3月のライオン前編・後編のあらすじと感想ネタバレ!キャストや結末も紹介

このまとめでは、羽海野チカ原作の映画「3月のライオン」前編・後編のネタバレあらすじ、キャストや見た人の感想などについて、詳しく解説していきます。映画「3月のライオン」前編・後編は、人気漫画家羽海野チカが原作な上、監督が「るろうに剣心」の大友啓史、主演に神木隆之介を迎えるなど話題性たっぷりの映画。一体どんなあらすじなのか、またキャストの魅力はどんなところにあるのかなど、ネタバレあらすじ・感想をたっぷりご紹介します。

3月のライオン前編・後編のあらすじと感想ネタバレ!キャストや結末も紹介のイメージ

目次

  1. 3月のライオンの映画あらすじや感想を紹介!
  2. 3月のライオンとは?映画だけではなくアニメ版もある?
  3. 3月のライオンの映画出演キャスト一覧
  4. 3月のライオンの映画前編あらすじから結末までネタバレ
  5. 3月のライオンの映画後編あらすじから結末までネタバレ
  6. 3月のライオンの映画主題歌は何?
  7. 3月のライオンの映画を観た感想や評価は?
  8. 3月のライオンの映画についてまとめ

3月のライオンの映画あらすじや感想を紹介!

このまとめでは、羽海野チカ原作の映画「3月のライオン」前編・後編のネタバレあらすじ、キャストや見た人の感想などについて、詳しく解説していきます。映画「3月のライオン」前編・後編は、人気漫画家羽海野チカが原作な上、監督が「るろうに剣心」の大友啓史、主演に神木隆之介を迎えるなど話題性たっぷりの映画。

一体どんなあらすじなのか、またキャストの魅力はどんなところにあるのかなど、ネタバレあらすじ・感想をたっぷりご紹介します。また、このあらすじネタバレあらすじ・感想まとめでは、見た人の感想も詳しくご紹介しますので、これから映画「3月のライオン」前編・後編を見ようと思っている方は、すでに見た方のネタバレ感想を参考にして、ぜひ鑑賞にお役立てください。

では早速、映画「3月のライオン」前編・後編のキャストやネタバレあらすじ・感想についてご紹介していきます。

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3月のライオンとは?映画だけではなくアニメ版もある?

人気漫画家・羽海野チカ原作の映画化

映画「3月のライオン」前編・後編は、羽海野チカ原作の実写版映画。羽海野チカは、『ハチミツとクローバー』(通称「ハチクロ」)などで知られる超・売れっ子漫画家です。「3月のライオン」前編・後編の前作、「ハチミツとクローバー」とはどんなあらすじの作品だったのかといえば、美大に通う若者たちの青春群像劇。「ハチクロ」はアニメ化や映画化もされ、誰でも共感できるストーリーや心情描写で大人気となりました。

「ハチクロ」は2006年に堂々完結し、次にはどんな物語を読ませてくれるのかと期待に胸を膨らませるファンの期待に応えるように、翌年の2007から連載スタートしたのが、映画「3月のライオン」前編・後編と同名の原作漫画でした。注目の内容は、多くのファンの予想を裏切って「将棋マンガ」。少女・恋愛漫画から、青年・将棋漫画への大きな方向転換でした。

しかしながら、連載開始して以降の「3月のライオン」は、順調に連載を重ねて人気を高め、2009年には第2回マンガ大賞の第3位に選ばれています。そんな大人気の原作漫画は、現在も絶賛連載中。単行本の関数も順調に伸ばし、2018年秋頃には14巻が発売されそう、というネタバレ予想も。また、最近では藤井聡太七段の躍進もめざましく、一躍将棋ブームに火がついたことから、「3月のライオン」もまた再注目されています。

