グリーンマイルのあらすじ・結末をネタバレ!出演キャストとともに解説

グリーンマイルは、1999年に公開された映画だ。スティーブン・キング原作で、「ウォーキング・デッド」「ショーシャンクの空に」のフランク・ダラボン監督によって映像化された。この記事ではあらすじを踏まえて紹介していく。グリーンマイルはある死刑囚と看守達との交流の物語を描くヒューマンドラマである。物語の中では死刑囚、ジョン・コーフィの純粋さ、ポール・エッジコムの誠実さが大きな感動を呼んだ。名作映画と呼ばれる本作のネタバレ解説もあるので、あらすじを読む際は注意して欲しい。

グリーンマイルのあらすじ・結末をネタバレ!出演キャストとともに解説のイメージ

目次

  1. グリーンマイルのあらすじは?キャストや結末も徹底解説!
  2. グリーンマイルとは?
  3. グリーンマイルのあらすじをネタバレ解説!
  4. グリーンマイルのキャストをネタバレ解説!
  5. グリーンマイルの結末をネタバレ解説!
  6. グリーンマイルのトリビア3選!
  7. グリーンマイルのあらすじや結末をネタバレしてみた

グリーンマイルのあらすじは?キャストや結末も徹底解説!

映画グリーマイルのあらすじは、とある老人ホームからはじまる。廊下を歩くのがポール・エッジコム老人だ。活発でよく話し、散歩しに外出してはホームの職員に小言を言われている。一度の散歩で丘の上まで向かうほど元気な老人である。ある時、ホームの皆とTVを観る時間の際、チャンネルに映った白黒映画の「トップ・ハット」を目にした時、彼は急に目頭を抑えて泣き出してしまう。

あらすじをネタバレ解説!物語の始まりは雨の降る窓際

心配する友達のエレインを前に「時々、遠い過去の記憶が何の前触れもなく蘇ってくるんだ。困ったもんだ。」と語るポール老人。あの映画のせいかと訊ねるエレインに対し、彼は自分が死刑囚棟の看守主任で、処刑の指揮を指揮を執っていたことを話し始める。当時彼ら看守の間では「ラストマイル」と呼ばれる死刑囚棟を「グリーンマイル」と呼んでいた。床が褪せた緑色をしていたからだ。電気椅子を「オールドスパーキー」と呼んだ。

1935年、世界大恐慌の年、ポールは生涯最悪の尿路感染症を患っており、ジョン・コーフィと双子の女の子が死んだ年でもあると語り出す。こうして雨の降る窓際のテーブルで二人きり、長い人生を生きてきた老人の昔話が始まったのだった。

グリーンマイル : 作品情報 - 映画.com

グリーンマイルとは?

作中でも語られているが、グリーンマイルとは死刑台に続く道のことを指している。普通は「ラストマイル」と読んでいる死刑囚棟の床が色あせたグリーンであることから看守たちにそう呼ばれた。処刑装置である電気椅子も「オールド・スパーキー」と呼んでいることから、看守たちにとっても処刑は重たい意味を持っていて、それに押しつぶされないよう、ユーモアを交えて少しでも柔らかく受け取ろうとする努力が伺える。

ポールも死刑囚棟では病院の集中治療室と同じように振る舞いなさい、と説明しているあたり、死を目前にした囚人たちへの配慮が感じられる。看守たちの間でそう呼ぶことで、囚人達を余計に脅かしたくないという気遣いもあったのかもしれない。「逃れられない死」をそのまま受け入れられるほど、人間は強くないのだ。

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グリーンマイルのあらすじをネタバレ解説!

この章では映画グリーンマイルのあらすじを序盤から終盤まで全体を通して紹介している。物語内の囚人と看守とどのような交流があったのか、彼らの美しい交流をあらすじを追うことで再確認して欲しい。

序盤のあらすじをネタバレ解説!死刑囚棟にやってきた純粋な大男

1935年、大恐慌時代の最中、死刑囚棟Eブロックに一人の死刑囚が移送されてくる。移送トラックが後方に大きく傾くほどの大男であった。ジョン・コーフィである。ポールは尿路感染症を患っており、体の調子はよくないが、新人がいるからと気丈に振る舞った。やがてパーシーの「死人が歩いてくるぞ」の喚き声とともに2m以上ある大男が独房へやってきた。

