【エスター】エンディングがもう一つある？化粧の理由や家族の生死などネタバレ考察

映画好きからの人気も高い「エスター」ですが、実はもう一つエンディングがあるということをご存じでしょうか？今回はエスターのもう一つのエンディングについて、化粧をしていた意味や続編についてなどを、ネタバレを共に紹介します。2つのエンディングのうち、どちらのエンディングが好みでしょうか？ファンからの評価を見ても、もう一つもかなりクオリティの高い仕上がりとなっているようです。

2つの結末が気になるエスターは2009年10月10日に公開された映画で、原題は孤児を意味する「Orphan」です。とある家族に養子として引き取られた少女のお話で、思いがけない恐怖を描いたホラー映画です。2つのエンディングがあることを知らない人もいるので、もう一つのエンディングがどのようなものなのか、気になった人も多いはずです。

エスターの監督を務めたのは、ジャウム・コレット＝セラです。「蝋人形の館」「ラン・オールナイト」「ロスト・バケーション」「トレイン・ミッション」といった作品でも知られている人物です。脚本はデヴィッド・レスリー・ジョンソン、原案はアレックス・メイスが担当しています。

主人公のケイト役を演じていたのは、女優のヴェラ・ファーミガです。「ディパーテッド」や「死霊館」シリーズにも出演しています。エスター役を演じていたのは、女優のイザベル・ファーマンです。このほかにも、ピーター・サースガードやジミー・ベネットといったキャスト陣が名を連ねています。

映画といえば、正規のエンディングは1つしかないものです。しかし、エスターのエンディングにはもう一つあるといわれています。2つあるというエンディングはどのように違うのか、続いては2つあるというエンディングについてを順番に紹介します。もう一つのエンディングの意味とは、一体どのようなものなのでしょうか？

もう一つのエンディングは、DVDの特典映像として収録されています。2つ目のエンディングでは、割れた鏡の前でエスターが化粧をしています。化粧を終えた彼女は階段の上に現れ、そこは警察官に包囲されていました。しかし、エスターは動じずに優雅な挨拶をして見せます。けれど、その顔は化粧で隠せないほど傷だらけでした。事情を聞こうとする警察に、彼女は自己紹介をしてもう一つのエンディングは終了となります。

正規のエンディングでは、エスターは死亡したものと思われます。しかし、2つ目のエンディングでは生存しています。もう一つは家族がどうなったかは明かされていませんが、彼女の生存こそがダニエル以外の家族の全滅を意味しているのではないかと考えられます。もちろん、湖での争いの途中に警察がやってきて逃げ出した可能性もありそうです。2つ目のエンディングは、観る人によって考察のしがいがありそうです。

2つ目のエンディングの意味なども気になるエスターですが、もう一つのエンディングではなぜ化粧をしていたのかなど、その意味にも注目したいポイントです。続いては、もう一つのエンディングでエスターが化粧をした意味や、病名などに関する情報の考察を順番に紹介します。

エスターは、警察の前に現れる直前に化粧をしていました。化粧をしていない状態の彼女は、年齢相応の風貌をしています。恐らく化粧を施すことで、自分は子供であるとして見逃されると考えたと予想されます。以前、自分を引き取ってくれた家族を火事に見せかけて殺害しています。この時も、子供であることから追及されることがありませんでした。今回の化粧もまた同様の意味を持ち、前回と同じ作戦を考えたのかもしれません。

2つ目のエンディングでエスターが姿を現した時、周囲はすでに警察官によって包囲されていました。明らかに子供には見えない容姿ということもあって、恐らく事情聴取を受けたことは間違いありません。さらに家の中にはジョンの死体があり、病院にも事情を知るダニエルがいます。仮にケイトとマックスが殺されていたとしても、言い逃れはできず捕まったものと考えられます。つまり、子供になりすます意味は無かったのです。

33歳でありながら9歳に見えるエスターは、ホルモン異常の下垂体機能不全による発育不全と診断されていました。しかし、実際にこの映画のような症状を持つ人物が、現実にも存在しています。「ハイランダー症候群」と呼ばれるそれは、一定の年齢になると発育が止まってしまう珍しい病です。サイコパス的な精神面においては別ですが、病名としてはこのハイランダー症候群が近いのではないかと考えられます。