藤井聡太の出現よりも早く、将棋ブームの先駆けとなった作品

実はこの「3月のライオン」、天才少年棋士が人生に葛藤しつつも将棋の世界で上を目指すというあらすじの物語。連載開始したのは2007年ですが、藤井七段の出現を予言するかのようなあらすじだったのです。映画「3月のライオン」前編・後編の公開に先立ち、2016年にはノンフィクション映画「聖の青春」も公開になりました。まさに「3月のライオン」は、映画やアニメなど盛り上がりを見せる将棋ブームの先駆け的作品でした。

漫画原作作品の名手・大友監督による映画化

そして、そんな大注目の漫画「3月のライオン」を映画化したのが、数多くの漫画原作映画を手がけている大友啓史監督。大友監督は、2007年に放送されたNHKドラマ「ハゲタカ」や同NHKの「龍馬伝」の監督を務めるなど、テレビドラマ出身の映画監督です。よく知られている映画では、大ヒット作となった「るろうに剣心」の実写化映画シリーズがあります。

「るろうに剣心」は、言わずと知れた国民的人気漫画。原作付き作品の映画化は、ともすれば原作ファンからの不評を買いかねないため難しい面もありますが、大友監督による実写映画化はアクションがいいと話題となり、多くの観客を魅了しました。そのほか、清水玲子原作の作品「秘密-TOP SECRET-」(2016年)映画版は不評だったものの、翌年に公開された本作映画「3月のライオン」では好評を博し、実力を観客に見せつけました。

アニメーションスタジオ・シャフトと新房監督によるアニメ化も

そんな大友監督により映画化された作品「3月のライオン」前編・後編ですが、実はアニメ版も公開されています。アニメ版は、実写版の公開に先立ち2016年10月からスタート。2018年にはセカンドシーズンが放送されるほどの人気アニメとなっています。放送局はNHK、制作はアニメーションスタジオのシャフトです。アニメーション制作を担当したスタジオシャフトは、アニメ好きの人ならば必ず知ってる著名スタジオ。

また、アニメ版の制作を手がけた新房監督は、一斉を風靡した人気アニメ作品「魔法少女☆まどかマギカ」の監督でもあります。シャフトと新房監督にアニメかをお願いしたいというのは、実は原作者の羽海野チカたっての願い。アニメ化が決定した際には、「新房監督にアニメ化してもらえなければアニメかはなしでいいと思っていた」と発言するほど、新房監督によるアニメかを熱望していたそう。

アニメーションスタジオのシャフトは、独特の演出で話題のスタジオですが、今回の「3月のライオン」前編・後編もまた、シャフトならではの演出がふんだんに盛り込まれています。ただし、シャフト風の味付けがされていながらもきちんと「3月のライオン」の原作通りになっていると、SNS上では概ね高評価を受けています。

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3月のライオンの映画出演キャスト一覧

人気俳優・神木隆之介が出演

さてそれではいよいよ、映画「3月のライオン」に出演しているキャストは一体どんなキャスト陣なのか、一人一人ネタバレで見て行くことにしましょう。まず、主人公の桐山零を演じるのは、「実写化映画ならこの人」との呼び声も高い神木隆之介。神木さんは「3月のライオン」と同じ大友監督の映画では、「るろうに剣心〜京都大火編〜」にも出演。

神木さんといえば、可憐な子役キャスト時代の記憶が強い人も多いはず。小さい頃からプロの俳優としてカメラの前に立ってきた神木さんは、インタビューの中で桐山と自分との相似点は多いと話しています。「子供だから」という甘えや見逃しは許されない俳優キャスト業。そんなシビアな世界で生きてきた神木さんだからこそ、キャストとして桐山の立たされた境遇は自分の経験からも想像しやすいものでした。

人気急上昇の女優・有村架純による新境地

桐山零の義理の姉を演じるのは、いま大ブレイク中のキャスト有村架純。ベビーフェイスが魅力の有村さんですが、この映画「3月のライオン」前編・後編では、激情家の女性・幸田香子を演じています。香子は、主人公の桐山零が養子として迎え入れられる家の長女で、義理の姉。自分より零に将棋の才能を見出し、気にかける父親のことを憎み、当てつけのように自分よりずっと年上の棋士・後藤を不倫関係になることを選びます。