傍若無人な振る舞いのパーシーを遮ったポールだったが、笑われた腹いせに警棒で囚人デルの指を折ってしまう。自己紹介を終えた彼らに、不安な表情をしたジョンが「夜中は明かりが点いているのですか?」と訊ねた。暗闇にいると時々怖くなるらしい。笑いを堪える看守達であった。

ポールが握手を求めるジョンに応じ、怪訝な顔で去ろうとすると、まるで疑問が伝わったかのように「どうしようもなかったんだ、何とか元に戻そうとしたが、手遅れだった。」と話した。

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序盤のあらすじをネタバレ解説!血も凍りつく罪状

少し間抜けで純粋さが残る囚人に、「なぜあんな奴が死刑囚に?」と看守達は疑問だった。しかし、看守仲間のハリーから渡された法廷記録を呼んだポールは事件の顛末を想像して戦慄する。罪状は双子の幼い女の子の強姦殺人であった。当時、血まみれの幼い双子を抱え大泣きしていたのがジョン・コーフィであったのいうのだ。「どうしようもなかった。何とか元に戻そうとしたが、手遅れだった。」と話したという。

父親は泣きながら殴りかかり、保安官は疑いの余地なく彼を逮捕する。そこまでの顛末を読み進めたところで、所長のハルがポールに声を掛けた。今収監されている囚人の一人の処刑通知書を渡しにきたのだ。それと同時にパーシーが州知事の甥っ子であり、Eブロックを追い出したことを根に持っていることを告げた。ポールはこのままパーシーを放っておくと大変なことになることを告げ、ハルは、辛抱してくれと頼むのだった。

パーシーは精神病院の事務職へ転属願いを出しているようだった。だが強力なコネがあるにも関わらず、なぜか移動しようとしていないのは、奴は死刑が見たいからだ、とポールは受け取った。そして、ハルの妻であるメリンダの病気も重く、検査待ちだということも同時に知らされたのだった。

グリーンマイル序盤のあらすじをネタバレ解説!小さな来客

ポールは悩んでいた。ハルとメリンダの事、新しい死刑囚の事、新人看守の事、自分の病気の事。そんな折、近く使われることになる処刑装置を掃除するポールとディーンに、ブルータスが声を掛けた。ネズミが一匹入り込んだというのだ。どうやら拘禁室に住み着いているらしい。看守達は拘禁室の大掃除をするが、ネズミは出てこなかった。

もう出てこないと思われていたネズミだが、次の日の昼、再び姿を表した。しかし、居合わせたパーシーがネズミを捕まえようと大騒ぎを起こす。拘禁室に入り込んだネズミを見つけられなかった彼にポールは「ここではみんな怯えている。病院の集中治療室のように行動するんだ。」と注意するが、パーシーは「ここは溺れたネズミが浮いている糞溜めだ。」と返す。摑みかかるブルータルにパーシーはコネを使って脅しをかけるのだった。

グリーンマイル序盤のあらすじをネタバレ解説!処刑のリハーサル

処刑の期日が決まった囚人のため、看守達は処刑までのリハーサルを開始した。監房から出てグリーンマイルを歩き、跪いて神に祈る。「オールドスパーキー」に座って革ベルトと足もとの留め金をする。これで電気が通じるようになる。第1スイッチで電源を入れ、処刑前に宣言。最後に残す言葉を聞き、黒い頭巾を被り、スポンジを水に濡らした後、剃りあげた頭頂に乗せてキャップを被せ、ネジを閉めたら準備完了だ。

電源入力担当のジャックはパーシーにスポンジを水に濡らすことで、脳に直接電流が流れるようにするためだと説明した。そして、州法にしたがって死に至るまで電流を流し続けると宣言した後、第2スイッチを入れる。その模様をあのネズミが見ていたのだった。

グリーンマイル序盤のあらすじをネタバレ解説!処刑当日

頭を剃りあげた囚人アレンは「心から悔いれば、一番幸せだった時代に戻って永遠に暮らすことができるだろうか。」とポールに問う。それが天国か?という質問にポールは「少なくとも私はそう信じている。」と答え、「大丈夫だ、勇気を出せ。」とアレンを励ますのだった。そして宣言通り州法に従い、看守達は絶命するまで彼に電流を流し続けたのだった。

処刑を終えたアレンに対し、軽率な行動をとるパーシーをブルータスが叱りつけ、処置室へ向かうトンネルに向かった後、早く精神病棟へ行ってしまえ、というポールに対し、パーシーは、処刑を経験させて欲しい。そうすればここを辞める、と持ちかける。あきれるポールだったが、断るならコネを使ってずっと看守でい続けるというのだ。

