2018年12月29日公開
2018年12月29日更新
オールド・ボーイをネタバレ解説!伏線や原作・アメリカリメイク版とも比較紹介
韓国映画の中でも特に評価の高い作品にオールド・ボーイがあります。2003年に公開された韓国映画なのですが、その人気の高さからリメイクもされています。実は原作は日本の漫画作品なのですが、オールド・ボーイには、リメイク版や原作とは違った点たくさんあります。また、映画を見返すと気づく伏線も隠されており、見ごたえのある衝撃作となっています。ここでは、衝撃のラストで話題となった韓国映画オールド・ボーイのあらすじをネタバレし、伏線などの細かい情報もネタバレ解説します。
目次
オールド・ボーイについてネタバレ解説!
様々なジャンルの映画が公開される中で、バイオレンスアクション映画は人気の高いジャンルの一つです。韓国映画オールド・ボーイもバイオレンスアクション映画の一つですが、そのラストの衝撃度から高い評価を得ています。どんでん返しのラストを迎える映画は人気が高く、映画ファンの中でも特に名作と言われる映画がたくさんあります。
出典: https://ciatr.jp
韓国映画のオールド・ボーイは、そのラストの衝撃度だけでなく、謎が謎を呼ぶストーリー、主人公が理由もわからず監禁され続けるというショッキングな設定も話題を集めました。また、オールド・ボーイの物語には、たくさんの伏線も張り巡らされています。ラストシーンを迎えるまで分からない物語の真実を知ってから、初めて意味の分かる伏線たちも見どころの一つとなっています。
様々な伏線と見る人を引き込むストーリー、衝撃的なラストで人気作品となった韓国映画のオールド・ボーイは、原作は日本の漫画です。また、アメリカでリメイク版も制作されており、それぞれに違った設定やストーリー展開になっています。ここでは、人気映画オールド・ボーイの伏線や、リメイク版や原作との違いなどの情報を細かくネタバレ解説していきます。
オールド・ボーイとは?
出典: https://ciatr.jp
オールド・ボーイとは、2003年に公開された韓国映画で、パク・チャヌク監督の制作した「復讐三部作」と呼ばれる映画シリーズの、2作目となる映画です。パク・チャヌク監督はオールド・ボーイで、第57回カンヌ国際映画祭で、審査員特別グランプリを受賞するという快挙を成し遂げました。審査委委員長を務めた有名映画監督・クエンティン・タランティーノより、「出来ればパルムドールを授与したかった」と高い評価も得ました。
オールド・ボーイは、高い評価を得ている韓国の映画なのですが、その原作は日本の漫画作品です。原作の漫画は、「ルーズ戦記オールドボーイ」という名前で、1996~1998年の二年間、マンガアクションで連載されました。原作は土屋ガロン、作画は嶺岸信明が担当しています。原作と韓国映画版とは、基本設定のみ一緒で細かい設定やストーリーは異なります。原作との違いは後でネタバレ解説していきます。
出典: https://ciatr.jp
韓国映画のオールド・ボーイは、ハリウッドリメイクもされています。ハリウッドリメイク版は2013年に公開されました。オールド・ボーイのハリウッドリメイクに関しては、ユニバーサル・ピクチャーズがリメイク権を獲得し、スティーブン・スピルバーグが監督を務めるという企画が立ち上がっていました。しかし、漫画原作の権利を有している双葉社が、基本契約を破ったとして韓国映画オールド・ボーイの制作会社を告訴しました。
このことから企画は一旦なくなりましたが、その後マンデート・ピクチャーズがリメイク権を獲得し、スパイク・リーを監督に迎えリメイク版オールド・ボーイが作成されました。ハリウッドリメイク版も、韓国映画オールド・ボーイと違っている点がたくさんあります。その違いについてもネタバレ解説していきます。
オールド・ボーイのあらすじをネタバレ解説!
出典: https://ciatr.jp
謎が謎を呼ぶ設定と、見る人を引き込むストーリーで高い評価を獲得しているオールド・ボーイですが、その物語には驚くべき結末が待っています。また、随所に張り巡らされた伏線にも注目です。ここでは、人気映画オールド・ボーイのあらすじをネタバレ解説していきます。また、衝撃の結末まで詳しくネタバレします。
窓のない部屋!