香子の敵意は桐山にも向かい、時折零の前に現れては、激情をぶつけるように刺々しい態度をとります。そんな香子を零が邪険にできないのは、香子の美貌とその荒々しい気性に零が惹かれているから。零はのちに、香子の不倫相手である後藤と対戦することになりますが、後藤に対する零の執着は、香子との関係が背景にありました。そんな香子は、キャストの有村架純にしては珍しく、極めて刺激的で我の強い役所です。

高橋一生らベテラン俳優も多数出演

また、映画「3月のライオン」前編・後編には、数々のベテラン俳優がキャストとして出演しているところも見逃せません。まず注目したいキャストは、桐山零が通う高校の教師・林田高志を演じる高橋一生です。2016年前後から大ブレイクを果たした高橋一生ですが、映画「3月のライオン」ではどこにでもいるような教員ながらも、高校で孤立しがちな天才少年を仕切りに気にかける心優しい男をキャストとして演じています。

また、のちに桐山が将棋界で師と仰ぐようになる、島田開のキャストとしては佐々木蔵之介。2005年のドラマ「Mの悲劇」や「白い巨塔」など、数々のドラマでバラエティに富んだ役柄を演じてきた佐々木蔵之介は、今作「3月のライオン」前編・後編では胃弱ながらもタフな中堅棋士を演じています。一見弱腰に見える島田ですが、後編では実力者である後藤との対戦で熱い火花を散らします。

物語の後半でキーとなる人物、後藤正宗を演じるのは、伊藤英明。「海猿」などで肉体派の役をキャストとして多く演じる伊藤英明ですが、映画「3月のライオン」前編・後編でもタフで強い男の役をキャストとして演じています。タフガイとして主人公桐山の前に立ちはだかる役所の後藤ですが、後編では彼自身にも「試練」とも言うべきとある出来事が起こります。各種SNSでの感想には、この伊藤英明による長考シーンは必見、との声も。

そのほか、主人公の桐山の義理の父親役に幸田柾近を大物俳優豊川悦司が、将棋界で生きる伝説と呼ばれる天才棋士・宗谷冬司を加瀬亮がキャストとして演じています。実は、羽海野チカ作品には、メガネ男子キャラが欠かせません。「ハチミツとクローバー」の連載当時、羽海野チカは自分がイメージするメガネ男子として加瀬亮を挙げていました。

その頃から、羽海野チカ作品に欠かせない俳優、加瀬亮は、「ハチクロ」の実写版から数えて2作目のキャスティング。今回の映画「3月のライオン」前編・後編ではキャストとしてどんな顔を見せているのか、ぜひご注目ください。

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3月のライオンの映画前編あらすじから結末までネタバレ

何もない少年“零”が将棋で生きていくための物語

それではいよいよ、映画「3月のライオン」のネタバレあらすじを結末までたっぷりと見ていきましょう。中学生でプロ棋士となった桐山零は、9歳の時に両親と妹を事故で亡くします。9歳と言う幼さで不運にも身寄りを無くした零には、頼るべき大人がほとんどいません。そんな零の前に現れたのは、父と懇意にしていた棋士である幸田柾近でした。幸田は以前から零のことも知っており、零に将棋の才能があることを見抜いていました。

幸田は零に、「将棋は好きか?」と問います。自分が生きていくためには頷くしかないと分かっていた零は、自分の心に嘘をついて「はい」と答えます。そして零は、幸田の家の養子になりました。生きるためには誰よりも強くなり、勝ち続けなければいけない将棋の世界。そんな将棋の世界では、義理の親子と雖も敵同士となることもあります。

