エイリアン3のあらすじ・結末をネタバレ！通常版と完全版との違いは？

SF映画で人気の高いエイリアン3は、エイリアン2の続編でホラー要素はあまりなく、怖い映画が苦手な人でも観ることが出来る洋画です。エイリアンは、架空の地球外生命体で、映画｢エイリアン｣、｢エイリアンVSプレデター｣シリーズに登場しています。｢エイリアン3｣に出てくるエイリアンは前作と異なっています。

エイリアン3の通常版と完全版の大きな違いは、エイリアンが寄生した動物が違う。劇中の囚人の会話の多さ。エイリアンの出てくる数。未公開シーンが加わっているところと、エイリアン3の最大の見所である結末です。この作品のあらすじは、グロテスクなものもあり、前作で観終わっている人には、映画を続けて観て頂きたいので、読んで頂けたら嬉しいです。

洋画の中でも興味をそそる｢エイリアン3｣は、1992年に公開されたアメリカ映画で、日本では同年8月に公開されました。ベンジャミン･バトン･数奇な人生やソーシャルネットワークなどで有名な映画監督デヴィッド･フィンチャーの初監督作品でもあります。｢エイリアン3｣は、観た人は多い映画ですが、厳しい評価の多かった作品でもあります。

1986年に公開された｢エイリアン2｣の続編となる作品で、｢エイリアン3｣はこれまでとは違うシーンも描かれています。登場人物も主役であるシガニー・ウィーバー、ビショップ役のランス･ヘンリクセンの他、出演者は前作と違い、物語としては変わった色になっています。エイリアン全シリーズの中でも｢エイリアン3｣は、エイリアンに襲われる人数が多く、結末に本社関係者が出てきて終わるという、シリーズ最後の作品とも言えるでしょう。

｢エイリアン｣から始まって｢エイリアン3｣で終わるシリーズは新人監督の登竜門といわれる位、新人監督が一作品毎に起用されています。ストーリーは全シリーズ続いていて、それぞれの作品で個性豊かな監督色が出ています。

エイリアン3日本語吹き替え版は劇場公開版、完全版、フジテレビ版、テレビ朝日版とあり、フジテレビ版とテレビ朝日版は主役の声優が違います。また、他の役もそれぞれ声優が違っていて、日本語吹き替え版では、色々な声のキャラクターで｢エイリアン3｣を観ることができます。

前作でエイリアンと死闘を繰り広げた(惑星LV-426)後、地球に帰還する為、冷凍睡眠した隊員達を乗せていた植民地海兵隊の宇宙船(スラコ号)に事故が発生します。実は、事故発生前の眠っているリプリーの前にフェイスハガー(クイーンエイリアンが産み落とす卵の中に潜んでいる)が忍び寄っていました。

隊員達は宇宙戦から自動で切り離された救命艇で、惑星フィオリーナ161に不時着しますが、エレン･リプリー(シガニー・ウィーバー)以外の隊員達･ヒックス、アンドロイドのビショップ(ランス･ヘンリクセン)とニュートは死んでしまいます。救命艇が不時着する時、惑星にいる犬が救命艇に向かって吠えました。ひとり生き残ったリプリーは、不時着した惑星の収容所の医務室に連れて行かれます。

救命艇が不時着した惑星は、過酷な環境の監獄星で、刑務所の所長･ハロルド･アンドリュース(ブライアン･グローヴァー)を含む僅かな職員と数十名の男性囚人がいました。収容されたリプリーは医務室に運ばれます。意識を回復したリプリーは、自分だけが生き残ったことを知らされショックを受けます。

宇宙船の着陸時に死亡しているニュートとヒックスは、今作品で出演が少なく、ニュートは死因を解明する為に解剖して、ヒックスと一緒に火葬されるという話になっています。リプリーは医師･ジョナサン･クレメンス(チャールズ･ダンス)にニュートの解剖を頼みますが、最後にごめんねとリプリーがニュートにかける言葉が切なすぎます。

リプリーは謎めいた事故をエイリアンが原因だと思い、亡くなった仲間の火葬を希望しますが、所長は快く受け入れません。それは、男性だけの星に女性がやってきたことに不快感があるからです。惑星の全員が参加している火葬中に、囚人の飼っている犬に寄生したエイリアンが、成体となって生まれていました。この時、リプリーはまだ四つ足のエイリアンがこの星にいることに気付いていません。

監獄で、自活的な生活を送りながら作業をしていた囚人たちは、女性であるリプリーが現れたことで、自分達の秩序が乱れてしまいます。一時は惑星の秩序の危機を迎えようとしますが、囚人のリーダーであるレオナルド･ディロン(チャールズ･S･ダットン)が危機を抑えます。この時点で、囚人三人がエイリアンに殺害されています。

