アンダーワールド 覚醒のあらすじと感想は？キャストや映画の結末をネタバレ紹介

アンダーワールド 覚醒は2012年に公開されたアクション映画です。元々は2003年に公開された映画で、1作の予定が人気を集めた事と原作者のアイデアが広がった事によってシリーズ化されたアンダーワールドシリーズの第4作目で時系列的には4番目の作品です。時系列的に直近である2作目「アンダーワールド エボリューション」から12年後の世界が舞台です。

これまであくまでも何世紀にも渡って人間世界の裏側で行われていた吸血鬼（ヴァンパイア）と狼男（ライカン）の戦いでしたがアンダーワールド 覚醒では人間もさらに戦いに関与してきます。

アンダーワールドの世界はゴシックな世界観を演出するべく、色調をブルーに統一しており、アンダーワールド 覚醒もその流れをしっかり継承した色合いになっています。本作ではアンダーワールドシリーズの主人公であるセリーンの活躍が再び描かれる事、そして人間が絡んでくる事が分かる予告編になっています。

アンダーワールド 覚醒のあらすじはこれまでのアンダーワールドシリーズを見ていない人にも分かるようにこれまでのシリーズで判明しているその流れを示す形で始まります。事の起こりは4世紀初頭の事です。不老不死となったアレクサンドル・コルヴィナスという男がいました。3人の息子達にも同じように不老不死の能力を得ますが、1人はコウモリに噛まれてヴァンパイアとなり、1人はオオカミに噛まれたライカンとなりました。

当初はヴァンパイアがライカンを隷属させる関係でしたが、とある出来事からライカンが反旗を翻しヴァンパイアと戦い始めました。その戦いは現代に渡るまでの長い間、人間の社会が発展する裏側（アンダーワールド）で続けられてきました。

起源の次に描かれるのが主人公です。主人公セリーンは元々ライカン族を相手にするヴァンパイア族の女処刑人でした。両親をライカンに殺されたと教えられ優秀な処刑人となったのです。とある時ライカンとの戦いの中でライカンがとある人間の男マイケルの事を狙っている事に気づきました。セリーンはライカンからマイケルを助けようとしますが、マイケルはライカンに噛まれてしまいます。

紆余曲折を経て距離を縮めたセリーンとマイケルでしたがマイケルは瀕死に追い込まれてしまいます。セリーンは助ける為に自身の血を飲ませました。マイケルは最初に不老不死になったコルヴィナスの直径の末裔であり、両者の血が混ざる混血種となったのです。

戦いの中でセリーンは自身を助けたと教えられてきたビクターこそが自身の両親を殺した事を知ります。元々復讐の為に処刑人になったセリーンは混血種となったマイケルの助けも受けてビクターを殺します。しかしそれは一族にとっては長老を殺す裏切り行為に他ならず、セリーンはマイケルと共にヴァンパイア族からも終われる身になってしまいました。ここまでがこれまでのあらすじとして語られています。

長々とあらすじを書いてきましたがここからがアンダーワールド 覚醒で新たに語られるあらすじとなります。上記でも記したようにこれらのヴァンパイアとライカンの争いはあくまでも人間世界からは秘密裏に行われていました。しかしついにその存在が明らかになってしまいました。

ヴァンパイアとライカンは「非人類種」として一括りにされ、その弱点がそれぞれに日光と銀だと分かるとそれに合わせた兵器が開発された事で非人類種の抹殺を図るようになりました。そこに2つの例外がありました。元々混血種であるマイケルとそのマイケルの血をもらったセリーンです。2人は捕らえられて研究材料として冷凍保存される事になってしまいました。

セリーンは12年の時を経て目を覚ましました。被検体1と呼ばれているセリーンは被検体2が先に脱出し助けられたのだと気づきます。サンプルとして残されていた捕まった時に着ていた服装に身を包むと部屋を脱出します。研究者が再び眠らせようとしますが元々ライカン相手に処刑人をしていたセリーンです。少数の人間相手は問題になりませんでした。

人間を倒しながらマイケルを探すセリーンでしたが、マイケルはなかなか見つかりません。一方で人間による攻撃はとどまる所をしらず、セリーンは一旦退却して態勢を立て直す事にします。ビルから飛び降りトラックに飛び乗ったセリーンは振り返りその場所がアンティジェン社だという事を確認しました。

