2019年02月28日公開
2019年02月28日更新
映画インビジブルのあらすじとキャストを紹介!結末と感想をネタバレ
H.G.ウェルズの小説『透明人間』を原作とした映画『インビジブル』。透明人間を題材とした過去のどの映画よりもリアルな透明化の描写シーンは今見ても新鮮です。また体が透明になるに従い隠されていた欲望が顕在化してくるさまはバーホーベン監督ならではの面白さと評判です。この記事では映画『インビジブル』の詳細なあらすじとキャスト紹介、さらにはショッキングな結末や感想までネタバレ紹介しています。ぜひご覧ください!
目次
インビジブルとは?
インビジブルの作品情報
出典: https://eiga.com
『インビジブル』はH.G.ウェルズの小説『透明人間』を原作とする2000年公開のアメリカSF映画です。人体を透明にすることに成功した主人公の科学者が、自ら透明人間となり次々に犯行を重ねていきます。
CGによる透明人間映画は以前からありましたが、この映画『インビジブル』では人体が透き通っていく過程がリアルに描かれています。過程の最初で皮膚が消え筋肉が露わになります。次に筋肉も消え骨格だけとなり最後には全て消え透明人間となります。従来の映画にはなかった高度なCG技術が高く評価されました。
インビジブルの予告編
こちらが『インビジブル』の予告編です。ケヴィン・ベーコン演じる主人公の科学者セバスチャンが透明化に成功したゴリラが暴れているのを制止しようと、助手と共にゴリラに向けて注射器を発射する場面です。
インビジブルの映画あらすじネタバレ
あらすじネタバレ:復元
ここからは映画『インビジブル』のネタバレあらすじをお届けします。今をさかのぼること4年、国防総省から科学者委員会へ「人間を透明化し障害を残さずに元に戻す」透明人間の研究依頼が舞い込みます。委員会ではさっそく透明人間プロジェクトを立ち上げ、プロジェクトリーダーに天才科学者セバスチャンを抜擢。透明人間プロジェクトにはセバスチャンの元恋人で科学者リンダと科学者マットも加わります。
透明人間研究開始早々ゴリラの透明化に成功するセバスチャンたちでしたが、ミッションの後半「障害を残さずに元に戻す」については端緒を開くことすらできずにいました。ところがある日突然セバスチャンにその方法が閃きます。さっそくゴリラに試すセバスチャン。ゴリラに赤い液体を注射します。赤い液体はゴリラの血管を通り全身へと行きわたります。
と、そのときゴリラに異変が起きます。たちまちゴリラは不整脈をおこすと心停止してしまいました。慌てたスタッフはゴリラの心臓に電気ショックを与え難なきを得ます。ゴリラの心臓は動き出し身体は元の状態に復元し実験はみごと成功します。
あらすじネタバレ:隠蔽
透明人間実験の結末を報告するためセバスチャンとリンダ、マットの3人は国防総省を訪れます。透明人間実験を映したビデオを流しながら説明を加えるセバスチャン。動物実験の結末から、透明化は比較的容易いが元に戻すのが難問だと結論付けます。聞いていた顧問委員会の教授から「DNAの配列の崩れたためだ」という指摘にセバスチャンは「実験の結末から言えるのは細胞の結合自体が安定していなかった」と答えます。
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さらに「解決にはまだ時間がかかる。でもあと一歩のところまで来ているのでもう少し時間が欲しい」と嘘をつきます。それに対して研究を依頼したクレイマー教授は「これ以上は待てない。我慢にも限度がある。早急に成功という結末にしてほしい」と突き放すように言いました。報告を終え研究所に戻ると、リンダはなぜ透明人間実験に成功した結末を隠すのか?と詰問します。
それに対しセバスチャンは「今結末まで報告したら全部手柄を彼らに持っていかれてしまう。次の透明人間実験は自分たちだけで行う」と宣言します。リンダとマットは正気の沙汰じゃないとセバスチャンの方針転換に異議を唱えますが、聞き入れる彼ではありませんでした。
あらすじネタバレ:人体実験
研究室に戻り顧問委員会から人体実験の許可を取り付けたと説明するセバスチャン。研究員たちからは許可が下りたことに驚きの声が上がります。セバスチャンは自分が人体実験の被験者となることを研究員たちに告げます。「3日間透明人間で過ごすからその後元に戻してくれ」と言うと実験台に上がりました。セバスチャンは身体を透明にする液体を取り出すと自らの腕に注射しました。
