映画アビスのネタバレあらすじ！完全版の結末や評価は？【ジェームズ・キャメロン】

アメリカで1989年に公開され日本では1990年に公開し、アカデミー視覚効果賞を受賞した名作映画「アビス」。今回はジェームス・キャメロン監督による深海が舞台のSF映画「アビス」のあらすじをネタバレで結末までご紹介し、さらに完全版の結末あらすじもネタバレしていきます。それではまずはじめに、映画「アビス」の作品情報と監督を務めたジェームス・キャメロンに迫っていきます。

「ターミネーター」「エイリアン2」に続くジェームス・キャメロン監督による期待作として、1989年にアメリカで公開された映画「アビス」。ジェームス・キャメロン監督自身が高校時代に書き記した短編小説を原作としていて、そのストーリーに新たな肉付けを施し映画化したといいます。また映画「アビス」には本作として140分の“公開版”の他に、171分の“完全版”が存在しそれぞれ異なる結末を楽しむことができます。

映画「アビス」のストーリーは、遭難した米原潜救助に協力する民間深海作業チームを描いたアドベンチャー大作です。特殊撮影（SFX：エス・エフ・エックス）は、アメリカの特殊効果制作会社ILM（インダストリアル・ライト&マジック）のデニス・ミューレンが担当。実際に水中で撮影したというリアリティ溢れた深海のシーンや、海底基地を始めとする数々のメカニックやセットも見どころとなっていてアカデミー視覚効果賞を受賞しました。

映画「アビス」を制作したジェームス・キャメロン監督は、幼い頃から美術の才能を見せ映画に興味を持っていたといいます。大学中退後から映画制作に没頭し短編映画を制作したことがきっかけで、ニューワールド・ピクチャーズに入る事に。SFアクション映画の名作「ターミネーター」の脚本を書き上げた所、ジェームス・キャメロン監督は一躍映画会社から注目を集めるようになったそうです。

その後「エイリアン2」と「ランボー/怒りの脱出」の脚本を依頼されたジェームス・キャメロン監督は、映画「ターミネーター」の監督を自身で務めて大ヒットを収めたことによりその名が世界中に知れ渡るようになりました。さらに1997年にはアカデミー賞11部門を受賞し、ジェームス・キャメロン自身もアカデミー監督賞を受賞した、映画史に残る大ヒットを世界中で記録した名作映画「タイタニック」を生み出しました。

これまでジェームス・キャメロン監督による、映画「アビス」の作品情報をご紹介いたしました。「ターミネーター」で大ヒットを記録したジェームス・キャメロン監督作品ということもあり、「アビス」は大きな注目を集めた作品となりました。それではここから、映画「アビス」のあらすじをネタバレでご紹介していきます。ここからは結末手前まで、あらすじネタバレが含まれていますのでご注意ください！

深海を航行中のアメリカ海軍の原子力潜水艦･･･その深海での航行中、何者かに襲われて遭難するという事件が発生。その際に海軍救出作業を補佐するよう指令が下されたのが、事件現場近くにあった海底油田の採掘を行っていた民間会社「ディープコア」でした。バッド・ブリッグマンをリーダーとした採掘基地の作業員らは、行方不明になった原子力潜水艦を捜索することになったのです。

そこにディープコアの設計者リンジーと、コフィ大尉が率いる海軍特殊部隊がやって来ました。リンジーが気になるリーダーのバッド…実はこの2人は別居中で離婚間近な夫婦だったのです。そんな事あるごとに対立する2人を含んだメンバーたちによって、原子力潜水艦の救出作業が開始されますが生存者がなかなか見当たりませんでした。捜索活動がされている中、海上では不運にも台風が接近しつつあったのでした。

台風接近に伴い、ディープコアも大波に備える必要がありました。しかし救助活動をしている中バッドとリンジーの間には愛憎が渦巻き、他の採掘員たちもなかなか作業に集中できません。その中採掘員の1人・ジャマーが、深海の底で動く大きな謎の光源体を発見したのでした。それと同時に海底に潜っていたリンジーも、同じく謎の生命体を発見していたのでした。

