湯を沸かすほどの熱い愛のロケ地はどこ？映画に登場した銭湯・撮影場所を紹介

宮沢りえが主演を務める映画「湯を沸かすほどの熱い愛」は2016年に公開された。公開後、数々の賞を総なめにした「湯を沸かすほどの熱い愛」は、映画を見た人たちの間で、ロケ地や撮影場所はどこなのか、と話題になった。

その中でも、映画でメインとなる銭湯のロケ地は、未だに観光客が訪れている。今回は、実際に「湯を沸かすほどの熱い愛」の映画で撮影場所となった銭湯や、その他の人気ロケ地なども全て紹介していく。

湯を沸かすほどの熱い愛は2016年10月29日に映画公開された。監督は中野量太で、主演は宮澤りえだ。湯を沸かすほどの熱い愛の映画は、アカデミー賞などの賞も数多く受賞し、ロケ地巡りなど、撮影場所も非常に有名になった。特に、ロケ地として選ばれた銭湯である花の湯などは今でも人気が高いようだ。興行収入は3億円を超えるヒット作となっている。

湯を沸かすほどの熱い愛の映画のキャストは、「宮沢りえ」を始め、「杉咲花」「オダギリジョー」「松坂桃李」など人気俳優たちも出演している。実は「湯を沸かすほどの熱い愛」は、監督の中野量太が脚本も担当しており、完全オリジナル書き下ろし作品となっている。

映画公開後に小説も販売されたようで、小説が先か、映画なのかという疑問がネット上でもよく飛び交っていた。

主人公である双葉を演じてるのは宮沢りえだ。幸の湯は「湯気のごとく店主が蒸発しました。当分の間お湯は沸きません。」という張り紙が貼られていた。双葉はパートで働いており、娘の安澄は学校でいじめを受けていた。娘へのいじめを知った双葉は辛い思いをするのだが、実はもっと不幸な出来事が家族にふりかかってしまう。それは、双葉の病気だった。なんと双葉は「ステージ4の末期がん」だったのだ。

全身に転移をしており、もう助からないことがわかった双葉は、幸の湯で一人悲しみにくれる。しかし、双葉は、娘の安澄にそのことを悟られまいとして平然を装うのだった。そして双葉は旦那である一浩を探すために担当を雇うことにする。探偵はすぐに一浩を見つけだしたのだが、他の女性と隣町で暮らしていたのだった。双葉は怒りを露わにしながらも、自分自身が余命2ヶ月だということを正直に伝えた。

そして双葉は幸の湯を復活させるために張り紙を剥がす。また、一浩は家に戻って来たのだが、鮎子という子供も一緒に連れて来た。そのことに対し怒りを露わにしたのは安澄で、一浩との会話も嫌がり家族仲良くというわけにはいかなかった。双葉は4人で銭湯を成功させることを目標に掲げて奮闘する。実際に幸の湯が営業を再開するとたくさんのお客さんが来て繁盛していく。

子供っぽい性格で物事をあまり深く考えない一浩に対し、安澄はイライラしていた。特に勝手に蒸発して子供を連れてきたにもかかわらず平然な顔で家にいるのが耐えられなかったのだ。安澄は学校でもいじめを受けていたのだが、ある日制服が盗まれてしまったのだ。そのことを知った一浩は制服を買ってあげようと提案すのだが、双葉は制服は買わないと言い、体操服で学校に行きなさいと言う。

双葉は自分の余命が短いことも知っており、なんとか自立した自分で立ち向かえる女性になってほしいと思っていたのだ。厳しい言葉を言う双葉に対し、意固地になる安澄だったが、体操服で学校に行くことを決意する。今日体操じゃないから、などクラスメイトに言われて嫌な思いをした安澄だが、その場で服を脱ぎ始め下着姿になり「制服を返して」と言う。そして無事制服が帰ってきたのだ。

続いて鮎子だが、鮎子は母親に捨てられていたのだ。鮎子は母が書いた手紙を持っていたのだが、その手紙には「来年の誕生日に迎えにいく」と書かれていた。そして誕生日の当日、鮎子は母に会いに、母親の家に行った。しかし落胆しながら鮎子は戻ってきた。誕生日ということを知っていた双葉と一浩はしゃぶしゃぶを用意して待っており、そんな鮎子のことを暖かく迎え入れたのだった。