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しばらくは何事も起こりませんでしたが、次の瞬間セバスチャンの身体に異変が表れます。脳波や血圧などが急上昇、もだえ苦しむセバスチャン。それを見守ってきた研究員が心臓に電気ショックを与えようとしたちょうどその時、セバスチャンの身体は消え始めました。セバスチャンはその後意識を失います。半日以上経って意識のなかったセバスチャンが目を開けます。
眩しさに耐えられず「明かりを消してくれ!」というセバスチャンに、リンダは「まぶたが透明になってしまったので光を遮れずまぶしいのよ」と応じます。その後落ち着きを取り戻したセバスチャンは、鏡の前に立ち自らの身体が透明になったことを確認します。セバスチャンの姿は熱を感知して可視化するメガネをかけることで確認することができました。研究員たちはそれからの3日間交替でセバスチャンを観察することになりました。
あらすじネタバレ:復元しない体
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約束の3日間が経過しセバスチャンは身体を元に戻すために実験台に上がります。赤い液体が身体に注入されると途端に息ができないと苦しみだすセバスチャン。実験チームはすぐさま心肺蘇生を開始、一命を取り止めます。ところが肝心の身体は透明のまま、復元実験は失敗に終わりました。
当分の間、透明な体で過ごさなければならなくなったセバスチャンは、見えるようにと肌色の薄いゴムで作った型を顔と手につけて生活することになりました。マットはセバスチャンの体を復元するために実験を重ねますが成功という結末には至りません。そんな中、セバスチャンのストレスはピークに達しようとしていました。
あらすじネタバレ:外出
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まぶたが役に立たず睡眠不足になったセバスチャンは、ストレス発散に研究員の目を盗み外出してしまいます。久しぶりの外の世界を満喫し上機嫌で車を運転するセバスチャン。信号待ちで隣に停まった車の子供を驚かせては喜ぶ始末。さらには隣家の女性宅に侵入しいたずらまでしでかしてしまいます。
研究所ではいなくなったセバスチャンを探して大騒ぎになっていました。リンダはセバスチャンの自宅を訪問し、脱ぎ捨てられた服とマスクを発見します。彼女は研究所に引き返しすとセバスチャン宅で目にしたことを公表します。事の深刻さに気づいた研究員たちはセバスチャンを実験室に閉じ込め監視することにしました。リンダをはじめ研究員たちはセバスチャンの精神が異常をきたしているのではないかと心配していました。
あらすじネタバレ:監視カメラ
監視カメラで自由に行動できなくなったセバスチャンのイライラはピークを迎えます。そんな中、セバスチャンを元の体に戻す研究を行っていたマットは、もう少しのところで失敗を繰り返しセバスチャンの怒りを買っていました。リンダがマットひとりにやらせないであなたも協力すべきと諭すとセバスチャンは異論を唱えます。「こんな能力を持っているのにこんなところに閉じ込められているとは宝の持ち腐れだ」と。
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セバスチャンは監視カメラに細工し、常に自分がそこにいるようにすると再度外出を企てます。外に出たセバスチャンは元恋人リンダの自宅へと向かいます。そこでリンダとマットが付き合っているという衝撃の事実を知るとカッとして窓ガラスを割ってしまいます。
異常に気づいたリンダは研究所に電話しセバスチャンの所在を確認します。研究員は監視カメラを見て確かにいる旨を伝えました。納得のいかないリンダは研究所に戻るとセバスチャンのベッドを手で撫でてみました。案の定セバスチャンはそこにはおらず、カメラが細工されているのを発見します。
あらすじネタバレ:死人
手に負えなくなったリンダたちは話し合い、事の顛末を委員会に報告することを決めます。ところがその話が当のセバスチャンに聞かれていたのです。リンダとマットは国防総省に報告する前に今回のミッションを依頼してきたクレイマー博士に相談しようと博士の自宅を訪れます。一通り説明を聞いた博士は激高し、首を洗って待っているよう激しい口調でリンダたちに言い放ちます。
