映画さくらんのネタバレあらすじと結末！キャストや感想も紹介【蜷川実花】

映画さくらんは江戸時代、主人公のきよ葉が花魁になるまでの苦悩や喜びの人生模様を描いた実写映画作品です。本記事では映画さくらんの作品情報や動画配信サービス、主要キャスト陣、結末までのあらすじネタバレを紹介していきます。映画さくらんの情報満載でお届けしますので是非最後までお楽しみください！

映画さくらんの原作は安野モヨコ先生の漫画作品です。さくらんは講談社の青年誌『イブニング』で2001年から2003年まで不定期連載され、2005年より第2部を描いていましたが現在は連載停止状態です。コミック版さくらんは全1巻で2003年11月6日に発売され、遊女の生き様を人間らしく描きファンの多い作品です。

さくらんを描いた安野モヨコ先生はこの作品の他にも、『花とみつばち』、『シュガシュガルーン』、『働きマン』などの代表作品があります。一時体調不良で休養しましたが2013年からは復帰しています。ちなみに映画『さくらん』には原作者の安野モヨコさんと、夫の庵野秀明さんも出演しています。

蜷川実花さんは写真家で演出家の蜷川幸男さんとキルト作家の真山知子さんの第1子です。色彩の美しさに圧倒される方が多く、数々の賞を受賞しておりファンも多いです。蜷川実花さんは映画さくらんで初の映画監督を務めています。写真家の枠を超えて、AKB48の「ヘビーローテーション」のPV監督、『ヘルタースケルター』や『Diner-ダイナー』などの作品も手掛けています。

映画さくらんは先ほどもご紹介したように原作は安野モヨコさん、監督は蜷川実花さんで2007年2月24日に公開しました。さくらんは全国150館で公開、上映時間は111分、興行収入は7億円を突破しています。映画さくらんの主演キャストは土屋アンナさんが務めています。日本アカデミー賞では優秀音楽賞に主題歌「カリソメ乙女」を担当した椎名林檎さん、優秀美術賞には岩城南海子さんが受賞しています。

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桜が見事に咲き誇る春の季節にきよ葉(幼少期-小池彩夢)は北の方から売られて吉原に足を踏み入れ、花魁の粧ひ(演-菅野美穂)が街を練り歩く姿を見ます。当時8歳のきよ葉は玉菊屋遊女となることが嫌で何度も脱走を繰り返し、態度も口も悪いことから毎日のように折檻を受けていました。しかし一度も泣くことはなく強く生きていました。玉菊屋では粧ひの元に配属されましたが、自分以上に性格が悪く彼女を嫌っていました。

女だらけの世界で自分も恐ろしい"女"になってしまうと感じた時に、初めて玉菊屋から脱走を試みましたが、すぐに清次(演-安藤政信)に見つかってしまいます。見つかった場所には花が咲くことがない桜の木があり、清次は「この桜が咲いたら、ここから連連れ出してやる」ときよ葉と約束をします。ある日、きよ葉は粧ひの情事を目撃してしまい再び恐怖心に駆られ脱走してしまいます。しかし、あっけなく見つかり折檻を受けます。

女郎にも花魁にもなりたくないと泣き叫ぶきよ葉に対し粧ひは「なりたくないという言葉はなってから言え」と言い放ちきよ葉を煽ります。それ以降、脱走をすることはなく花魁になるために必要なことを学んでいきました。粧ひは気の強いきよ葉が自分にそっくりで素質があると見込んでいました。粧ひはお金持ちの旦那の元に身請けが決まり、きよ葉にかんざしを譲り玉菊屋を去っていきました。

時は経ち、成長したきよ葉は客への喜ばせ方を学びます。ある日、高尾(演-木村佳乃)の代理として御隠居(演-市川左團次)の相手をしますが嫌味で返します。その嫌味の仕返しで、ご隠居は嫉妬深い高尾に「(きよ葉が)気に入った」と嘘をつきわざと折檻を受けさせます。そして、ご隠居に夜の相手に指名されたきよ葉は突き出し(デビュー)を済ませます。それからというものきよ葉には多くの客が付くようになります。

