2018年10月04日公開
2018年10月04日更新
呪怨のかやこ(伽椰子)とはどんな女性?貞子との能力比較や演じた女優も紹介
人気ジャパニーズホラー映画「呪怨」。この映画のメインヒロインとも言えるクリーチャー、伽椰子。ジャパニーズホラーの幽霊と言えばじっとりと湿るような恐怖を駆り立てるものですが、呪怨の恐怖を司る伽椰子はあまりにもしっかりはっきりくっきり見えて、今までのジャパニーズホラーには無かった怖さを演出していました。今回はこの呪怨の伽椰子について、いろいろな視点から紹介していきます。
目次
呪怨の伽椰子(かやこ)とは?貞子との能力や演じた女優も紹介!
呪怨と言えば、日本で作られたホラー映画の人気作品「リング」に次ぐ大人気作品で、日本のホラーのじんわりと怖いしっとりとした雰囲気から一転し、洋ホラーに出てくるようなクリーチャー(化物)によく似た、恐ろしい存在の伽椰子が「ドン!」と出てくるのが特徴でした。この手法はホラーを見慣れている人でも思わずギャッと声を上げてしまう怖さで、ジャパニーズホラーのレベルをぐっと引き上げてくれました。
そんな呪怨ですがホラーとしてはとても珍しいホラーシリーズものになっており、ビデオ版の呪怨、呪怨2とはじまり劇場版の呪怨、呪怨2と繋がり、ここからあまり知られていない、呪怨-白い老女-と呪怨-黒い少女-に続き、さらにはハリウッド版の呪怨、終わりの始まり、ザ・ファイナル、そして待望の任天堂Wiiのゲーム、恐怖体験・呪怨、というタイトルが発売されました。
それらの作品からやはり外せないのが伽椰子の存在であり、他のホラー作品(新耳袋)と関連のある呪怨-白い老女-と呪怨-黒い少女-以外の全ての作品に伽椰子が出演し、恐怖的な猛威を奮っていました。ですが、普通にホラーを見ているだけでは伽椰子は「ただの恐怖的な存在」で終わってしまって、伽椰子がどうして怨霊になったのか、裏のストーリーが見えて来ません。そんな呪怨の伽椰子についてぜひとも詳しく知ってください。
呪怨のストーリーをネタバレ紹介!
それでは、シリーズになっている呪怨の物語を解りやすく時系列順にして解説します。以降は全ての呪怨シリーズを通してどのような事が呪怨で起きたのか、伽椰子(かやこ)について詳しく紹介する前にストーリーの方を先に紹介していきます。まずこの呪怨の家ですが、とある夫婦と子供が住んでいました。その家の妻が伽椰子(かやこ)です。後ほど詳しく紹介しますが、とあるきっかけで伽椰子は夫の佐伯武雄に殺されてしまいます。
伽椰子(かやこ)は夫に酷い殺され方をし、その時点で強い恨みの念を持つ怨霊に成り果てます。そしてその時に押入れに隠れていた夫婦の子、俊夫(呪怨ではおなじみの真っ白の身体に全裸の男の子)を守るために自分と同じ場所へと連れて行きました。そして伽椰子は夫も取り憑いて殺してしまいます。そうして伽椰子(かやこ)、夫、俊夫の3人の怨霊が住み着く家、呪怨の家ができあがったのです。
時は流れて、その家にとある夫婦と祖母が住むことになりました。最初に狙われたのはその3人です。専業主婦であった妻が無いはずのお菓子が床に散らばっていたり、自分と寝たきりの祖母以外はいないはずの家の中から足音がしたり、コップが割れてしまうなどの異変に気づきます。不審に思った妻は二階へとあがりますがそこで俊夫を見てしまい、首を締められて殺されてしまいます。
偶然そのタイミングで運悪く帰宅した夫は、妻を殺す俊夫を見てしまいます。夫はその場で、この家の元の主、伽椰子(かやこ)を殺した佐伯武雄に取り憑かれて妻の遺体を屋根裏部屋へと運んでいきました。と、このタイミングで夫の友人がこの呪怨の家へを訪れたのですが追い返されてしまいます。そしてこの時に家を訪れた友人も、その日の夜に伽椰子(かやこ)の手であの世へと引き込まれて殺されてしまいます。
出典: https://eiga.com
結果的に祖母を残して無人になってしまった呪怨の家に、ホームヘルパーが雇われることになりました。そのヘルパーもまた二階で俊夫を目撃し、驚いて祖母の元へと向かいますが祖母は意味不明な事を呟き要領を得ない状態が続きます。奇妙な状態の祖母を落ち着かせて寝かせた後、祖母の上に伽椰子が乗っているのを目撃したホームヘルパーは気を失って倒れてしまいます。幸いにも上司に発見されたホームヘルパーは病院へ運ばれました。
病院に運ばれたホームヘルパーは、そこで家でみた男の子はすでに亡くなっていることを知ります。その病院には「佐伯家の一家失踪事件」を追っている刑事が来ており、防犯カメラの映像や俊夫の存在を知りあの家には呪怨(伽椰子(かやこ)や佐伯武雄や俊夫の怨念)があることに気づき、深夜、油を持ち運び呪怨の家を燃やそうとします。
しかし油を撒く途中、深夜であった呪怨の家がまるで昼間のように明るくなり、家の中から複数人の高校生が出てきます。不審に思った刑事が呪怨の家の二階へあがると、高校生の一人が伽倻子(かやこ)に引きずり込まれようとしている瞬間でした。と、その瞬間に深夜に戻り刑事も伽椰子に襲われます。この時、刑事を探しに来た2人の捜査官がいましたが、刑事はその2人を残して逃げ出します。
