ムカデ人間3のネタバレ感想！シリーズ完結編のあらすじと結末は？

「ムカデ人間3」はオランダ人監督トム・シックスによるムカデ人間3部作シリーズの最終作です。3部作と謳われていますが、それぞれの物語の世界観はバラバラで「人間をムカデ状にする」という鬼畜行為のみが全作を通しての共通項です。2010年代を代表するカルトホラー映画との呼び声の高いムカデ人間3とはどのような映画なのでしょうか?あらすじを結末まで紹介するのに加えて見た人の感想もネタバレで紹介します。

ムカデ人間3とはどんな作品でしょうか?ムカデ人間3部作としてどのような結末を迎えるのでしょうか?近年稀に見るグロテスクホラー映画だと評判を呼んでいるムカデ人間3について語る前にムカデ人間3部作がどんなストーリーなのかをあらすじ紹介するとともにムカデ人間3の意外にも豪華だと言われている登場人物についても感想を交えて紹介しましょう。

シャム双生児の分離手術の権威であったヨーゼフ・ハイター博士は人間の口と肛門を手術で繋げてムカデ人間を創造するという狂った野望を抱いていました。ある日ハイター博士は車がパンクして自分に助けを求めてきたアメリカ人女性2人と既に捕らえていた日本人青年と合わせて3人のムカデ人間を創り出すべく手術を開始したのです。おぞましいムカデ人間が生まれる結末を迎えました。

知能に障害を持つ男マーティンはムカデ人間のDVDを観て感銘を受け、自分もムカデ人間を作ってみたいという感想と欲求を持ちます。彼はその歪んだ欲望を実行に移すべく夜な夜な人を襲い監禁します。その中には第1作に出演した女優アシュリン・イェニーも含まれていました。マーティンは彼を気に入らない母親をも殺害し、拉致監禁した12人の男女にムカデ人間の手術を施すのです。結末のグロさはシリーズ随一との評価です。

ムカデ人間3はムカデ人間3部作の最終章です。先述したように前2作との世界観の繋がりはありません。しかし、冒頭でムカデ人間2のラストシーンが出てきたり、囚人たちにムカデ人間2作を鑑賞させるシーンがあったりとムカデ人間が存在する狂気の世界観であることは容易に窺い知ることができます。ムカデ人間3部作の集大成として光り輝いていて、結末まで息もつかせないホラー映画であると言われています。

意外と言っては失礼かもしれないと言われていますが、ムカデ人間3には豪華なキャストが出演していることで知られています。それではメインキャスト陣をあらすじも絡めながら紹介していきましょう。

主人公でマッド過ぎる刑務所所長ビル・ボスを演じたのはディーター・ラーザーです。ドイツ出身の俳優で1968年デビュー。ドイツ国内のテレビドラマやイギリス映画などでキャリアを重ね、2003年の映画「バルティック・ストーム」でその演技力を高く評価されました。ムカデ人間3部作の1作目の主役ヨーゼフ・ハイター博士の怪演で話題を呼び、遅咲きの俳優として知られています。

刑務所会計士のドワイト・バトラーを演じているのはローレンス・R・ハーヴイーです。イギリス出身の俳優でムカデ人間3部作の2作目の主役であるマーティンを演じ、その怪演を高く評価され有名俳優の仲間入りを果たしました。大変な親日家として知られており、インタビューなどで伝説のポルノ女優谷ナオミのファンを公言しています。

受刑者178番を演じているのはタイニー・リスター・Jrです。アメリカの俳優・声優でディズニー映画「ズートピア」のフィニック役などでよく知られています。ムカデ人間3の中では狂気渦巻く刑務所内で人間味を失わずにビル・ボス所長に抵抗する囚人役を好演しているとの感想を持った人が多いと言われています。

ビル・ボス所長の秘書デイジーを演じているのはブリー・オルソンです。アメリカのポルノ女優として有名で100本以上のハードコア作品に出演しています。また、チャーリー・シーンと付き合っていたことでも知られ、日本のバラエティー番組にシーンの元恋人として出演しました。ネタバレですがムカデ人間3ではビル・ボスに陵辱され、暴動を起こした囚人たちに顔を殴られ、誤ってムカデ人間にされるという悲劇的な結末を迎えます。

