には、字幕の方が良い場合も多そうです。
字幕メリット②俳優のセリフ(声)が聴ける
そもそも海外俳優が好きだという人にしてみれば、字幕を選ばない手はありません。というのも、洋画は当然演じている俳優自身の声でセリフを聞く事ができる様になっています。好きな俳優にわざわざ別の人物が声を当てたものを聞きたいという人は、あまり多くはない筈です。他の要素に邪魔されず俳優の生の演技を堪能できるのが字幕です。
字幕メリット③脳の活性化を促進
字幕映画の場合、耳では日本語ではない言語を聞きながら、目では日本語を追う形となっています。耳と目で別々の処理を行う事によって、脳の活性化が促進されるのです。普段作品を鑑賞しながらそういった意識が無いという人でも、趣味を楽しみながら知らず知らずのうちに脳が活性化されているのです。
字幕メリット④ミュージカルやコメディ向き
作品によっては、字幕向きであるジャンルも存在します。ミュージカルやコメディといったものは字幕で鑑賞する方が、オリジナルのニュアンスや絶妙な会話の間などを楽しむ事ができます。声優の腕次第ではオリジナルと同じくらい楽しむ事のできる作品もありますが、俳優の歌声や笑いを堪能する為にはやはり字幕の方が良い点が多いと考えられます。
映画(洋画)の字幕のデメリット
洋画を字幕で観る事で実は悪い点が無いわけではありません。続いては映画の中でどういったマイナス点があるのかについても、順番にご紹介します。普段何気なく作品を鑑賞しているという人も、改めて意識してみるとこんなにマイナスとなる点があったのかと驚かされる事もあるかもしれません。
字幕デメリット①セリフの秒数制限がある
実は洋画の字幕には、セリフを表示するのに秒数制限があるという事をご存知でしょうか?時間にすると1秒あたり4文字という制限がある為、俳優のセリフ量が多いからといってそのまま文字に起こす事はできません。更にセリフの長さは最大で6秒までとなっているので、実は意外に制約が多い事が知られています。映画を観る時にそういったポイントを意識してみると、全てを翻訳しきれない理由がわかるかもしれません。
字幕デメリット②セリフの文字数制限がある
当然表示される時間だけでなく文字数制限も出てきてしまいます。画面いっぱいに文字で埋め尽くすわけにはいきませんし、定められた時間の中で、観客が読み切る事ができるだけの文章量でセリフを表示しなければなりません。1行の中で最大13文字までとされており、2行まで表示する事ができる様になっています。セリフを読み理解するまでに時間がかかってしまうという人は、日本語での鑑賞の方が良い場合もありそうです。
字幕デメリット③セリフの意訳が多い
文字数制限がある事で、俳優の喋っているセリフを全て正確に翻訳できない場合も多い様です。実際に翻訳されたセリフがオリジナルの意味からかなりかけ離れた意味を持つものになってしまう事もあり、複雑なストーリーの作品の場合には翻訳だけでは理解しきれない場合もありそうです。
字幕デメリット④字幕を追うのに疲れる
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普段文字を読み慣れていない人にとっては、単純に文字を追いかけるのに疲れてしまうというものがあります。更に文字を追う事に必死になってしまうあまりに、せっかくの内容が頭に入ってこないという場合もある様です。純粋に作品の雰囲気を楽しみたいといった場合には、やはり馴染みのある日本語での鑑賞の方が良い場合もあるのかもしれません。
字幕デメリット⑤必要最低限だけの情報量
前述の通り、洋画は文字数に制限がある事がわかっています。特に情報量の多い作品の場合にはどうしても必要最低限の情報だけで俳優の言わんとしている事を汲み取る必要があり、全てに説明が必要だと感じる人にとっては情報不足となってしまう事もある様です。作品選びの際には、こういったポイントなども考慮した上でどうするかを選択した方が良さそうです。
映画(洋画)の吹き替えのメリット
