私は絶対許さないのネタバレあらすじとキャスト！衝撃の実話映画の結末は？

2018年4月に公開された映画「私は絶対許さない」。この映画は、ある女性が過去に体験したおぞましい実話をもとしたノンフィクション作品です。映画情報をお届けする前に、原作となった彼女の手記について解説します。

2015年11月に出版された実話に基づく手記「私は絶対許さない」。15歳の主人公が男たちに拉致され集団レイプを受けます。その時の地獄絵図のような情景や心情が生々しく描かれ、読み進めるのが辛くなるような描写が続いていきます。犯人たちから繰り返しレイプされボロボロになって自宅に戻った少女。しかし、そこには目と耳を疑うような親からの仕打ちが待っていました。

また学校では暴行されたことが噂になり、誹謗・嘲笑されるなど生き地獄のような苦しい日々が続いていきます。こうした不条理極まる犯罪の被害者となった少女が、男性に対して抱くようになった感情とは？また、どのような恋愛や結婚生活を送っていったのか？実話に基づく手記にはレイプ被害に遭った女性の男性に対する素直な気持ちやその後の人生が描かれており、衝撃的な内容になっています。

実話に基づく手記「私は絶対許さない」の作者は、現在どのような人生を送っているのでしょうか？彼女は20歳年上の男性とパブで知り合い、結婚していました。結婚生活に違和感を覚え心が満たされることはなかったと言います。その後、女性は少女の頃の夢であった看護師の資格を取得します。

30代後半に差し掛かった彼女は、昼間は看護師として働きます。ところが、夜には別の顔を持ち風俗嬢として男性に接します。性犯罪の被害者の中には、彼女のように性風俗に身を置く女性も少なくないと言います。彼女の言葉を借りるならば、それは「男たちを私の体なしでは生きられないようにすることで犯人に復讐」を遂げているのだそうです。

2018年4月、雪村葉子原作の映画「私は絶対許さない」が公開されました。精神科医の和田秀樹が監督を務め、主人公・葉子役のキャストには、グラビア女優、平塚千瑛とNHK大河ドラマ「西郷どん」に出演した女優・西川可奈子（整形手術前）の2人が抜擢されました。

また、脚本は、映画「四十九日のレシピ」などを手掛けた黒沢久子、撮影監督は「ラヂオの時間」で日本アカデミー賞優秀撮影賞を受賞した高間賢治、音楽は2008年にプッチーニ国際賞を受賞した作曲家の三枝成彰が担当しています。

主人公の目線で描く”主観撮影”が本作の特徴で、暴行シーンやその後のトラウマに苦しむ主人公の姿に精神科医ならではのリアルさがあると言われています。

映画「私は絶対許さない」の監督を担当したのは、1960年6月7日生まれの精神科医で評論家、映画監督、小説家などマルチな活躍をしている和田秀樹です。

映画監督としての才能を開花させたきっかけは、高校2年のときに遡ります。藤田敏八監督の映画「赤い鳥逃げた?」に衝撃を受けて熱狂的な映画ファンになったといいます。趣味が高じて東大在籍時には自主製作映画にチャレンジするも資金繰りができず頓挫したそうです。初監督作品の長編映画「受験のシンデレラ」をはじめ「『わたし』の人生」などの監督作品があります。

「私は絶対許さない」のネタバレあらすじ解説の前に、映画の予告編をご覧いただきましょう。田舎の小さな駅のベンチに座る学生服を着た少女に、車で乗り付けた犯人の男たちが襲いかかります。

犯人の一人の家に連れ込まれ凌辱される少女。同級生からの嫌がらせや母親から浴びせられる暴言などを、”完全主観撮影”が主人公の視線で臨場感いっぱいに描いていきます。1分半の短い映像ですが、本作の雰囲気は感じていただけたのではないでしょうか？

それでは早速、実話に基づく映画「私は絶対許さない」のあらすじをネタバレ有りで解説していきます。雪の降り続く寒い大晦日の夜のことでした。電車で無人駅に着いた中学３年生の雪村葉子は、人っ子一人いない駅前のベンチに腰掛け車で母親の車を待っていました。

ところが、そこにやって来たのは見知らぬ男５人が乗った車でした。葉子は男たちに無理矢理車に乗せられ、彼らのうちの１人の家に連れ込まれてしまいます。犯人たちは葉子を床に押さえつけると、嫌がる彼女を代わる代わるレイプします。そして、その蛮行は朝まで続きました。