ここまでのあらすじでは、エイリアンがこの星にいて、囚人達を襲っていることを知る人はいません。ハラハラしながら、早く気付いて、いつ気付くのと思ってしまうシーンでもあります。

囚人が、通気口のプロペラに巻き込まれたりして、亡くなった事を、所長は事故として片付けます。しかし、医師のクレメンスは妙な痕跡があることに気づきます。クレメンスは痕跡の事をリプリーに話しますが、エイリアンがいることに確信がもてないリプリーはフライトレコーダーで調べることに。

壊れたフライトレコーダーを持って、不時着時に破損してしまったアンドロイド･ビショップの所へリプリーは行きます。そこは、廃棄置き場でした。ビショップを起動して、フライトレコーダーにアクセスしたリプリーは、クイーンエイリアンが残した卵があったことを知ります。

ビショップは、今まで起きた事は本社(ウェイランド･ユタニ社)に送信されている事を告げ、リプリーに苦しみから解放して欲しいと頼みます。ここでリプリーはエイリアンがこの星にいることに確信を得ます。

あらすじの中に出てくる本社は、エイリアンの軍事利用を目的としていて、エイリアンシリーズに出てきます。｢エイリアン3｣では、日系企業という設定で、物語の結末に本社関係者が出演しています。

エイリアンの存在を、リプリーは所長に話しますが、信じてもらえず、リプリーは医務室に監禁されそうになります。その時、天井から現れたエイリアンによって、所長が殺されてしまいます。クレメンスもまた、殺されてしまい、クレメンスの死体はそのまま持ち去られてしまいます。

次々と人々を襲っていくエイリアン。凶悪で、強靱な囚人達は、成す術もなくエイリアンの餌食になっていき、エイリアンはとうとうリプリーの前に出現します。が、何故かリプリーを襲おうとしません。リプリーは囚人達と協力して、エイリアンを倒そうとしますが、自分の体に異変を感じます。リプリーは自分の体をスキャンで調べますが、その結果は...。武器もない状況でどうやってエイリアンと戦っていくのか。

｢エイリアン3｣はここから結末にかけて、更に面白くなっていきます。自分の体に何が起こっているのか。本社は何を考えているのか。目を離すことが出来なくなるシーンが盛り沢山です。

調べた結果、自分の体の中に卵をみつけたリプリー。その卵の正体は、クイーンエイリアンでした。リプリーに、クイーンエイリアンが寄生していることから、他のエイリアンが襲ってこなっかたのです。エイリアンは、知能が高く、スピードが速いので、襲われた人間はほぼ助かりません。その中でも、クイーンエイリアンは、知性、パワー、戦闘力など他のエイリアンよりも優れているところがあります。

この惑星で起こっていることは、透視装置で本社にデータが送信されていて、リプリーを保護しようと数時間後に調査隊が来ることになります。しかし、リプリーは、保護を避け、エイリアンを全滅させる為に自分を殺してほしいとディロンに頼みます。リプリーを保護しようというのは表向きで、本社はクイーンエイリアンを標本にするのが目的です。

エイリアンを倒すため、ディロンは自分を犠牲にしてエイリアンを足止めします。そこに囚人の一人ロバート･モース(ダニー･ウェップ)が、熱い鉛をかけますが、飛び出してきたのはエイリアンだけでした。リプリーは水をかけ、温度変化を起こしてエイリアンを爆破させます。囚人が囮となって、エイリアンを目的の場所までおびき寄せる結末は、まさに壮絶なものです。

リプリーの体に、クイーンエイリアンが存在していることを知っている関係者の一人、アンドロイドの設計者であるマイケル･ビショップ(ランス･ヘンリクセン)はリプリーを助けたいと申し出ますが、リプリーはマイケルを信じることが出来ません。その場から逃げたリプリーは、溶鉱炉に身を投げます。落ちている途中に《類推》リプリーのお腹を破って生まれてきた、チェストバスターを手で掴んだまま。

上のあらすじのマイケル･ビショップは、｢エイリアン3｣のみに出てくるアンドロイドで、エイリアンを標本にしたくて、リプリーを連れて還りたいという本音を持っています。演じているランス･ヘンリクセンは、前作で、アンドロイドのビショップを演じています。