その一方で救援の指揮をとっているコフィ大尉が安全性を無視した行動に出て、コアの装備を勝手に使い発見した潜水艦から核弾頭を回収しました。その頃天候がますます悪くなり、ディープコアに嵐が直撃してしまう事態に陥ります。その衝撃でケーブルが切れ、深海の底と海上との連絡がとれなくなってしまうことに…そしてディープコアは、多大な被害を受けてしまったのでした。

猛烈な嵐の影響により、数人の犠牲者が出てしまったディープコアの採掘員たち。なんとか被害を最小限に抑えることが出来、リンジーが被害状況を調べていたその時…謎の物体が再び出現して接触してきたのでした。バッドや他の採掘員たちもはじめは謎の生物の存在を信じていませんでしたが、この生物こそが今回の原子力潜水艦事故に関係しているのではないかという確信を得たのでした。

深海の底に何か知性をもった謎の生命体がいる、ということを疑う余地がなくなったバッドたち。一方謎の物体は、水を操って人間たちとのコミュニケーションを試みようとしていました。このことからもディープコアの乗組員たちは、謎の生命体と平和的で友好的に接触しようと主張しました。しかしコフィ大尉は乗組員たちの意見に賛成することはなく、反対の意見を示したのでした。

そんな中、とある事件が発覚。コフィ大尉が、原子力潜水艦から核弾頭を回収したことが発覚したのでした。採掘員に相談もなしに行われたこの行為は、パッドたちに激しく非難されました。今回の事件が「反米国家による軍事行動」だと思い込んでしまったストレスと潜水病により、精神が不安定になってしまい狂気を帯びたコフィ大尉。彼はバッドたちに銃を突きつけ、さらに核弾頭を爆発させようとしたのです。

未知の生命体の存在を信じなかったコフィ大尉はディープコア近くの深海の底で、核弾頭を爆発させようという作戦を試みました。もし深海の底で核が爆発したら、ディープコアもかなりの衝撃を受けることになります。仲間たちとともにバッドはコアの構造を生かし、監禁場所から脱出してコフィを倒して主導権を握ろうとします。しかしコフィ大尉は、核弾頭を搭載した潜水艇で脱出していたのでした。

深海の中潜水艇でコフィ大尉の後を追う、バッドとリンジー。コフィ大尉とバットたちによる激しいチェイスが繰り広げられ、結果的にコフィ大尉は深海の底に沈んで死んでしまいます。これで無事かと思われましたが時既に遅く、無人艇は搭載されている核弾頭と共に深海へ向けて放出されていたのでした。コフィ大尉との激しいチェイスにより行動不能になった小型艇内にいる、パッドとリンジーは絶体絶命の時を迎えます。

ディープコアに戻る手段が、なくなってしまったバッドとリンジー。しかし2人には、1本の酸素ボンベが残っていたのでした。2人で1本しかない酸素ボンベ･･･そのボンベをリンジーはバッドに託したのでした。そしてリンジー自身は、冷え切った深海を利用して仮死状態となった状態でディープコアまで行くという案をバッドに話したのでした。

作戦通り深海の冷温によって、仮死状態となったリンジー。酸素ボンベを持ったパッドは、力を失ったリンジーを必死の思いでディープコアまで運び込んだのです。そして無事深海からディープコアまで脱出を成功させたバッドと、仮死状態で心臓が停止しているリンジー。必死にリンジーに呼びかけ、蘇生作業をしたバッド。その呼びかけに応じるように、リンジーは無事に目を覚まして生き返ったのでした。

これまでジェームス・キャメロン監督による、SF映画「アビス」のあらすじをネタバレでご紹介いたしました。無事深海から生還を遂げた2人ですが、今後あらすじの展開はどのようになっていくのでしょうか？それではここから、映画「アビス」のあらすじを結末までネタバレでご紹介いたします！ここからは結末まであらすじをネタバレしていきますので、結末あらすじを知りたくないという方はご注意ください。

無事ディープコアに生還を果たしたバッドとリンジーでしたが、未だ深海に沈んでいった核弾頭の起爆装置を解除するという難題を抱えていました。核弾頭が落ちて行った海底は、膨大な水圧のかかるこれまで人類が行ったこともない深い淵でした。パッドは海軍の開発した液体酸素で呼吸ができるようになる特殊な新型潜水スーツを利用して、自ら人類未踏の海溝へ潜っていく覚悟を決めたのでした。