幸田の見込み通り、中学生でプロ棋士となった零は順調に勝ち進み、高校生となった現在は義理の父である幸田とも対戦をするようになっていました。とある対戦の後、幸田は父としてやさしい言葉を零にかけます。近頃の幸田は不調で、今後の成績如何では降級も免れないと言う話が出ています。そんな義理の父相手にも、零は手を抜きませんでした。やさしい義理の父の態度に素直になれない零はやさぐれます。

幸田は一見人情味あふれる一家の父親ですが、厳しい将棋の鬼としての一面も持っています。そのため、零が養子となってもらわれてきてからの幸田けはギクシャクとし、零ばかりが気にかけられる状況に、実子である香子やその弟は反発し、父親に対して反抗的な態度をとるようになっていました。香子は家を空けがちになり、弟は引きこもりに。家にいづらくなった零は、いまは一人暮らしを始めています。

幸田に勝ったものの、やさぐれた思いを拭えない零は、棋士の先輩たちに連れられて入ったバーで悪い酒の飲み方をし、悪酔いをして路上に倒れ込みます。一緒に飲んでいた先輩たちとは別れ、一人路上で意識を失う零。目覚めるとそこは、見知らぬ家の中でした。道端で酔いつぶれていた零は、バーで働く川本あかりという女性でした。あかりが零を発見した時、零は涙を流して路上に倒れていました。

そんな零を見かねて、あかりは思わず家に連れて帰ってきてしまったのです。川本家には、父も母もいません。母に先立たれたあかりは、残された妹たちをなんとか養い、面倒を見るために、昼は祖父が営む和菓子屋で、夜はバーで働いて、なんとか生計を立てています。あかりは、道端で酔いつぶれていた零から、自分たちと似た境遇であることを感じ取り、助けずにはいられなかったのです。

零にできる、川本家というあたたかな居場所

零はその後も川本家に出入りするようになり、長女のあかり、次女のひなた、三女のももと交流を深めていきます。姉妹三人で慎ましやかにくらす川本家は、幼い頃に両親を失い、身寄りがないまま将棋で生きて行くしかなかった零にとって癒しの空間となり、やがて心の拠りどころとなっていきます。あるクリスマスの対局で、零は安井という棋士と対戦します。

安井は戦績が降るわず、家族との仲もうまく行っていない様子。零との対局に勝利し、クリスマスプレゼントを渡すつもりだった安井は、惜しくも敗れ、そして八つ当たりのような言葉を零に向かって吐き捨てます。その態度に、憤りを覚える零。将棋で生きて行くしない零にとって、安井の指し手はあまりに研究不足で緩く感じられました。心にダメージを負った零はその後、風邪でダウンし、そして川本家に面倒を見てもらいます。

寝込んでいた零は、半ば強引に川本家に連れて行かれ、そして看病されます。人と距離を置きがちな零は、他人にSOSを発信するすべもよく分かりません。川本家で回復をしてから携帯を確認すると、義理に父である幸田や、親友にしてライバルである二階堂たちから零のことを心配する電話が何件もかかってきていました。川本家で過ごすようになるまで、零はそんな風に周囲の人に心配をかけて生きてきたことにも気づきませんでした。

後藤への敵意と、気づかなかった周囲の人たちの存在

川本家と過ごす正月のある日、零は初詣に訪れた神社の境内で、棋士の後藤と義理の姉である香子がともにいる場面に遭遇します。父の幸田に反発した香子は家を出て、後藤の不倫相手として日々を暮らしていました。香子を家に返そうとした零は、そこで後藤と喧嘩になります。そして、次の獅子王戦のトーナメントで後藤と対戦することを誓います。

後藤との対戦への思いが先走り、零は冷静さを失っていました。そのため、次に勝ち進むためにまず必要な、島田開との対戦のことがまるで頭に入っていませんでした。零にとっては気にもとめていなかった島田もまた、A級棋士の一人。零は実力及ばず島田に敗北しますが、ライバルの二階堂が尊敬する島田のことを、やがて零も師と仰ぐようになっていきます。