グリーンマイル中盤のあらすじをネタバレ解説!ネズミと囚人コンビ結成

ジョン・コーフィが怯えて震えていたある時、独房から妙な笑い声が聞こえてくる。囚人のデルがあの迷い込んだネズミと仲良く笑っていたのだった。驚くことにデルはそのネズミを「Mr.ジングルス」と名付け、芸まで仕込んでいたのだ。ひととき和やかになる看守達とジョン。そこへパーシーがやってくる。彼はデルとMr.ジングルスを蔑むことはせず、住まいは葉巻の箱がいい、とだけ言い残して去って行ったのだった。

グリーンマイル中盤のあらすじをネタバレ解説!新しい囚人

刑務所長のハルに呼び出されたポールは新しい囚人が到着する予定を聞く。ウィリアム・ウォートンだ。数年の間あちこちを流れ歩き、問題を起こしてきた奴だ。そして、強盗殺人を犯し逮捕された。殺した3名のうち1人は妊婦だった。そして、署長ハルの妻メリンダの脳にレモン大の腫瘍があり、余命いくばくもないことも同時に告げられたのだった。

その夜、ポールの感染症も小用の後激痛で倒れこむほどに症状が悪化していた。次の日、ウィリアム・ウォートンを収監するため、看守達は精神病院へ向かった。ウィリアムは薬を打たれ、心神喪失状態とみられたため、看守達も油断していたが、突然手錠で看守ディーンを後ろから羽交い締めにした。とっさのことで全員で掴みかかったが、パーシーだけは身動きが取れず、ブルータスの活躍で鎮圧された。

グリーンマイル中盤のあらすじをネタバレ解説!奇跡の瞬間

全員で掴みかかった際、股間を強打されたポールは激痛に見舞われていた。なんとか指示を出し、彼はグリーンマイルへ倒れ込んだ。突然ジョン・コーフィから「ボス、今すぐここへ来て欲しい。話があるんだ。」と声がかかる。何とか立ち上がったポールが格子の前に立つと、突然ポールを掴んで引き寄せ、股間へ手を当てた。デルが声をあげたが、誰も来ることはなかった。

ジョンはしばらくポールの股間から手を離さなかったが、その間独房のライトが光り、弾け飛んだ。手を話したジョンはベッドに腰掛け、ポールはその場にへたり込んだ。少し咳き込んだジョンが上に向かって何か吐き出したのをポールは見たのだ。独房の光に浮かび上がった何かは羽虫のように見えた。何をしたのか、と訊ねるポールに「治した」と答え、「全てを元どおりにした。」とさらに続けた。

グリーンマイル中盤のあらすじをネタバレ解説!本当に悪人なのか

疲れた様子でベッドに横たわるジョンだったが、ポールは自分の病気が治っていることを確認し、彼の妻ととても喜んだ。そして、ジョンの担当弁護士であるバートの元へと向かったのだった。ポールはジョンが犯罪を犯すような人間には見えないと話を切り出した。バートは彼の過去がわからないこと、そして、彼の可愛がっていた犬が突然息子を襲って片目を失明させた例を出し、犬と黒人はいろんな点で似ている、と話した。

バートは突然犯罪を犯す人間もいると話し、彼を有罪だと主張した。善良に見える人間でも人を殺すことがある、彼には背を向けるなとポールに警告するのだった。

グリーンマイル中盤のあらすじをネタバレ解説!問題児

ポールは、彼の妻がジョンへのお礼の為、コーンブレッドを焼いたものを独房へ送った。ジョンはデルとMr.ジングルスに差し入れをするのだった。それを見ていたウィリアムはポールに対し唾を吐きつけ、悪態をついた。ウィリアムは自分が死刑になると決まってから、その状況を楽しんでいた。看守に小便を引っ掛けたり、口に含んだ食べ物を吐きかけたりし、その度に拘禁室へと連れて行かれたのだった。

グリーンマイル中盤のあらすじをネタバレ解説!連鎖する事件

ある時、デルとMr.ジングルスに公演の依頼が入った。州のお偉いさんにも芸をするネズミの話が届き、皆でぜひ見たいと言うのだ。デルは喜んで公演に向かう。その間、看守達は近づいた処刑執行の練習を行っていた。処刑を見たい一心のパーシーは一つのミス無く練習を終えるが、デルが公演から戻り、独房へ入ろうとした時に事件が起きた。ウィリアムが突然パーシーを羽交い締めにしたのだ。その驚きと恐怖で彼は失禁してしまった。

