2018年08月30日公開
2018年08月30日更新
ゴッドファーザー3のあらすじ・ラストをネタバレ!感想やキャスト相関図も
誰もがその名前を一度は聞いたことがあるであろう名作映画「ゴッドファーザー」。今回あらすじをご紹介する「ゴッドファーザー3」はこの名作シリーズを締めくくる最終タイトルとなっています。歴史に残る名作は「ゴッドファーザー3」でどのようなラストを迎えたのか、是非お楽しみください。マイケル・コルレオーネの波乱と悲しみに満ちた生涯とは?コルレオーネ家の辿った運命とは?哀しきマフィアの数奇な物語をお楽しみください。
目次
ゴッドファーザー3のあらすじとラストをネタバレ解説!
「ゴッドファーザー3」とは、映画史に深くその名を刻んだ不朽の名作「ゴッドファーザー」シリーズ三作目として制作された映画です。ゴッドファーザー3は、映画にあまり興味の無い方や、このシリーズを鑑賞したことが無い方でも一度はこの名前を聞いたことがあるであろうまさに伝説の作品です。
富と権力を手にしたマフィアの一族ですが、それらと引き換えにした深い悲しみを描いた作品です。哀愁漂うストーリーや作品作りが、公開から何年も経った今でも人々の心を掴んで離さない。「ゴッドファーザー3」はそんな素晴らしい映画のラストを飾った最終章です。
また、「ゴッドファーザー3」はこれまでの「ゴッドファーザー」シリーズのラストとして描かれた作品であるため、これまでのタイトルのキャラクター相関図が非常に大切になってきます。そこでここでは、膨大で複雑なキャラクターの相関図や実際に彼らを演じた魅力的なキャストも交えながら、あらすじを解説させていただきます。お楽しみください。
ゴッドファーザーとは?
「ゴッドファーザー」(英題:God Father)とは、原作はマリオ・プーゾ(Mario Puzo)の小説で、フランシスコ・フォード・コッポラ(Francis Ford Coppola)によって1972年に映画作品として公開されました。ちなみに原作のタイトルは「マフィア(Mafia)」とされており、映画の大ヒットと共にタイトルも「ゴッドファーザー」といったように映画と同じタイトルに設定されました。
「ゴッドファーザー」は公開当時の興行記録を塗大きく更新する大ヒットとなり、1972年度のアカデミー賞で作品賞・主演男優賞・脚色賞を受賞した、まさにストーリー・キャスト・演出全てが最高レベルの作品です。1990年にはアメリカ国立フィルム登録簿に永久保存登録されています。
実力派揃いのキャスト陣と重厚かつ哀愁漂うストーリーが話題を呼びました。魅力的なキャラクター達が複雑に絡み合う人物相関図も、この作品を語るにあたって欠かせない要素の一つであります。この映画の深みを出しているものは間違いなくその登場人物の関係性であると言えるでしょう。
映画の舞台は戦後のニューヨーク。イタリア系アメリカ人としてアメリカに移民として移り住み、そこから一族の誇りを持ち巨大な組織へと成長していきました。コルレオーネ家の抱く郷愁や繊細な感情を絶妙なテイストで描くことができたのも、イタリアをルーツとするコッポラ監督だからこそできた事なのでしょう。
ゴッドファーザー3の相関図とキャストを紹介!
「ゴッドファーザー」ではシリーズを通して印象的な3人のキャストが登場します。初代ゴッドファーザーではドン・ヴィトー・コルレオーネ役としてマーロン・ブランド(Marlon Brando)が抜擢。ゴッドファーザー2ではそのドン・コルレオーネの若き姿を演じたロバート・デ・ニーロ(Robert De Niro)。そしてシリーズを通してマイケル・コルレオーネとしてメインキャストを演じたアル・パチーノ(Al Pachino)です。
「ゴッドファーザー3」の主演キャストはマイケル・コルレオーネを演じたアル・パチーノです。彼の素晴らしい演技がこの名作映画のラストを見事に演出してくれました。「ゴッドファーザー3」は彼の演技力無しに成功は無かったことでしょう。
ゴッドファーザー3の相関図を紹介!