きよ葉は男を喜ばせる方法が手に取るように分かり自分には才能があったのだと確信します。しばらく経った夜の座敷で、きよ葉は惣次郎(演-成宮寛貴)に出会い、穏やかな彼に徐々に心惹かれ、次第に仕事をおろそかにし夢中になっていきます。その態度に怒った女将はきよ葉が嫌がっていた上得意客の坂口(演-遠藤憲一)を接客させます。一方、高尾の元に光信(演-永瀬正敏)が訪れます。

光信は絵描きであり、いままでは風景画がメインでしたがきよ葉を描いているの知り怒り狂います。元々きよ葉を嫌っていたため若菊(演-美波)と共に計画を立てます。高尾はきよ葉を呼び出して惣次郎と合わせ、坂口には「きよ葉が間夫と会っている」とわざと聞こえるように告げ口をすると、2人の計画通りに坂口は激昂し、きよ葉を殴りつけます。それを見た惣次郎は逃げ出し、玉菊屋には来なくなってしまいます。

惣次郎は店に来ず、高尾からは「彼は遊びまわっていた」と聞かされ、真実を確かめるために清次の制止を振り切り店を抜け出します。惣次郎の店に行きじっとしていると彼が出てきて、きよ葉に微笑みかけます。その表情を見て愛情の温度差を感じたきよ葉は立ち去り、川辺で初めての失恋に涙を流していました。迎えにきた清次は「泣くなら客の前で泣け」と言われトップになるためもう泣かないことを誓います。

一方、高尾は光信のことを愛しすぎ疲れ果て心中しようとカミソリを持ち光信に襲い掛かります。揉み合いになっている内にカミソリが高尾の首に当たり死んでしまい、光信は逃げ出します。翌日、高尾の死体が発見されきよ葉は黙ってそれを見つめていました。玉菊屋では松の位だった高尾がいなくなり、きよ葉は上に行くことにノリ気ではありませんでしたが女将と清次が説得し、仕方なく松の位に就くことになります。

きよ葉は日暮と改名し花魁となり、玉菊屋の宣伝として粧ひと同じように街を練り歩きます。日暮は店の看板となり益々繁盛し、かつての粧ひと同じように教育する側となりました。清次は楼主から店を継がせたいと姪との縁談話を持ち掛けますが、日暮の悲しさなどを知っているため躊躇していました。日暮の男勝りな性格を気に入った倉之助(演-椎名桔平)は身請けを申し出ます。

花魁にとっては幸運話であるものの、幼いころの清次との約束を思い出し「桜が咲いたらここを出るつもり」であることを倉之助に告げます。すると後日、倉之助は玉菊屋に大量の桜の木を持ち込み、花見が催されるとその席で倉之助は日暮を身請けすると宣言します。周りは大いに喜び盛り上がっている中で清次は日暮が具合悪そうにしていることに気付きます。そして日暮が妊娠していることを知ります。

一度成立した身請け話は店側から断ることができず、日暮は誰が父かわからぬ子を妊娠したと倉之助に告げ身請け話をなかったことにしようとしましたが、それでも来てほしいと真剣な眼差しで思いを伝えられます。ある日、日暮は激痛に襲われ倒れてしまいお腹の子も流れてしまいます。途方に暮れる日暮を清次献身的に看病し、大粒の涙を流す日暮を清次は抱きしめ慰めます。そして互いに恋をしていることに気付きます。

日暮の身請けが決まった時、清次の結婚も決まっており、倉之助は祝言を同時に行うことを提案します。祝言を翌日に控えた夜、一番可愛がっている子にかんざしを渡し幸せになるように言葉を交わします。祝言の日の朝、咲かないはずの桜が2輪寄り添うように咲いていました。日暮と清次は桜が咲いたことを喜び、本物の桜を見に行こうかと語り、2人は手を取り合いました。

あの日の約束を果たすために2人は死を覚悟して清次は吉原から日暮を連れ出しました。2人が逃避行を知った楼主は怒り狂い、倉之助は日暮の部屋を見ながら静かに微笑み、女将は馬鹿な子だと笑います。満開の桜の下で2人は手を取って笑い合う2人はとても幸せそうに桜を見ていました。ここまでが映画さくらんの結末までのあらすじネタバレになります。監督が蜷川実花さんということで映像も美しく作品の魅力の1つです。