特殊な液体酸素を肺まで満たすことで、水圧に耐えられるという仕組みのスーツを着用したバッド。声を出すことが出来ないため小型キーパッドを使用し、二度と地上に戻れないという覚悟のもとリンジーに別れを告げたのでした。暗い海の淵へ潜っていったバッドは、核弾頭を発見して起爆装置を解除するという大仕事を成功させました。しかし既に、帰るために必要な酸素が残っていなかったのでした。

残りの酸素が少ない事を自覚し、静かに死の時を待っていたバッド。しかしその時･･･バッドの前に海底に住む謎の生物が現れたのでした。謎の生物たちはこれまでのパッドとリンジーの通信を傍受していて、二人が善良な人間であると理解していたのでした。死が近付いていたバッドに対し謎の生物たちは、自らの巨大宇宙船へバッドを誘い海上へと向かったのでした。

ディープコアの中ではリンジーと採掘員の仲間たちが、バッドを失った悲しみに打ちひしがれていました。しかしその時、パッドから謎の通信が入ったのでした。それはなんと･･･死んだと思っていたバッドからの通信だったのです。海上から突然巨大な物体が姿を現し、そこからはバッドが現れたことにリンジーたちは驚きを隠せませんでした。無事生還したバッドは「新たなる友人を紹介しよう」と、皆に語りかけたのでした。

これまでジェームス・キャメロン監督のSF映画「アビス」の、あらすじを結末までネタバレでご紹介いたしました。謎の生物により生還を果たしたバッド、無事ハッピーエンドを迎えることができました。それではここから映画「アビス」の“映画版”と“完全版”の結末の違いについて迫っていきます！“映画版”に比べて31分長い“完全版”は、どのような異なる結末を迎えるのでしょうか？

ジェームス・キャメロン監督作品の「アビス」は、2時間を超える140分の“映画版”の他に3時間を超える171分の超大作“完全版”が存在します。約30分の違いがある“映画版”と“完全版”ですが、その違いとは一体どのような点なのでしょうか？まず最も大きな違いとして挙げられているのは、クライマックスの「津波のシーン」があるかないかという点のようです。

完全版と異なり津波が発生しない映画版では、核弾頭の起動を解除したバッドが謎の生物に救われるという結末を迎えます。この結末に対し「時間の制限があってカットを余儀なくされたのではないか」という推測もある映画版では、完全版で描かれているキーポイントとなっている部分が描かれていなかったり、謎の生物や核が持つメッセージ性が曖昧になっているという評価がされているようです。

映画版と異なり、30分長い完全版ではエンディングに壮大な津波のシーンがあります。また完全版では津波のシーンだけではなく、バッドとリンジーの関係やクルーたちのディープコア内での描写も映画版に比べて多く、人々の描写がより丁寧に描かれているようです。そして何よりも謎の生物たちが発しているメッセージ性、より完全版の方が伝わってくると評価されています。

クライマックスで謎の生物たちが起こす、迫力満点な大津波のシーン。謎の生物の力により巨大津波が静止し、人類が助かる運命を迎える結末となりますがこの津波のシーンこそ、人類に対して「核の危機」を伝える警鐘だと考えられています。また同時に「反戦のメッセージ」とも捉えられるシーンになっていて、完全版を見ることでそのメッセージ性に気付く事ができると言われているようです。

これまでジェームス・キャメロン監督の超大作SF映画「アビス」の、“映画版”と“完全版”の違いについてご紹介いたしました。30分長い“完全版”には、“映画版”では描ききれなかった内容も含まれているとより高い評価を得ているようです。それではここから映画「アビス」の主要人物を演じたキャストを、経歴やプロフィール、出演作品を交えながらご紹介いたします。

映画「アビス」でヴァージル・“バッド”・ブリッグ役を演じたキャストは、1998年に「トゥルーマン・ショー」でゴールデングローブ賞助演男優賞を受賞したエド・ハリスです。2000年「ポロック 2人だけのアトリエ」では監督も務めた事のあるマンエド・ハリスは、「アポロ13」「ザ・ロック」「ビューティフル・マインド」など数々の名作映画に出演する俳優で、映画俳優以外にも舞台俳優や脚本家としても活躍しています。

