2018年07月25日公開
2018年07月25日更新
アウトレイジの椎名桔平演じる水野がかっこいい!名シーンや最後まで紹介
北野武監督の映画「アウトレイジ」で椎名桔平が演じる水野という暴力団組員がかっこいいという事で、登場人物の中でもひときわ目立つ存在になっています。水野は普段はクールではあるが実は武闘派であり、バイオレンスな表現の多いこの映画の盛り上げ役として活躍しています。今回は椎名桔平が演じているという事で端正なルックスもあいまって人気の高い水野に焦点を当てて、「アウトレイジ」を紹介していきます。
目次
アウトレイジの椎名桔平演じる水野の名シーンや最後を紹介!
椎名桔平が演じる水野はビートたけし演じる大友組組長の大友に忠誠を誓う部下として登場します。武闘派で昔気質のヤクザである大友と同じく水野も暴力的な人物で、抗争中の相手を拷問するシーンや部下に注意をする時に殴るシーンなど、本作の見所の一つとなっています。椎名桔平が視聴者にかっこいいと言われ話題になった理由である名シーンや、抗争の末どんな最後を遂げたのかを本作のあらすじや内容も含め紹介していきます。
アウトレイジとは?
アウトレイジのあらすじを紹介!
関東で最大の規模を誇る暴力団の集合体である山王会本家の会長である関内は、子分である池元組組長の池元が麻薬の売買でしのぎを得ている村瀬と兄弟の杯を交わしたことを良く思っておらず、池元に村瀬を締めろという命令を下します。池元は自分の手を汚す事の無いように、部下である池元組組内大友組組長である大友に村瀬を締める事を命令し、大友がそれを実行に移した事が今回の「アウトレイジ」の物語のきっかけとなります。
アウトレイジは北野監督の15作目の映画
「アウトレイジ」とは、もともとはお笑い芸人であり、映画監督としては世界的に有名な北野武が2010年に制作した15作目の映画です。ヤクザ映画を作る事を得意としている北野監督らしく、「アウトレイジ」も暴力団同士の抗争の作品となります。バイオレンスな表現が多く含まれているためR15+指定を受けており、残虐な暴力シーンが多数含まれる作品となっております。椎名桔平はこの作品が北野作品初出演でした。
またアウトレイジには非道な行為や激怒、暴力といった言葉の意味が含まれるため、まさに「アウトレイジ」はその意味を前面に出した映画になっています。登場人物が激怒するシーンが非常に多く、残虐な暴力シーンや拷問シーンなど、椎名桔平が演じる水野をはじめとした悪人たちによる非道なアクションが本作の見所の一つとなっています。
アウトレイジの豪華なキャスト陣
「アウトレイジ」には椎名桔平のほか、監督である北野武が出演しているだけではなく、関内役の北村総一郎や池元役の國村隼など、俳優の大御所と呼ばれる多くの人物が出演しています。グバナン共和国在日大使館大使役にはハーシェル・ペッパースも出演し、海外の俳優も起用するなど豪華な顔ぶれとなっています。多くの女優も出演し、大友の女役は板谷由夏、水野の女役は渡辺奈緒子がそれぞれ演じ「アウトレイジ」を彩っています。
大友組組員役で加瀬亮も出演していますが、彼は悪い雰囲気よりも優しいイメージがあったので、北野監督はインテリヤクザというキャラクターにしたと発言しており、役者に合わせて登場人物を作ったところもあるようです。しかし椎名桔平演じる大友組若頭水野やぼったくりバーの飯塚など、あえて自分の演じる役どころとミスマッチした役者が多いからこそいい味を出したキャラクターもいます。
アウトレイジに登場する主要人物は全員悪人!
登場人物のほとんどが暴力団組員という事もあって、映画のキャッチコピーにもあるように椎名桔平演じる水野をはじめ、主要登場人物の全員が悪人です。刑事である片岡でさえ山王会に賄賂を送り私腹を肥やす悪徳警官で、大友のために何度も殺人事件などの罪を隠ぺいしています。この作品ではどうやって自分が周りのヤクザを蹴落として自分が登り詰められるか、悪人同士の戦いが繰り広げられています。
アウトレイジは大友組と村瀬組のドンパチから始まる!
