2018年09月10日公開
2018年09月10日更新
君の膵臓をたべたいの原作と映画の違いは?小説のあらすじ・ラストもネタバレ解説
2017年に実写映画化、2018年にはアニメ映画化されて話題の「君の膵臓をたべたい」。原作は元々、小説投稿サイト「小説家になろう」で投稿されていた作品です。ライトノベル作家の目に留まり書籍化されベストセラー小説となりました。友達でもなく恋人でもない2人の関係性に小学生から大人まで世代を問わず支持されるようになった「君の膵臓をたべたい」。そんな原作を書いた作者や原作と映画の違い原作小説のあらすじなどラストのシーンも含めネタバレ解説します。
目次
君の膵臓をたべたいの原作と映画の違いとは?小説のあらすじもネタバレ解説!
2017年に実写映画化、2018年にはアニメ映画化され幅広い層に支持されるようになった原作「君の膵臓をたべたい」は、住野よるのデビュー作品でありベストセラー小説です。そんな原作小説「君の膵臓をたべたい」のあらすじや原作と映画の違いについてネタバレ解説していきます。また「君の膵臓をたべたい」の原作を書いた作者や実写映画の主演に抜擢された若手俳優などのメインキャストについても詳しく紹介していきます。
君の膵臓をたべたいの原作小説とは?作者はだれ?
興行収入34億円超えとなった実写映画「君の膵臓をたべたい」の原作となった小説「君の膵臓をたべたい」は数々のランキングで1位を受賞してきたベストセラー小説です。原作小説の「君の膵臓をたべたい」は元々、賞に応募するために書き上げられた作品で、以前から作品を書いては応募していたのですが結果は受賞できていない状態でした。そこで作風を見直して書き上げられたのが「君の膵臓をたべたい」です。
膵臓、小説を読んでもらいたいなと思う一つの大きな理由に、共病文庫の後半、桜良の書いた全文を知ってもらえるのが小説だけだからというのもあります😌
— 住野よる (@978404105206_8) August 20, 2018
しかし、応募規定をこえてしまい他の賞に作品を応募するも受賞には至りませんでした。住野よるさんは、どうしても「君の膵臓をたべたい」は、誰かに読んでもらいたいという気持ちから小説投稿サイト「小説家になろう」に「君の膵臓をたべたい」を投稿します。すると瞬く間に話題となりライトノベル作家の目に留まって双葉社で書籍化されることになります。
出典: https://mdpr.jp
漫画化や映画化され更に話題となった原作小説「君の膵臓をたべたい」の作者について詳しく紹介します。原作小説「君の膵臓をたべたい」の作者である住野よるさんは、大阪府在住の小説家です。年齢は2015年の4月にTwitterで「見た目おっさんの26歳」とツイートされているのですが、現在このツイートは消されていて年齢も現在公開されていない為はっきりとした年齢は不明です。
性別に関しては、以前からペンネームや作風から女性に間違えられることが多かったみたいで自身のTwitterで年齢と一緒にツイートされています。顔写真は公開されておらず不明なので余計女性に間違われたようです。現在では、数々の小説が書籍化されている住野よるさんですが執筆活動は中学3年生の頃から始めています。その後、翌年から毎年賞に応募していき大学生の頃にはプロを目指しています。
賞に応募する中で、自身の作風を改めて見直し書き上げた「君の膵臓をたべたい」で作家デビューすることになります。小説投稿サイトに作者が投稿していなければ作家デビューはしていないかもしれない。そう考えると住野よるさんの思い入れが強い作品なのがよく分かります。人一倍思い入れがあるためだけでなく、映画では表現されなかった部分もあるので原作も読んで欲しい発言をTwitterでしています。
君の膵臓をたべたいの原作小説のあらすじをラストまでネタバレ解説!
共病文庫
ここから原作小説「君の膵臓をたべたい」のあらすじでネタバレになります。この「共病文庫」の後半は、桜良の書いた全文を知ってもらえるのが原作の小説だけだと、作者である住野よるさんがTwitterで発言しています。映画では途中で終わる「共病文庫」の遺言ですが、原作では最後のページに桜良の遺言が描かれており、手紙は最後のページを引用したものとなっています。詳しくあらすじを紹介していきます。
「君の膵臓をたべたい」の主人公である「僕」志賀春樹は病院で偶然拾った文庫本を興味本位で覗いてしまいます。僕はその文庫本を覗いてしまったことによりクラスメイトの山内桜良の秘密を彼女の家族以外で唯一知ることになってしまいます。文庫本に書かれていたのは「共病文庫」というタイトルで綴られた彼女の日記帳で膵臓の病気を患っていることと余命があまり長くないことが書かれていました。
彼女の秘密を知ってしまった僕は、彼女が死ぬまでにやりたいことを人助けとして付き合うことになってしまいます。名前のない僕と日常のない彼女は関わっていくうちにお互いを尊重しあいながら徐々に距離を縮めていくことになります。桜良に誘われたら遊びに出掛けるという日常が続いていったある日、桜良は残り僅かな余命を全うすることなく通り魔事件に巻き込まれてしまい亡くなってしまいます。
桜良と志賀春樹が出会うきっかけとなって物語の重要な役割を果たしている物がこの物語にはあります。それは共病文庫といって桜良の日常生活と死ぬまでにやりたい事リストが書き綴られている日記帳です。桜良が病気と余命を宣告されてから書き始められたのがこの日記帳の始まりです。日記帳のタイトルが闘病ではなく共病という言葉で書かれているのには理由があってこの病気と一緒に生きていくという意味が込められています。
君の膵臓をたべたいの原作と映画の違いとは?