一方で、病院に運ばれたホームヘルパーが、自分の友人から「親のいない子供がいるらしく、自分がその子供の家に行くことになった」という連絡を受けます。そしてその電話口から不審な音がしたことで、ホームヘルパーはその友人が「親のいない子供=俊夫」である事を悟り、すぐさま呪怨の家へと向かい友人を助けようとします。しかし間に合わず、友人は伽椰子に引きずり込まれる途中でした。
助けようとするも伽椰子に阻まれ逃げられないホームヘルパーは、ふとある事に気づきます。二階から一階へ降りてくる伽椰子(かやこ)は自分を殺した佐伯武雄から逃げようとして二階から一階へと逃げては時間を戻されて、また二階から一階へ…という行動を繰り返しているのでした。気づいた時には伽椰子は消え、そして、伽椰子を殺した佐伯武雄が二階から登場し、ホームヘルパーを殺し、この物語は一旦幕を閉じることになります。
この後また時間が巻き戻ったり、進んだりとするのですが、結果的にこの呪怨という話は一家惨殺事件のあった家に怨霊が居残り怪異を起こし続けている…という話です。案外、時系列順に追って知るとあっさりとしたストーリーで、映画を見た人なら「えっ!こんな単純なストーリーだっけ?」と思ってしまうかもしれません。では、この大まかなストーリーを知ったところで改めて、伽椰子(かやこ)について解説と紹介を続けます。
呪怨の伽椰子とは?
それでは、伽椰子(かやこ)とはいったいどんな人物だったのか、伽椰子(かやこ)の生前からまずお話します。佐伯伽椰子はごくごく一般家庭の主婦で、佐伯武雄を夫に持ち、子供の名前は佐伯俊夫となっています。夫と子供と飼い猫のマーと穏やかに暮らしていた本当に普通の主婦でした。しかし、もともと伽椰子は活発的ではなく、どちらかといえば陰気なタイプの女性です。
この呪怨を見ると解るのですが、伽椰子(かやこ)は結局夫のDVにあい、息子とともに殺されてしまいます。その怨念が凝り固まって伽椰子は怨霊としての第二の生を歩み始めます。さて、酷い目にあって殺されたと言えば、他にもとても有名な映画を思い浮かべる事ができますね。呪怨よりもはるか昔から日本のホラーとして有名なリングの貞子も、同じように人に殺されて怨霊になってしまった存在でした。
貞子と伽椰子の違いは、貞子は貞子だけの怨念として生きているものですが、伽椰子はもはや恨みや絶望、怒りの集合体になってしまい本人の意思を持ちえない、というところが貞子よりも伽椰子が怖いと感じるポイントです。伽椰子はこの家にある、様々な怒り、苦しみ、絶望、恨みをすべてその身に取り込んでこの家に関わる人間を取り殺すようになってしまいました。
さて、そもそも伽椰子はとても陰気な女性で、どちらかといえば中に秘める思いの強い女性でした。それは呪怨を見れば解るのですが、恋愛に対してもその情念は凄まじいもので、呪怨のストーリーの中にも出てくる「伽椰子の日記」は、陰気でおとなしい女性であった伽椰子の裏の一面を全面に押し出してくる逸品として評判です。こればかりは映画で内容を見ていただいたほうが心に来るものがありますので、ぜひ映画を見てください。
伽椰子という怨念はどうして生まれたのか
どうして、伽椰子(かやこ)は生まれてしまったのか。生前は大人しく、それでいてうちに秘める情の強い女性だった伽椰子は、なぜ怨霊になってしまったのか?という点が疑問に浮かぶことでしょう。人が人に殺されるのにはそれ相応の理由があるものです。ですが殺された人が恨み怨霊になるには相応の理不尽が潜んでいるのです。では、伽椰子が佐伯武雄に殺されたのはなぜなのか、怨霊になるほどの理不尽はどこにあったのでしょう。
出典: http://usi32.com
その要因は、伽椰子の夫である佐伯武雄が原因でした。佐伯武雄は、伽椰子が別の男性と浮気しその結果に俊夫を産んだのではないか?という妄想に取り付かれていました。その嫉妬の果に、妻である伽椰子をカッターで切り裂き拷問し殺した挙げ句、天井裏にゴミ袋に詰めて捨ててしまいます。
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これによって、呪怨は作り上げられ、伽椰子は呪怨の家で怨霊になりずっと囚われ続けているのです。結局、呪怨のストーリーだけに着目すると伽椰子は被害者でもあるのです。
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たしかに呪怨の家で多数の人間を殺してはいるものの原因を作ったのは佐伯武雄である、ということです。もしかすると「この話を知った後に呪怨を改めて見れば伽椰子に少しは同情心が湧くだろうか?」と考える人もいるでしょうが、それを踏まえて呪怨を見ても十分恐ろしいと評判なのでやはり怨念としての伽椰子と被害者の伽椰子は切り替えて見るべきなのかもしれません。
呪怨の伽椰子と貞子の能力と比較!