ネタバレですがビル・ボス所長とドワイトを不適格者としてクビにしようとするヒューズ州知事を演じているのはジュリア・ロバーツの兄エリック・ロバーツです。ニヒルな悪役を演じることが多く、ドラッグ中毒などのプライベートな問題を乗り越えて俳優として円熟味を増しています。ムカデ人間3内ではヒューマニストの皮を被った利己主義者を見事に演じていると評されています。

受刑者333を演じたのは北村昭博です。ムカデ人間3部作ファンの間では1作目でムカデ人間にされてしまうカツロー役で知られています。カツローの演技を高く評価され、ハリウッド映画や日本の映画・ドラマに多数出演しています。ムカデ人間3ではセリフこそ少ないですが要所要所で抜かれており、強烈な印象を残していると言われています。ネタバレすると受刑者333は暴動鎮圧の特殊部隊に射殺されたのでムカデ人間にはなりません。

ムカデ人間3部作すべての監督・脚本を手がけたトム・シックスも本人役でムカデ人間3に出演しています。「私の映画は100%医学的に正確」と言い、ムカデ人間製作の手助けをしてしまいます。手術に立会い、気分が悪くなって吐瀉物をぶちまけるシーンでの演技がリアリティ満点だとの感想を持っている人が多いと言われています。

それではムカデ人間3部作の完結作であるムカデ人間3のあらすじを感想も加えながら結末までネタバレ紹介します。あらすじを追って近年稀に見るグロテスクさだと感想の多いホラー映画ムカデ人間3の真髄に触れてみてください。

あらすじをネタバレで紹介します。アメリカのとある荒野の中にある刑務所。そこの所長であるビル・ボスは会計士のドワイトを小間使いのように、秘書のデイジーを性奴隷のように扱い、収監されている囚人たちに対しても暴虐の限りを尽くしていました。刑務所は離職率、暴動率、医療費が全米ナンバー1であり、出所した囚人の4割が3週間以内に再収監されてしまう場所で狂気が渦巻いていました。

「目には目を、歯には歯を、100倍返しだ!」が口癖のビル・ボス所長は囚人たちに対して暴力による理不尽ないじめを繰り返していました。受刑者178番の右腕をボキリとへし折ったり、受刑者346番をベッドに縛り付けて顔にタオルをかけた状態で熱湯を浴びせて顔中に大やけどを負わせたりなどやりたい放題でした。

ビル・ボス所長の横暴によって荒廃の度が進んでいく刑務所の状況を見て、ヒューズ州知事は受刑者の身を心配し、自身の支持率の低下をも懸念するようになりました。刑務所を訪れたヒューズ州知事はビル・ボス所長とドワイトに対して「2週間後に再訪する。その時に刑務所内が改善されていなかったら君たち2人をクビにする」と警告しました。それを聞いたビル・ボス所長とドワイトは狼狽します。

あらすじネタバレ紹介の続きです。ヒューズ州知事の最後通告に戦慄したビル・ボス所長は画期的なアイディアがあるので聞いてくださいというドワイトを無視して独自の方法で囚人たちをおとなしくさせようとしました。囚人たちが短気で攻撃的なのはテストステロンが多すぎるからだと解釈したビル所長は囚人の去勢を思いつきました。自分に最も反抗的な受刑者297番に対して麻酔もせずにナイフで睾丸を切り取るという暴挙に出ました。

狂気のビル・ボス所長は受刑者297番の血を顔に塗りたくり、切り取った睾丸を自分のランチに出すように強制し、実際にミディアムレアに焼かれた睾丸ステーキを美味しそうに平らげました。睾丸を取られても自分に屈服しない297番の態度に怒ったビル所長は首を絞めて殺してしまいますが、297番は電気ショックで生き返り、さらにビル所長は再び297番を絞め殺し、297番は再度電気ショックで蘇生します。

ネタバレであらすじを結末まで紹介します。自らが考えた去勢プログラムが上手くいかなかったビル・ボス所長は落胆します。そこにドワイトが囚人をムカデ人間にするという仰天アイディアを持ちかけます。ドワイトは以前から「ムカデ人間」「ムカデ人間2」をDVD鑑賞していて、ひそかにトム・シックス監督にムカデ人間を実際に製作することは可能なのか問い合わせまでしていました。そしてシックスを刑務所に呼んでいました。