映画の中で、エスターは歯医者に行くことを拒絶していました。彼女は入れ歯をしていることが判明しましたが、これは恐らく歯医者に行けば実際の年齢がバレてしまうことを意味するのだと考えられます。大人として歯医者に行くことはできないので、虫歯になりボロボロの歯を誤魔化すために、入れ歯をして過ごしていたのではないでしょうか？入れ歯をしていたことにも、ちゃんと意味があったのです。

恐ろしい内容の映画エスターですが、実際に内容をよく知らないという人もいるかもしれません。続いては、映画のあらすじをネタバレと共に紹介します。入れ歯の意味など、すでに多くのネタバレをしていますが、詳細なストーリーのネタバレを知りたくないという人はご注意ください。

出産を間近に控えたケイトは、夫のジョンと共に病院へ向かいました。受付を済ませている間に、ケイトは車椅子で運ばれていきます。しかし、脚の間から大量の出血をしていることに気がつきました。運ばれた先で出産をするかと思いきや、医者は麻酔もせずに刃物を取り出します。医者は死産だと言い、赤ん坊を胎内から引っ張り出したのです。泣き叫びながら目を覚ましたケイトは、過去の死産から立ち直れず悪夢を見ていたのです。

養子を貰うことに決めた二人は、孤児院を訪れました。多くの子供がいる中で、歌声を耳にしたジョンはエスターという女の子に出会います。絵を描いていたエスターに興味を惹かれたジョンは、彼女を引き取ることに決めました。以前にエスターを養子に迎えた家族は、火事で他界してしまったと聞かされます。二人は彼女に愛情を注ぐ決意を固めました。二人の家には、ダニエルという兄とマックスという妹がいました。

家族として迎え入れられたエスターは、すぐにマックスと仲良くなります。けれど、ダニエルは家族の注目を集めるエスターに対して良い感情を抱いていませんでした。家族となったお祝いをした後、ケイトは義母のバーバラに復職するのかを問われます。彼女はかつて、アルコール依存症が原因で事故を起こしかけていたのでした。そのことに対して、バーバラはケイトに嫌味を言っていたのです。

夫婦の間には愛情が戻り、二人きりの時間が盛り上がります。けれど、そこにエスターとマックスがやってきました。雷が怖くて眠ることができないという二人を、ベッドに迎え入れて就寝しました。エスターの登校日初日、学校へ行こうとするとエスターは通学には不似合いなおめかしをしていました。注意を受けるエスターですが、ケイトがありのままでいいと言ってくれたことを主張してそのまま学校へ向かいました。

案の定、エスターは学校で服装を馬鹿にされます。帰宅すると、ダニエルは家の外で射的ごっこをして遊んでいました。最初はおもちゃを的にしていましたが、そこにやってきた鳩を好奇心から的にします。けれど、弾が命中したことでダニエルは泣き出しそうになってしまいました。そこにやってきたエスターは、石を使って鳩を楽にさせろと言います。拒否するダニエルに代わり、エスターは躊躇なく鳩の頭を潰したのでした。

学校でからかわれ嫌がらせを受けていたエスターは、突如として大声で奇声を発します。その場にいた生徒たちは凍りつきました。その話を聞いたケイトは、エスターと話すうちにかつて死産をしたジェシカという娘の話をします。彼女の遺骨を埋めた場所にある白いバラの前で、エスターは涙を流しました。ある日ジョンは、エスターたちを連れて公園に行きました。ジョンは近所のジョイスに浮気心がありました。

エスターは、自分に嫌がらせをしたブレンダの姿を見つけると、滑り台から突き落としたのです。マックスも目撃していましたが、ジョンに問われたエスターは否定します。ダニエルが彼女に暴言を吐いたことで、怒ったジョンは彼の好きなツリーハウスに鍵をかけてしまいました。その翌日、孤児院のシスターであるアビゲイルからケイトに電話がかかってきます。シスターは、エスターと話したがっていました。