では、伽椰子と同じくジャパニーズホラーの最高峰、リングの怨霊である貞子との違いは一体どんなところでしょうか?リングを見たことのない人でも貞子のことを知らない人はいないほどに有名な怨霊ですが、とりあえず呪いのビデオを見ると呪われて、一週間後にテレビから貞子が出てくる…というなんとなくの情報だけが独り歩きしているようです。実は貞子はウィルスであり感染していく…という設定を知っている人は少ないでしょう。
実は貞子はコンピューターウィルスの一種である…というのは、リングの最大級のネタバレなのですが詳しくはぜひともリングシリーズを見てください。貞子と伽椰子の能力の違いはまず「感染して増殖するか否か」にあります。貞子の能力はウイルスですから、ビデオという媒体を通して感染し、取り付き殺すというのが能力です。伽椰子の方は純粋な怨霊であり、能力的には人を取り殺すのみです。
能力的にはどちらが強いのか…と考えた時に、怨霊とコンピューターは相容れない存在で、能力も全く違って、そもそも同じ土俵に立てるのか?という疑問に至ります。能力だけなら人を呪い殺せる貞子の方が上かもしれないのですが、そもそも怨霊ではなかった貞子と怨霊の伽椰子を比べるのは少し違うと言えるのかもしれません。
しかしそんな能力の垣根を超える映画、貞子VS伽椰子、というものが存在しています。これは貞子と伽椰子の能力がどちらが強いのか知りたい人にはこれ以上無いほどに興味深い映画ではないでしょうか?怖さはほぼなく、エンターテインメント性たっぷりの作品になっているので、ぜひとも貞子と伽椰子の能力についてどっちが強いのか気になるという人は手にとって見てください。
呪怨の伽椰子役を演じた女優を紹介!
ここまで伽椰子について紹介してきましたが、ぜひとも伽椰子を演じている女優についても知っておいてください。映画を見た人なら伽椰子が恐ろしい姿で描かれているにもかかわらず、すごく美人な女優が起用されているのが気になったことでしょう。伽椰子を演じている女優は藤貴子さんです。なんと1998年から佐伯伽椰子を演じている女優で、日本で作られた呪怨シリーズ全てで伽椰子役を演じています。
ちなみに女優としての活動は、ほぼ呪怨のみで女優活動を続けているというまさに呪怨の伽椰子専属女優、といった形で活躍してらっしゃいます。ですが、こちらの女優、藤貴子さんは声優としての活動も積極的で、さまざまな洋画の吹き替えやアニメの声優として活動しています。女優だけでなくマルチに活躍できる方なので、今後の活躍が楽しみです。
呪怨の伽椰子についてまとめ!
いかがでしたか?呪怨シリーズの中でも、全ての呪怨に登場する恐怖、呪怨の家を司る象徴とも言っていい伽椰子について、呪怨のストーリーのおおよその流れと共に、伽椰子の人物像について紹介しました。映画を見ただけだとただ怖いだけの存在だった伽椰子について少し詳しく知ると、イメージが怖いだけの存在ではなく、伽椰子もまた暗い過去を持っている事がお分かりいただけたのではないでしょうか?
そういった点もまた、呪怨シリーズの魅力の一つです。ぜひとも、今回この呪怨と伽椰子の紹介を読んで呪怨に興味を持ったなら、映画やテレビドラマの呪怨を手にとって下さい。映画はあんまり…と思った人は、ぜひともゲームも出ています。さまざまな媒体で楽しめる呪怨を、ぜひ自分の気に入ったもので楽しんでくださいね。