看守達に引き剥がされた後も、ショックで泣き出すパーシーに、長い間彼に虐げられて来たデルは彼を大いに笑うのだった。その後すぐにデルの処刑が近づき、Mr.ジングルスの引き取りさきを話し合っている時だった。弾みで廊下に飛び出したMr.ジングルスをパーシーは腹いせに踏み潰してしまう。デルは悲鳴をあげ、悲しんだ。パーシーが悪びれもせず去ったその時、ジョンが「まだ間に合う。」と手を伸ばしたのだった。

グリーンマイル中盤のあらすじをネタバレ解説!再び起きた奇跡

ジョンはMr.ジングルスを手で包むと、口を近づけて何かを吸う仕草をした。不思議なことに彼の指の間から光が漏れ出し、Mr.ジングルスがふたたび動き出したのだった。それをパーシーを除いた全ての看守が見届けた。口から何かを吐き出したジョンは「パーシーは悪いやつで、Mr.ジングルスは幸せに暮らすんだ。」と語った。ポールはあまりの振る舞いにパーシーに対し、処刑の指揮を終えたら直ぐに出て行くよう脅しかけたのだった。

グリーンマイル後半のあらすじをネタバレ解説!デルの処刑で起きたさらなる悲劇

デルの処刑当日はパーシーが処刑の指揮を執る日であった。手順は完璧だったパーシーだが、処刑直前のデルに対し看守達が言った慰めは嘘だといい、スポンジを濡らさずに第二スイッチを入れたのだった。電流は脳に直接流れず、デルの体全体を焼き尽くし、絶命するまで続いたのだった。その責任を問うブルータスや署長ハルに対し、パーシーは明日直ぐに転属願いを出すと話を通すポール。パーシーもそれ以上何も言えないのだった。

独房へ戻ると、ジョンが泣いていた。デルの苦しみを感じたと言うのだ。Mr.ジングルスはジョンを通してそれを感じ、もう二度と戻らないのだと言う。そして苦しみ終えた彼は運がいいと話し、ベッドに横になった。ポールも短く返事をして帰っていく。彼も疲れていたのだった。

グリーンマイル後半のあらすじをネタバレ解説!メリンダを救う作戦

署長のハルの妻、メリンダを救いたいと考えるポールは、看守達に相談を持ちかける。快諾はしなかったものの看守達も、協力することに。ウィリアムを薬で眠らせ、パーシーを拘禁室に閉じ込めた後、こっそりと刑務所を抜け出すのだ。計画は概ね思う通りに進行し、ジョン・コーフィはメリンダ夫人の元へたどり着いたのだった。

突然死刑囚を連れたポールが家に押しかけ、署長ハルは銃を持ち出す。ポールはハルを説得しジョンはメリンダの寝室へと進んでいった。メリンダの口からジョンが何かを吸い込む仕草をすると、光る何かがジョンへ吸い込まれて行くのが見え、家が地震のように揺れるのだった。そして、再三の奇跡を一同は目の当たりにしたのだった。しかし、ジョンは例の羽虫を吐き出さず、体の中にしまい込んだまま弱ってしまう。

グリーンマイル後半のあらすじをネタバレ解説!因果応報

弱ったジョンを独房へ戻すと、閉じ込めたパーシーを拘禁室から解放する一同。その矢先、ジョンは格子の中からパーシーの首を掴むと、羽虫を彼の口へと送り込んだ。その後茫然自失として、ウィリアムの独房の前まで歩いたパーシーは、銃を手にすると全弾をウィリアムへ撃ち込んだ。ウィリアムは絶命し、倒れ込んだパーシーの口から羽虫が空へ舞い上がったのを看守たちは見ていた。

ポールが何かをしたのかと訊ねると、罰を下したとジョンは答えた。以前ウィリアムに手を掴まれた時に彼が双子の女の子を殺したのが見えたのだ。ジョンが差し出した手を繋いだポールは、妹が騒いだら姉を殺す、姉が騒いだら妹を殺すと脅していたのが見えた。

ジョンは、「ウィリアムは姉妹の愛を利用して殺した。これと同じことが世界中のあちこちで起きている。」と語るのだった。後日、パーシーは自失したまま精神病院へと入院した。

グリーンマイルのキャストをネタバレ解説!

