君の膵臓をたべたいのタイトルの意味は?終盤で明かされる内容・理由を解説

「君の膵臓をたべたい」と言うタイトルは言葉通りの意味だとシュールで、どうしてこんなタイトルにしたのか疑問に感じます。タイトルの意味は何なのだろうだろうと思いながら物語は進んでいき、終盤に入ってやっと「君の膵臓をたべたい」と言うタイトルに込められた本当の意味が判明するのです。シュールさとは程遠い、暖かく深い愛がこもった言葉だと気づかされます。この記事ではこのタイトルの意味を、ネタバレ含めて解説しますので是非ご覧ください。

君の膵臓をたべたいのタイトルの意味は?終盤で明かされる内容・理由を解説のイメージ

目次

  1. 君の膵臓をたべたいのタイトルの意味を徹底調査!
  2. 君の膵臓をたべたいとは?
  3. 君の膵臓をたべたいの終盤の内容を紹介!
  4. 君の膵臓をたべたいのタイトルの意味は?
  5. 君の膵臓をたべたいの感想を紹介!
  6. 君の膵臓をたべたいのタイトルの意味まとめ!

君の膵臓をたべたいのタイトルの意味を徹底調査!

青春小説にしか見えないこの清楚な表紙と衝撃的なタイトルにギャップがありすぎる「君の膵臓をたべたい」と言う作品。これがどういう作品なのか興味のある方に向けて、前半ではこの作品の経緯やあらすじや、見どころ等を解説します。後半ではネタバレも含めて、このタイトルの意味について知りたい方に向けて徹底的に調査し解説します。是非、最後までお付き合いください。

劇場アニメ「君の膵臓をたべたい」公式サイト 2018年9月1日(土)全国ロードショー!

君の膵臓をたべたいとは?

君の膵臓をたべたいが出版されるまでの経緯

「君の膵臓になりたい」とは原作者である住野よるが、2015年に小説投稿サイト「小説家になろう」に投稿したところ、ライトノベル作家・伊藤きくの目に留まり、双葉社に紹介してくれて出版に至ったそうです。小説の内容もドラマティックですが、作者がである住野よるが小説家デビューするまでの経緯も相当ドラマティックです!

君の膵臓をたべたいの作者について解説

この作者である「住野よる」が小説家になった経緯などを解説します。彼は高校時代から執筆活動を開始しました。最初はこの「君の膵臓をたべたい」を電撃小説大賞に応募したのですが、一次選考で落選。その反省を踏まえて書き直した同作品を応募したかったのですが、規定文字数以内に収められず投稿できませんでした。他の賞にもいくつか応募したものの不採用。

それだけ何度も落選した作品でしたが、住野よるはどうしてもこの「君の膵臓をたべたい」と言う作品だけは世に出したいと思い、小説投稿サイト「小説家になろう」に投稿します。それがライトノベル作家の目に留まり最終的に双葉社から書籍化が決定したのです。その後は『また、同じ夢を見ていた』、『よるのばけもの』、『か「」く「」し「」ご「」と「』、『青くて痛くて脆い』などが出版されています。

作品の内容や雰囲気から「君の膵臓をたべたい」の作者は女性だと思ってる人が多いようですが、実際は20代男性です!過去、Twitterで作者がそう明かしていたそうです。残念な事に現在はそのアカウントが削除されています。2015年に小説が出版され、翌2016年にはベストセラーとなり、さらに本屋大賞2位を受賞!現在、累計発行部数はなんと260万部を超えています!

君の膵臓をたべたいが漫画化されていた!

2015年に発行され大ヒットした小説「君の膵臓をたべたい」は、漫画家である桐原いづみによって2016年10月から漫画化されました。漫画は上下2巻で、Amazonのレビューを読むと評判も良いです。読者の方のブログを読むと「原作と漫画のギャップがほとんどない」と絶賛してます。原作では「僕」とヒロイン2人で行った旅行先はヒントしかなかったのに対し、漫画版では背景の描写でネタバレしているのでファンは大喜びです!

この作品の凄まじい人気に乗じて、2017年にはとうとう実写映画化しました。浜辺美波、北村匠海、北川景子、小栗旬と、そうそうたるメンバーが出演!これによって「君の膵臓をたべたい」と言う作品への期待は更に高まり、映画も大ヒットしました!