零との対局に勝利し、後藤との対戦に挑む島田。一方零は、新人王戦で二階堂との対戦を夢見て、トーナメントを勝ち進みます。しかし、持病が悪化する二階堂の状態を見抜いたように、対戦相手の山崎順慶は、わざと千日手に持ち込み、二階堂は敗北します。二階堂の弱みを突いた戦い方に憤った零は、山崎との対戦の中で怒りを抑えきれません。冷静さを欠きそうになった零の脳裏によぎるのは、二階堂の言葉でした。

二階堂の「もっと自分を大切にしろ!」という叫びが零の胸にこだまし、落ち着きを取り戻した零は、冷静に対局を進め、そして山崎に勝利します。新人王という大きな大きな戦果をもぎ取った零の元には、多くの人からの祝福のメッセージが届きました。

島田は、天才宗谷との最終決戦へ

春。島田は、後藤との戦いに勝利していました。挑戦者としての権利を得た島田には、天才宗谷冬司との対戦権が与えられます。零は、世間が注目する対戦に解説者として呼ばれます。戦いの火蓋が幕を切って落とされ、白熱する戦いの中で、窮地に立たされる島田。万事休すかと思われた局面で、零には起死回生の一手が見えていました。しかし島田にはその一手が見えず、結果、宗谷に敗れます。

思わず解説中継の会場を離れ、対局が行われていた部屋まで駆けつける零。「美しかったのに」と言い残し立ち去る宗谷には、勝者のはずが、どこか虚しさが漂っているのでした。ここまでが、「3月のライオン」前編のネタバレあらすじとなります。続いて、後編のネタバレあらすじはどんなものなか見ていきましょう。

映画「3月のライオン」公式サイト

3月のライオンの映画後編あらすじから結末までネタバレ

零と宗谷との対決が実現

それでは、映画「3月のライオン」後編のネタバレあらすじです。後編も、基本的に同キャストによる登場人物たちのその後のあらすじが描かれます。後編は、新人王となった零の生活に変化が訪れるところからスタートします。新人王となった零は、記念対局と称して宗谷との対局の機会を得ます。しかしながら、零にとって宗谷ははるか高みにいる、雲の上のような存在。冷静になって指せるか、不安があります。

一方川本家は、姉妹の祖父が営む和菓子屋でだす新メニューの考案に大忙しでした。初めの頃は遠慮しがちだった零も、心置きなく姉妹たちと打ち解けています。そんな時、父の幸田が入院したという知らせを受け、零は病院へと駆けつけます。そこで偶然、棋士の島田が病院にいるところを目撃する零。父の見舞いを終え、義理の姉の香子に会った零は、後藤の妻が植物状態で、父と同じ病院に入院していることを知ったのでした。

零は香子から、父の怪我が弟の歩によるものだと知ります。棋士として大成しなかった香子と歩は、父との間に確執を抱え、いまだに苦しんでいました。そんな間にも宗谷との対局の日程は迫り、二階堂に励まされ、父から「自分が作り出した化け物と戦うな」との助言を受けた零は、平静な気持ちで宗谷と相対します。零は宗谷に敗れますが、宗谷との対戦は、「ずっと戦っていたい」と思えるような、不思議な気持ちを零にもたらしました。

ひなたの身に起こる異変

宗谷との対戦を終え、東京に戻った零は、川本家にお土産を届けに行きます。そこで、衝撃的な場面に遭遇します。次女のひなたが、ボロボロの格好で玄関に立ち尽くしていたのです。ひなたは、学校でいじめを受けていました。初め、別のクラスメイトがいじめを受けていたのを庇ったせいで、いじめの矛先がひなたに向いたのです。初めにいじめを受けていたチホという女の子は、いじめを苦にして転校してしまいました。