ある雨の降る日、オ・デスは酔っ払って警察に補導され、交番まで連れられてきました。機嫌よく酔っ払っているオ・デスは、天使の羽根のおもちゃをお土産に買っています。この日はオ・デスの愛娘の誕生日でした。やがて身元引受人の友人が交番にオ・デスを迎えにきます。電話ボックスからオ・デスの家に電話をかける友人ですが、気が付くとオ・デスの姿が見えません。オ・デスは、忽然とどこかに消えてしまったのです。
出典: https://eiga.com
オ・デスが気が付くと、そこは見覚えの全くない狭い部屋でした。窓の無いその部屋は、決して開けられない扉があり、扉の下には小さな窓が開いていてそこから食事が差し出されてきます。また、部屋にはテレビやトイレ・ベッドなど、生きていくために最低限の設備はありました。オ・デスは差し出される食事を食べ、音楽が鳴るのを合図に眠らされるという日々を送ります。
ある日、オ・デスはテレビで自分の妻が殺害されたというニュースを見て暴れ狂いますが、部屋から出ることは叶いません。オ・デスは何度も自殺しようと試みましたが、すぐに処置が行われ、死ぬことも出来ずただ部屋に戻されるだけでした。ただ監禁され続けるだけの日々で、気が狂ってしまわないようにと、オ・デスはひたすら体を鍛え続けるのでした。
15年後に解放された!
ある日食事の中華定食に箸が余分に入っていました。オ・デスはこれを隠しておき、この箸を使って壁に穴をあけていきます。もう少しで壁の穴から外に出られるという所で、オ・デスは眠らされてしまいます。気が付くとオ・デスは監禁された場所に解放されていました。監禁されてから15年もの歳月が経過していました。
オ・デスは、誰が何の為に自分を15年間も監禁したのか、それを突き止めて復讐するために行動し始めます。オ・デスはある寿司屋に入り、タコを注文します。生のままのタコに噛り付いたオ・デスは、調理人の女性に声をかけられますが、気絶してしまいました。オ・デスは、ミドに開放され彼女の家で目を覚まします。復讐にかられるオ・デスは、手掛かりを探し始めます。ミドもオ・デスを「おじさん」と呼んで行動を共にします。
監禁場所を突き止める!
監禁生活中に出されていた食事はほとんどが中華定職でした。その中でも餃子を食べ続けていたオ・デスは、餃子の味を頼りに店を探し出します。その店の配達先のあるビルが、自分が監禁されていた場所だと突き止めました。ビルに乗り込んだオ・デスは、そこで監禁ビジネスが行われていることを知ります。ビルの管理人を拷問してヒントを得たオ・デスは、自分を監禁していた犯人・ウジンと対面することになります。
ウジンと対面したオ・デスは、なぜ監禁したのかを問い詰めます。そんなオ・デスに、ウジンはゲームを持ち掛けます。5日間で監禁の謎を解くことが出来たら、ウジンは自ら命を絶つと言います。謎を解くことが出来なかったら、オ・デスとミドを殺すと宣言しました。オ・デスはミドを連れてウジンから逃げながら、謎を解くために奔走します。
ウジンとの関係に気づく!
オ・デスとミドは行動を共にするうち、次第に惹かれ合いついに一線を超えてしまいます。年齢差のある二人ですが、ミドはオ・デスにすべてを捧げ、愛していると言います。やがてオ・デスは、ウジンと自分が同じ高校の出身であることに気付きます。母校を訪れたオ・デスは、遠い記憶を思い出していきます。かつて学生時代のオ・デスは、ウジンとウジンの姉が愛し合っている場面を目にしました。
引っ越しする予定だったオ・デスは、「誰にも言うな」と言って友人にそのことを話してしまったのです。引っ越したオ・デスは、その後の事は知りえませんでしたが、姉弟同士の関係が噂になってしまったウジンの姉は、想像妊娠してしまいます。弟の子供を身ごもったとショックを受けたウジンの姉は、ウジンの目の前で自殺してしまったのでした。
オ・デスとミドとの関係とは
オ・デスは過去を思い出し、復讐を果たすためにウジンの元に乗り込みます。しかし、オ・デスはウジンからある事実を告げられます。それは、ミドこそがオ・デスの生き分かれた愛娘だったという事です。そうとは知らず、実の娘と愛し合ってしまったことにオ・デスは苦悶します。オ・デスはウジンに、「ミドにだけはこの事を知らさないで欲しい」と哀願し、噂を広めた自分の舌が悪かったと、自らの舌を切り取ってしまいました。
出典: https://ciatr.jp
ウジンがオ・デスを15年間監禁した理由は、オ・デスに自分と姉のように血のつながりのある相手(娘)と愛し合わせるためだったのでした。15年という歳月は、幼かった娘が成長するのに必要な時間だったのです。復讐を終えたウジンは、自らの頭を拳銃で撃ちぬいて死亡します。オ・デスは娘と愛し合ってしまった罪の意識から、雪山で催眠術をかけられます。そこでミドはオ・デスに「愛してる」とつぶやくのでした。
オールド・ボーイのあらすじを詳しくネタバレ解説しました。また、衝撃のラストまでネタバレ解説しました。冒頭部分で主人公のオ・デスが15年間も監禁されるという壮絶な始まりを見せるオールド・ボーイですが、結末までのネタバレを見てみると、ストーリーそのものも目を離せない驚きの連続だと分かります。続いて、オールド・ボーイの伏線もネタバレ解説していきます。
オールド・ボーイの伏線をネタバレ紹介!