仲良くなった僕と恭子
映画「君の膵臓をたべたい」は教師になった大人の僕「志賀春樹」が学生時代を回想するという感じで、現在と過去の2つの時間軸が交差していく作品になっています。それに対して原作小説の「君の膵臓をたべたい」では。学生時代が中心の現在進行形となっていて大人になった僕「志賀春樹」が過去を回想するシーンがありません。
時間軸がある12年後の現在を描いているのは映画だけとなっていて、主人公の僕「志賀春樹」は高校の国語教師になっており、桜良の中学時代からの親友である恭子は結婚式を間近に控えた花屋さんとなっています。映画でも原作でも志賀春樹から恭子に桜良の病気について伝えられています。原作と違い映画「君の膵臓をたべたい」では、桜良が亡くなってから12年後に図書室で星の王子さまに挟まっている桜良の遺書をみつけます。
そのため恭子が桜良の病気を知ったのは12年後の恭子の結婚式の時です。それに対して原作小説の「君の膵臓をたべたい」では映画と違い「共病文庫」の最後のページに桜良の遺書が書かれているため、恭子が桜良の病気を知るのは原作の方が映画に比べて断然早いです。原作でも映画でも、桜良は恭子と志賀春樹が友達になることを望んでいます。
しかし恭子は、桜良の仲良し相手である志賀春樹のことを快く思っていなかったため2人が仲良くなるのは原作でも映画でも桜良が亡くなってからとなってしまいました。原作でも映画でも恭子が桜良の病気を知った時に志賀春樹から友達になってくださいと告げられています。映画では、その場で友達になりますが原作では映画と違い、そこから1年かかって友達になっていきます。
星の王子さま
原作にも映画にも「星の王子さま」は登場してきます。映画では、冒頭シーンで「星の王子さま」を題材にした国語の授業をしていたり、過去の回想シーンでは桜良が志賀春樹に「星の王子さま」の本を貸したりしています。しかし原作では映画と違い、家に呼ぶための口実で桜良が志賀春樹にこの本を貸します。映画では桜良の元彼である学級委員長が星の王子さまの本を盗みますが原作では映画とは違い本のしおりが盗まれます。
「星の王子さま」は、映画では最後の重要なシーンでも必要となる重要なものとなっています。12年後に図書室で「星の王子さま」に挟まっている桜良の遺書という部分です。実は原作を書いた「君の膵臓をたべたい」の作風は「星の王子さま」の作風と似ています。あらすじを伝える際に僕という一人称だけでなく志賀春樹という名前で伝えていますが実際は最後まで「僕」です。
「星の王子さま」は「ぼく」で統一されて僕という目線があることで読者が、あたかも作品の中で存在している錯覚に囚われるのではないでしょうか。原作の「君の膵臓をたべたい」も似たような技法で作品の中に読者がいるかのように錯覚出来ていたと考えられます。「君の膵臓をたべたい」の原作小説や映画を見る前に「星の王子さま」を読むのも良いのではないでしょうか。
君の膵臓をたべたいの実写映画のメインキャストを紹介!