逃げ出したセリーンを目撃した人からの通報で市警察のセバスチャン刑事が動き出します。しかしアンティジェン社のジェイコブ・レーン博士は被検体は逃げていない、焼却処分したと答えます。納得のいかないセバスチャン刑事は独自に調査を開始しました。

セリーンは時折脳内に別の人物の視界が入り込んでくる事に気づきます。そこでセリーンは研究者の1人を尋問し、「被験体2」と視覚を共有出来る事を知ります。セリーンはその被験体2がマイケルでないかと考えその視覚を元に追跡を開始します。その過程でセリーンはヴァンパイア族のデヴィットに出会います。デヴィットは本来であればセリーンを襲う立場ですがそれをしませんでした。

デヴィットの協力の元、ライカンが襲っていた被検体2を助けるとそれはマイケルではありませんでした。それはまだ幼い少女イヴという少女でした。セリーンが助け出した時にはイヴは既にライカンに噛まれており傷が塞がりませんでした。デヴィットは本来の法度を破りセリーンとイヴを一族の隠れ家へと案内しました。

イヴは隠れ家にいた医師オリビアの治療によって驚異的に回復しました。その様子からセリーンはイヴが自身の娘である事を悟り、またイヴも「母は私を生んだ時に死んだと聞かされてきた」と言いながら薄々気づいていました。その為、自身が逃げ出す際にセリーンの解凍処理をしたというのです。一方のセリーンは一晩で12年過ぎた感覚についていけずイヴを娘とも受け入れられない状態でした。

一方でデヴィットの目的はセリーンの戦闘術でした。ヴァンパイアもライカンも人間の攻撃によって絶滅の危機に貧していましたがデヴィットの一族は戦い方を知らなかったのです。そこでデヴィットはセリーンの戦闘術に目をつけ戦い方を教えてほしいというのです。

しかし時を待たずしてデヴィット一族の隠れ家をライカン族が襲撃します。ライカン族は12年の間に確実に強くなっており、一部ですが巨大化する能力を有するようになっていました。応戦したデヴィットは死んでしまい、デヴィットの父トーマスは事を荒立てない為ライカン族の狙いであるというイヴを差し出してしまいます。

当然セリーンはそれを許すはずがありません。混血種の子供というイヴのアイデンティティを説き、さらには自身の血を使ったデヴィットを復活させます。セリーンは戦う事を決意するのでした。

セリーンは警察がライカン族と繋がっている事を疑って市警察のセバスチャン刑事に接触します。セバスチャン刑事は妻をヴァンパイアに殺された経験を持っており、自身の立場を利用して独自に捜査を続けていたというのです。警察内部にライカン族がいること、検査を担当したアンティジェン社が怪しい事を掴んでいました。その事実をセリーンに伝え、セリーンはアンティジェン社に向かいます。

セバスチャン刑事の捜査は見事に的中していました。アンティジェン社はライカン族の隠れ蓑であり、同時にマイケル、セリーン、イヴを調べる事で自分達の身体がより強力になるように、特にライカン族共通の弱点である銀に対しての耐性を持てるようになるべく研究を重ねていたのです。同行を望むセバスチャン刑事を連れセリーンはアンティジェン社に潜入します。

アンティジェン社の中でセリーンはマイケルが被検体0だった事を知りマイケルのカプセルの解凍処理を行います。解凍には時間がかかる為、その間にイヴを助ける為に行動を開始しました。しかしイヴの血をワクチンにして強くなったレーン博士の息子であるライカン族がその前に立ちはだかります。セバスチャン刑事も応戦しますが人間であるセバスチャン刑事は瀕死の重傷を負ってしまいます。

実験台から開放されたイヴ、さらに駆けつけたデヴィットも加わってライカン族の親子と戦います。イヴは博士を殺し、セリーンも長年の経験から得た一計を使って強大な力を得たライカン族の息子を倒す事に成功しました。セバスチャン刑事やデヴィットなど決して無傷とは言えないものの戦いに勝利する事が出来たのです。ここまでがアンダーワールド 覚醒の本格的なあらすじの結末です。