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クレイマー博士はすぐに将軍の耳に入れようと受話器を取りますが、電話が通じません。何者かに電話線が切られていたのです。博士は受話器を置くと気を落ち着かせるように深呼吸した後、タバコを吸いに外にでます。タバコの煙を吐いた瞬間、煙の中から現れたのはセバスチャンの顔。セバスチャンは博士を庭のプールに突き落とし物凄い力で水に沈めてしまいます。
この様子をたまたま博士の妻が目撃していましたが、妻の目にはプールに溺れる博士の姿しか映りませんでした。後日リンダが博士宅に電話を入れると、妻の口から夫がプールで溺れて死んだという衝撃的な事実が伝えられました。
あらすじネタバレ:恐怖
衝撃的な事実を聞いたリンダは急いで将軍に伝えようと電話をかけます。しかしここでも電話回線が切られていて電話はつながりません。連絡を取るため上階に行こうとエレベータに乗り込みますがIDが認識されずエレベータは作動しません。今度はマットのIDを使ってみますが結末は同じ。セキュリティシステムを調べてみるとセバスチャン以外のIDが使えなくなっていることがわかりました。
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しばらくしてどこからともなくセバスチャンの声が聞こえてきました。セバスチャンによるとクレイマー博士は将軍に話をする前に絶命したとのこと。彼の言葉はセバスチャン以外にこのことを知っているものは誰もおらず、ここに助けに来るものもいないことを意味していました。
あらすじネタバレ:研究員
仲間のジャニスがいなくなったことに気づいた研究員が探すと、ロッカーの中に冷たくなったジャニスの遺体を見つけます。ついに研究所職員からも犠牲者が!セバスチャンはヒミツを知る自分たち全員を殺そうとしていると震えあがるプロジェクトメンバーたち。そのひとり獣医のサラはリンダにつかみかかります。「あなたのせいよ、セバスチャンをとめられたのに何もしなかった」と感情的にまくし立てます。
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リンダは今は仲間割れしている場合ではないと彼女をなだめ善後策を考えます。まず無効になった自分たちのIDを復活させようと試みますがうまくいきません。すると非常時にエレベーターから外に出るための梯子が設置されているのに気づきます。
あらすじネタバレ:戦い
リンダたちメンバーは以前透明ネズミが逃げ出したときに製作した動くものに反応する装置を使い、セバスチャンの居場所を特定しようと試みます。すると装置が第6通路に何者かの動きをとらえました。マットとカーターはセバスチャンをはさみうちにしようと彼の居場所の両端に分かれて通路を進みます。
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サーモメガネで配管の後ろに動くものを確認したマットが見に行くと、次の瞬間、配管の上にいたセバスチャンがカーターの首にひもを掛け力一杯締めあげました。必死で抵抗するカーターは、蒸気管を叩き蒸気をセバスチャンの顔に吹きかけるのに成功。なんとか首に巻き付いたひもを外しますが、その拍子に頭を配管の角にぶつけ大けがを負ってしまいます。悪いことに蒸気でサーモメガネも見えなくなってしまいました。
あらすじネタバレ:死亡
カーターのケガは思ったよりもひどく輸血が必要となります。医師のサラが血清を取りに研究室へ戻ります。そこでセバスチャンの気配を感じたサラは、血清の袋を床に投げ捨てセバスチャンめがけて飛び掛かります。ところが彼女はセバスチャンの返り討ちにあい息絶えてしまいます。同じく瀕死の重傷を負ったカーターも出血多量で帰らぬ人に。
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なかなか戻ってこないサラを探しに来たリンダとマットそしてフランクでしたが彼らが目にしたのは変わり果てたサラの姿でした。そしてフランクは背後から襲ってきたセバスチャンに鉄の棒で刺されて命を落とします。さらにはマットまでが鉄の棒の犠牲になり深い傷を負います。セバスチャンは傷ついたマットとリンダを冷凍庫に閉じ込め設定温度を下げると出ていきました。