劇場アニメ映画化についての詳細

刊行から3年も経過しているにも関わらず「君の膵臓をたべたい」の人気は広がり続けています。そんな中、2018年9月、満を期して劇場アニメ映画が全国で公開される事になりました。そこで気になる配役を解説します。

主人公「僕」を演じるのは最近注目の俳優・高杉真宇。彼は今年、第72回毎日映画コンクールスポニチグランプリで新人賞を受賞したほどの実力派です。ヒロインの山内桜良の役は、若手人気声優のLynnが担当します。彼女は数々のテレビアニメの吹替で活躍してます。桜良の母は、今やベテラン女優となった和久井映見が演じます。こんな素晴らしい配役だったら、アニメ版も期待できそうです!

ネタバレ「君の膵臓をたべたい」あらすじ

ネタバレになりますが「君の膵臓をたべたい」のあらすじを解説します。ネタバレでも大丈夫な方、どうぞお読みください。主人公である男子高校生「僕」が病院で偶然拾った「共病文庫」と言う文庫本には、クラスメートである山内桜良の日記が綴られていました。

そこには彼女が膵臓の病気で余命いくばくもない事、身内以外には病気や余命の事は秘密である事などが書かれており、「僕」は彼女とその秘密を共有する事になりました。彼女の作った「山内桜良の死ぬ前にやりたいリスト」に付き合わされ「僕」は振り回されるようになります。

「僕」と彼女は次第に距離を縮めていきます。人付き合いに閉鎖的だった「僕」は、彼女の影響を受けて、天真爛漫な山内桜良のように「人を愛せる人間、人を認める人間になる事」を決意しました。山内桜良の方でも、それまでは誰も寄せ付けなかった「僕」が自分だけには心を開き必要としてくれる事に喜びを感じるようになります。地味な男子高校生「僕」と明るく人気者の「山内桜良」の深くて切ないラブストーリー。

「僕」とヒロイン山内桜良の関係性

このタイトルの意味を理解する為に2人の関係性を解説します。ネタバレを含みます。主人公である「僕」は他人に無関心で友達もなく本に没頭するような人物でいつも冷静で大人びています。山内桜良は明るく素直で天真爛漫、クラスの人気者です。「僕」とは真逆な性格。余命が短い重篤な病気でありながら「僕」から本当に死ぬのか?と聞かれて「うん、死ぬよ」と満面の笑顔で答えるような底抜けの陽気さを発揮します。

それまでは全く交流のなかった2人ですが、偶然「僕」が彼女の病気を余命を知ってしまった事で秘密を共有する事になります。付き合っていく中で、全く正反対の2人はお互いに自分が持ってない部分を見つけ、尊敬の気持ちを抱きます。次第に惹かれあっていき、やがてお互いにかけがえのない存在になります。そんな「僕」と彼女の、心が移ろいゆく様子が生き生きと描かれてます。

Thumb君の膵臓をたべたいのあらすじネタバレ!感動の結末・感想と疑問点を考察 | 大人のためのエンターテイメントメディアBiBi[ビビ]

君の膵臓をたべたいの終盤の内容を紹介!

ネタバレ注意!感動のラストを紹介

完全にネタバレになりますが、この作品のクライマックスとも言える終盤の内容を紹介します。「君の膵臓をたべたい」と言うタイトルの意味を知る上で、終盤がとても重要になってきます。膵臓を患っており余命1年のヒロイン山内桜良は検査の為に再度入院しました。不安な気持ちになった「僕」は彼女に「長生きして欲しい」と伝えると、彼女はとても幸せそうな顔をします。退院後は2人でデートで海に行く約束をしました。

「僕」はカフェで彼女を待っていますがなかなか来ません。待ってる間に彼女とメールのやり取りをします。最後の一文に「僕」のある気持ちを込めて彼女に「君の膵臓をたべたい」とメールしました。ですが彼女からの返信はなく、とうとうその日彼女はカフェに現れませんでした。後になって彼女が通り魔に刺され病院に搬送され亡くなった事をニュースで知ります。