戦いに一区切りがついた事でセリーンはマイケルの元に向かいます。しかしカプセルには既にマイケルはいませんでした。マイケルとも視覚を共有していたイヴの案内で屋上に向かいますが屋上には既にマイケルの姿はなくヘリポートがあるだけでした。まだまだ戦いが続く事を予感したセリーンとイヴはお互いの手を固く握り合います。これがアンダーワールド 覚醒の結末です。

アンダーワールド 覚醒はもちろんアンダーワールドシリーズ全体の主人公セリーンのキャストを務めているのがケイト・ベッキンセールさんです。ロンドン生まれのイギリス人女優で、1991年大学在学中に女優としてデビューしました。父方の曽祖父がミャンマー人である事から東洋人の血の混ざった美貌でハリウッドでも注目を集めてきた女優さんです。

アンダーワールド 覚醒においてセリーンに協力するセバスチャン刑事を演じたキャストがマイケル・イーリーさんです。1999年から活動するアメリカ人俳優で、2001年に「Kissingジェシカ」にて俳優デビューを果たしました。

本作のライカンの1人ジェイコブ・レーン博士を演じるキャストがスティーブン・レイさんです。イギリス出身の俳優さんで、元々はイギリスやアイルランドの舞台、テレビで活躍していましたが、1992年に出演した映画「クライング・ゲーム」でアカデミー賞にノミネートされて知名度を高めて以来、ニール・ジョーダン監督作品の常連として出演するようになりました。

アンダーワールド 覚醒の物語のキーを握るイヴ役を演じたキャストがアメリカ人女優のインディア・アイズリーさんです。両親も俳優である為に子供の頃から芸能活動をしており、2003年に母のオリヴィア・ハッセーが主演をしたテレビ映画「マザー・テレサ」にてデビューを果たしました。2008年からは「アメリカン・ティーンエイジャー エイミーの秘密」にてレギュラー出演を続けるなど活躍しています。

アンダーワールド 覚醒でのセリーンの相棒的な立場であるデヴィットを演じたのがイギリス人俳優のテオ・ジェームズさんです。2010年に「恋のロンドン狂騒曲」でデビューを果たした俳優さんで、アンダーワールド 覚醒の続編であるアンダーワールド ブラッド・ウォーズにも出演を果たしています。

ここからはアンダーワールド 覚醒を既に視聴した人の感想を紹介していきます。アンダーワールド 覚醒はシリーズ4作目という事で結果的にヒットしていますが、単体で見ると比較的厳しい意見をぶつける感想が多い作品でもあります。元々ファンタジー色が強いアンダーワールドシリーズですが、アンダーワールド 覚醒では近未来的な雰囲気が入った事で良さが薄れてしまったという感想があるのです。

その中でもやはり注目を集めるのは主人公セリーンです。元々セリーンの魅力を見せる映画でもあるアンダーワールドシリーズだけに4作目になってもセリーンの魅力が溢れる映画になっていた事を評する感想が多いです。特に前作である3作目が過去編でセリーンがメインで登場しなかった事も大きく影響しているといえます。

一部には不老不死という設定であるセリーンに対して演じているキャストのケイト・ベッキンセールの老いを隠せていないという感想も見られますが、むしろ元々は単体作品の予定で30歳で出演した初代アンダーワールドと2012年公開のアンダーワールド 覚醒でここまで維持している事を称賛する感想の方が多いです。

その世界観などでファンになる人も多く、感想の多い映画である一方でアンダーワールド 覚醒は明らかに続編を匂わせる結末だった事に対しては不評が集まりました。現在こそ続編であるブラッド・ウォーズが公開されましたがその間には長い年月がかかっただけに長く情報も出ず不評に繋がったといえます。

アンダーワールド 覚醒はハイファンタジーな世界観で描かれた映画として高い人気を集めたアンダーワールドシリーズの4作目として公開された映画です。その雰囲気が近未来的になった事で一部不評を集める結果となりましたがそれでもヒットしたといえるだけの人気を集める作品です。過去作の補完も映画の中で十分に行われているので非常に見やすいという感想も見られます。

その結末こそ続編を匂わせる終わらせ方をしていますが、作品としてはこれまでのシリーズを見ていなくても十分に楽しめる作品になっています。世界観も作り込まれた作品なのでまだアンダーワールド 覚醒を視聴した事がないという人はぜひ1度視聴してみてはいかがでしょうか？