リンダは最後の力を振り絞り、鉄製の取っ手と電気ショック装置をつなぎ磁石を作り出し扉の外の留め具を動かして外すことに成功します。扉を開けると虫の息のマットに「助けを呼んでくる」と言い残し部屋を飛び出しました。
あらすじネタバレ:爆破装置
証拠隠滅をはかるセバスチャンはニトログリセリンで爆破装置を製作していました。5分後に起動するよう設定するとセバスチャンはエレベーターに乗り込みます。そこへ駆けつけてきたリンダは持ってきた噴射機にライターを近づけ炎を出すとセバスチャンに向け噴射。しかしセバスチャンはそれをかわし逃亡します。
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リンダは残りのガスを火災報知機に噴射させます。すると天井からはスプリンクラーの水が降り注ぎ、セバスチャンの体が浮かび上がりました。セバスチャンはリンダに飛びかかり両手で彼女の首を締めます。そこへ意識を取り戻したマットが駆けつけリンダに襲いかかっているセバスチャンを殴り倒しました。
マットはリンダをつれて実験室に戻ります。しかしセバスチャンが仕掛けた爆破装置をを見つけだすのは困難なため、梯子をつたって逃げることにしました。
結末ネタバレ:最後の対決
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いよいよ映画は結末へと進みます。地下から脱出するべく梯子を登り始めた時、爆破装置が作動、激しい爆発が2人を襲いました。爆風で押し上げられたエレベーターが2人のもとに迫ってきます。何とか体を梯子の陰に隠しやり過ごしたのも束の間、今度は上にあがったエレベーターが物凄いスピードで急降下してきます。2人は急いで梯子を下りますが、その頭上すれすれでエレベーターは止まりました。
映画の結末、次のシーンです。再び2人は梯子を登り始めますが、そのとき黒焦げになったセバスチャンがリンダの足をつかみました。セバスチャンの力に負けたリンダはともに下にあったエレベータの天井に落下。セバスチャンはリンダの髪をつかむと「最後のキスだ」と言い無理やり彼女にキスします。
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映画の結末シーンになります。映画の結末は欲望のおもむくままに行動する科学者セバスチャンの崩壊です。結末は呆気なく訪れます。リンダはキスされた一瞬のスキを突き、セバスチャンの背後にあったロープをつかむとエレベータにつないでいる留め具をはずしました。エレベータはセバスチャンを乗せたまま落下、炎に包まれていきました。マットとリンダは梯子を登り切り、命からがら外へ出ることができました。
インビジブルの映画キャスト
セバスチャン・ケイン/ケヴィン・ベーコン
映画『インビジブル』のキャストを紹介します。最初に紹介する『インビジブル』のキャストは、主人公のセバスチャンを演じる1958年アメリカ生まれのケヴィン・ベーコンです。映画デビューは1978年映画『アニマル・ハウス』で、その後着実にキャリアを重ね1984年映画『フットルース』でブレイクします。青春映画スターとして知られますが、近年ではさらに演技の幅を広げ脇役や悪役のキャストとして高い評価を得ています。
1994年アクションスリラー映画『激流』では、一家を恐怖に陥れる悪役のキャストとしてゴールデングローブ賞にノミネートされました。またミュージシャンとしての活動にも力を入れており、兄のマイケルと「ザ・ベーコンブラザーズ」というバンドを組んでいます。2006年にはミュージシャンとして来日しています。
リンダ・マッケイ/エリザベス・シュー
続いての『インビジブル』キャスト紹介は主人公セバスチャンの元恋人リンダを演じた1963年アメリカ生まれのエリザベス・シューです。彼女の名を一躍有名にしたのは、1984年公開の映画『ベスト・キッド』。この映画で主人公のガールフレンド役を熱演し注目を集めます。
その後1995年公開の『リービング・ラスベガス』では娼婦役を演じ高く評価されました。この映画で彼女はアカデミー賞・主演女優賞にノミネートされました。そのほか、2012年より人気テレビドラマ『CSI:科学捜査班』にレギュラー出演しています。