エスターは、シスターと話したがりません。代わりにブレンダの一件を話すと、アビゲイルはその話に強い反応を示してきました。その日、ケイトはジョンに「エスターは変わっているらしい」と伝えます。けれど、ジョンは考えすぎだと取り合ってくれませんでした。その反応に対して怒ったケイトは、かつてジョンがジョイスと浮気をしていたことや、ジョイスと話していたことをエスターに聞いたと話します。

口論になる二人の様子を聞いていたエスターは、自分の部屋で怪しげな笑みを浮かべていました。翌日になり、アビゲイルが家にやってきました。アビゲイルは夫婦に、以前孤児院で事件が起こったことを話します。そして、その現場には必ずエスターがいたというのです。エスターを養子として引き渡したのは、間違いだったかもしれないと言いました。その会話を、エスターは密かに聞いていたのです。

アビゲイルが二度と訪れないよう脅すため、マックスを道路へ突き飛ばして彼女の車を止めさせます。金槌を使い彼女を殴ったエスターは、マックスと共に彼女を道路の下へ運んで証拠隠滅をしました。血まみれの服をツリーハウスに隠し、マックスにも口止めをします。カウンセリングを受けることになったエスターは、媚びを売ることでカウンセラーを騙すことに成功します。逆にケイトが、彼女を拒んでいると言われました。

その後アビゲイルの遺体が見つかったことで、ケイトは徐々にエスターを疑い始めます。しかし、ジョンに対して良い態度を取るエスターのことを、彼は疑っていませんでした。脅されているマックスとダニエルはケイトに事実を話さず、ジョンはケイトがエスターを拒絶していると思い込んでいます。エスターはケイトに拒絶されていると、落ち込んだ素振りを見せます。ジョンはそんな彼女に、プレゼントをしたら良いと提案します。

エスターがプレゼントに選んだのは、あの白いバラでした。どれほど大事なものかを知った上での行動だったのです。怒ったケイトはエスターの左腕を握りますが、ジョンが彼女を宥めます。その後、握られた腕を重症化させるために、エスターは万力を使い自らの腕を骨折させました。ジョンはケイトの主張にも耳を貸さず、自棄になったケイトは購入したワインを飲もうとしますが、理性を取り戻して中身を水道に流したのでした。

翌朝、送迎の際にケイトの隙を見計らったエスターが、マックスだけが乗った車のサイドブレーキを解除します。幸い積雪に突っ込んだことで怪我はなかったものの、家からは酒の空き瓶も見つかり飲酒運転が疑われます。落ち込むケイトに母親失格だと責めるエスターに、彼女の本性を明かすために部屋の中を調べます。ぬいぐるみの中に隠された聖書には、「サールン・インステチュート」と施設名が書かれていました。

電話をかけてみると、そこは孤児院ではなく精神病院だったのです。同じくエスターの正体を暴こうとしたダニエルでしたが、ツリーハウスにある証拠はエスターが先回りをして奪われています。そこにエスターが火をつけ、閉じ込められたダニエルはどうにか脱出しますが気絶してしまいます。とどめを刺そうとするエスターを止めたのは、マックスでした。病院に運ばれたダニエルは、ICUへ入院します。

エスターが精神病院にいたことを話すケイトですが、ジョンは取り合いません。一方でジュースを買うと嘘をついて待合室を離れたエスターは、ダニエルを窒息死させようとしていました。マックスの機転によりそれに気づいたケイトはエスターを叩きますが、興奮状態のために鎮静剤を打たれて意識を失います。ダニエルはどうにか蘇生に成功しました。ジョンたちは自宅へ戻ると、彼は一人でワインを飲んでいました。

そんなジョンの所へ、化粧をしておめかしをしたエスターがやってきます。彼を慰めながら、エスターは色仕掛けを始めました。おかしいと思ったジョンは彼女を拒絶しますが、泣きながら部屋に戻ったエスターは部屋を荒らします。心配したジョンが部屋に行くと、そこに彼女の姿はありませんでした。しかし、水槽のブラックライトで気が付いた壁には、少女が描いたとは思えない猥褻で恐ろしい絵などが描かれていたのです。