キャスト紹介!死刑囚監房で看守を務めるポール

ポール・エッジコム。1935年当時は死刑囚棟の看守主任をしており、処刑の指揮を執っていた。自身の生涯で「最悪な尿路感染症」を患っており、小用を足すたびに激痛が走る。真面目で誠実。死刑囚に対し、心穏やかに最後を迎えるべきだと思っている。パーシーに対し何度も看守としての心持ちを説いた。ジョン・コーフィに病気を奇跡の力で治療をしてもらい、なぜジョンが死刑囚になったか考え始める。キャストはトム・ハンクス。

トム・ハンクスは演技力の高い俳優だ。見たことのない人はそういないだろう。1993年の「フィラデルフィア」、1994年「フォレスト・ガンプ/一期一会」で2年連続アカデミー主演男優賞を獲得、今までに50作品以上のハリウッド映画に出演している。子供時代は内向的で傷つきやすい性格だったが、その分演者として繊細な演技が得意になった。現在では俳優業の傍、映画監督、脚本家の道も歩んでいる。

キャスト紹介!不思議な力を持った死刑囚

ジョン・コーフィ。不思議な力をもつ死刑囚人。巨漢の黒人で体は傷だらけだが、純粋な心を持っている。夜は明かりがないと眠れない。「飲み物のコーヒーと似てますが、スペルが違います。」と自己紹介した。触れた人間の善悪を感じ取ったり、体の悪い部分に触れることによって外に出すことができる。言葉や仕草が子どものようで、ポールの奥さんが作ったコーンブレッドがお気に入り。キャストはマイケル・クラーク・ダンカン。

マイケル・クラーク・ダンカンは、もともとウィル・スミスやジェイミーフォックスのガードマンとして生計を立ててたことがある。1998年の「アルマゲドン」でブルース・ウィルスと共演し、彼の才能を見出したブルースが、フランク・ダラボン監督に推薦したのが出演のきっかけだった。残念ながら2012年心筋梗塞のため急逝。トム・ハンクスは「ビッグ・マイクは奇跡の存在で、宝物のような人だった。」と追悼した。

キャスト紹介!正義感溢れるポールの相棒

ブルータス・ハウエル。看守副主任で経験もあり正義感が強く、ジョンよりは小さいが大きな体格をしている。囚人が暴れた際の鎮圧も心得ており、銃火器の扱いも慣れている。ポールの相棒を務め、他の看守ともうまくやっているが、パーシーの来署によって心を乱されている。荒っぽい部分もあるが、ネズミのMr.ジングルスに対し優しい挙動を見せたり、温和な面も垣間見せた。キャストはデヴィット・モース。

デヴィット・モースは1980年に「サンフランシスコ物語」で映画デビューしたが、当時はTVの出演の方が多かった。しかし、そのおかげもあってか、彼の演技の幅は広く、愛情深い良き父親役から、謎の科学者、サスペンスにおけるキーマンなど多岐に渡る。ヨーロッパ系の映画にも出演しており、その活躍は幅広いものだ。

キャスト紹介!強力なコネを持った残酷な問題看守

パーシー・ウェットモア。親戚の強力なコネで死刑囚棟に移ってきた新人看守。高慢な性格で囚人たちを見下し「溺れたネズミの掃き溜めだ」と吐き捨て、他の看守に嫌われている。ポールには「残忍で、不注意で、愚かで、ここの仕事にもっとも向かない人間だ」と評された。処刑を指揮したいがために死刑囚棟に居座っている。一方で小心者であり、自身が危険に晒されると怯えて動けなくなることがある。役者はダグ・ハッチソン。

ダグ・ハッチソンはなんとこの「グリーンマイル」で脚光を浴びた俳優だ。憎たらしく、嫌味な看守を堂々と演じたことが、他の監督の目にとまり、サミュエル・L・ジャクソン主演の「シャフト」や「アイ・アム・サム」などにも出演。TVシリーズにも多数出演しており、「Xファイル」、「LOST」、「24-twenty four-」など有名作に多数出演している。