その他の映画キャスト
『インビジブル』その他のキャストを紹介します。まず最初のキャストはマシュー・マット・ケンジントン(リンダの恋人で研究員)を演じたジョシュ・ブローリンです。彼は1968年生まれのアメリカの俳優です。1985年『グーニーズ』で映画デビューを飾り、2007年コーエン兄弟の『ノーカントリー』やロバート・ロドリゲスの『プラネット・テラー in グラインドハウス』など大作に続けて出演し高い評価を得ました。
2008年オリバー・ストーン監督の映画『ブッシュ』では制作当時現役大統領だったジョージ・ブッシュのキャストに抜擢されます。また、ガス・ヴァン・サントの伝記映画『ミルク』でニューヨーク映画批評家協会賞助演男優賞を受賞、アカデミー助演男優賞にノミネートされました。
『インビジブル』最後のキャスト紹介は、サラ・ケネディ(獣医師)のキャスト、キム・ディケンズです。大ヒットテレビドラマ『LOST』や映画『しあわせの隠れ場所』などに出演し、2015年にはウォーキング・デッドのスピンオフ作品『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』で主役のキャストを射とめました。
インビジブルを観た人の感想や評価は?
透明化プロセスが見どころ!
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本作における最大の見所といえば、最新VFXを駆使した透明人間のヴィジュアルでしょう。従来までの“透明になった”描写ではなく、“なっていく過程”を克明に映像化しているのですから、凄いとしか言い様がありません。
やはりこの『インビジブル』の見どころは最新テクノロジーを駆使した透明化の見せ方に尽きるでしょう。透明化のプロセスの映像はいまだに鳥肌が立つという方も多くいます。
セバスチャンの無敵ぶりが楽しい!
セバスチャンの無敵っぷりが楽しくてセバスチャン目線で見てしまった映画「インビジブル」。もちろん悪役なんだけど、一線を越えすぎてると逆に清々しいというね。
必死に透明人間と戦うリンダではなく、”悪役”透明人間に感情移入してしまうという感想です。ここまで突き抜けて悪に徹すると清々しささえ感じてしまうということでした。
透けていくのは体だけでなく欲望そのもの!
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映像技術が上がってとうとうこんな作品が出た…と言うタイミングで世に出た。(中略)綺麗に透けて見えるのは、体だけではなく欲望、そのモノなのだから。思考の抑制が取れていくとあんな風になるのも致し方ないと思うし、心の奥底で自分ならどうする?と考える男性諸氏も大勢居たのではないかと思います。
この映画『インビジブル』は単に体が透明になるだけでなく人間の欲望や本性を洗いざらい浮き彫りにしているところが見どころの一つにもなっています。
インビジブルの映画監督・原作情報
映画監督/ポール・バーホーベン
ここで映画『インビジブル』を指揮した1938年オランダ・アムステルダム出身のポール・バーホーベン監督について紹介します。彼は幼少期を第二次大戦中のオランダ・ハーグで過ごます。当時のハーグは道端に死体が転がっているという悲惨な状況にありました。大学進学後、オランダ海軍に従軍しそこでドキュメンタリー映画制作に携わります。
映画監督デビューは1971年の『Wat Zien Ik?』。以降1977年の映画『女王陛下の戦士』でゴールデングローブ賞を受賞するなど着実に経験を積んでいきます。2017年には世界三大映画祭のひとつ、ベルリン国際映画祭の審査委員長に就任しています。
原作者/ハーバート・ジョージ・ウェルズ
映画『インビジブル』の原作小説『透明人間』は、SFの父と呼ばれるイギリスの小説家H.G.ウェルズ(1866~1946)の作品です。ウェルズは奨学金を得て科学師範学校に進みますが、そこで学んだ「進化論」が彼のその後執筆活動に大きな影響を与えます。1890年代から1900年代初めにかけて映画『インビジブル』の原作となる『透明人間』や『モロー博士の島』など彼の名を永遠にとどめる代表作を相次いで発表しました。
インビジブルをより楽しむためには?