大友組は村瀬組の若い衆である飯塚に不手際をさせる事によって、組長である村瀬に侘びを入れさせるように仕向けさせ、村瀬を締めるためのきっかけを作ります。村瀬は山王会に金を納め、関内会長に侘びを入れた事によってすべてが丸く収まるかに見えましたが、椎名桔平演じる水野や森永健司演じる安倍をはじめとした大友組の攻撃は収まる事は無く、村瀬は襲撃され最後には引退まで追い込まれてしまいます。
しかし村瀬は実際は形だけの引退をしており、こっそりと麻薬の密売を続けていたため、麻薬の密売を手伝っていたラーメン屋の店主は水野と安倍に大けがを負わされ、村瀬も部下と共にサウナに入っていたところを大友に襲撃され拳銃で撃たれて部下共々殺害されます。これによって完全に村瀬組は消滅し、村瀬組が締めていたシマはぼったくりバーや飲み屋などをはじめ、すべて大友組のものとなりました。
村瀬組が壊滅した後は池元組との抗争に発展!
大友組の活躍で麻薬を密売していた村瀬組を壊滅させることの出来た関内は、大友を破門させることで収拾を図ろうとします。池元に破門を言い渡された大友は池元を殺害した事で、小沢率いる池元組との抗争に発展してしまいますが、池元組の規模にはかなうはずもなく次々と大友組の組員は殺害されていってしまい、最後にはほとんど全員が死んでしまいます。
幹部であった安倍も車で逃走中に銃で撃たれ、水野も女の家から出たところを捕えられ殺害されてしまいます。大友組の組員は一人残らず殺害され、最後に自首し刑務所に入る事になった大友も先に服役していた村瀬組の元若頭である木村に刺されてしまいます。しかし大友はこのとき死んではおらず、ストーリーは「アウトレイジ ビヨンド」へと続きます。
アウトレイジの水野ってどんな人物!?
椎名桔平演じる水野は山王会直参池元組内大友組若頭で、大友組の重要任務をこなすナンバー2という立場です。表面的にはクールに見えますが、組の為となると暴力的になり、敵対している組員を殺害する事もいとわないという人物です。また大友の大学時代ボクシング部だった時の後輩であり現在悪徳警部である片岡がボクシングが弱かったという話を聞いてニヤつくなど、大友以外の人間を度々小馬鹿にする態度をとる事があります。
目的のためなら暴力から殺人まで手段を択ばない水野は、「アウトレイジ」の中で唯一わかりやすい古風な暴力団を演出している人物です。邪魔者は排除する、部下へのしつけは殴るといったように、このわかりやすいキャラクター性が水野の人気の要因の一つとなっています。他人への優しさなど微塵も見せない完全な悪人を、椎名桔平の演技力で演出しています。
水野を演じている椎名桔平とはどんな人物?
椎名桔平は三重県伊賀市出身で1964年7月14日生まれの54歳で、俳優であり映画プロデューサーでもあります。本名は岩城正剛で身長は180センチの血液型はB型です。29歳頃までは映画のわき役などで出演していましたが、1993年に公開された石井隆監督の映画作品「ヌードの夜」で同性愛者の役を演じた事から一気に椎名桔平の名前を世間に広める事が出来ました。
椎名桔平は「ヌードの夜」によって最優秀新人男優賞を受賞し、それから様々なドラマに出演しする事が増え、俳優としての道を作り上げました。他の代表作に映画作品である「SHINOBI-HEART UNDER BLADE-」の薬師寺天膳役、ドラマ作品の「アンティーク~西洋骨董洋菓子店~」の橘圭一郎役があります。私生活では2013年に女優の山本未來と結婚し、2010年には男児が誕生しました。
椎名桔平は小学校3年生から始めたサッカーは今でも続けており、ザ・ミイラという芸能人のサッカーチームに所属しています。同じチームに明石家さんまも所属しており、親交が深いという事です。また椎名桔平のプロデュースしたカフェが地元である三重県伊賀市にあり、店は両親が経営しているとの事です。
アウトレイジは今までの北野映画の常連キャストを一新している!