北村匠海/高校時代の志賀春樹役
主人公の僕「志賀春樹」は読書好きの図書委員でクラスいち地味な少年です。盲腸の術後に訪れた病院で偶然拾った共病文庫をきっかけに山内桜良と出会い彼女の家族以外知らない病気のことを唯一知る存在となります。桜良にとって唯一日常をくれる存在となった僕「志賀春樹」は桜良の死ぬまでにやりたいことを手伝わされます。桜良と急接近することになり、桜良との関係が周囲に噂されていきます。
出典: https://thetv.jp
友人や恋人など人との関わり合いを必要としていなく常に人間関係を自己完結していた僕「志賀春樹」でしたが桜良と出会ったことにより人と関わり合う努力を始めます。そんな志賀春樹を演じるのはスターダストプロモーション所属の北村匠海さんです。まだ20歳という若さですが、俳優、歌手、モデルや音楽ユニット「DISH//」のリーダーを務めたりマルチで活躍している彼は、小学生時代にスカウトされ芸能界入りをしています。
出典: https://thetv.jp
憧れの俳優は小栗旬さんで「TAJOMARU」では、小栗さんが演じた役の少年役を演じて「君の膵臓をたべたい」でも小栗さんが演じた役の少年時代として演じています。憧れがある俳優さんなので、どこか似た雰囲気が出るのでしょうか。違和感なく作品を最後まで観れます。また「君の膵臓をたべたい」では数々の新人賞を受賞しています。これからが楽しみな俳優さんです。
浜辺美波/山内桜良役
ヒロインの山内桜良は主人公の僕「志賀春樹」と同じクラスメイトですが僕と違い人気者です。いつも明るくて元気で表情豊かな彼女ですが実は膵臓に重い病気を患っており余命は1年持つかどうかと宣告されています。病院で自分が書いている共病文庫を偶然「志賀春樹」に見られてしまい病気のことがバレてしまいますが、それでも明るく笑顔で振舞います。
その後「志賀春樹」と同じ図書委員に立候補して死ぬまでにやりたいことを「志賀春樹」に手伝ってもらいます。自分の病気のせいで周りの人達の日常が壊れるのは嫌と思っていた山内桜良は「志賀春樹」と家族以外には最後まで病気を打ち明けませんでした。そんなヒロイン山内桜良を演じるのは東宝芸能所属の若手女優、浜辺美波さんです。
浜辺美波さんは2011年の東宝シンデレラオーディションに応募し見事ニュージェネレーション賞を受賞されて芸能界入りされています。現在18歳の彼女ですがSNSが苦手で以前開設ブログを2年ほど更新していなかったため現在はマネージャーと2人体制で更新しているそうです。「君の膵臓をたべたい」では日本アカデミー賞新人俳優賞など数々の賞を受賞されています。こちらも、これからが楽しみな女優さんです。
大友花恋/高校時代の滝本恭子役
滝本恭子は、ヒロインである山内桜良の中学時代からの親友です。桜良は、恭子と僕「志賀春樹」が仲良くなることを望んでいましたが恭子は気が強く桜良の病気を知らないため桜良と急接近した僕「志賀春樹」のことを嫌っています。しかし桜良が亡くなった直後、僕にとって初めての友達となります。恭子を演じたのは、大友恋花さんです。
雑誌の読者モデルとなったのをきっかけに現在所属している研音事務所のオーディションを小学6年の時に母親の協力を得て受けて合格し芸能界入りをしています。今では、モデル以外に女優として数々のドラマに出演しています。ブログは優秀賞をもらったりインスタでは#ハナコイ図書室でオススメの本を紹介するほどの読書家で、浜辺美波さんとは違い上手にSNSを利用している今どきの女優さんです。
小栗旬/現在の志賀春樹役
原作では登場しない「志賀春樹」ですが、実写版では国語教師として登場しています。原作では登場しないため、あらすじにも原作にはない12年後の世界が描かれていて高校時代のエピソードは過去として紹介されているという説明で、小栗旬が演じる主人公の話はありません。実写版が気になって、公式のあらすじを見たとしても本作を観る以外大人になった「志賀春樹」のことは分からないかもしれません。
この大人になった「志賀春樹」を演じたのは小栗旬さんです。ドラマでは「ごくせん」「花より男子」「花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~」ほか、映画では「君の膵臓をたべたい」「銀魂」シリーズなど日本を代表する作品には必ずと言っていいほど出演されている俳優さんです。私生活では、モデルで女優の山田優さんと結婚しており2児の父親でイクメンだと噂されています。
北川景子/現在の滝本恭子役
出典: https://ciatr.jp
こちらも原作では登場しない人物となっていますが、映画では花屋さんに働いています。原作では、すぐに桜良からの遺言書を目にしますが映画では12年後の志賀春樹と滝本恭子が手にします。公式のあらすじでは、大人になった「志賀春樹」と同じく大人になった「滝本恭子」のことは描かれてないので気になる方は本作を観るしかない形になっています。
大人になった滝本恭子を演じるのは、女優の北川景子さんです。「役によってカメレオンのように変わっていけるようになりたい。どんな役でも自分自身とは切り離して演じるというのが理想」と語っているくらいストイックに挑戦されている女優さんです。また私生活ではロックバンドBREAKERZのボーカルDAIGOさんと結婚されています。幸せオーラ全開の北川景子さんのラブラブぶりは、みんなを幸せにしています。
君の膵臓をたべたいの原作と映画の違いまとめ!
「君の膵臓をたべたい」は原作と実写版では12年後があるということで時間軸が違うものとなっています。また遺言書の桜良の気持ちが細かく描かれてるのは原作だと作家の住野よるさんが言われています。この作品は、あらすじだけで内容が話の流れが分かるものではないようです。原作と実写版を1つずつ別のものだと考え観るのが、この作品の奥深さを知れるのではないでしょうか。