スターウォーズ・最後のジェダイの吹き替え声優一覧！字幕版よりおすすめな点は？

皆さんは洋画を観るとき、日本語吹き替え版と字幕スーパー版のどちらで観るでしょうか？きっと、俳優自身の声で作られる雰囲気を楽しみたい、「字幕派」の方もいらっしゃることでしょう。そんなあなたにこそ、「スターウォーズ・最後のジェダイ」は吹き替えで観てほしいと言われています。

本記事では、「スターウォーズ・最後のジェダイ」の吹き替えを担当した第一線で活躍し続ける実力派声優たちを一挙にご紹介しつつ、字幕スーパー版よりも吹き替え版をおすすめする理由をご説明していきます。まだ観ていない方ももう観てしまった方も必見です！

映画スターウォーズシリーズは、1977年に第1作「スターウォーズ エピソード4/新たなる希望」が公開されて以降、40年以上に渡って世界中の人々に愛され続ける映画シリーズです。「スターウォーズ・最後のジェダイ」公開までに、本編7作と外伝である「ローグ・ワン」が公開されました。「最後のジェダイ」は本編8作目、ジョージ・ルーカスの草案では全9作であるため、最終章への橋渡しとなる非常に重要な作品と言えます。

約40年前の第１作「スターウォーズ・エピソード4 新たなる希望」からレイア・オーガナ役を演じてきた女優のキャリー・フィッシャーは、2016年12月に心臓発作で急逝してしまいました。60歳という若さでした。

「スターウォーズ・最後のジェダイ」の撮影は同年の夏に終わっていて、公開と次回作にも期待していたとのことですが、それは叶わず、本作が遺作となりました。そういった意味でも、「スターウォーズ・最後のジェダイ」はスターウォーズ史に残る作品となりました。

最高指導者スノーク率いる「ファースト・オーダー」により秘密基地を発見された新共和国軍「レジスタンス」は、厳しい戦況ながらファースト・オーダーの新兵器「ドレッドノート」を撃沈し、命からがらハイパースペースに逃げ込みます。しかし、レジスタンスの行き先は、ファースト・オーダーの開発した「ハイパースペース・トラッキング・ナビゲーション・システム」により捉えられているのでした。

前作「フォースの覚醒」のラストシーンで、ルークとの邂逅を果たしたレイは、彼のライトセーバーを渡し、レイアたちと共に再び戦うよう説得します。始めは拒むルークでしたが、戦友ハン・ソロの死を聞き、遂には翌朝からレイをジェダイにする修行を開始することを決意しました。修行中、レイはフォースの暗黒面に引き込まれそうになってしまいます。ルークは、その様子が彼の訓練したある弟子に似ていると感じ、強い恐怖を口にするのでした。

その後もルークの元で修行を重ねるレイでしたが、フォースを強化するにつれて、ファーストオーダーの刺客「カイロ・レン」と交信できるようになっていました。ハン・ソロとレイアの息子であり、ハン・ソロを殺した本人で、暗黒面の力を駆使する、言わばジェダイ最大の敵。その様子を見たルークは激怒しますが、レイは「カイロ・レンを暗黒面から救う」と宣言し、ルークの元を離れるのでした。

カイロ・レンを説得するため単独でファースト・オーダーの母艦に出向いたレイはレンに捕らえられてしまいます。レイを殺すよう命じるスノークを、レンはフォースの力を利用し殺します。レイと手を組もうとするレンでしたが、その思想はレイの思うものとは異なり、2人は決別するのでした。

レジスタンスは、旧反乱軍がかつて放棄した基地の坑道に立てこもって援軍を待ち、レンは新しい最高指導者となったことを宣言し、ファースト・オーダーを率いてレジスタンスの全滅を図ります。全宇宙の明暗をかけて、両軍はぶつかるのでした。

ルーク・スカイウォーカーの声を担当する島田敏は、「ドラえもん」「銀河鉄道999」「うる星やつら」「キャプテン翼」「北斗の拳」「ゲゲゲの鬼太郎」「アンパンマン」など、往年の名作アニメから国民的アニメまで長年にわたり出演を重ねるベテラン声優。誰もが一度は聞いたことがある、と言えるほどたくさんのキャラクターを演じてきました。