いじめの的がいなくなると、次の的としてひなたが選ばれたのでした。靴を隠され、上履きで帰宅したひなたは傷ついて見えました。しかし零とふたりで話した時、ひなたは「私のしたことは絶対に間違っていない」と言い放ちます。その姿を見て、零の中には衝撃が走りました。零もまた、周囲の子どもと違うことを理由に小さいころからいじめを受けていました。零には、ひなたのように救いの手を差し伸べてくれる存在はいませんでした。

けれど、今ひなたがそうしてチホちゃんを助けようとしてくれたことで、零の心もまた救われたのです。ひなたをある種自分の「恩人」だと感じ、ひなたのことを一生守っていきたいと思う零。ひなたの親代わりであるあかりは、ほんとうはクラスメイトなんて助けなくていいから、ひなたがターゲットにならないように立ち回って欲しかったと考えてしまい、自己嫌悪に駆られていました。そんなあかりにも、零は寄り添います。

いじめは収束、しかし零は

その後もひなたへのいじめは続きます。ひなたは彼女なりに抵抗しますが、やがてクラスを担当する教師まで精神を病み、休養に入ってしまうなど、事態はおおごとに。しかし、後任としてついた新しい男性教師は、ことをうやむやには済ませませんでした。いじめを行なっていた生徒をひとりひとり呼び出し、ことの次第を説明するまで、決して話し合いをやめなかったのです。ひなたもまた、事情を隠さず打ち明けました。

学校側の尽力あって、やがて騒動は収束します。なんとか力になりたいと思っていた零ですが、自分の関わりないところで騒ぎが収束していたことに無力感を味わう零。それでも、ひなたは零に感謝を伝えます。一方、将棋界では獅子王戦のトーナメントが進んでいました。後藤はトーナメント戦の最中に妻を失い、香子のことを遠ざけて将棋に没頭するようになって行きます。

零もまた、亀裂が入ったままの幸田の家を心配しますが、同時に川本家との間にも、摩擦が生まれていました。近頃、川本家に実の父親が現れ、一緒に住まないかと無茶な申し出をしていたのです。川本家の父親はロクでもない人物で、あかりたちの母親を捨てて出て行った人物。今、会社をリストラされ住む家を失ったために、姉妹とともに住まないかといきなり言い出したのです。

長く放ったらしにしてきた川本家をいきなり訪れ、いっしょに住もうなどと言いだした川本家の父親に対し、ひなたと川本家の人々を守りたい一心で、零は川本家の父親に対し辛辣な言葉を投げかけてしまいます。そんな、父親に厳しく当たってしまった零の態度もまた、姉妹にとってはショックなものでした。ひなたの「そんな人でも私たちのお父さんなんだ」という言葉に、零は取り返しのつかないことを言ってしまったと後悔します。

零にとっての“将棋”とは、人生とは何か?

川本家の父親のことを悪く言ってしまった負い目から、将棋に没頭するようになる零。後藤との対局にはボロボロのコンディションで臨みます。零にとっては、生きるために必要だった将棋。幸田の父に「将棋が好きか?」と問われた時の答えは嘘だったと、ずっと思っていました。しかし、本当は将棋が好きだったのだと、後藤との対戦の中で気づきます。将棋への思いを自覚した霊は、涙ながらに渾身の一手を打ち、なんとか勝利します。

後藤に勝利した後、川本家に詫びに行った零を、川本家の人たちはあたたかく迎えてくれました。あかりたちは自分たちの意思で、父親に別れを告げていました。幸田の家もまた再生の道を歩み始め、妻を失った後藤のことを愛している香子は、改めて後藤との関係を築きなおし始めます。後藤に勝利した零は宗谷との対戦権を獲得し、そして両者が対峙するところで、物語は幕を閉じます。

3月のライオンの映画主題歌は何?