リプリーは、一度に何千匹も生むクイーンエイリアンを残さない為に一緒に死んでいきます。惑星161は閉鎖され、マイケル･ビショップ達は、ただ一人生き残った囚人モースを連れて帰還します。結末に相応しく、背面から溶鉱炉に落ちていくリプリーの姿は是非観て頂きたいシーンで、その潔い死に方に美しいという声もあります。

｢エイリアン3｣に出てくるエイリアンは、寄生主が犬だったことから四足歩行で、前作とは違い、素早く移動できる特性を持っています。また、人間以外に寄生したのは初めてで、溶鉱炉に沈められても死ぬことがなく、耐久性があります。他のエイリアンは仕留めた獲物をクイーンエイリアンに持っていくのに対して、四つ足のエイリアンは、獲物をその場で食べることもあって、まさに驚異的なエイリアンです。

あらすじだけでもどうなっていくのか気になる作品でどこからともなく現れる、数匹のエイリアンにハラハラドキドキします。劇中で、リプリーが短髪から坊主になっているところがあります。これは衛生面で良くないという設定で、髪型が変わったことに驚きもあります。

エイリアン3は、エイリアンシリーズ続編としてだけでなくSF映画の面白さを味わうことができます。エイリアンとの闘うシーンは、洋画ならではの迫力があって、最後まで観て頂きたい映画です。

エイリアン3通常版と完全版の、大まかなあらすじはあまり変わりませんが、双方の違いを知りたい人は両方観ることをおすすめします。これから観る人は、人間ドラマとしても深みがある完全版をおすすめします。エイリアン3完全版のオープニングでは、カットされたシーンが追加され、物語の流れがスムーズになっています。また、主要登場人物のキャラ立ちが良くなっていて、通常版とは違い観やすくなっています。

エイリアン3の通常版は、犬に寄生した卵がドッグバスターになって生まれてきますが、完全版では牛に寄生して、死んでいる牛から生まれてきているという違いがあります。当初、牛に寄生する設定で撮影されていましたが、通常版では犬への寄生になったことで、修正されたエピソードがあります。

囚人とエイリアンの命懸けで闘うシーンはエイリアン目線になっていて、カメラワークも素晴らしく通常版とはまた違いアングルの面白さが映画で味わえます。エイリアンの映像が多いので苦手な人は完全版でなく｢エイリアン3｣通常版を観た方が良いでしょう。完全版はエイリアンは一匹しか出てこなく、特徴的なシーンが多く通常版の見所である結末も違います。

完全版は人間もエイリアンもよく走るという設定で、まるで鬼ごっこしているようなシーンは、通常版とは違い最大の見所となっています。回転して上下が逆転したり、猛スピードで走ったりするところは、この作品の特徴で、今までの作品とは違い更に増した緊迫感を感じることができます。

エイリアンがリプリーに触れるなど、緊迫したシーンは印象強く、観る人を完全版の世界に引き込んでくれます。結末は通常版とは違い、エイリアンがリプリーのお腹から生まれない物語になっています。エイリアン3としてでなく、完全版は、一作品として視点を変えて観ると良いでしょう。あらすじを知るだけでなく、監督の独特な個性が出ているこの作品を、是非ご自分の目で観て、違いを感じてみてはいかがでしょうか。

監督が違うエイリアンシリーズ、シガニー・ウィーバーは全シリーズの主役を務めました。その中でも｢エイリアン3｣のシガニー・ウィーバーの存在感は前作よりも大きいとの声が多く、この作品の為に、自ら坊主頭にしたことが人気の一つです。

前作でエイリアンと格闘し、帰還するはずだったニュートとヒックスが、｢エイリアン3｣の冒頭で死んでしまったのが残念とがっかりしている人もいます。2作目の続編にしては劣っているという見方があります。

劇中でのエイリアンの映像が少ないものの、リプリーの壮絶な人生が描かれており、シリーズの中でも｢エイリアン3｣は重みのある作品です。ストーリー性を重視して、エイリアンと闘う手段がない絶望的な雰囲気が良いという人もいます。

エイリアンを地球に行かせない(全滅)為、生まれてこようとするチェストバスターを抱えながら、溶鉱炉に身を投げるラストは良かったと声が高く、一番の見所と言えるでしょう。ホラー要素が少なく、全体を通して、目が離せなく、エイリアンシリーズの最後として観ている人が多くいます。

ホラー映画のイメージがあるエイリアン3ですが、3作目はSF映画として観ることができます。初めての人は、作品のあらすじで興味を持って頂き、出演者達の演技に注目してみましょう。この映画を観たことのある人はもう一度、そして、完全版へと進んでみてはいかがでしょうか。見逃すことの出来ないラストシーンを映像で楽しんで下さい。