スターウォーズシリーズでは、ソフト版＝一般販売用のビデオ・DVD・BDでエピソード4～6、そして前作「スターウォーズ・フォースの覚醒」にてルーク・スカイウォーカー役の吹き替えを務めています。映画でルークを演じるマーク・ハミルとは実年齢が3歳しか離れていないこともあり、ハミルと同様に円熟した表現力をもって伝説のジェダイマスター「ルーク・スカイウォーカー」を演じています。

「雅羅」と書いて「ガラ」と読みます。鳥ガラのように痩せていたのでこのような芸名になったといいます。そんな高島さんも、アニメから洋画まで数多くの作品で声を提供しています。特にアニメでは「名探偵コナン」「ドラえもん」「ベルサイユのばら」「タッチ」「ゲゲゲの鬼太郎」、2018年は「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」がアニメ好きの間で話題になりました。

ルーク役の島田敏と同じ事務所の所属で、彼と同様にスターウォーズシリーズのレイア・オーガナ役で声を当て続けています。キャリー・フィッシャーの演じるレイアの凛としたイメージをそのまま声の演技として再表現する表現力は、観る者を物語のより深いところに惹き込むような魅力として伝わってきます。

舞台俳優としての顔も持つ津田健次郎は、その恵まれた容姿から「イケメン声優」としての呼び声が高く、舞台・アニメ・ゲーム・洋画吹き替え・CM・ラジオなど幅広く活躍する人気声優です。「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」の海場瀬人役や「テニスの王子様」乾貞治役などはアラサー世代なら多くの人がピンとくるでしょう。2000年代以降のアニメシーンに欠かせない声優の一人と言えます。

スターウォーズシリーズでは、前作「スターウォーズ・フォースの覚醒」から引き続きカイロ・レン役に出演。ダークサイドとライトサイド、闇と光の狭間で揺れる複雑な青年の姿をリアルに表現しています。

前作「スターウォーズ・フォースの覚醒」からレイ役を担当する永宝(ナガトミと読みます)は、主に洋画の吹き替えと舞台で活躍しています。

シェイクスピア演劇への出演経験が、レイの「人間としての強さ」を表現するのに一役買っているのでしょうか、その声で魅力的なレイ像を作り上げています。レイ役を演じるレイジー・リドリーの吹き替えを、「最後のジェダイ」と同年公開の洋画「オリエント急行殺人事件」でも担当しています。

アニメ・ゲーム・洋画の吹き替えなど幅広く活躍する杉村憲司は、10年というキャリアの中では驚くほどの出演数を誇っています。特に洋画の吹き替えを多く担当し、「トランスフォーマーシリーズ」「ミュータント・タートルズ」「ハリー・ポッターと謎のプリンス」などで出演しています。

スターウォーズシリーズでは、前作「スターウォーズ・フォースの覚醒」からフィン役の吹き替えを務め、コミカルながら自分の信念を貫く強さを持つ同役を巧みに表現しています。また、同年公開の映画「デトロイト」でも、フィンを演じるジョン・ボイエガの声を担当しました。

「ジョジョの奇妙な冒険スターダストクルセイダース」「キングダム」「アイドルマスターシンデレラガールズ」「ダンボール戦記シリーズ」など、近年のアニメ人気作に立て続けに出演するほか、洋画の吹き替えにおいても「トランスフォーマーシリーズ」「アベンジャーズ」「ゴジラ（ハリウッド版）」など多くの映画で吹き替えを担当しています。

「スターウォーズ・最後のジェダイ」では、前作「フォースの覚醒」に引き続きポー・ダメロン役を吹き替えました。フィンとの軽快なやり取りと命令無視も厭わない勇敢な戦士の姿、両面を併せ持つポー役の魅力を余すことなく伝えています。

狂言師に師事した後に劇団四季でミュージカル俳優となり、退団後はシェイクスピア演劇に出演を重ね、現在はドラマや舞台、映画の演出家・演技コーチを務める傍ら声優としても活動している、非常に多彩で異色な俳優です。映画「英国王のスピーチ」「ライオンキング」、そして「パイレーツ・オブ・カリビアンシリーズ」全作で吹き替えを担当するなど、卓越した演技力をもって多くの作品で声を提供しています。

