「無限の住人」の最終興行収入は？木村拓哉主演で大コケ？原因は？

木村拓哉さんが主演で実写化した「無限の住人」とはどんな作品なのか、映画の概要や予告動画、あらすじなど作品情報について紹介してまいります。

沙村広明さん原作の無限の住人は、江戸時代の日本を舞台にした漫画です。『月刊アフタヌーン』（講談社）にて1993年6月から2012年12年まで長期にわたり連載され、単行本は全30巻になります。また、2008年にはテレビアニメ化もされてます。そんな人気漫画作品の実写化にあたり監督を務めたのは、数多くの漫画作品の実写化を手がけ本作が100作品目となる三池崇史監督です。

また、キャストについても主人公の不死身の剣士・万次役を木村拓哉さんが演じ、その脇を杉咲花さんや福士蒼汰さん、栗山千明さん、市原隼人さん、戸田恵梨香さん、市川海老蔵さんといった実力派俳優で固めていることでも話題となりました。

映画公開日は2017年4月29日（土）に全国331スクリーンで上映されました。主題歌はMIYABIさんによる「Live To Die Another Day ~存在証明~」になります。無限の住人の予告編動画はこちらになります。

最愛の妹を失った万次（木村拓哉）は、亡き妹の仇に死を覚悟し無謀な戦いを挑む中、謎の老婆によって永遠の命と回復力を与えられ不死身となります。それから時が経ち、万次の前に父を奪われ仇討ちの協力を挑む浅野凛（杉咲花）が現れます。仇討ちの相手は逸刀流の首領である天津影久（福士蒼汰）で、凛の姿に最愛だった妹の姿を重ねた万次は彼女を守り抜くことを心に決め、逸刀流との戦いに挑む内容になっています。

ここからは、映画・無限の住人の初動から最終までの興行収入やランキング、動員数について紹介してまいります。

映画が開幕した初動（4月29日〜30日）の興行収入は1億8,900万円でランキングは初登場の第6位、動員数は14万5,000人になります。参考までに、木村拓哉さんが過去に時代劇映画で主演を務めた「武士の一分」は初動で興行収入が4億3,660万円、動員数が37万7,000人を記録しており、比較してみると大幅に初動の興行収入及び動員数が少ないことが分かります。

二週目の興行収入は累計6億3018万6,100円、ランニングは8位、動員数は累計50万1,889人です。GW中ということもあって興行収入が大きく伸びましたが、この週に岡田准一さん主演の映画「追憶」や、人気テレビドラマの劇場版「ラストコップ THE MOVIE」がランキングに初登場し、8位までランクダウンしてしまいました。

三週目の興行収入は累計7億7,520万5,600円でランキングは9位、動員数は累計62万321人です。GWが終わったこともあり、大幅に客足が減っています。この週に入ると、マーベルの人気シリーズ第２作目の「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス」が初登場で3位にランクインしています。

四週目の興行収入は累計8億6,226万3,000円でランキングは13位、累計動員数は69万779人です。この時期に第70回カンヌ国際映画祭（5月17日開催）が行われ、無限の住人がアウト オブ コンペティション部門として公式選出されました。カンヌ国際映画祭の影響で興収が伸びるかと期待されておりましたが、結果的には興収アップには結びつきませんでした。

五週目に入る頃には、山田洋次監督の喜劇映画「家族はつらいよ」の続編やベストセラー小説を映画化した「ちょっと今から仕事やめてくる」などの話題作品が次々と公開されました。そして「無限の住人」のランキングが13位から一気に21位までランクダウンしました。なお、興行収入と動員数は圏外のため数字のデータが見つかりませんでした。

六週目のランキングは４ランクダウンの25位になります。五週目と同様、圏外のため興行収入及び動員数の数字のデータは見つかりませんでした。

最終興行収入は累計9億5,388万200円で累計動員数が76万4,332人になります。最終的に興行収入は10億円を超えることはできませんでした。なぜ、興行収入や動員数が伸びなかったのかその原因について考察してまいります。

映画は初動が肝心と言われておりますが、無限の住人が初公開された時の映画ランキング（2017年5月2日時点）を見てみましょう。1位「美女と野獣」2位「名探偵コナン から紅の恋歌（ラブレター）」、3位「ワイルド・スピードICE BREAK」で、話題作や人気シリーズの作品と公開時期が被ってます。この時期はGWで子供が楽しめる作品の方へ客足が流れる一方、残虐的描写が多い「無限の住人」は苦戦する結果となりました。

なお、「無限の住人」と同日に公開され、人気漫画作品の実写化した映画「帝一の國」は、興行収入は約2億1,400万円、動員数は約16万6,000人で4位にランクインしました。「無限の住人」の公開時期をもっとずらしていれば違う結果になっていたかもしれないという意見が多く、スタートダッシュを失敗したことで興行収入や動員数に結びつかず大コケしたと言われる結果となってしまったようです。

初動から最終までの興行収入や動員数など数字だけを見てみると大コケしたと世間では言われておりますが、本作品が第70回カンヌ国際映画祭のアウト・オブ・コンペディション部門で公式上映された際の記事を見てみると、観客たちによる拍手や歓声の声で会場が包まれ好評だった様子が記載されてました。

さらに、SNSの口コミや各映画サイトのレビューを見てみると、多くの方がこの映画を見ていること、そしてこの作品に対する評価が決して低くはありません。この作品が上映されていた期間の興行収入や動員数、そして木村拓哉さんがこれまで出演されてきた過去作品の興行収入等の数字を判断材料にすれば大コケしたと映りがちですが、実際に本作品を見た方々の感想や評価を見れば大コケはしていないのではないかという意見もあります。

無限の住人に関する感想や評価の声について、ネットに上げられた映画レビューの声を見てみると「アクションシーンが面白かった」「淡々として長く感じた」「感情移入ができなかった」と意見が分かれていましたが、Twitterを見てみると好印象の意見が多かったです。

全てノースタントで挑んだ木村拓哉さんのアクションシーンについては、「迫力があって面白かった」という声が多かったです。

無限の住人のアクションシーンが面白かったという一方、つまらなかったという意見もありました。特にアクションシーンでは手や腕が斬り落とされたたりと残虐な描写があります。平気な方は、このグロいシーンがいい緊張を生んでいるといった声もあるようですが、苦手な人にとっては厳しいようです。また、つまらなかったと感じた理由として「単調」「原作を無理やり詰め込もうとして内容が薄い」といった意見が上がっていました。

「無限の住人」を見た方の中には「またアクションシーンが見たい」とリピーターもおり、「無限の住人」の世界に入り込むほど本作品を好きになる方もおりました。

海外の反応については、米国の評価家サイトである”Rotten Tomatoes”で80%の評価を得る他、ガーディアン紙のレビューでも星4つを獲得するなど評価が高いです。なお、海外メディアからは「剣戟アクションの演出は称賛されるべき出来」「ユーモアがありバイオレンスに満ちた唯一無二の作品」など称賛レビューが続々でした。

無限の住人の興行収入や大コケしたと言われる原因について紹介してまいりましたが、いかがでしたでしょうか。賛否両論ありますが、もし興行収入や動員数だけで判断して本作品を見る機会を失っていたら、もったいないという意見もあります。実写化した無限の住人が本当に面白いかどうか気になった方はぜひ本作品をチェックしてみてください。