2018年07月23日公開
2018年07月23日更新
スターウォーズのカイロ・レンの正体が判明!複雑な過去や名前の由来とは?
スターウォーズ第7作目に初めて登場したカイロ・レン。今までの宿敵ダース・ベイダーのように真っ黒い鉄仮面と、燃えるような刃を発するライトセイバーを持った特徴的な悪役である。そんな彼の過去には重大な秘密がある。スターウォーズ史上もっとも弱いとされたカイロ・レンの正体、本当の名前、そして過去にどんな出来事があってダークサイドへ足を踏み入れたのか。この記事は彼の本当の姿を紹介していくものである。
目次
スターウォーズのカイロ・レンの正体をネタバレ!複雑な過去や名前の由来とは?
長いスターウォーズの歴史にまたひとり有名な敵キャラクターが登場した。カイロ・レンである。今までのシリーズでもダースベイダーやシス、ダースモールなど様々な特徴をもつ敵が登場したスターウォーズだが、今までとは違った特徴と過去を持った新たなキャラクターだ。ここはそんな彼の複雑な過去や正体を説明していく記事である。
スターウォーズのカイロ・レンはどんなキャラクター?
鉄仮面に、燃えるようなシルエットのライトセイバー、そして真っ黒なローブ。これがカイロ・レンのスタイルだ。スターウォーズ7作目「フォースの覚醒」で初めて登場した敵方のフォース使いである。
かつて銀河を席巻した帝国軍の次の組織、「ファースト・オーダー」内の幹部のポジションにおり、最高指導者スノークの弟子でもある。思い込みと反骨心が非常に強い性格で、フォースが目覚めたばかりの主人公、レイに対し、執拗に追跡、攻撃を仕掛けてくる。
カイロ・レンはヒステリックな性格
何か思い通りに行かないことや怒りを覚えると、精神の未熟さゆえ、突発的に周りに当たり散らしたり壁や設備を破壊したりする。部下の幹部の首をフォースで締め付けたり、同僚を恫喝することも日常茶飯事である。
師匠であるスノークからも未熟者扱いされ「修行中」と言われたり、レイとテレパシーで会話した際、心の底で抱えていた葛藤を看破され、激しく動揺している。不安定な自分の精神そのものにコンプレックスを持っており、自分が完全にダークサイドに落ちるため、肉親を手にかけることも辞さない性格である。
スターウォーズ内でも珍しい燃えるようなライトセイバーの刃
カイロ・レンの持つライトセイバーは、スターウォーズ史上から見ても非常に珍しい形だ。燃えるように不安定な光が刃となっていて、持ち手の部分から左右にさらに一本づつの刃が伸び、まるで大剣クレイモアの柄である。
燃えるような刃は柄に装備された刃の発生源、カイバークリスタルがひび割れているせいだ。その様子が若くしてダークサイドに踏み込んでしまった、危うく不安定なカイロ・レンの精神を表している。
スターウォーズのカイロ・レンの正体と複雑な過去についてネタバレ!