興味深く話を聞いていたビル所長でしたが、勝手な行動をしたドワイトに腹を立てて口論の末に彼をクビにしてしまいます。失意のビル所長はその後ゴミ箱に顔を突っ込んで「人間なんて大嫌いだ!」と叫び、無人のグラウンドで拡声器を使ってわめきました。その夜ビル所長は悪夢にうなされました。これまで虐げてきた囚人たちに取り囲まれリンチに遭い、受刑者297番に脇腹を切り裂かれてそこにペニスをぶち込まれるという悪夢です。

弱気になったビル所長の所へドワイトがやって来ました。シックス監督を呼んだ日だったのです。ドワイトはこれが採用されなかったらクビでも構わないと最後の懇願をビル所長にしました。シックス監督からムカデ人間の製作が「100%医学的に正確である」ことを聞いたビル所長はできるという感想を持ち、シックス監督が望んだ手術に立ち会うことの条件を飲んで、ついにムカデ人間の製作へと乗り出すのです。

勢い余ったビル所長は囚人たちに「ムカデ人間」「ムカデ人間2」のDVDを鑑賞させ「お前たちをこのようにムカデ人間に改造してやる!」と高らかに宣言しました。囚人たちは猛反発してついに暴動を起こしました。デイジーまで巻き込まれ彼女は顔をひどく殴られて重体となりました。所長室に逃げ込んだビル所長とドワイトは特殊部隊の出動を要請し程なくして暴動は鎮圧されました。

暴動の鎮圧後ビル所長は麻酔銃で囚人たちを眠らせ、手術に不適合な囚人は殺害し、着々と手術の準備を整えていきます。自らが雇ったジョーンズ医師を中心としたチームで、シックス監督立ち会いのもと世にもおぞましいムカデ人間への改造手術が行われていきました。口と肛門とを直接縫い合わせるというその手術はまさに地獄絵図でさしものシックス監督ですら気分を悪くし結末まで立会い切れないという感想を持つに至りました。

ネタバレであらすじを結末まで紹介します。刑務所の改善の期限となった日、ヒューズ州知事が再び刑務所を訪れました。彼の来訪を心待ちにしていたビル・ボス所長とドワイトはいそいそとヒューズ州知事を刑務所内のグラウンドまで案内しました。そこでヒューズ州知事は驚愕の惨状を目の当たりにしました。

グラウンドには500人の囚人たちがムカデ人間に改造され、繋がって置かれていたのです。この非人道的な振る舞いにヒューズ州知事はビル所長とドワイトに嫌悪感を抱きますが、そんな彼の感情を逆撫でするかのごとくビル所長はムカデ人間のメリットをドワイトに説明させました。

ドワイトいわく「年間500億ドル使われている囚人の更正費用の削減になります。再犯率の高い現状においてムカデ人間は犯罪の抑止に繋がります。口が1つしかないことで食費は1人分で済み、排泄も1人分で済みます。ムカデ人間として地を張っているので脱走の心配もありません。浮いた費用は学校、病院、介護施設などに回せます」と囚人をムカデ人間にしたことのメリットを語りました。

ヒューズ州知事は案内の途中で誤ってムカデ人間にされたデイジーを発見しましたが、ビル所長は一時的な性差テストだと誤魔化しました。彼はヒューズ州知事の怪訝な表情に気づかないのか彼をさらに別の場所へと案内しました。そこには手足を切断された死刑囚、終身刑囚をムカデ人間の要領で改造したイモムシ人間がうごめいていたのです。

ビル所長は出所を控えた元囚人をヒューズ州知事に引き合わせました。口に手術の跡が残っていることで元ムカデ人間であったことが一目瞭然で、これも抑止力に繋がると力説して、元囚人を送り出しました。感想を求められたヒューズ州知事は「これは人権侵害だ。恐ろしい行為だぞ!」と怒り刑務所を立ち去りました。手柄を独り占めしようとしていたビル所長は一転、ドワイトのせいだと言い始めました。クビを確信したからです。

一時、ビル・ボス所長は拳銃自殺を考えますが、すべてのことをドワイトになすり付けてドワイトを殺そうとします。そこに入室してきたジョーンズ医師を殺害してしまいます。するとヒューズ州知事が戻ってきました。「諸君、これぞアメリカに必要だ。大統領選も夢じゃない。君は説得力がある、天才だ。何も変えなくていい。ホワイトハウスの連中は信じないだろうな」とムカデ人間を認めてしまったのです。