翌朝、犯人たちの手から何とか逃げ出した葉子は、夢中で雪の中を走り続け自宅にたどり着きます。そんな傷だらけの葉子を待ち受けていたのは、朝帰りしたと彼女を事情も聞かずに殴りつける父親と怒鳴り声を上げる母親でした。

この事件により心身ともに崩壊してしまった葉子は、苦しさから逃れようとカッターで手首を切り意識を失います。暫くして意識を取り戻した彼女は、出血が止まっている手首を見て自殺できなかったことを悟ります。

そんな葉子に対し、頭の中のもう一人の自分がいろいろと語りかけて来るようになります。自分をレイプした犯人たちの名前が囁かれました。フルカワ、キムラ、ヌマシタ、マサアキ、サイタ。その瞬間、犯人たちへの復讐を誓う葉子がいました。

翌日、葉子は置いてきた鞄を取り返すためレイプ現場となった犯人の家に向かいます。そっと家に忍び込んだ彼女でしたが、家にいた初老の男に見つかってしまいます。男は名前を早田といい、レイプ犯人の養父でした。また暴力を振るわれるかと葉子は身構えますが、早田の口から発せられたのは、援助交際して欲しいという思いがけない言葉でした。

激しい嫌悪感を覚える葉子でしたが、父親の暴力やヒステリックな母親から逃げ出すためお金が必要という思いが勝ってしまいます。渋々早田の愛人になることを承諾する葉子でした。

年が明け、学校では新学期が始まりました。葉子が強姦されたという噂は、学校中に広まっていました。それだけではなく、駅や校内のトイレの壁は葉子を誹謗中傷する落書きで埋め尽くされていました。レイプ被害で深く傷ついた葉子に、セカンドレイプという周囲からの白眼視が追い打ちをかけます。

そんな針の筵（むしろ）のような現実から逃避するように、葉子は早田との関係を続けます。援助交際によって葉子の手元には、400万円を超える資金が貯まっていました。ある日葉子は、そのお金を全額携えて東京へと向かいます。向かった先は美容整形外科医院。彼女は整形手術で別人になると、大学に進学しました。以上が「私は絶対許さない」前半のネタバレあらすじでした。

ここからは、「私は絶対許さない」結末のあらすじ解説になります。整形手術で顔を変え別人となった葉子。家賃や食費などの生活費と授業料を稼ぐために、彼女は何と風俗嬢として働き始めます。彼女の勤める風俗店の客の一人に、折り目正しく紳士的に振舞う雪村という男がいました。

風俗店の客としては珍しく、雪村は店内では葉子の体に触れようともしません。しばらくすると雪村は、店の外でのデートに葉子を誘うようになります。彼は葉子との刹那の逢瀬を楽しんでいるかのようでした。そして、高級レストランでのディナーに誘ったり高価なプレゼントをしてくれる雪村に、いつしか葉子も心惹かれるようになります。その後、葉子がプロポーズを受け入れ結婚に至るまでに、多くの時間を要することはありませんでした。

葉子と雪村の新婚生活が始まりました。ところが結婚すると、紳士的だった雪村の態度が一変します。葉子を力ずくで支配するようになりました。彼女が外出することすら許さず、食事はいつも店からテイクアウトした料理ばかり。やがて葉子はカロリー超過でメタボ体型になり、精神まで病んでしまいます。

『このままでは飼い殺しにされてしまう』。現状を何とか変えようと、葉子はスポーツクラブに入会します。そして、クラブで一緒になった女性からの勧めもあり、小さい頃からの夢である看護師になることを決意します。スポーツクラブでダイエットに成功しスリムになった葉子は、夫を説得して看護学校へ入学します。

やりたい道に進み人生に一条の光が射してきた葉子でしたが、夫との間には冷たい空気が漂い始めます。その後、葉子は看護学校に通うかたわら、またしてもデリヘルで風俗嬢として働くようになりました。

ある日、葉子はデリヘルの客に誘われドライブに出かけます。途中休憩に寄ったサービスエリアで、偶然援助交際していた早田の姿を目にします。早田はすっかり老けこんでいました。葉子の脳裏には、学生時代の記憶が蘇ってきました。

気がつくと葉子は、高校卒業以来一度も帰った事のない故郷へと向かっていました。実家の近くまで来た葉子は、まず父親の墓参りに出掛けます。その後で実家の前に立ち寄ると、年老いた母親が家から出てきてバッタリ顔を合わせてしまいます。ところが、母親は整形した葉子に気づかないようでした。