双葉は色々なことを隠していた。まず、安澄が自分の本当の娘ではないこと。安澄は難聴の女性と一浩の子だったのだが、母は安澄の話している声が聞こえず、意思疎通ができないことで家を飛び出してしまっていたのだ。双葉は自分が死ぬ前に安澄と実母を合わせることにした。最初は嫌がっていた安澄だが、実際に会うと涙を見せて、手話で意思疎通ができ感動していた。

また双葉自身は母親に捨てられており、実母が誰なのかを知らなかった。しかし死ぬ前に知っておきたいと思い、探偵に調査を依頼することにする。探偵はすぐに居場所を突き止め、会うか会わないかの選択肢を双葉に与える。双葉は会うことにしたのだが、悲しいことに母は「そんな娘はいない」と言い、追い返されてしますのだった。双葉はこのことで深く傷ついてしまう。

双葉の体調はどんどん悪化していき、とうとう入院生活が余儀なくされてしまう。しかし、彼女は最後まで延命治療はしないと心に決め、ギリギリまで幸の湯で働くことを決意する。頼りない一浩を置いて先に逝くのは不安だと漏らす場面もあるのだが、彼女は常に前を向き、そして家族のことを第一に考えて行動していた。そしてついに彼女の命は尽きてしまうのだった。

双葉のお葬式は最後まで愛した幸の湯で行われた。葬儀が終わると、参列者を外に出し、家族だけが銭湯に残った。双葉の遺体は幸の湯の湯船に浮かべられており、安澄や鮎子や一浩も一緒に湯舟に浸かる。鮎子と安澄は「あったかいね」と言い合い、穏やかな表情を浮かべた。そして双葉の遺体はその後、幸の湯で火葬する。幸の湯の煙突からは、双葉が一番好きな色である赤色の煙が天高くのぼっていくのだった。

湯を沸かすほどの熱い愛の映画のロケ地の一つ。銭湯の撮影場所に選ばれたのはこの月の湯だった。基本的に銭湯の中の撮影場所はこのロケ地を使用している。都内にある木造の銭湯の中では、最も古い銭湯であったのだが、2015年に惜しまれる中閉館してしまった。「湯を沸かすほどの熱い愛」の映画を見た人だけでなく、昔から通っていた人も多く、ロケ地として有名になった銭湯の閉館には悲しみに暮れる声も多く上がっていた。

また、ここをロケ地、撮影場所にするには、一筋縄ではいかなった。ロケ地、撮影場所として交渉に行った時には、「もう閉まるので無理です」と断られ続けていたようで、なかなかロケ地として決まらなかったようだ。しかし、何度もお願いをしてロケ地、撮影場所として使用許可がでたのだ。今はもう取り壊されて無くなってしまっているのだが、ロケ地となった場所は日本女子大学の近くにあったようだ。

ロケ地としてどうしても月の湯を使いたいと思った理由は、銭湯の中にある立派な壁画だ。どうしてもこの日本らしい富士山のあるペイントが施された場所で撮影したいと思ったと監督は発言している。見事なまでの鮮やかな壁画であり、もう今は見れなくなっているのが残念だという声もある。ロケ地でも有名になった月の湯を取り壊す前には最後に閲覧するためのイベントがあったようだが、多くの人が参加していた。

昭和28年に建てられたロケ地の花の湯は、栃木県足利市にある銭湯である。湯を沸かすほどの熱い愛のロケ地、撮影場所に選ばれたのは、外観がイメージにぴったりだったからである。レトロな雰囲気の銭湯であり、以前は花街と呼ばれていた北仲通りに建っている銭湯で、実は足利で唯一今も残っている銭湯だ。千と千尋の神隠しのモデルになった道後温泉よりも小さいが、レトロな雰囲気がロケ地、撮影場所にぴったりだった。

ロケ地となった花の湯は基本的に44度というかなり高い温度で、熱いお風呂が好きな人にはおすすめだと言われている。また、ロケ地となった時と同じく富士山などの壁画も建設当時と変わらず残っており、レトロな雰囲気が好きな人にはぴったりの銭湯のようだ。花の湯は、月の湯と違い、現在もまだ営業している。海外の人や、ロケ地、撮影場所巡りをしている人で一時は銭湯に人がたくさんいたという声もあった。