透明人間の正体
『インビジブル』で天才科学者セバスチャンを演じたケヴィン・ベーコンは、そのシーンに応じて緑、青、グレー、黒といった様々な色のタイツのような衣装を着て演技しました。共演者たちはNGにならないよう笑いをこらえるのに必死だったと撮影当時を振り返っています。
細かく再現したCG
映画『インビジブル』では透明人間になる過程を解剖学的にも忠実に再現するため、演者ベーコンの体の特徴にあわせて精巧なCG模型が制作されました。この精巧な模型は映画『インビジブル』撮影終了後、医療研究機関に寄贈されたと言われています。
鉄製の骨格モデル
映画『インビジブル』では、半透明状態のセバスチャンを他の研究員たちが運ぶシーンのために人間と同じくらいの重さの鉄製の骨格模型が製作されました。これにより役者たちの演技によりリアル感を出すことに成功しています。
映画インビジブルの原題
映画『インビジブル』の原題は『Hollow Man』です。これを直訳すると「うつろな男」となります。実は『The Hollow Man』というタイトルは、ホラー・SF作家ダン・シモンズが1992年に著した小説のタイトルです。映画『インビジブル』のプロデューサーは映画にこの題名を使うためシモンズからタイトルの権利を買い取ったとされています。
過激なシーンはカット
『インビジブル』で透明人間になったセバスチャンは、欲望のおもむくまま隣人女性をレイプします。このレイプシーン、撮影はされましたが最終的には映画『インビジブル』ではカットされています。このレイプされる女性を演じたローナ・ミトラは、1998年にも映画『ベオウルフ』でレイプされるシーンの撮影に臨みましたがインビジブル同様に最終版ではカットされてしまったとのことです。
エリザベス・シューの怪我
リンダ役のエリザベス・シューですが、事故でアキレス腱を切ってしまい映画『インビジブル』の撮影が7週間も遅れるというハプニングがありました。事故は撮影中ではなくジムでトレーニングをしている時に起きたとのことです。
背景のみ撮影する理由
映画『インビジブル』はCGを駆使した映像がウリです。『インビジブル』ではひとつのシーンをいくつかのパーツに分けて撮影されました。場合によっては撮影は7回にも及んだそうです。あるシーンでは唯ひたすら空だけが撮影されました。そこに透明化したセバスチャンが後から合成されたのです。
スピーカーを駆使した撮影
映画『インビジブル』の監督バーホーベンはどうしたら俳優たちの演技をよりリアルにすることができるかに腐心したようです。そこで監督がとった手法は、スピーカーを使い全方位からセバスチャンの声が聞こえてくるようにしたことです。また透明ゴリラのシーンでは、監督自らゴリラの鳴き声をまねスピーカーから流しました。
映画インビジブル宣伝写真
『インビジブル』の設定では体の一部だけが透明になる事はあり得ません。しかし、『インビジブル』宣伝用のポスター写真の中にセバスチャンの胸から下だけ透明になっているという映画の設定とは相反する写真が存在したということです。
監督バーホーベンはこの作品が好きではなかった?
バーホーベン監督は『インビジブル』のオファーを”お仕事”と割り切っていた節があります。出来上がった作品にもあまり満足していなかったことが雑誌のインタビューで明らかになりました。彼は言います。「インビジブルは撮らない方が良かったと思われる作品だ。ヒットはしたが自分でなくても良かった、誰にでも撮れる作品だ。」と散々です。しかしこの自己採点の妥当性は、最終的には観客が判断することになるでしょう。
インビジブルの映画ネタバレまとめ
ここまで『映画インビジブルのあらすじとキャストを紹介!結末と感想をネタバレ』と題してお届けしました。公開以来20年が経過したこの『インビジブル』ですが、徐々に消えていく透明化の過程の映像は今観ても新鮮です。百聞は一見に如かず、この記事で興味を持った方は実際に鑑賞してみることをおすすめします。