正体を隠し、素顔も本当の名前も分からないまま登場したカイロ・レンだが、その過去はとても悲劇的で複雑である。ここでは現在までに明らかになっているカイロ・レンの正体、過去、名前などを紹介していく。スターウォーズシリーズにおける様々な要素が絡み合った過去であり、古くからのファンが思わず膝を打つようなエピソードとなっている。
スターウォーズシリーズの代表的な夫婦の息子カイロ・レンの本名はベン・ソロ
カイロ・レンはスターウォーズオリジナル・トリロジー(旧三部作)でルーク・スカイウォーカーと共に旅をしたハン・ソロ、そして双子の妹であるレイア・スカイウォーカーの子供である
生まれた時、彼は「ベン・ソロ」と名付けられており、これはルークの師匠であるオビ=ワン・ケノービの隠匿時の名前、「ベン・ケノービ」から取られている。しかし戦争のただ中、父親であるハン・ソロは密輸入を仕事として飛び回り、家族の元へはあまり帰り付かなかったため、親子仲は冷え切っていた。
ベン・ソロが暗黒面へと踏み出した理由
幼少期のころから寂しさと共に育ってきたベン・ソロは、次第に祖父アナキンに似た危うい兆候をもつようになる。その兆しを認めた母レイアは、ベンの叔父にあたるルーク・スカイウォーカーに当時23歳のベンを預けることに決める。
ルークは弟子達とともにジェダイ・オーダーの再建のため、寺院にて修行を続けていたが、ある時ファースト・オーダーの最高指導者スノークはベンに強力なフォースの潜在能力があると気づき、自分の弟子にしようと暗黒面へと誘惑する。かつて孤独感を抱えて育ったベンの心に、フォースの暗黒面は深く根付いてしまうのだった。
ルークの焦りとベンの誤解
ルークはベンを暗黒面から引き戻そうとするが、彼の暗黒面の深さに父アナキンの姿を重ねてしまう。彼は眠っているベンの枕元に立ちライトセイバーを起動してしまい、目覚めたベンが応戦してしまった為、引き返すことのできない事態となってしまった。
ルークにはあくまでも彼を殺害するつもりはなかったものの、憂慮の深さからライトセイバーを起動してしまったことに後悔し、ベンは彼の元を去った後深い憎しみの感情を心に抱いたのだった。
ベンを止められず、自責の念にかられたルークはオク=トーの離島で隠遁生活をするようになる。そこからカイロ・レンとルーク・スカイウォーカーは「クレイトの戦い」で再び相見えるまで全くお互いに会わず、テレパシーさえできずにいた。二つの道はここで分かたれたのだった。
暗黒面へと加速していく若き精神、そしてカイロ・レンへ
フォースのライトサイドに失望したベンはその後、ジェダイ・オーダー再建のためルークが寺院で修行中だったルークの弟子達を全て殺害し、寺院を焼いてしまう。その後完全にダークサイドへ転向し、ファースト・オーダーへと向かう。スノークへ弟子入りしたベンは名前をカイロ・レンと変え、マスクで正体を隠しつつ新しいライトセイバーを持ち、フォースのダークサイドを信奉する「レン騎士団」を従えるようになった。
スターウォーズにおける暗黒面の象徴、ダースベイダーを崇拝
カイロ・レン自身の祖父に当たるダース・ベイダーを崇拝しており、過去に火葬されたダースベイダーのマスクを前に「お許し下さい。また感じてしまいました。光の誘惑を。最高指導者もお気づきです。闇の力を今一度、お見せください。何者にも邪魔をされないように。お見せください、祖父よ。あなたが始めたことを終わらせるために」と、懺悔している。
ちなみにダース・ベイダーの正体はスカイウォーカー家の秘密とされており、カイロ・レンが初めて知らされたのは20代になってからであった。
スターウォーズのカイロ・レンが弱いのはなぜ?