北野映画で主演であるビートたけしの側近役と言えば大杉連や寺田進を思い浮かべるファンは多いですが、プロデューサーの意見により「アウトレイジ」はあえてキャストを一新し、椎名桔平をはじめ新たな役者によって北野映画に新しい色を出すという試みに挑戦した作品です。ナンバー2である水野役の椎名桔平は元来持っている悪の雰囲気によって役と見事にマッチし、今までの側近役にはなかった雰囲気を出すことに成功しています。
大友組の組員達は武闘派が勢揃い!
山王会の中でも大友組は組長である大友をはじめ、喧嘩っ早い武闘派の組員がほとんどです。椎名桔平演じる若頭の水野は抗争中のヤクザはもちろん、自分の部下にまで暴力的な行動をとります。幹部である安倍は部下には暴力をふるう事はありませんでしたが、敵対するヤクザにはためらうことなく拳銃の引き金を引き、麻薬密売人であるラーメン屋の店主の指を包丁で真っ二つに切り落とすなど、暴力的な活躍は非常に多いです。
石原は古風な大友組には珍しいいわゆるインテリヤクザで、すぐに暴力にはしる他のヤクザを馬鹿にしています。特に水野の事は自分にも殴るなどの暴力を奮ってくるため嫌っています。岡崎はとてもヤクザには見えないサラリーマン風の男ですが、村瀬組の経営しているBARにわざと引っ掛かり村瀬組との抗争の引き金を引いた人物で、ちょっとした事ですぐにキレやすい性格をしており他の組員に負けず劣らずの武闘派です。
三浦誠己演じる上田もぼったくりバーで店員に銃を突き付け飯塚の居場所を吐かせるなどする事から、大友組に相応しい武闘派な人物だという事がうかがえます。また江本時生演じる江本は大友組の中では比較的静かな人物ではありますが、石原のようにインテリというわけでも無く、自身の失敗の時に水野に執拗なまで殴られるなど、いわゆるやられキャラという立ち位置で「アウトレイジ」の盛り上がりに貢献しています。
アウトレイジは残虐な暴力シーンが見所!
大友組は村瀬組をはじめ、池元組とも抗争が始まりますが、組員同士の攻撃の仕方が思いもつかない方法が多いです。特に大友が組員と共に歯医者で治療中の村瀬を襲った際に、治療器具であるドリルを使って口の中に大けがを負わせたシーンは衝撃的で、その後村瀬は口を利く事が出来なくなってしまいます。
また大友は池元に使うだけ使われて破門を言い渡された際には、闇カジノでのうのうと遊ぶ池元をトイレに連れて行き、さんざん自分の事を騙してきた池元に対して「お前の舌は何枚あるんだ!舌を出せ!」と言い放ち舌を出させた瞬間にあごに強烈なパンチによる一撃をくわえ舌を噛みちぎらせ、その後殺害しました。このようにただ単に殺害するのではなく、拷問をくわえたうえでの殺害シーンが多いところもこの映画の醍醐味の一つです。
アウトレイジを盛り上げたぼったくりバーの店員!
弱小ヤクザである村瀬組組員である塚本高史演じる若手組員飯塚が、大友組の岡崎を自身の働くぼったくりバーに招き入れてしまうところから物語は始まりますが、飯塚の岡崎が大友組とわかった時のあっけにとられた表情や、木村が自分のミスで頭を下げている事に申し訳なさを感じている表情は、小物感が溢れながらもイケメンである塚本高史とのミスマッチによって良いキャラクターを作り上げています。
飯塚は村瀬組と大友組の抗争の発端を作ってしまった事により小指を詰めましたが抗争を止める事が出来ず、自身の身を守るために自分の女のカードを無理やり奪い、電車で地元である青森に帰ろうとしますが、大友組のヒットマンにより殺害されてしまいます。最後まで良い役回りではありませんでしたが、塚本高史だったからこそかっこいい雰囲気が出ています。
アウトレイジは漫才の間を組み込んでいる!?