映画『さくらん』の結末までのあらすじネタバレをお伝えいたしました。ここからは映画『さくらん』の主要登場人物を演じたキャストを紹介いたします。今でも活躍している方ばかりですので注目して見ていきましょう。

映画『さくらん』の主人公であるきよ葉(日暮)を演じているキャストは土屋アンナさんです。モデル、歌手、女優として幅広く活躍しています。1998年にモデルデビュー、2004年に映画『下妻物語』で女優デビュー、『さくらん』では映画初主演を果たします。私生活では3度の結婚歴、2018年には第4子となる女児を出産しています。

映画『さくらん』できよ葉が幼かった頃の教育係で花魁・粧ひを演じたキャストは菅野美穂さんです。1992年にオーディションで合格しデビュー、翌年『ツインズ教師』で女優デビュー以降、様々な当たり役を演じています。私生活では映画『大奥』で共演したことがきっかけで堺雅人さんと2013年に結婚しています。

映画『さくらん』で嫉妬深い売れっ子の花魁を演じたキャストは木村佳乃さんです。高校時代から読者モデルとして活動しており、1996年にドラマデビュー、翌年『失楽園』で映画デビューします。2007年にはハリウッド映画デビューを果たします。私生活では2010年に東山紀之さんと結婚、第2子を出産しています。

映画『さくらん』で玉菊屋の男衆・清次を演じたキャストは安藤政信さんです。1996年に映画『キッズ・リターン』でデビューし、新人賞を多数受賞します。『さくらん』以降、蜷川実花さんとは交流が続いるようで、2015年『Numero TOKYO』で対談した際に2014年に結婚していたことを明らかにしています。

映画『さくらん』でウブな振りをしながらきよ葉をもてあそんでいた惣次郎を演じたキャストは成宮寛貴さんです。2000年に舞台で俳優デビュー、その後映画、ドラマ、CMに出演し人気俳優となります。2016年には芸能界を引退し、現在はインスタグラムを開設し、海外に移住していることが明らかにされています。

映画『さくらん』できよ葉(日暮)を身請けしようとした倉之助を演じたキャストは椎名桔平さんです。1986年に倉本聰初監督作品で映画デビュー、1993年に同性愛者を演じ徐々に注目を浴び始めます。徐々にドラマに出演し、2003年には山本未来さんと結婚します。2016年にはハリウッド映画デビューを果たします。

蜷川実花監督の映画さくらんの結末までのあらすじネタバレとキャスト陣を紹介してきました。ここからは映画さくらんを観た方の感想を紹介していきます。映画さくらんの感想で多かったのは蜷川実花さんが監督ということで圧倒的な映像美と美術品で花魁の世界を知らなくても引き込まれるという方が多かったです。

映画さくらんの結末については映画の結末ではハッピーエンドのようでしたが、後々を考えるとバッドエンドだという意見も多数ありました。祝言の当日に清次と日暮が駆け落ちしてしまいましたが、絶対に幸せにはなれないのです。駆け落ちをしてしまったら最後、あらゆる手を使って男女を探し出し殺される又は一生奴隷生活が待っています。2人はそれを覚悟しながらも少ない幸せを手に入れたのではないでしょうか。

久々に映画さくらんを観たら小栗旬さんが出ていたという声もありました。チョイ役ではガレッジセールのゴリさんや大森南朋さんなども出演しています。さくらんを観て強く生きる男女に深く共感した方、さくらんの主題歌を歌う椎名林檎さんとさくらんの世界観がピッタリはまっていたという感想も見られました。

蜷川実花監督作品の映画さくらんの結末までのあらすじをネタバレ紹介しましたがいかかでしたでしょうか。さくらんは言葉では書き表せない、蜷川実花さんの独特な色彩で華やかなで哀しい花魁の世界を映像にしています。さくらんの結末までのあらすじをネタバレしましたが、いろいろと考察できるセリフや登場人物の思いを感じ取ることができますのでぜひ映画『さくらん』をご視聴ください。