キャスト紹介!何をするかわからない狡猾な凶悪犯

ウィリアム・ウォートン。「ビリー・ザ・キッド」を自称している。強盗殺人を犯し収監された。数人を殺害しており、一人は妊婦だった。収監時に暴れたり、檻の中から看守に嫌がらせをしたりと厄介な囚人。収監時には心神喪失の演技をしていた。パーシーを檻の中から掴み上げ、怯えさせるほどだった。コーフィはウィリアムに対し、ただならぬ気配を感じ、ポールたち看守に注意喚起している。キャストはサム・ロックウェル。

サム・ロックウェルは1989年にフランシス・フォード・コッポラ製作の「マニアック1990」で映画デビューした。両親も俳優であったため幼い頃から舞台に立っていた。様々なキャラクターを演じているが、特にクセのある人物描写に定評があり、2017年「スリー・ビル・ボード」で放送映画批評家協会賞、英国アカデミー賞、ゴールデングローブ賞、全米映画俳優組合賞などに続き、アカデミー賞でも助演男優賞に輝いた。

キャスト紹介!死刑囚棟で芽生えた友情デルとMr.ジングルス

エデュアール・ドラクロワとMr.ジングルス。ドラクロワは通称「デル」と呼ばれている死刑囚人で、Mr.ジングルスは死刑囚棟に住み着いたネズミである。人に懐きやすいネズミで、デルによって様々な芸を仕込まれている。デルは看守のパーシーと相性が悪く、嫌がらせを受けることが多い。この相性の悪さが様々な事件を引き起こすきっかけになり、大惨事にも発展した。キャストはマイケル・ジェッター。

マイケル・ジェッターは個性的な脇役として有名だ。元は大学で医学を学んでいたが、後に演劇に興味を持つようになり、深く学ぶようになった。グリーンマイル上映時の1999年には他2本の映画に出演している。その他アメリカの子供向け番組「セサミストリート」のMr.Noodleとして人気を博した。2003年、てんかんの発作で他界。2004年上映の「ポーラーエキスプレス」で声のみだが、トム・ハンクスと最後の共演を果たした。

キャスト紹介!良き相談相手であり友人夫妻

所長ハルとメリンダ。ポールの上司にして、家族ぐるみの友達付き合いがある。本来ポールの良き話相手であるハルだが、メリンダが重い病気にかかってからというもの、気の休まらない日が続いている。ハルはポールを信頼し、看守問題の対応を任せている。メリンダは重病で外に出ることはできないが、ポールのある企みによって多きな変化が訪れる。それぞれキャストはジェームズ・クロムウェル、パトリシア・クラークソンが演じた。

ジェームズ・クロムウェルは悪役から大統領まで幅広い演技力がある。大統領の役は3度もこなしている実力派だ。お堅い映画ばかりかと思いきや、「ベイマックス」や「スパイダーマン3」など若者向けの映画にも出演している。パトリシア・クラークソンはこの「グリーンマイル」でサターン賞助演女優賞を獲得、2003年の「エイプリルの七面鳥」では16もの助演女優賞を受賞している。演技に関しては高い評価を得ている俳優だ。

グリーンマイルの結末をネタバレ解説!

グリーンマイル結末あらすじ!聖人ジョン

パーシーの事件が起きた後。ポールはまた悩んでいた。ジョンを救う手立てを考えたが、見つけられなかったのだ。ポールは妻に「これほど地獄を身近に感じたのは初めてだ。」と語った。そして2日後に処刑が迫った日、ポールとブルータスはジョンの元へ行き、何かできることはないか、何かして欲しいことはないかと訊ねた。ジョンが求めたのは自分の好きな食事と、ポールの妻が焼いたコーンブレット、活動写真を見る事だった。

脱獄を共謀しないかと暗に訊ねたポールに、ジョンは泣きながら「俺はこれ以上生きていたくないんだ。疲れた。互いに醜いことをし合う人間達にも疲れた。頭の中にガラス片がずっと刺さっているようだ。」と語った。活動写真を観るジョンは笑顔になり、彼らはまるで天使のようだと無邪気に喜んだ。映画の名前は「トップ・ハット」だった。

グリーンマイル結末あらすじ!処刑当日

処刑当日、看守達がジョンを迎えにいくと、無邪気な顔で夢を見たと言う。Mr.ジングルスと双子の姉妹と、ジョンとで楽しく遊んでいる夢だった。処刑の会場には殺された双子の両親もおり、真実を知らずに憎しみをぶつける彼らに怯えるジョンへ、ブルータスは「私たちは君を憎んでいない。」と慰めた。ポールが手順に従い、何か言い残すことはあるかと問うとジョンは、「生まれてきて、ごめんなさい。」と答えたのだった。