韓国映画のオールド・ボーイには、いくつかの巧みな伏線が隠されています。オールド・ボーイは見終わった後で、結末を知ったうえでもう一度見てみたくなるような、衝撃のラストとなっています。オールド・ボーイに隠されたいくつかの伏線をネタバレ考察していきます。
見覚えがある!
オ・デスが開放されて寿司屋でミドと出会うシーンですが、ここでミドはオ・デスに「見覚えがある」と語っています。オ・デスとミドは二人ともウジンの手によって催眠術にかけられており、このミドの反応まで催眠術によるものだと考えられます。しかし、ミドは幼いころに見た父親の顔を、ぼんやりと覚えていたともとれる伏線になっています。
娘がいる!
オールド・ボーイの結末では、ミドが実はオ・デスの娘であると明かされます。物語冒頭で酔っ払ったオ・デスは娘に電話をかけています。ここで、オ・デスは娘に「ヨニ」と呼びかけています。ミドはウジンに催眠術にかけられ、自分をミドと思い込んでいます。ミドが調べたオ・デスの娘の消息で、「エバ」という名前が出てきますが、オ・デスは娘の名前は「エバ」ではないと気づきません。オ・デスも催眠にかけられているからです。
タイトル「オールド・ボーイ」の意味
映画を見終わって、主人公オ・デスが監禁された理由や犯人が分かると、タイトルの意味も理解できるようになっています。オールド・ボーイとは、「同窓生」という意味で、オ・デスと彼を監禁した張本人・ウジンが同窓生であると暗に示唆しています。タイトル自体が伏線になっているのです。
謎に満ちた監禁理由
出典: https://ciatr.jp
オ・デスはなぜ自分が監禁されたのか、突き止めるために奔走します。そんな中で、ウジンはオ・デスを監禁した理由を「口数が多すぎる」と語っています。この時点では、なぜ口数が多いと15年も監禁されなければならないのか、視聴者も理解できません。しかし、最後まで見ると、姉との噂を広めたオ・デスを恨んでいたからだと理解できます。
オールド・ボーイの原作やアメリカリメイク版とネタバレ比較!
監禁期間が違う!
出典: https://ciatr.jp
韓国映画オールド・ボーイの原作は日本の漫画作品ですし、2013年にはアメリカでリメイク版も制作されました。韓国映画オールド・ボーイでは、主人公の監禁期間は15年でした。しかし、アメリカリメイク版では、20年と5年プラスされています。また、原作漫画の方では、10年の監禁期間でした。どちらも物語の結末は韓国版と違っているので、監禁期間も変更されているのです。
アメリカ版はタコを食べない!
出典: https://ciatr.jp
韓国版オールド・ボーイでは、監禁から解放されたオ・デスが寿司屋に入って生のままのタコを食べるというショッキングなシーンが登場します。アメリカ版では、タコを食べるシーンはカットされています。水槽の中のタコを眺めるシーンはありますが、アメリカでは生のままの海産物を食す文化はなく、また生きたままの食材を食べることをタブーとする風習もあるためと言われています。
アメリカ版では催眠術の設定はない!
出典: https://ciatr.jp
韓国版オールド・ボーイの物語で大きな要素となっているのが、後催眠と呼ばれる催眠術です。催眠術にかけた相手の行動を操ることが出来るという催眠術なのですが、アメリカリメイク版では、催眠術の設定はなくなっています。その代わり、主人公を監禁した復讐者は、財力や手下の人間を使って、主人公の行動を誘導してくるのです。
オールド・ボーイのネタバレ解説まとめ!
ここでは、ショッキングな結末で話題を集めた韓国映画・オールド・ボーイのあらすじをネタバレ解説しました。オールド・ボーイは見る人を引き込むストーリーや設定、また伏線に見どころがあり、衝撃的な結末を迎える人気作です。また、原作の漫画やアメリカリメイク版との違いもご紹介しましたので、オールド・ボーイが気になるという人は、是非視聴してみることをお勧めします。