ロケ地は、栃木県足利市巴町にある焼き鳥屋である「美川」だ。花の湯の3軒隣にある。宮沢りえが自転車で走るシーンでロケ地として使われている。ロケ地の中でもこのやきとり屋は有名で、昭和レトロな雰囲気を味わいたいという方にはおすすめの場所だと言われているようだ。昔ながらの赤ちょうちんのお店が懐かしいという声もあり、また気さくな常連さんも多くて、地元の人と仲良くなりたい人にもおすすめという声もある。

「湯を沸かすほどの熱い愛」のロケ地としても有名になった焼き鳥屋美川は、ローカルな印象が強い為入りにくいと思われるようだが、一度のれんをくぐると、アットホームな雰囲気で非常に落ち着くという声も多い。元々、ロケ地になった花の湯がある北仲通りでは昔ながらの赤ちょうちんのお店が多く、レトロでディープな裏路地が好きな人には人気の高かった場所のようだ。花の湯とのコラボ企画なども開催しているようだ。

「湯を沸かすほどの熱い愛」のロケ地になった織姫神社は、栃木県足利市に建設されており、花の湯から徒歩1分という近い距離にある。また、織姫神社は「湯を沸かすほどの熱い愛」だけでなく、64ロクヨンや、ちはやふる、兄に愛されすぎて困ってますの映画などのロケ地になっている場所でもある。織姫神社がここに遷宮したのは昭和12年で、平成16年には織姫神社の社殿など複数が国の登録有形文化財に選ばれた。

ロケ地でも有名な織姫神社は、縁結びの神様として非常に有名で全国から人が集まってきている。縁結びの理由としては、織姫神社の祭神が機織りに関するものであり、織物自体が縦の糸と横の糸が折り重なうことから、男女の関係を結ぶというところからきているようだ。ロケ地巡りをする人の間では参拝方法も有名で、一の鳥居をくぐってから、229段続く石段を登ってから参拝すると願い事が叶うと言われている。

足利市はロケ地として非常に有名な場所であるが、その中でも有名なロケ地が旧足利西高校だ。ロケ地となった旧足利西高校は、「湯を沸かすほどの熱い愛」以外にもミュージックビデオや数々の映画でロケ地として使用されている。ロケ地となったミュージックビデオの代表的な例をあげると「嵐：夏疾風」「乃木坂46：何度目の青空か？」などだ。音楽業界でも有名なグループがロケ地として使用していることがわかる。

映画では、「ちはやふる」「君に届け」「斉木楠雄ののΨ難」「一週間フレンズ」「虹色デイズ」「ガラスを割れ」「心が叫びたがってるんだ」「今日から俺は!！」など数多くの作品のロケ地になっている。ロケ地として有名な足利西高校は、生徒数が激減したことで現在は廃校になってしまっており、ロケ地巡りで来ても普段は立入禁止。ただ、度々あしかが映像まつりが開催されており、その時は入ることもできるようだ。

ロケ地となった足利市立第二中学校は栃木県足利市本城にあり、現在も開校している。ロケ地として使用された時は、実際に学校では授業が行われており、生徒もいた。ロケ地で使用している間は、学校関係者の方が一同協力してくれたようで、撮影は問題なく遂行されたのだ。ここがロケ地として使用されたシーンは、杉咲花が学校に火曜というところ。杉咲花はこの中学校に通っているあらすじになっているのだ。

ロケ地になった足利市立第二中学校は、昭和22年4月28日に開校された男女共学の中学校である。実際に通っている生徒数は約257名で、平成28年には約80名の卒業生を送り出している。また、ロケ地として話される時は、二中と略されることが多いようだ。ロケ地までのアクセス方法としては、「両毛線足利駅」の北口を出て、北に向かって約20分程歩いたところにある。

ロケ地になった本庄記念病院は、栃木県足利市堀込町に実際にある病院だ。「湯を沸かすほどの熱い愛」だけでなく、「幸福のアリバイ～Picture～」や「ポエトリーエンジェル」などの映画のロケ地にもなっている。実際に現在も経営されている病院なのだが、本当の病院をロケ地とすることは珍しい。「湯を沸かすほどの熱い愛」ではオダギリジョーなどがこのロケ地で撮影を行っている。

ロケ地になった本庄記念病院は昭和62年10月に開院している。ロケ地で有名になったこちらの病院の理念は「医は仁術である」「患者さまは自分たちの家族である」であり、大学病院にも負けないくらいの最新医療設備を導入しているので、ロケ地という事だけではなく、地域からも愛されている病院だという声も多い。ロケ地になった病院だけでなく、デイケアセンターやリハビリセンター、さくら中央整骨院なども開設している。