ショックを受けた「僕」は10日間も部屋に引きこもり葬式にも出ませんでした。そんな中どうしても「共病文庫」が気になり、とうとう勇気を出して彼女の自宅を訪れます。彼女の母親に「共病文庫」を見せて欲しいとお願いすると、母親は泣きながら「共病文庫」を「僕」に手渡しました。彼女は「僕」にこの文庫が渡るように言い残していたのです。

その「共病文庫」には彼女が「僕」と出会ってからの彼女の本音が書かれていました。彼女が自分にはない部分を持った「僕」に対して抱いた憧れや愛情が描かれ切々と訴えかけてきます。彼女は誰も必要としなかった「僕」が自分だけ心を開いてくれた事に喜びを感じていました。けれど核心な部分は書かれていませんでした。下記に重要なネタバレ部分を記載します。

後日、山内桜良の親友に指摘されて、今まで気付いていなかった「共病文庫」の後ろの方にある遺書の下書きに目を通します。遺族や友人への遺書の中に「僕」へのメッセージがありました。『君は本当に凄い人。君の爪の垢でも煎じて飲みたい、なんてありふれた言葉じゃ駄目だ。私と君の関係はどこにでもある言葉で表すのは勿体ない。私はやっぱり、君の膵臓をたべたい』と言う内容だったのです。

君の膵臓をたべたいのタイトルの意味は?

「君の膵臓をたべたい」は3回登場した

タイトルの意味を探るには、どこでこの言葉が出てくるのか知る必要があります。「君の膵臓をたべたい」というシュールとも言える衝撃的な言葉が、作品中のどこにどのようにして出てくるのか解説します。ここでもネタバレ含みますが、実は冒頭で2回、作品の後半部分1回、合計たった3回だけなのです!

まず最初に出てくるのは冒頭シーンです。図書室で本を整理していた「僕」に、山内桜良は「君の膵臓をたべたい」と声をかけます。奇妙な言葉に「僕」は戸惑います。彼女はそんな彼に「昔の人は悪いところがあると、ほかの動物のその部分を食べたそうだ」と説明します。彼女は膵臓を患っているので、「僕」の膵臓をたべたいと軽口を叩いたのでしょう。

そして2回目です。山内桜良の葬式には行かず「僕」は部屋に引きこもっていました。そして自分が彼女に最後に送ったメールを見ています。そのメールには「君の膵臓をたべたい」と書いてあるのです。通り魔に刺され命を落とした彼女がそのメールを読んだかどうかこの時点では分かっていませんが、後に彼女の携帯を見せて貰いメールを読んだ事が判明します。

そして3回目に出てくるのは作品の後半部分です。山内桜良が亡くなった後「僕」が彼女の母親から預かった「共病文庫」を読んでいると、最後のページに遺書が下書きされていました。その中に、彼女の「僕」に向けた言葉があり、最後に「君の膵臓をたべたい」と書かれていました。

タイトルの意味を解説

「昔の人はどこか悪いところがあると、ほかの動物のその部分を食べていた」と言う話をテレビで見た彼女は、「僕」に向かって「君の膵臓をたべたい」と言いました。この時は膵臓を患ってる彼女が、「僕」の膵臓を食べて病気を治したいと言う意味だと彼女は「僕」に説明します。

そして彼女が生前に書き残した遺書には「私は君の魅力に気付いてた。君の垢でも煎じて飲みたい。こんなありふれた言葉じゃダメ。私と君の関係を表す言葉じゃ勿体ない。君の膵臓をたべたい」と言う内容が書いてありました。

一方、「僕」が彼女の遺書を読む前、彼女と待ち合わせしていたカフェで最後に送ったメールが「僕は本当は君になりたかった。君のように人に認められ認める人間に、人を愛し愛される人間になりたい。(ここで「君の垢を煎じて飲みたい」と打ち込んで消します)君の膵臓をたべたい」と言う内容だったのです。

偶然にもお互いが相手に贈った言葉を知らないまま、ほとんど同じ事を考えて同じ意味の文章を綴ったのです。友達とか恋人と言うありふれた言葉では言い表せなかった2人の関係にぴったりの言葉はなかなか見つかりません。お互いが「相手になってしまいたい」と思えるほどお互いを認め合い、憧れ尊敬しあっていました。

キーワード「君の垢を煎じて飲みたい」の意味

「君の垢を煎じて飲みたい」がキーワードになっています。これは「優秀な人に少しでも似ようとしてその人の爪の垢のように極わずかで汚いものであっても煎じて飲む」という例え。煎じるとは薬草などを煮てその成分を抽出することで優秀な人の爪の垢には薬効があるのではないかという意味です。母親が不詳の息子に優秀な男の子A君のようになって欲しいと思った時に「お前にA君の爪の垢でも煎じて飲ませたい」と言う風に使えます。

君の膵臓をたべたいの感想を紹介!