【主な出演作品】

• 1989年：ジャックナイフ 
• 1991年：ステート・オブ・グレース
• 1994年：ザ・スタンド
• 1995年：アポロ13
• 1998年：トゥルーマン・ショー
• 2003年：ボブ・ディランの頭のなか
• 2008年：アパルーサの決闘
• 2013年：スウィート・エンジェル

映画「アビス」でリンジー・ブリッグマン役を演じたキャストは、「ハスラー2」や「ロビン・フッド」にも出演しているメアリー・エリザベス・マストラントニオです。大学の頃には声楽を専攻し、オペラ歌手を目指していたというメアリーは、ミュージカル「シカゴ」のオーディションに合格し舞台に出演。「ハスラー2」では演技力が評価され、アカデミー賞助演女優賞候補となった実力派女優です。

【主な出演作品】

• 1983年：スカーフェイス
• 1986年：ハスラー2
• 1991年：ロビン・フッド
• 1992年：ホワイト・サンズ
• 1995年：天国の約束
• 2000年：パーフェクトストーム
• 2015年～2016年：リミットレス
• 2017年：パニッシャー

映画「アビス」でハイラム・コフィ大尉役を演じたキャストは、「アビス」と同じくジェームス・キャメロン監督作品の「ターミネーター」「エイリアン2」にも出演したマイケル・ビーンです。映画「ターミネーター」では未来からタイムスリップしてきた、青年戦士カイル・リース役を演じたことでも有名な俳優です。2010年に公開された映画「シャドウ・ファイター」では監督にも初挑戦するなど、多方面で活躍されています。

【主な出演作品】

• 1984年：ターミネーター
• 1986年：エイリアン2
• 1993年：トゥームストーン
• 1996年：ザ・ロック
• 2000年：インシデント
• 2005年：ドラゴン・スクワッド
• 2008年：ベルベット・スパイダー
• 2011年：パーティー・ナイトはダンステリア

「アビスは宇宙人出さなければとか批判もあるけど、夫婦愛を感じられるジェームス・キャメロン監督最高傑作だと思う」という評価など、映画「アビス」がジェームス・キャメロン監督の最高傑作だと評価する声が多く上がっていました。「アビスは何度も見たくなる傑作」「小学生の頃にアビスを見て以来こんなに神秘的でわくわくした作品はない」など深海のリアルな映像やストーリー性がファンからも高く評価されているようです。

「22年前のアビスっていう映画をみたけど、今公開されてもおかしくないような内容と映像技術だった」という評価や「アビスは少し古いSF映画だけど、その映像や音響はさすがキャメロン作品と言えるものだ」という評価など、アビスの映像技術を高く評価する声が多く上がっていました。

「この作品を1989年に制作したとは、本当に驚き」など1989年に公開された映画だとは思えないほど、当時のCG技術に対して驚きの声が上がっています。

「171分あるけど、映画で訴えたいことが分かる完全版を見るべし」という評価や、「映画版を見た後に完全版をみると、伏線が回収されるみたいで二度楽しめる」という「完全版」も見た方がよりアビスを楽しむことができるという声が多く上がっていました。また「映画版はSFパニック映画で、完全版は監督のメッセージ色が強くなっている映画」と評価している視聴者も多いようでした。

今回はジェームス・キャメロン監督のSF超大作映画「アビス」の、あらすじを結末までネタバレでご紹介いたしました。「ターミネーター」や「エイリアン2」以来の待望作として期待された「アビス」は、リアルな深海を描いた映像の美しさからも大きな注目を集め、アカデミー視覚効果賞受賞に至る作品となりました。またその気になる作品の内容も、ジェームス・キャメロン監督が学生の頃に書いた短編小説が原作となっています。

さらに「アビス」は、2時間超の“映画版”と、3時間超の“完全版”の二種類のストーリーを楽しむことができます。尺が長い分“完全版”の方が、“映画版”に比べて細部まで物語が描かれていると評価されているようですが、両方見比べる楽しみ方もあるとも言われているようです。ジェームス・キャメロン監督作品「アビス」、見たことがある方も見たことがない方も是非一度視聴してみてはいかがでしょうか？