“ぼくのりりっくのぼうよみ”による主題歌

映画「3月のライオン」前編の主題歌となったのは、ぼくのりりっくのぼうよみによる「Be Noble」。「Be Noble」は映画「3月のライオン」前編のために書き下ろしたものです。ぼくのりりっくのぼうよみは「3月のライオン」の主人公・桐山零と同世代であり、零が必死に足掻き、「自分の居場所」を追い求める姿に感銘を受けて「Be Noble」(=気高くあれ)という曲のタイトルとしたそう。

映画前編の主題歌に決定した際のコメントとして、「3月のライオン」の原作者である羽海野チカは「人生2週目の男の子が未来かたやってきて、ぽつぽつと歌っているよう」「斜に構えていない本当の言葉たち」だと、曲のことを賞賛しています。「3月のライオン」のエンドロールでは、この曲の別バージョンである「Be Noble (re-build)」が使用され、映画のエンディングを飾っています。

藤原さくらによる「春の歌」はゴリ押し採用?

また、映画「3月のライオン」後編は、藤原さくらによるスピッツの名曲のカバー曲「春の歌」が映画主題歌として使用されています。実はスピッツによる「春の歌」は、原作者である羽海野チカが「3月のライオン」の物語のあらすじを考案している際、参考にしていたそう。そんなスピッツの名曲を、新進気鋭のアーティスト藤原さくらがカバーしているということで、話題になりました。

曲をカバーした藤原さくらは元から「3月のライオン」の作品を知っていたそうで、映画後編の主題歌に決定したというニュースが舞い込んだ際には自身のツイッターで「大好きな作品に関われて夢のよう」と語っています。ネット上では、中には「藤原さくらのゴリ押しだ」と言った意見や、「スピッツの原曲の方がよかった」という感想も見られます。

未見の方はぜひ映画「3月のライオン」エンドロールにて藤原さくら版の「春の歌」をご確認いただき、映画版とスピッツ版とを聴き比べて感想を確かめてはいかがでしょうか。

3月のライオンの映画を観た感想や評価は?

不評な感想

まずは、不評なネタバレあらすじ・感想から。ネタバレあらすじ・感想の中には、オリジナル要素が作品を駄作にしているといった意見も。比較的原作に忠実に作られていると評判の映画版「3月のライオン」ですが、最新刊含め13巻まで刊行されている原作を前後編でまとめるには、削った部分、付け足した部分もあります。完全に原作に忠実なものを求めた人の中には、映画版はダメだったというネタバレあらすじ・感想もあります。

ただし、脚本や演出についてダメ出しをしているネタバレあらすじ・感想でも役者の演技についてはほめていますので、キャスト陣の演技に関しては概ね好評の様子です。
 

好評の感想

一方、中には絶賛の感想もあり、「実写版映画の最高傑作」という声も。良い感想として、丹念な人間描写や展開の良さ、またロケーションの良さを褒める声も。映画「3月のライオン」後編のラストで零が宗谷と対局をする場面は、山形県の宝珠山立石寺でロケが行われました。ネタバレ感想サイトには、豪華なロケ地で撮影された映像は、5時間の本編を締めくくるのにふさわしいものだという評価も多数。

ネタバレ感想を掲載しているファンの中には、聖地めぐりをしている人も少なくありません。こうした豪華ロケ地を堪能できるのは、実写版ならではの楽しみだと絶賛のネタバレあらすじ・感想も多くあります。実際の画面でみる迫力はどんなものなのか、未見の方はぜひロケ地にも注目してご覧いただいてはいかがでしょうか。

3月のライオンの映画についてまとめ

いかがでしたでしょうか。人気映画「3月のライオン」前編・後編の魅力やネタバレあらすじ・感想をたっぷりとご紹介してきました。漫画・アニメ・映画と様々なメディア展開を見せている人気作品の映画版を、ぜひこのネタバレあらすじ・感想まとめを参考に鑑賞して見てください。

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