命や生き方や人との関わりを教えてくれる作品

この劇場アニメ版の映画を観た男子中学生がTwitterに投稿ました。「生きることを教えてくれる。命のことを教えてくれる。人との関わることによって人生が変わることを教えてくれる」と感動して映画を観ながら号泣した彼の気持ちが綴られてます、小説を読んでいない人にも是非見て欲しいと絶賛してます。

小説の感想「涙が出るくらい良かった」

映画を観た後に小説を読んだ方の感想です。映画は決められた時間枠に収めるので、原作である小説は違った良さがあります。最後は悲しすぎるけれど、そこがこの作品で最も重要なところです。

2016年に小説を読んだ方の感想で、本屋大賞が2位だった事を残念がってます。切なさと温かさが残る作品で登場人物の心理描写や関係性を見事に文章で表現されてると絶賛。タイトルの意味が分かった瞬間に驚いてます。

アニメ版は実写の百倍良い!

「君の膵臓をたべたい」の実写映画も観た方の、劇場アニメ版を観た時の感想です。実写の百倍も良かったと褒めちぎってます。原作にはないオリジナルのシーンもあって面白かったと、感動してTwitterに投稿しています。観る人によって別々の感想を持ちそうな映画だと言ってます。

実写版より小説に近い

こちらも実写版映画も観た方のアニメ版映画の方の感想です。実写版より小説に近く大事な人が恋しくなる映画。「共病文庫」の中身すべてが見られるのは、原作の小説の中だけです。全体的にsumikaの曲が良かったと言う感想が多いです。

とにかく泣ける映画「キミスイ」

こちらは小説を読まず実写版も見ていない方のTwitterへの投稿です。劇場アニメ版を見て、予想を上回って凄く泣いたそうです。小説を読まなくても十分に楽しめ感動できる作品なのは間違いありません。本当に、観ないと損です!

家族で観に行った方が投稿したTwitterです。入場特典には住野よるの小説「父と追憶の誰かに」が貰えます。劇場アニメ版は小説に忠実で、アニメならではの表現があって良かったそうです。

君の膵臓をたべたいのタイトルの意味まとめ!

意味は2つあった

ここまで散々ネタバレを含めて物語を解説してきました。一度耳にしたら絶対に忘れられない「君の膵臓をたべたい」と言うタイトルの意味をまとめたので是非ご覧ください!実はこのキーフレーズが出てくる3回の内、1回目の意味と、2回目と3回目の意味が異なります。それは一体どういう事でしょうか?

冒頭の図書館で彼女が「僕」に放った「君の膵臓をたべたい」と言う衝撃的な言葉の意味。それは「昔の人がそうしていたように、私は膵臓が病気なのであなたの膵臓を食べて治したい」と言う軽口でした。

そして彼女が生前残した遺書にある「君の膵臓をたべたい」に込められた意味と、「僕」が彼女が亡くなる寸前に送ったメールの「君の膵臓をたべたい」に込められた意味は偶然にも同じだったのです!

お互いが自分にない魅力に気付き惹かれ、尊敬しあうようになりました。お互いに憧れるあまり、お互いが「あなたになりたい」と思うようになります。「爪の垢を煎じて飲みたい」と思ったのはその心情の現れです。でもその言葉ではありふれていて嫌なので、もっと2人だけの2人にぴったりな言葉を探します。

それが「君の膵臓をたべたい」と言う言葉でした。「君の膵臓をたべたい」は「君になりたい。そのくらい君に憧れてる、尊敬してる」と言う、一風変わった2人だけにしか通じない特別な意味を持った愛情表現だったのです。他の人には通じない2人だけの秘密の言葉を使いたかった彼らの気持ちが込められています。「君の膵臓をたべたい」は「君になりたいくらい凄く愛してる」と言う暗号でもあった訳です。

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