それではここからは「ゴッドファーザー3」の人物相関図をキャストと役名を交えてご紹介させていただきます。この作品の複雑な相関図を一度で理解するのは非常に難しいです。しかし「ゴッドファーザー3」はこれまでのシリーズのラストを飾る最終章ということもあり、前作までの人物図をしっかりと整理することであらすじも理解でき、ゴッドファーザー3をより楽しむコツとなります。
アル・パチーノ(ドン・マイケル・コルレオーネ役)
まず一人目は、ゴッドファーザーシリーズの主人公「ドン・マイケル・コルレオーネ(Michael Corleone)」です。これまでの作品に引き続き、アル・パチーノが演じています。アル・パチーノのルーツはニューヨークで生まれたイタリア系アメリカ人です。自身も貧しい家庭で育ち、役者の道に進むために数多くの苦難の道を歩んだ彼だからこそ、この役の深みが出せるのでしょう。
コルレオーネ家のドンとして家族を守ってきたマイケル。自ら組織の合法化に務め、「ゴッドファーザー1」の頃は右も左も分からない青年が、教会からパパル賞を授与されるほどの大物となりました。しかし完全にマフィアの仕事から逸脱することはできず、これまでマフィア家業で犯した行いに対して常に罪悪感を抱きながら彼は生きてきました。
しっかりと法に則った真っ当なビジネスに全面転換しようと試みていた矢先にマイケルは裏切り者から襲撃されます。甥のヴィンセントに助けられ事なきを得ましたが、かつでの判断力が自分に無いことに気づかされます。さらに糖尿病にも蝕まれ、故郷で隠遁生活を過ごすうちに引退を決意しました。甥のヴィンセントにドンの座と野望を引き渡し、自身の引退へと歩むこととなります。
現在のアル・パチーノの役者としてのスキルや立ち位置はまさにゴッドファーザーのキャスト抜擢と共にあると言えるでしょう。彼の祖母はシチリア島出身との事もあり、彼の持つルーツそのものがこの大役を呼び寄せたのです。
ソフィア・コッポラ(メアリー・コルレオーネ役)
マイケルの実の長女で、ソフィア・コッポラ(Sofia Coppola)が演じています。コルレオーネ家の仕事を合法化させた「ヴィトー・コルレオーネ財団」の後継者として存在感を見せました。ヴィンセントと恋愛関係にありましたが、ヴィンセント自身ががドンの道を選び、彼女は組織に翻弄される運命となりました。
また、ソフィア・コッポラはその名の通りフランシス・コッポラ監督の実の娘です。父の作品のラストを飾るタイトルにキャストとして出演できるとはまさに夢のようです。親子愛も伝わってくる作品です。
タリア・シャイア(コンスタンツァ・“コニー”・コルレオーネ役)
ドン・コルレオーネの末娘です。前作に登場したカルロ・リッツィと結婚し二人の子どもを授かりますが、夫からの家庭内暴力に苦しむ日々を過ごしていました。その後夫カルロが粛清され、離婚・再婚を繰り返します。「ゴッドファーザー3」ではマイケルの立場や悲しい運命を理解し、彼に引退の道を勧めた張本人でもあります。
アンディ・ガルシア(ヴィンセント・マンシーニ役)
マイケルの兄ソニー・コルレオーネとその愛人のもとに生まれた息子。コルレオーネ家の外で育ってきたが、後にマイケルと再会し、コルレオーネ家の一員となります。当初はその短気な性格もあり、マイケルに強く反発していましたが、これまでのマイケルの苦労や辛い過去を知るにつれ彼に心を開いていきます。
マイケルを襲撃から救出した後は、メアリー・コルレオーネと別れることを条件に、コルレオーネ家の三代目ドンとなり、ドン・ヴィンセント・コルレオーネと名乗る事となりました。
ゴッドファーザー3のあらすじをネタバレ!
人物相関図は以上にしまして、ここからは「ゴッドファーザー3」のあらすじをネタバレ解説します。あらすじは先程の人物相関図も関わってきますので、わからなくなった際には相関図を確認しながらあらすじを読むと早く理解することができます。大作「ゴッドファーザー」シリーズがどのようなラストを迎えたか。ぜひお楽しみください。
マイケルの設立した財団
舞台は1979年のニューヨーク。コルレオーネ家の二代目ドンとなったマイケルは、父でありドン・ヴィトー・コルレオーネの名を付けた「ヴィトー・コルレオーネ財団」を設立しました。「シシリー復興のための資金」との名目で多額の寄付を行い、それが功を奏しバチカンよりパパル賞を授与されます。
それと同時に、バチカンの中枢的な権利を握るギルディ大司教との関係を築き上げます。その事を機に、違法なビジネスから引退を決意するとともに、合法的なビジネスに転換を決意、コルレオーネ家を真っ当な道に持っていくことを目指し動き始めます。
その後、投資会社の株を取得。その会社の経営権奪取への後援を得ることで、組織の合法化への一歩を踏み出します。しかし、マイケルが後継者として想定していた息子のアンソニーは、伯父フレドの粛清によるトラウマが原因でコルレオーネ家とマフィアのビジネスを毛嫌いし、オペラ歌手の道を進もうとしていました。
会議中の襲撃