「湯を沸かすほどの熱い愛」の映画で、ロケ地になったマンションのメゾン・ジュネスは栃木県足利市今福町にある。足利駅から徒歩30分程度の場所にあるのだが、1LDKで約３万円程で借りれる賃貸物件なようだ。ロケ地とし使用されたこの場所は、「湯を沸かすほどの熱い愛」でオダギリジョーが家出をした時に住んでいる場所のシーンで使用されている。

「湯を沸かすほどの熱い愛」のロケ地として利用された緑ヶ丘育成園は、クライマックスのシーンで使用されている。ロケ地として使用された緑ヶ丘育成園は、両毛線の小俣駅から車で15分程走ると見えてくるのだが、ここは障害者支援施設である。

ロケ地で使用された建物は、生活介護と施設入所支援を行っており、他にも短期入所のショートステイも併設されているようだ。開設されたのは1968年7月1日で、現在では生活介護で１４０名、施設入所支援で１４０名の定員となっているが、実際に利用されている中でロケ地となったようだ。
 

伊豆から函南町までの間にあるドライブインにいちごプラザがある。この場所が「湯を沸かすほどの熱い愛」のロケ地になっていた。ロケ地としてこの場所が使用されたのは、宮沢りえたちが旅行から帰ってくる時に、ヒッチハイクをしている青年と出会う時に出てきたシーンである。また、その青年は松坂桃李であり、ロケ地として使用されていた時は有名な女優、俳優陣が多く、華やかだったという声もある。

ちなみにロケ地になった伊豆中央道いちごプラザは、静岡県伊豆の国市南江間にある。ロケ地になったこの場所では、ここでしか食べれない伊豆ならではの食事や、ここでしか買えないお土産もたくさんあるという声もある。また、ロケ地になったいちごプラザのメインと言えば、「いちご大福」である。ロケ地を巡っている人たち以外にも人気のある場所であり、春の桜シーズンには、特に人が集まるという声もある。

ロケ地になった戸田灯台は、静岡県沼津市戸田にある灯台で、戸田港に突き出ている。このロケ地が「湯を沸かすほどの熱い愛」で使われたのは、クライマックに、宮沢りえが娘と一緒に旅行に行った時に、富士山を見ながら話しをするシーンである。ロケ地になったこの灯台は海に面しており、夕日がとても美しく、高台ではないのだが非常にいい景色ということで地元でも有名なスポットである。

ロケ地にもなったこの場所は天気のいい日には、写真のように富士山も見えるので、ロケ地巡りをしている人からも人気があるスポットだ。ロケ地となったことは知らず、「湯を沸かすほどの熱い愛」の映画を見てから景色が綺麗だと知った地元の人もいたとうい声もあったようだ。ロケ地となったこのこの灯台が初めて点灯したのは、昭和27年2月だ。そこから現在ま今も光を灯し続けている。

ロケ地として使われた杉戸高野台駅は、実際に撮影をしている時に宮沢りえと杉咲花がいた、という目撃情報も多く出ていたようだ。ロケ地になった杉戸高野台駅の場所は、埼玉県北葛飾郡杉戸町高野台東1である。杉戸高野台駅は1986年8月26日に開業して、今も多くの人が利用している駅である。また、杉戸町ではたった一つの鉄道駅なので地元の人たちからも愛されており、親しみを込めて高野台駅と略されて呼ばれているようだ。

「湯を沸かすほどの熱い愛」はあらすじの面白さや、豪華なキャスト陣の演技力だけでなく、ロケ地にも注目されていた作品だ。一時はロケ地を巡るツアーを組まれており、参加したという声もあった。死を目前にした宮沢りえが、そこから前向きにどんどん明るくなっていく姿には、見る人に感動を与えたという声も多かった。昭和レトロ漂う銭湯がメインとなっており、日本らしさが詰まった作品だっという感想もあった。

東京、栃木、静岡、埼玉がメインのロケ地として使用されている「湯を沸かすほどの熱い愛」の撮影場所は、今でもまだファンが訪れているという声もある。ロケ地として使われている場所は、どこもレトロな場所が多く、昭和の雰囲気を味わいたい人にはおすすめだと言われている。「湯を沸かすほどの熱い愛」の映画を見れば訪れたくなるという声も多い銭湯。まだ映画を一度も見たことがないという人は、ぜひ一度ご覧あれ。