病院にいるケイトに、精神病院の医師から電話がかかってきます。医師によれば、エスターは9歳の少女ではなく、ホルモン異常で発育障害となった33歳の女性だというのです。彼女は精神病院のスタッフを殺して脱走し、養子として引き取った家族も放火で殺害していました。自宅では背後から刃物で襲われたジョンが、命を落としていました。駆け付けたケイトはジョンの遺体を見つけ、マックスの姿を探します。

マックスを撃ち殺そうとしているエスターを止めたケイトは、外へ脱出しました。到着した警察の所へ行こうとしますが、そこにエスターが襲い掛かります。凍った湖面の上でもみ合いになり、助けようとマックスが撃った弾が湖面を割り二人は落下します。這い上がったケイトにしがみついたエスターは、ケイトを「ママ」と呼んで助けを乞いますが、ママじゃないと言いエスターを蹴り落としたのでした。

評価も高く2つ目のエンディングも面白いエスターですが、実は続編の制作が決定していました。続いては、続編に関する気になる情報を順番に紹介します。正規のエンディングを考えれば、ストーリーの続きというわけではなさそうです。果たして続編は、どのようなストーリーが展開されていくのでしょうか？

続編の原題タイトルは、「Orphan: First Kill」です。恐らく1作目の前日譚が描かれるものと予想されており、精神病院を抜け出して最初の家族に出会うストーリーが描かれるのではないかと考えられます。「少なくとも7人は殺している」というセリフもあり、この辺りの詳細についても描かれることが予想されます。

続編となるとキャストも気になるはずです。エスター役を演じていたイザベル・ファーマンですが、続編でも引き続き役を演じることが決定しています。前日譚ということでさらに幼い見た目の役を演じなければなりませんが、化粧や遠近法などが駆使されるとのことです。

そんな続編の気になる公開日ですが、実はまだ決定していません。新型コロナウイルスの影響もあり、2020年秋にクランクインを予定していた撮影も、遅れている可能性がありそうです。いずれにしても、続報が出るのはまだ先であると考えられます。

続編の情報なども待ち遠しいエスターですが、エンディングに関してどのような感想が挙げられているのか、気になる人もいるはずです。続いては実際に映画を鑑賞した人の、エンディングに関するTwitter上での感想や評価についても少しだけ紹介します。恐ろしい作品ではありますが、好意的な意見が多く見られるのが特徴の映画かもしれません。

映画はエンドロールまでを観ずに終わってしまうという人もいるはずですが、こちらはエンディングまで鑑賞し続けたという感想がありました。恐ろしいながらもおしゃれで目を惹くエンディングは、一見の価値があるはずです。エンドロールも含めて作品の一部なので、ぜひ最後まで鑑賞しきってほしい作品です。

正規のエンディングを知る人の方が多いはずですが、特典映像として収録された別エンディングの方が好みだという意見も多いようです。気になった人は、ぜひそのエンディングを確かめてみてはいかがでしょうか？バッドエンドではあるものの、ここから制作される続編を想像するのも面白いかもしれません。

数ある映画の中でも、エスターのエンディングがもっとも好みだという意見もありました。ストーリーが秀逸なだけではなく、エンディングまでも好きだという映画はあまり多くはないかもしれません。2種類の結末でも好みが分かれる作品ですが、どちらがより自分好みか見比べてみるのも面白いのではないでしょうか？

映画エスターのもう一つのエンディングや、あらすじなどについてをまとめて紹介しました。化粧をした意味や2つのエンディングの違いなど、理解することができたのではないでしょうか？ストーリーを知った上で鑑賞しても、十分に楽しむことができる作品となっているはずです。むしろ2周3周として、始めは気がつかなかった伏線などを知っていくのも面白いかもしれません。

どちらの結末でも恐ろしい映画であることに変わりはなく、一度観れば間違いなく記憶に残る作品です。ネタバレ込みで紹介した化粧や入れ歯の意味なども含めて、改めて鑑賞してみるとまた違った発見をすることもあるかもしれません。続編の制作が決定した今だからこそ、すでに作品を知っている人も、改めての鑑賞をおすすめします。