組織合法化への方向転換により、コルレオーネ家の違法ビジネスを引き継いだジョーイ・ザザとマイケルの確執は悪化します。そして、アカジノホテル「パラッツォ・アズーリ」で行われたコルレオーネ家の幹部会の最中、ジョーイ・ザザの差し金でヘリコプターが会を襲撃しました。
マイケルはヴィンセントの救出があり一命を取り留めましたが、この襲撃により多くのファミリーの幹部が命を落とすこととなりました。また、この襲撃はジョーイの単独作戦ではなく、マイケルとバチカンの関係をよく思わなかった対立するマフィア、ドン・アルトベッロの指示でもありました。
この襲撃を予想できなかったことに加え、同時期にファミリーの資金が横領されるという事件も発生しました。さらにマイケルの身体は、糖尿病に蝕まれており、時には発作により倒れてしまうなど病状は深刻でした。これらの事が重なりマイケルは自身の衰えを実感、引退が頭をよぎります。
ジョーイ・ザザへの報復
ヴィンセントはその短気な性格から、マイケルの承認を受けないまま、襲撃に対する報復としてジョーイ・ザザを殺害します。マイケルは自分の指示を受けずに行動したヴィンセントに怒りを露わにします。それと同時にこの頃にヴィンセントはマイケルの娘メアリーと恋に落ちます。
その後ヴィンセントはマイケルの指示に従い、スパイとしてアルトベッロの元に忍び寄ります。そしてヴィンセントはこれまでの事件の黒幕、ルケージを突き止めます。ルケージとアルトベッロはマイケルを抹殺するため、ヒットマンのモスカにマイケルの暗殺を指示します。
三代目ドン・コルレオーネ
この頃マイケルはランベルト枢機卿と手を結び、過去に犯した罪を告白します。その後息子であるアンソニーの記念すべきオペラの初ステージを見るために前妻ケイを連れて行き、アンソニーとの関係修復を試みます。二人の関係修復しましたが、その直後にマイケルの友人トマシーノがモスカに殺害されるという事件が発生します。
マイケルは一連の流れを受け引退を決意し、ファミリーのドンをヴィンセントに譲ります。ヴィンセントはメアリーとの別れという条件を承認し、三代目ドン・コルレオーネとなります。そして一連の事件の黒幕であるルケージ、アルトベッロ、ギルディの暗殺を指示します。
ゴッドファーザー3のラストをネタバレ!
アンソニーのコンサート当日
アンソニーのオペラ初ステージの日、観劇をするためマイケルは家族総出で劇場に向かいます。同時期に、ヴィンセントの指示を受けた部下によりルケージ、アルトベッロ、ギルディの3人は暗殺されます。しかし同時にランベルト大司教も毒殺されてしまうという結末を迎えます。
さらに、劇場内でマイケルの警護に当たっていたヴィンセントの部下もモスカに暗殺されます。そして物語のフィナーレ、アンソニーのオペラが終わり、劇場を去るマイケルにモスカが襲撃します。モスカはその場でヴィンセントに射殺されますが、モスカの銃弾はマイケルの側にいた愛娘メアリーの命を奪います。愛する娘を失ったマイケルは絶望し、心に深い傷を負いました。
マイケルの最期
場面は変わり、そこから十数年後、隠遁先の静寂に満ちたシシリーで深い孤独と後悔に苛まれ彼はその波乱に満ちた生涯を終えます。これにて「ゴッドファーザー」シリーズの完結となりました。
ゴッドファーザー3を見た人の感想を紹介!
絶大な人気を誇るシリーズの最終章な為ファンの期待値は非常に高く、そういった中どうしてもネガティブな感想も出てきました。直球的すぎる社会風刺や、コッポラ監督自身の娘を重要なキャストとして出演させたなど、批判があるのも事実です。ですが、果たして「ゴッドファーザー3」はそれだけの作品なのでしょうか。
マイケルの苦悩が深く描かれた作品
「ゴッドファーザー3」は前作までのドンとしてどっしりと構えていたマイケルとは違い、衰えたマイケルの苦悩や後悔に焦点を当てています。「ゴッドファーザー」はマフィアという哀しく陽の当たらない世界で生きる者達をリアルに描いた作品です。ましてやマイケルはそんな哀しい運命を生まれてから死ぬまで背負った人間です。そのような人間のリアルな姿を惜しみもなく描いている点もこの作品の魅力と言えるでしょう。
シリーズラストに相応しい結末
「ゴッドファーザー3」はこの大作シリーズのラストに相応しい作品です。これまでの作品以上に人間らしさ、キャラクター同士が織りなすドラマを描いており、これまで見えなかったキャラクターの感情を見ることができます。前作より深く繊細な所の描写を見事に演出した「ゴッドファーザー3」はこの歴史に残るシリーズのラストにふさわしい作品でしょう。
ゴッドファーザー3のあらすじネタバレまとめ!
これまでの集大成である「ゴッドファーザー3」は内容を完璧に理解することは簡単ではありません。勿論ゴッドファーザー3の人物相関図を知らなくても楽しめる作品ですが、人物相関図とこれまでの歴史を理解するとあらすじではわからないこのゴッドファーザー3の深い魅力に気付くことができます。
「ゴッドファーザー3」でマイケルがどのような苦悩、後悔を抱いていたか。これまで見せることのなかった表情はこれまでの作品の歴史の賜物です。この大作シリーズの哀しきラストをあらすじのみでなく、実際にゴッドファーザー3をご覧ください。