第二スイッチの号令が出せず、動けなくなったポールはたまらなくなり、ジョンと握手を交わした。最後に語り合った時の言葉を思い出すポール。そして優しく頷くジョンを見届けると号令を出した。会場の電球は弾け、看守達は涙をこらえるのだった。

ポールはジョンの亡骸に預かっていた聖クリストファーのペンダントを握らせ、見送るのだった。これが彼の立ち会った最後の処刑であった。

グリーンマイル結末あらすじ!命を引き継いだエピローグ

場面は老人ホームに戻り、友達のエレインとの会話に戻る。一連の話が1935年の出来事として腑に落ちないと話すエレインを老ポールは散歩へと誘う。行き着いたのはあばら家だった。そしてそこにいたのは、かつて命を救われたネズミ、老いたMr.ジングルスだったのだ。ネズミの平均寿命は2年程度であるから、相当な長生きと言うことになる。

老ポールはMr.ジングルスが長寿を得たのは事故だと語る。デルが処刑された時、ジョンはMr.ジングルスを握っていた。デルの苦しみが伝わった時、ジョンの奇跡の力がMr.ジングルスに流れ込んでしまったと言うのだ。そして老ポールも108歳を迎えていた。彼もまた、ジョンに差し出された手を握った時に奇跡の力、命を注がれていたのだ。

しかし、老ポールはこれを神の使いを処刑した罰だと語る。驚くべき出来事を見て来た長寿を得ると同時に、親しい友人の死や、愛する者の死を見なければならなかった。そして、エレインもそうだという。その後エレインの葬式に出席したポールは先に逝った愛する者たちを思いながら眠る。いつかは来る終わりもポールにとっては待ち遠しいものになっていたのだ。

老ポールはベッドの中で、人間は皆自分のグリーンマイルをそれぞれの歩調で歩いているのだ、と想う。そして、小さなネズミにこれほどの長寿をもたらした彼は、私をいつまで生かすのか、私のグリーンマイルはあまりにも長すぎる、と考えるのだった。

グリーンマイルのトリビア3選!

1、大恐慌時代

グリーンマイルの物語は1935年、世界大恐慌が起きていた年である。国民の3分の1が失業し、世の中は失意と不安にあふれていた。そんな中起きる犯罪は数多く、しかし、現在ほど捜査態勢が整ってない中、陪審制と言うこともあり、差別的な審判が下されることもあった。(作中でもウィリアムによる差別用語が出た)グリーンマイルの中での判決や、死刑が止められなかった経緯、処刑場の見学席など細かな部分が再現されている。

2、神の使いなのか自然そのものなのか

ジョン・コーフィの行った奇跡をまとめると、病気を治す、瀕死からの復帰、相手の苦しみを感じる、相手の善悪がわかる、予知する、心を読む、人を操る、非常に長寿である、などがある。これだけ見て見るともはや超人の域であるが、心優しい彼はそれを私欲のためには使ってこなかった。自分の力の意味もわからないと語った所を見ると、彼は何かの使いと言うよりは、命の力そのものを備えた超自然的な者のようにも考えられる。

3、黒い羽虫について

ジョンが何かを治した後に吐き出した羽虫だが、表現が非常に難しい。あらすじを追ってみると、病気そのものにも思えるが、Mr.ジングルスを直した時、彼は病気ではなかった。すると、命にとって悪いものと言う表現になる。それをジョンは吸い取ることができる力を持っていて、その黒い羽虫を与えられた人間は、ジョンの思った通りの過ちを犯してしまうという恐ろしいものということになる。負のエネルギーの象徴表現である。

グリーンマイルのあらすじや結末をネタバレしてみた

いかがだっただろうか。グリーンマイルは交流の映画である。死を逃れられない人に対して配慮したり、食事を分け与えたり、何かしてあげたくなったり。死刑囚棟という特殊な環境下では、命に目を背けることはできない。それを冷酷な看守が台無しにすることで、彼らが守り続けているものが浮き彫りになった。

そして、奇跡を起こす優しい人間でさえ、誤解を受け死刑囚になり、あまつさえ自ら生きていたくないと言わせるのだ。世界がおかしいと感じざるを得ない結末である。長く生きることも、不思議な力を持つことも決して良い事ばかりではなかったのだ。ポールとジョンが交流するたびに少しホッとするのは、この世界が他人との交流でできているからかもしれない。

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