すっかり冷え切っていた葉子と雪村は、その後離婚します。葉子はやがて看護学校を卒業すると、看護師として働き始めました。看護学生時代と同様夜は風俗店に勤務、SM嬢として男性客相手に鞭を打つ日々を送るのでした…。

映画「私は絶対許さない」の原作者であり主人公の雪村葉子。多感な中学3年生の時にレイプ被害に遭い、自殺未遂まで図った末に男たちを決して許さないと心に決め、その後の人生の方向を決めてしまいます。

整形後の主人公・葉子役のキャストには、タレントでモデルの平塚千瑛が抜擢されました。主にグラビアアイドルとして活動する彼女ですが、2012年には「ミス・ユニバース・ジャパン」に出場、セミファイナリストに選ばれます。またドラマ「相棒」や「絶狼-ZERO- -DRAGON BLOOD-」に出演するなど俳優としても活躍しています。

整形前の葉子役のキャストは、大阪府堺市出身の女優・西川可奈子です。彼女は温泉入浴指導員と温泉ソムリエの資格を持つ異色の俳優で、舞台俳優としてキャリアをスタートさせました。

2015年にはテレビドラマにも活躍の場を広げ、「ホテルコンシャルジュ」や「セシルのもくろみ」、NHK大河ドラマ「西郷どん」といった作品に出演しています。また、映画出演作には「ホワイトリリー」や「Single Mon 優しい家族」があります。

葉子をレイプした男の養父である早田のキャストは、韓国生まれで無名塾出身の俳優・隆大介です。彼は柳田國男の小説を原作とした映画「遠野物語」や、NHK大河ドラマ「影武者」の織田信長役、同じく「峠の群像」の浅野内匠頭役などで知られています。「影武者」ではブルーリボン賞新人賞に「峠の群像」ではエランドール新人賞に輝いています。

また、2014年久しぶりにNHK大河ドラマ「黒田官兵衛」に出演し注目を集めましたが、2015年飲酒により暴力事件を起こし逮捕されます。本作「私は絶対許さない」は不祥事から3年の仕事復帰第一作となりました。

葉子と結婚する雪村役のキャストは、俳優で映画監督の佐野史郎です。彼は1986年デビュー作となる映画「夢みるように眠りたい」で初主演を務めます。

佐野史郎の名前を有名にしたのは、1992年のドラマ「ずっとあなたが好きだった」です。野際陽子演じる母親にベッタリのマザコン・冬彦を演じ、一大ブームを巻き起こしました。ちなみに「マザコン」や「冬彦さん」はこの年の流行語に選ばれています（自由国民社の「新語・流行語大賞」）。

知的なキャラクターの役を演じることが多く、代表作としてドラマシリーズ「世にも奇妙な物語」やホームコメディ「ダブル・キッチン」などが知られています。

実話に基づく映画「私は絶対許さない」特集、続いて映画を観た方の感想や評価を紹介します。最初は、自身の日常での出来事に対して、家族に「ありのままでいいよ」と言って欲しかったという方です。

映画「私は絶対許さない」で集団レイプに遭った女性の実話を知り、摂食障害のシーンに自身の経験を重ねてしまい、上記のような感想を抱いたということでした。

私は絶対許さないに関する感想や評価、次に紹介するのは俳優の体当たりの演技が素晴らしいと評価する方です。

映画に臨む姿勢や体当たりの演技のすべてが素晴らしく、集団レイプ被害者という難しい役を演じきった役者魂を称賛していました。

私は絶対許さないに関する感想や評価、最後は被害女性の波乱万丈の人生に人としての崇高さを感じたという方です。

さらに、主人公の心の変化を見事に演じきった主演の平塚千瑛、西川可奈子両名に拍手を送りたいと、感想を結んでいました。

ここまで、実話に基づく映画「私は絶対許さない」のネタバレあらすじやキャストの紹介、さらには衝撃の結末までお届してきました。

映画「私は絶対許さない」はAmazonなど動画配信サイトで観ることが出来ますし、原作手記は書店やネット通販で容易に入手することができます。例えば、性犯罪被害に遭いながら風俗の世界に身を置くことになった主人公の心の変化を理解したいなど、さらに深掘りしてみたいという方は、実際に作品をご覧になって理解を深めてはいかがでしょうか？