カイロ・レンは過去のスターウォーズにおける仇敵と比べて弱いと言われている。一体何故なのだろうか。ここではその解説をしていき、本当に彼が弱いのかを解説していく。
未熟な精神ゆえの弱みとスターウォーズらしくない比較的地味な戦闘スタイル
精神面が未熟なゆえに、うまく行かないと激情にかられて勝手な行動をしてしまうカイロ・レン。そこを上手く反乱軍に突かれてしまう。元の戦闘能力も高いのだが、感情の不安定さに毎度邪魔をされてしまう。それに加えて得意なものがフォースによる尋問、テレパシーだったり、ライトセイバーの遠隔操作だったりと意外に地味である。
ダークサイド戦士の代表的な技といえば指先から電撃が走る「フォースライトニング」だが、レンは使っているシーンがなく、敵をなぎ倒しながら進むシーンも無いため、歴代の敵と比べれば戦闘に関してはあまり目立ったところがないのだ。
レンが主に使ったのはフォースの力で相手を吹き飛ばす「フォースプッシュ」、離れたものを引き寄せたり操作したりする「テレキネシス」、のど輪を掛けてそのままフォースで締め上げる「フォースチョーク」、手をかざし、操る「マインドトリック」、フォースを持つものと感応し繋がる「テレパシー」など、どちらかといえば情報をえたり、遠くのものを操作したりといった能力が多い。カイロ・レンは剣技こそ腕の立つものの、性質としては技術屋のように職人的な性格だと伺える。
葛藤するためのキャラクター、カイロ・レン
スノークがカイロ・レンを暗黒面へ誘惑した本当の狙いは、フォースのライトサイドとダークサイド両面を知るものとして理想的なフォースの戦士を作り出すことにあった。そのため、常にレンは自分の正体と過去、そして新たなライトサイドのフォースの間で葛藤することになる。
これが物語の中でも重要な役割であり、戦闘的な強さよりも、精神的な強さに重きを置かれたストーリーにより肉体的な強さという部分に重きが置かれていないため、歴代よりも「表現として弱く見えてしまうのでは」と言われている。
スターウォーズのカイロ・レンの名前の由来とは?
スターウォーズ本筋としてのカイロ・レンの由来
実はカイロ ・レンという名前には色々な設定や憶測を交えた仮説が存在する。特にスターウォーズ の場合、歴史が深く、個人の名前の由来にも過去にまつわる逸話が含まれていることがある。今回は実際の設定上わかるものと、レンの正体に迫る都市伝説的な仮説とを説明する。
元の名前はベン・ソロであり、オビ=ワン・ケノービの別名からとった名前が由来だ。のちにカイロ・レンは自分の名前を変える際、ダークサイドを信奉する騎士団「レン騎士団」に入っており、そこから取られたというのが変名後の一般的な説だ。ちなみに「カイロ」という言葉はギリシャ語で「手」という意味がある。
ルークのクローン?スターウォーズ史にも関わるカイロ・レンの由来
さて、カイロ・レンの名前にはもう一つ面白い説がある。カイロ・レンはハン・ソロとレイア姫の子供ということになっているが、実はルークのクローンであったという説だ。ルークの母親であるパドメには「白い蓮」という意味があり、レンも日本語では「蓮」という意味になる。
さらにとある暗号サイトにkylo、skywolkerと入力し、結果を見てみると「sons」という結果が出る。並べると蓮の子供。パドメの夫はダースベイダーであるアナキンだ。彼は「ダース・ベイダーの息子だ」と暗に知らせるために、カイロ・レンと名乗っているという説だ。
スターウォーズのカイロ・レンの正体まとめ
ここまでカイロ・レンについて様々な過去や正体について書いてきたが、確かに弱さはあるかもしれない。しかし、物語上大きな役割を担っているキャラクターだということもわかってきた。最後にカイロ・レンの正体についてまとめていく。
相反する善の道と悪の道
今回最新のスターウォーズ三部作で初登場となったカイロ・レンはルーク・スカイウォーカーによって鍛えられたフォースのライトサイドと、スノークによってそそのかされたダークサイドを両方持ちあわせているキャラクターである。
ダークサイドにいながらライトサイドのレイとテレパシーで繋がってしまうほど共鳴し、レイ曰く「完全に暗黒面には落ちていない。彼は今も光と闇の道をさまよっている」と言わせている。これはまだライトサイドへ戻れる可能性があるということだ。これから公開される三部作最後の作品で彼がどちら側になるのか、もしくは別の道があるのかは注目が集まるところである。