オリジナル版を楽しむのにも様々な善し悪しがある事を理解できたのではないでしょうか?続いては吹き替えの持つ利点についてもご紹介します。やはり日本語で聞く事のできるセリフは耳に馴染みやすく、洋画といえば吹き替え一択だという人も多いかもしれません。
吹き替えメリット①キャラの口調が作れる
まず挙げられる良い点の一つに、登場人物の口調をわかりやすく作る事ができるという点があります。文字の上では日本語の様に性別や性格に合わせた口調や語尾の違いなどはあまり表現されませんが、日本語の場合には口調を作る事によってその登場人物のキャラクター性を際立たせる事も可能となっています。海外俳優の見分けがつかないという人も、声で登場人物を判別できるといった事もある様です。
吹き替えメリット②集中して観賞ができる
出典: https://ciatr.jp
日本語で喋ってくれるのであれば当然字を追いかける必要が無くなるので、作品自体に集中する事ができるといった利点もあります。知らない言葉が出てきてしまうと文字に起こさなければわからない場合もあるかもしれませんが、目で映像を追いながら耳でセリフを聞く事ができるので、大事な場面で文字に気を取られるといった心配もありません。
吹き替えメリット③観賞が楽に済む
英語などを聞き取る事ができない人にとっては、字幕の場合には少し目を離した隙に重要な場面が過ぎてしまっているという事も無いとは言い切れません。しかし日本語が流れていれば今現在どの様なシーンが流れているのか、耳で聞き取る事ができます。劇場ではポップコーンを食べたりドリンクを飲む事もありますが、そういった場合にも吹き替えであれば気負わずに鑑賞する事ができそうです。
吹き替えメリット④セリフの文字数制限が緩い
日本語の場合にはセリフの厳しい文字数制限がありません。主に俳優の口の動きに合わせる事ができていれば良い為、字幕よりもセリフ回しに自由度が出てきます。その為翻訳だけでは説明不足であった様な場面でも、声優が喋る場合にはわかりやすくなっている場合もある様です。
吹き替えメリット⑤3D映画に向いている
出典: https://wowma.jp
昔よりずっと映画の技術が向上してきた近年では、吹き替えに思わぬ良い点も登場しています。派手なアクションがあったり若い世代向けの作品であれば、3Dで鑑賞したいと考える人も多い筈です。しかし字幕の場合には3Dによって文字も浮き上がった形となるので、セリフが読みにくいといった弊害が出てきてしまいます。そういった点においても、吹き替えの方が文字の読みづらさを気にせず楽しむ事ができる様になっています。
吹き替えメリット⑥幅広い層が楽しめる
ジャンルによっては老若男女を問わず、幅広い年代の人に楽しまれる作品も少なくありません。そういった場合に、小さい子供であれば難しい漢字を読む事ができなかったり、高齢者であれば文字がよく見えないといった事もある筈です。しかし吹き替えであればそれらの心配もなく、誰でも作品を楽しむ事ができる様になるので大きな利点であると言えそうです。
吹き替えメリット⑦説明不足に陥らない
文字数制限がある字幕とは異なり、ある程度の情報を詰め込む事のできる吹き替えの方が、作品を理解するのにに必要な情報が得られる場合が多い様です。文字の裏に込められた情報を汲み取るのが難しいという場合には、日本語で鑑賞した方が余計なストレスを溜めたり消化不良にならずに済みそうです。
映画(洋画)の吹き替えのデメリット
とても多くの利点を持つ洋画の吹き替えですが、その一方で字幕と同じくこちらにもマイナスとなる点は存在しています。続いては一体どの様なマイナス点が存在しているのかについてもご紹介します。日本語での鑑賞といえば、観客にとって気になるのはやはり大抵が同じポイントなのかもしれません。
吹き替えデメリット①セリフと口の動きが違う
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日本語の場合には俳優の口の動きに合わせて声優が声を当てる事となりますが、英語などを喋る口の動きに日本語のセリフが当てられるので、口の動きは当然違うものとなります。それが気になってしまい画面に集中できなかったり、感情移入をしづらいといったデメリットも存在しています。