「アウトレイジ」はお笑い芸人であるビートたけしの映画だけあって、あらゆる場面に漫才のいろはを組み込んでいます。北野監督によるとヤクザ同士の怒鳴り合いのシーンはボケがいない状態で全員が突っ込んでいる状態だと語っています。映画のセリフ自体には真面目なセリフしか無いのにもかかわらず、なぜか笑ってしまうのには北野監督が漫才のボケとツッコミの間を取り入れているだったのです。
実はそのようにお笑いの要素を取り入れた「アウトレイジ」ですが、やはり真剣な現場なので撮影の最中にキャスト陣が笑ってしまうという事は無かったようです。しかし撮影の合間に編集した場面をキャスト陣が確認すると笑っていたそうです。特に村瀬組の村瀬は劇中さんざんな目に遭っていますが、ついつい笑ってしまう場面が多いので本作の一つの見所です。
アウトレイジは椎名桔平以外にも出演者のほとんどが大声で怒鳴っている!
武闘派である水野はもちろん、大友組長や山王会会長の関内などをはじめ、大声で怒鳴っていない登場人物はほとんどいないくらい、全員が罵声や怒りの声を上げています。水野は大友組のナンバー2ですが、大声を張り上げているランキングなら間違いなくナンバー1です。しかし水野と逆に全く罵声を浴びせない人物が、山王会のナンバー2である加藤です。
加藤は関内の代理人として、関内に殴られようが罵声を浴びせられようが文句の一つも言わずに淡々と命令をこなしている人物で、「アウトレイジ」の中では珍しい人物です。しかし実は野心を持っており、自分が山王会の頂点に立つ事を狙っていて、そのために怒りを鎮めながら我慢していました。関内に殴られ髪型がくずれるシーンがありますが、今にも怒り出しそうな気持ちが視聴者にも伝わってきます。
続編は「アウトレイジ ビヨンド」
2012年に続編である「アウトレイジ ビヨンド」が公開されました。前作で生き残っていた人物のほかに新しい登場人物も現れ、「全員悪人」のキャッチコピーは引き継がれており、新たなアウトレイジを作り上げています。プロモーションの時点で分かった事は、刑務所で殺されたはずの大友が実は生きており、出所した時のセリフが「誰がまたヤクザやるって言ったよ」というセリフであった事から、ファンは驚きと共に期待しました。
アウトレイジの椎名桔平演じる水野のかっこいい名シーン集
アウトレイジの水野の名シーン①警察官にタバコを投げるシーンがかっこいい
大友が警察に逮捕され尋問を受けている最中に、水野が警察署の前で待っているシーンがありますが、その際吸っているタバコを警察官の足元に放り投げ、睨みつける警察官に対しニヤついた表情をするというシーンがありますが、警察官に対してのこの小馬鹿にしたような態度の椎名桔平がかっこいいと、視聴者の中で話題になりました。
また大友は2回警察に逮捕されますが、水野はどちらとも警察署に同行し、警察署の前でタバコをふかしながら待っています。2回目には警察に投げて地面に落ちたタバコを、警察署から出てきた警察に拾えと言われ、おとなしく拾ったかと思えば最後にはそのタバコを走り出したばかりの警察の車に投げつけました。本来はかっこいいとは言い難い行動ですが、椎名桔平が演じた事でかっこいいシーンになりました。
アウトレイジの水野の名シーン②ぼったくりBARの店員に対する態度がかっこいい
塚本高史演じる飯塚がサラリーマン風の男をぼったくりBARに連れ込み、高額な飲み代の請求をして男の事務所までついて行き金を貰おうとしましたが、事務所に着いてみると実は大友組の事務所で、この男は大友組の組員であったため、飯塚は金は要らないと言いますが、この時事務所に居た水野は100万円を差出し、最後には「持っていけ!」と怒鳴りつけます。水野の武闘派な一面が垣間見る事の出来た初めてのシーンでした。
アウトレイジの水野の名シーン③目上の人間に対しても反抗心むき出し!