若い年代では誰もが通る葛藤の道を表現している
作品を通して観ると、カイロ・レンの感情の動きは、青春時代に誰もが通る反抗期や、うまくいかないことに対してのフラストレーションの爆発、そして闇の道から色々な人に引き戻されようとしている事など、若い年代の感情の動きにリンクしている部分が非常に多い。
これはどちらにも転びかねない若さ故の不安定さ、危うさを表現している。今風に言えば、中二病的な佇まいをうまく表現しているという事だ。正しいと思っている道を突き進み、結果間違えてしまう、誰もが若い時に通った苦い道を彼は真っ赤な剣で表現しているのだ。
アダム・ドライバーはカイロ・レン役にバッチリハマっていた
ここでスターウォーズ第7作から登場のカイロ・レン役、アダム・ドライバーの紹介だ。彼は決してイケメンでは無いけれどもレンを表現する役者として「非常にハマり役だった」と評価されている。これは役者としては非常に良いものと言える。アメリカではドラマ「ガールズ」の主演役レナ・ダナムのボーフレンド役として火がついた。この記事は彼の経緯や人柄も含め、解説していく。
エミー賞に数年に渡ってノミネートされ続け、TVでも活躍、2011年から2018年までの間でなんと17作品もの映画に出演している大人気役者なのだ。年に出演映画は平均2本以上、多ければ3本である。これが7年も続く俳優はなかなかいない。今までの出演映画はクリント・イーストウッド監督の「J-エドガー」や、遠藤周作の「沈黙」を映画化したマーティン・スコセッシ監督の「Silence」など、現実的な映画への出演が多かった。
スターウォーズというSF内でも地に足のついた役作り
アダム・ドライバーはカイロ ・レンの役作りにおいて、「どうやってキャラクターを現実的なものにできるか。ダースべイダーは何においても制御されているというか完ぺきな人物という印象が強いですよね。カイロ・レンは悪役といわれているけれど、彼の世界では悪ではなく、あくまでも正義なんだ。そこを立体づけていくことが重要な要素でしたね」と語っている。
まさに若くして青臭い正義感を持った若者を演じきって見せた。アダムの演技がここまで違和感がなかったのは、世界観からの役作りに手を抜かなかった彼のストイックさにある。
もともと正義感が強い役者さん
出典: https://eiga.com
アメリカの同時多発テロを目の当たりにしてから、正義感から軍人だったこともあるアダム・トライバー。カイロ・レンもファースト・オーダー内で幹部ということもあり、軍人の1人だ。行動にひめた自身が思う正義の意志はその演技にも影響を及ぼしている。もっとも映画の中では相手方にいる以上、主人公と戦うことになるのだが、そこまで今回のスターウォーズ作品の中でハマった役者さんもそういないだろう。
ちょっとした小ネタも紹介!やっぱりカイロ・レンから目が離せない!
なんとカイロ・レン自身が職場であるスターキラーベースにレーダー技師の「マット」として潜り込み、自分の評判を聞いて回るというスピンオフフィルムが作られた。もちろんご本人アダム・ドライバー主演のものだ。「銀河をあるべき姿にしようと集中していると、自分の足元を見失う」と、冒頭で自信満々に語っているのは本人のレンだ。
話は隠しカメラの映像を中心に進むという設定で、食堂でトルーパー達と会話しながら食事するシーンから始まる。一番初めに切り出した話題は「働いていて楽しいか?」だ。
しかし、次の話題は「カイロ・レンはダース・ベイダーの意志を告げると思うか?」である。こうしたトルーパー達とのチグハグな会話も楽しめる。ある時、自分のライトセイバーがかっこいい、と自分のセイバーをトルーパーに突き出し、「まるで子供のおもちゃみたいだな。危ないよ。」と注意されると「じゃあ見なきゃいいだろ!」と逆ギレし、評判を聞いても我慢できなくなって暴れてしまうカイロ・レン。
ラストシーンはネタばらしをするのだが、やはり最後までカイロ・レンは自分が正しいと思い込んでいたようだ。カイロ・レンは色んな意味で注目すべきキャラクターである。ぜひスターウォーズでチェックしよう。