吹き替えデメリット②想像と異なる声
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俳優本人の口から出る声ではない事から、想像していたものと違うと感じる人も多い様です。渋い男性のキャラクターなのに声が異様に高くて悪目立ちしてしまっていたり、ふわふわとした空気の可愛らしい女性なのに声がハスキーすぎるといった事もあるかもしれません。そういったちぐはぐさが、作品に集中する事ができない要素になってしまう場合がある様です。
吹き替えデメリット③タレント声優の棒読みセリフ
映画を吹き替えで観る際の最大のデメリットといえば、近年よく話題に挙げられるタレント声優を起用した作品です。中には演技が上手く気にならない場合もありますが、基本的に俳優が普段ドラマなどで行っている演技と、声のみの演技というのは根本的な技術が違う様です。その為、あまりにもセリフが棒読みすぎたり聞き取りにくいといった事が起こってしまい、内容に集中できないといった声も多く見られます。
映画(洋画)の字幕で英語を勉強する方法
洋画の鑑賞方法にはそれぞれに良い点と悪い点がある事がわかりましたが、作品をただ楽しむだけでなく、映画を観ながら楽しく英語の勉強をする事も可能となっています。続いては映画を利用して英語の勉強をする方法についてもご紹介します。学校の授業では英語を苦手としていたという人でも、好きな映画を観ながら勉強できるのであれば、あっという間に英語を覚える事ができるかもしれません。
英語字幕を駆使する
英語のテキストを開くのは苦痛だという人でも、好きな映画であれば眺めていられる筈です。まずは映画を観る際に字幕を選択し、映画を鑑賞する所から始めてみましょう。ポイントは選択するジャンルにありますが、あまり過激な作品や非現実的なものだと表現が正しくない場合やスラングを使用されている事があります。できれば現代もので日常シーンが描かれたものを選べると良さそうです。
映画の内容を理解する
出典: https://jmty.jp
いきなり英語の意味を理解しようとしてもハードルが高いので、まずはどの様な映画なのか、内容を理解する所から始めていきます。お気に入りの映画であれば繰り返し鑑賞する人も多い筈ですが、好きなキャラクターのセリフなどもある程度把握できている場合もあるのではないでしょうか?次にその音を聞いて集中する事が大切です。今の時点では意味を理解する事はできなくても大丈夫です。
字幕を見ながら音読
次に映画を流しながら、セリフを音読していきます。少し恥ずかしいかもしれませんが、俳優になりきりながら音読をする事も大切です。その際には発音やスピード、イントネーションといったものも可能な限り真似をする事も頭に入れておきましょう。こうする事でただ英語のセリフを読むだけでなく、ネイティブな発音やイントネーションを習得する事ができる様になり、リスニング力も上がるのです。
発音に集中しながら観賞する
俳優の英語の発音に集中しながら鑑賞するというのも大切なポイントです。せずに英語の音だけを聞き取り、リスニングをしていきます。ある程度を繰り返したら今度は字幕を表示して、自分の聞き取りが正しかったかどうかを確認していきます。間違っていた所を少しずつ修正していけば、理解する事のできるフレーズも増えていき英語力はぐんと向上している筈です。
映画(洋画)の字幕と吹き替えは自分の好みで選ぼう!
映画を字幕と吹き替えどちらで観るべきかという点について、あらゆる良い点と悪い点をご紹介しましたが、最終的には個人の好みでもあります。映画の種類によっても鑑賞方法の良さにはそれぞれ違いがありますし、理由があって決まった方でしか鑑賞しないという人もいる筈です。
しかし字幕と吹き替えでは登場人物のセリフにも違いがあったり、細かな発見もあるものです。特に好きな作品であれば、是非両方を鑑賞してみて違いを比較するというのも面白いのではないでしょうか?2種類を比較する事でより作品への解釈が深まり、映画をもっと楽しむ事もできる様になるかもしれません。