水野が部下に対し殴りつけて制裁する場面は多数ありますが、この時池元組の若頭である小沢が「もういいよ」と笑顔で水野をたしなめると、最後に水野は小沢の方へ振り返り睨みつけます。大友組は池元組の傘下であるため、小沢の方が立場が上のはずですが、水野は勝手に制裁を止めるなという表情をするなど媚びないスタイルを貫いています。椎名桔平のクールな目つきが冴えわたったかっこいいシーンでした。
アウトレイジの水野の名シーン④密売人のラーメン屋に箸で制裁!
とあるラーメン屋が大友組のシマで麻薬を密売しているという情報を得た水野は安倍と共にラーメン屋に向かいいました。ホールで働いていた男性に「大将を呼んで来い」と言いつけるが、大将は厨房に籠りっきりで出て来なかったため、水野は厨房に入り込み麻薬の密売についてしらばっくれている大将の耳に箸を突き刺し、さらに最後には安倍が大将の指を中華包丁で切断した事で、密売についてを白状させました。
アウトレイジの水野の名シーン⑤大友組長に対する忠誠心がかっこいい!
水野は親分である大友の命令は絶対としており、敵対している暴力団組員を躊躇なく殺害する事が出来るなど、どんな指示でもこなします。大友が逮捕された際には警察署の前で待っているという事からも、その忠誠心がうかがえます。また最後に小沢と抗争になった際には水野に対して大友が「逃げろ」と命令し、苦渋の選択ではありましたが、大友の命令に従うポリシーを最後まで曲げずに命令を聞き入れました。
アウトレイジの水野の名シーン⑥怒鳴る姿がかっこいい
村瀬組のぼったくりBARに岡崎を客として入店させてしまったことをきっかけに、大友組と村瀬組の抗争が始まりますが、まずは村瀬組の木村が飯塚の指を詰めさせ金と共に大友組の事務所へ持って来て侘び入れをします。しかし水野は木村の指も詰めさせようとカッターを渡しますが木村はカッターでは指は切れないと言います。そこで水野は「何が道具だ偉そうに言いやがってこの野郎、これでやってみろ!」と怒鳴りつけます。
アウトレイジの水野の名シーン⑦タバコを吸う姿がかっこいい!
水野と言えばタバコと言っても過言ではないといったくらい、非常に多くのシーンで水野はタバコを吸っています。しぐさを見ていると吸いなれている印象を受けかっこいいですが、演じている椎名桔平は非喫煙者という事で、役者としての演技力というものが視聴者に伝わってきます。しかし親分である大友の前ではタバコを吸っているシーンは無く、大友に対する忠誠心がうかがえます。
アウトレイジの水野の名シーン⑧椎名桔平のスーツ姿がかっこいい!
水野は暴力団組員という事で常にスーツを着ていますが、演じている椎名桔平が180センチの高身長という事もありスタイルの良さも相まってスーツを着ている姿がかっこいいと話題になりました。黒のスーツに暗めのワイシャツで合わせており、ちょい悪風のスーツファッションでかっこいい着こなしをしています。ヤクザ映画への出演が多い椎名桔平なのでスーツ姿が板についています。
アウトレイジの水野の名シーン⑨大友のメンツは潰さない水野がかっこいい!
大友組はグバナン共和国の在日大使館大使を脅し、大使館を闇カジノへと変えてしまいますが、大友の上司である池元が闇カジノに入り浸ってしまいます。闇カジノに居た水野は池元の存在に気づき、スーツの乱れを直しきちんとボタンを締めて挨拶に向かいます。自分の上の人間には反抗心むき出しの水野ですが、大友の上司にはきちんと礼儀をわきまえ、自分の親のメンツを潰さないように心がけています。
アウトレイジの水野の名シーン⑩只々命令をこなす水野がかっこいい!