ヒューズ州知事が去った後、ビル所長とドワイトは安堵の表情を浮かべました。クビにならずに済んだからです。ビル所長はドワイトに「正真正銘の天才だ。このアイディアもお前だ。もっと評価されなきゃな」と賛辞を送りハグを求めます。ハグした瞬間彼はドワイトのこめかみを銃で撃ち自殺に見せかけて殺害しました。刑務所に一人残ったビル所長は半裸で見張り塔に上り拡声器で絶叫する結末を迎えたのでした。

ムカデ人間3の大きな魅力のひとつだと言われているものにビル・ボス所長のセリフがあります。尊大で自分勝手でサディストであるビル所長のセリフが大好きだという感想を持つ人も多いです。ここではネタバレを交えながらビル所長の狂気が詰まったセリフの代表的なものを結末に沿って紹介します。

「俺はな中世の拷問を再現すべきだと思う。逆さづり、スペインのブーツ責め、古き良き拷問台だ」「ホモ知事のたるんだケツの穴にキューバ葉巻をノドまで突っ込むぞ!」「おはよう、ブタども。また酸っぱい臭いがする。刑務所はブタ農場だ。俺はお前らの全能の神にしてブタの飼育係だ」「世界初となる刑務所ムカデ人間こそお前らをしつける手段だ」

「お前らはその手と膝を地に着けはい回るのだ。お前らの汚らわしい口をクソのついたケツに縫いつける。囚人仲間の下痢をエサとして食うがいい。待ちきれない、早く見たい、お前らがひたすら苦しむ姿を!」「やつらが服従しているのを見ると固くボッキしちまうな」「クズ野郎どもをひざまづかせろ。いまいましい膝をひざまづかせろ…」「麻痺した体でも性欲は満たせる。昏睡状態だろうが潮を吹かせてやる」

「俺の手が興奮で震えている。どうだシックス、ボッキしたか?」「いまや囚人は従順な奴隷となり、慈悲を求めている。やつらをひざまづかせた、文字どおりにな」「この殺人鬼が後ろの連中にエサを供給する。泣くな、明日はハンバーガーをやるよ」「イモムシ人間だ!終身刑の連中や死刑を宣告された連中だ。どうです、これも抑止力ってやつだ」

カルトホラー映画の極北と言われているムカデ人間3ですが、そのカルト性ゆえに高い人気を得ており有名人にもムカデ人間3のファンがいます。ここでは有名人がムカデ人間3を見た感想を紹介します。

AKB48卒業後女優として大活躍している川栄李奈ですが、AKB卒業後の初仕事がなんとムカデ人間3のイベントでした。イベント上で川栄は「人間の体とお尻をくっつけるなんて誰が考えたんだろうと思い、引き込まれましたね」「ムカデ人間にも出たいです!さすがにつながれる方はちょっとNGですけど、つなげる方をやってみたい!」と意外にもホラー映画好きを公言しました。

デビュー前に自主映画を製作するほどの映画好きで知られており、近年では出演した作品の怪演ぶりも話題になっている俳優高嶋政伸もムカデ人間3のファンのようで、リーフレットに感想を寄せています。「いやいやいや、凄過ぎてコメントできない!これを観る人体調整えてね。元気な時に観てね。この映画、舐めてかかると命とられるよ!!」

劇団「大人計画」の主宰者で演出家、脚本家、映画監督、俳優として縦横無尽の活躍をしている松尾スズキもムカデ人間3部作のファンとして知られており、リーフレットには次のように添えています。「三作目にしてやりたい放題の向こう側が見えました」

ロックバンドムーンライダースのボーカル、ギターで長いキャリアを誇るミュージシャン鈴木慶一もムカデ人間3のファンのようです。同じくリーフレットに感想を寄せています。「こりゃブッたまげた。1と2の怪優揃い踏み。監督まで登場。映画中映画を超えたメタ話。取り外し可能の刑務所ムカデ人間とは!」

ムカデ人間3部作のラストを飾った「ムカデ人間3」ですが、グロテスク描写、ゴア描写、下劣な描写が満載です。ホラー映画が好きな方なら楽しめる作品です。3作すべてDVD化されており手軽に観ることができます。是非3部作を通してご覧になり、そのホラー性、グロテスク性、特異性を体験してみてください。