特にディズニー映画の悪役に定評があり、本作でもそれをいかんなく発揮しています。最高指導者スノークという、歴代スターウォーズ映画の中でもトップクラスの邪悪さを持つ暗黒面の「王」は、壤の声と演技なしには吹き替え版では表現できなかったと言っても過言ではありません。

「とっとこハム太郎」「クレヨンしんちゃん」「こちら亀有公園前派出所」「名探偵コナン」「忍たま乱太郎」など、誰もが知る国民的アニメに多数出演しています。洋画吹き替えでは「007シリーズ」2作を担当した他、洋ドラマではFBIなどの捜査・サスペンスものや医療ものなど、アニメでの役柄とのギャップに驚かされます。

「フォースの覚醒」から続けて担当しているマズ・カナタ役は、コミカルでもシリアスでもない不思議な役どころと言えます。知性的だけど変わり者で、それでいて物事の本質を見透かしているような人物、まるでマスター・ヨーダのようです。それを演じるにいは並大抵の表現力では務まりません。杉山が引き出すマズ・カナタの魅力は、ただの「吹き替え」に収まらない唯一無二のものでしょう。

アニメでは「NARUTOシリーズ」「結界師」「ゴルゴ13」など有名作品に出演を重ねていますが、一方で洋画吹き替えを多く担当しています。「007シリーズ」をはじめ、FBI捜査もの・救急医療ものなど緊張感の高い映画作品を多く吹き替えています。

スターウォーズシリーズには前作「スターウォーズ・フォースの覚醒」に引き続きハックス将軍を担当しています。ファースト・オーダー最高指導者の右腕という役柄に、川本の積み重ねたキャリアが作り出す緊張感がとてもよく合っていると言われています。

R2-D2と共に、「エピソード4/新たなる希望」から登場し続けているC-3POは、ベテランの岩崎ひろしが1999年公開の「エピソード1/ファントム・メナス」以降の本編全てで吹き替えを担当しています。アニメでは「NARUTOシリーズ」など2000年代以降の主要な作品で出演を重ねるほか、映画「釣りバカ日誌シリーズ」「NHK大河ドラマ」「火曜サスペンス劇場」などにも俳優として出演しています。

声優として特筆すべきは洋画の吹き替え担当数。「トランスフォーマーシリーズ」「ナイトミュージアムシリーズ」「チャーリーズエンジェルシリーズ」など、途方もないほどの数の洋画や洋ドラマ、洋アニメの吹き替えをしています。コミカルな声芝居のC-3POには思わず笑ってしまいます。吹き替えキャスト陣屈指の実力派と言えるでしょう。

映画でもドラマでも、字幕スーパーは多くの場合、画面の隅に表示されます。これは画面を極力邪魔をしないための配慮ですが、その分、登場人物が言葉を発するたびに視線を画面の隅に追いやられることになり、役者たちの細かい演技や表現、作品の演出に気付きにくくなってしまいます。

また、字幕は一度に表示できる量が限られていることや、話し言葉を書き言葉に直さなければならないなど、字幕ならではのデメリットも存在します。もちろん役者自身の声で語られるので、元の形に近い雰囲気は楽しめますが、失う物も多いのが字幕版の特徴と言えます。

一方吹き替え版では、耳で会話の全てを聞き取れるので、視点が自由になり、監督が見せたかった映像をより確実に捉えることができます。特に「最後のジェダイ」ではキャラクターに合った日本語訳台詞が充てられ、その台詞は前述の実力派声優たちの声よってより生きた言葉となって、私たち観衆の耳と心に届きます。より作品の内容と本質に集中できるのはどちらか、火を見るよりも明らかです。

いかがでしたでしょうか？字幕派の皆さんにも、吹き替え版の良さを分かっていただけたら幸いです。劇場で見逃してしまった方も大丈夫です！映画「スターウォーズ・最後のジェダイ」のDVD版・BD版が4/25より発売されていますので、この機会に是非手に入れていただき、家族や恋人と、または友達と楽しく、あるいは一人でじっくりと、ぜひ吹き替え版で鑑賞してみてください。