水野は石原や加藤のように上にのし上がるという野心を持たず、大友組のために淡々と仕事をこなします。上の立場であるはずの小沢に反抗的な態度をとった事からもわかるように出世の事は考えておらず、親分である大友以外の人間に誠意を見せるという事もありません。このような独特な立ち位置がかっこいいと言われる理由の一つになっています。
アウトレイジの水野の名シーン⑪水野と椎名桔平のベストマッチング!
水野は部下である石原に殴る蹴るなどの暴行をくわえたり、若い警察官の前でタバコを吸うなどの常識のない行動をとります。しかしある程度の立ち位置の刑事には逆らえないなどの小物感があり、本来人気の出るキャラクターではないはずですが、椎名桔平が演じた事でクールさとカリスマ性が出てきたことによってかっこいいキャラクターになりました。まさに椎名桔平のための役であったと言っても過言ではありません。
アウトレイジの水野?の名シーン⑫サウナでのヒットマンシーンは椎名桔平が行うはずだった!?
大友は村瀬が手下と共にサウナに入っているところを襲撃するという本作でも見所のシーンがありますが、このシーンは本来は椎名桔平が演じる事になっていたのです。水野の襲撃シーンはとても多かったですが、大友のシーンが少ない事に気が付いた北野監督が直前で変えたのだそうです。これは「アウトレイジ」の初日舞台あいさつで北野監督本人が語っており、同席していた椎名桔平は笑っていました。
アウトレイジの水野の名シーン⑬水野の女は美人!
水野は池元組から逃げるときに自分の女のマンションで金と拳銃を受け取りますが、最後にはこの女性は池元組の組員によって殺害されてしまいます。視聴者の間ではこの女性が可愛いと話題になりましたが、この女性は女優の渡邊奈緒子です。1984年7月30日生まれの33歳で、「アウトレイジ」以外では「リアル鬼ごっこ」や「東京大学物語」が出演作であります。
アウトレイジの水野の名シーン⑭しのぎの為なら手段を選ばない!
水野は村瀬組のシマが手に入り、そこでのしのぎとして日本にあるグバナン大使館の大使を美人局ではめて脅した挙句に大使館を闇カジノへと変えてしまい、組の莫大な儲けとしました。水野は暴力だけでなくこういった脅しや騙すといった事に関しても才を発揮し、大友組のために貢献していました。さらにここではグバナン大使が大友組に簡単に騙され続ける姿が漫才のようにも見え、楽しく見る事が出来ます。
アウトレイジの水野の名シーン⑮水野のかっこいい名台詞!
劇中は部下や他の組の組員に対して怒声を浴びせる事が多い水野ですが、椎名桔平のドスの利いた声が上手くハマっています。飯塚が大友組の事務所で金を渡され、それを断った時に水野は「結構ですってなんだよ?」と静かに答えますが、ここには飯塚を小馬鹿にしたような態度やすべてをわかっていたような雰囲気もあり、いかにも普通のセリフではありますが椎名桔平が発した事によってとてもかっこいいセリフとなりました。
しかし水野は基本的にはやはり怒鳴るセリフが多く、木村が部下である飯塚の不手際はこの辺で納めてくれと詫びを入れに来た際の「てめえら池元組に喧嘩吹っかけといてつまらねえとはなんだ。なめてんのかこら!!」というセリフや、「こんなガキの指とはした金持って来やがって何が侘びだこの野郎!」など相手に有無も言わせず大声で怒鳴る事から、武闘派の大友組の中でも随一の血の気の多さを持っている事が分かります。
アウトレイジの水野の名シーン⑯復讐に来た木村の部下を返り討ち!
木村は自分の顔を大友にカッターで顔を切り刻まれた事で大友に恨みを持ち、部下と共に大友の乗っている車を襲撃しますが、大友の車に同乗していた水野は車を止めた後、銃による一撃で部下を返り討ちにします。水野は銃の扱いにも長けている事から、今まで死線を潜り抜けてきた歴戦のヤクザである事がわかります。武闘派の大友組は今まで水野が先頭に立ち守ってきた事がうかがえます。
アウトレイジの水野の名シーン⑰部下である石原をボコボコに!?
大友組の金庫番である石原が不手際をした時に、水野は倒れた石原のメガネを蹴り飛ばし、石原の体を蹴り続けます。部下に対しても言葉を発するのではなく体で分からせるという水野らしい非常に暴力的な教育方針です。大友組の組員はこのような水野のやり方によってたたき上げられてきましたが、インテリヤクザの石原はこういった水野のやり方には反対しているようです。
アウトレイジの水野の名シーン⑱小沢を説得する水野がかっこいい!
池元は大友を破門したにも関わらず闇カジノで遊び続けますが、そこを大友組の一同が池元を拉致します。当然親分が拉致されたので部下である小沢は止めに入ろうとしますが、そこで水野が「叔父貴、今日の所は目つぶってもらえますか。必ず叔父貴の顔立てますから」と言うと、小沢はゆっくりと頷きます。部下であるはずの水野のすさまじい説得力で、上司である小沢が納得してしまったシーンでした。
アウトレイジの水野の名シーン⑲安倍との絶妙なタッグ!
水野は安倍と共に行動している事が多いですが、麻薬密売人のラーメン屋を追い込むときや、木村が大友に復讐のため襲ってきた時など、二人で息の合ったコンビネーションにより必ずこちら側が優勢になります。しかし実は作品の中でこの二人が会話しているシーンは無く、視聴者からは見た目も性格も合わなさそうに見えます。しかし二人の会話抜きのやり取りを見ると、話さなくてもお互い考えている事が分かっている事が分かります。
アウトレイジの椎名桔平演じる水野の最後が残酷すぎると話題!
大友組と小沢率いる池元組が抗争になり、大友に逃げろと言われた水野が自分の女から金と拳銃を貰い、マンションから出ようとしたところで池元組組員に捕まってしまい、池元組組員に「ドライブしようか」と言われ車で遠くまで連れて行かれてしまいます。しばらく車を走らせた後「やるならさっさとやれ」という潔い水野の一言もかっこいいですが、そのあと顔を黒い布で覆われて黙らされてしまいます。
そして首にロープを巻かれ、そのロープの端を外の車止めに巻かれたのち車を急発進させ殺害されるという、劇中最も残虐な方法で殺されほとんど即死でした。これが椎名桔平演じる水野の最後のシーンで、のちに大友が片岡から聞いた話では首がほとんど取れてしまっていた状態だったという事です。大友組の頼れる若頭のあまりにむごい最後だった事と同時に、椎名桔平の出番が終わってしまった事もあり視聴者は衝撃を受けました。
アウトレイジの続編に椎名桔平が出演していないことが残念だと話題に!
「アウトレイジ」にて大友は最後に服役中の木村に留置所で刺されて殺された事になっていましたが、実は生きていたという設定でした。たしかに劇中は脇腹を刺された表現だけだったので不思議なことではありませんが、椎名桔平演じる水野は完全に殺された形だったので、椎名桔平は続編である「アウトレイジ ビヨンド」への出演は叶わず今回が最後というかたちになりました。
北野武監督の映画に出演するという事は役者にとっては名誉な事なので、椎名桔平は実は双子がいたという設定で何とか出演させてもらえませんか?と北野監督に懇願したようですが、残念ながら願いはかなわず次回作に出演する事は出来ませんでした。椎名桔平は一作目でひときわ目立つ存在だったので、残念がる視聴者も少なくありませんでした。
アウトレイジの椎名桔平演じる水野はやっぱりかっこよかった!
俳優椎名桔平が演じた水野は、親分である大友には忠誠を尽くし他の人間には媚びないという強い意志を最後まで貫いた男で、その随一の暴力性も「アウトレイジ」に相応しい悪人でした。椎名桔平が演じた事で役にも深みが増し、まさに彼でなければ演じる事は出来なかったでしょう。次回作での出番が無い事は残念ですが、本作でアウトレイジファンに与えた印象は強く、一作目を何度も見返してしまう作品にする事に貢献した人物でした。