ノートルダムの鐘のあらすじ・結末をネタバレ!原作とはラストが違う?

ノートルダムの鐘は、ヴィクトール・ユゴーによって書かれた小説を元に制作された映画・舞台の題名であり、この物語は、悲劇的なラストを迎える原作のあらすじと、パッピーエンドで幕を閉じる映画では物語のあらすじが違うことで知られており、ノートルダムの鐘というタイトルは日本でしか使われていません。ここでノートルダムのあらすじや原作と映画でのラストをネタバレを含めて知りませんか。

ノートルダムの鐘のあらすじ・結末をネタバレ!原作とはラストが違う?のイメージ

目次

  1. ノートルダムの鐘のあらすじをネタバレ!原作と映画の違いに迫る
  2. ノートルダムの鐘とは?
  3. ノートルダムの鐘のあらすじのネタバレ解説
  4. ノートルダムの鐘の結末・ネタバレ
  5. 原作「ノートルダム・ド・パリ」と映画「ノートルダムの鐘」の違い
  6. ノートルダムの鐘のあらすじ・結末などのネタバレまとめ

ノートルダムの鐘のあらすじをネタバレ!原作と映画の違いに迫る

ノートルダムの鐘は、ノートルダムの鐘つき男を主人公にした物語で、1996年に公開されたディズニー映画や劇団四季を始めとするミュージカルの題材として制作・上演されており、世界中で人気の高い題材の一つに数えられます。

しかし、ハッピーエンドを迎えるノートルダムの鐘の結末と悲劇的な結末を迎える原作となった小説とでは、物語あらすじや登場人物の設定が大きく異なることを知っていましたか。以下で、ノートルダムの鐘のあらすじをネタバレも含めて、結末まで辿ってみましょう。

ノートルダムの鐘とは?

ノートルダムの鐘は、19世紀のフランス人作家ヴィクトール・ユゴーによって書かれた小説「ノートルダム・ド・パリ(原題)」を原作とする映画や舞台のタイトル・物語を指します。ノートルダムの鐘は、魔女狩りに代表される教会の持つ権限を利用した弾圧や排除が、人々を恐怖に陥れていた15世紀のヨーロッパ・パリを舞台に物語が展開されます。

登場人物の一人カジモドの醜い容姿からせむしを連想させることから海外で映画や舞台化された題名には「ノートルダムのせむし男」が使われています。しかし、日本では、「せむし」という単語が現代のくる病を指した差別用語を意味するため、日本だけ「ノートルダムの鐘」と改題し、舞台などで使用されています。

ノートルダムの鐘のあらすじのネタバレ解説

映画・舞台化された物語と元となった原作「ノートルダム・ド・パリ」の結末の違いをネタバレする前に、まずは、「ノートルダムの鐘」のあらすじをおさらいしましょう。以下で、「ノートルダムの鐘」のあらすじをネタバレも含めて見てみましょう。

ノートルダムの鐘のあらすじ:15世紀のパリ

教会の権限を利用して暴徒化した神職者たちによる異端者の弾圧や排除、魔女狩りなどが最も行われた恐ろしい時代でもあった15世紀のパリでは最高裁判事のフロロ―によるジプシー狩りが行われていました。判事フロローの手によりジプシー狩りから逃げまとう1人の女性が殺害され、彼女が抱きかかえていた醜い赤ん坊も、フロロ―によって井戸へ投げ捨てられそうになります。

ノートルダムの鐘のあらすじ:カジモド

傍にいたノートルダム大聖堂の司祭に子ども井戸に投げ入れようとしたことを咎められ、彼自身の行ないに対する罪の償いとして、醜い顔の赤ん坊を育てることを決意します。そして、その赤ん坊は、醜い容姿から「カジモド」と命名され、大聖堂の中に閉じ込められたまま育てられることなりました。

ノートルダムの鐘あらすじ:ノートルダム大聖堂の鐘つき男

20年後、フロロ―判事の元で養育された醜い顔の赤ん坊は、ノートルダム大聖堂の鐘つきとしてたくましくそして優しい青年に成長しました。ある日、パリの広場で祭が催されている光景を、カジモドは羨ましそうに鐘楼から眺めていました。大聖堂の外へ出ることが許されないカジモドにとって、外の世界は鐘楼から見下ろすことでしか知ることの出来ない未知の世界でした。

ノートルダムの鐘のあらすじ:大聖堂の外の世界へ

大聖堂に建てられた動く三人組の石像(ガーゴイル)による後押しがあり、カジモドはフロローの言いつけを破り、大聖堂の外へ出てしまいます。そして、広場で催されている道化の祭に訪れたカジモドは、美しいジプシーの踊り子に一目ぼれをし、その踊り子との出会いが後にカジモドの運命を大きく変えることになります。

ノートルダムの鐘のあらすじ:エスメラルダ

ジプシーの踊り子に見とれていると、カジモドは彼の容姿を見た見物客から道化師と間違えられ、見世物にされてしまいます。すると、1人の踊り子が彼を群集から救いだします。その踊り子は、彼が一目ぼれした踊り子、名をエスメラルダと言い、自由を愛する情熱的なジプシーでした。

エスメラルダによって群集から救出されたカジモドは、難を逃れることができましたが、その光景を目撃したフロロ―は激怒し、彼を叱咤します。同時に、カジモドの傍にいたエスメラルダの美しさにフロロ―も心を奪われ、やがて、エスメラルダを手に入れようと言いがかりをつけて逮捕しようとします。

ノートルダム鐘のあらすじ:エスメラルダの軟禁・脱出

フロロ―から言いがかりを付けられ逮捕されそうになったエスメラルダを、今度はカジモドが救出し大聖堂へ匿います。どんな手段を使ってもエスメラルダを手に入れたいフロローでしたが、彼女を助けようとするフィーバス隊長から「聖域である大聖堂の中では逮捕できない」と言い放たれ、また、大聖堂の司祭からの追い打ちも重なり一端断念します。しかし、大聖堂の周囲を包囲し、エスメラルダを軟禁状態にしてしまいます。

軟禁状態になったエスメラルダは、カジモドの手を借りて大聖堂を脱出することに成功にします。しかし、この事実を知ったフロロ―は怒り狂い、なんとしてでもエスメラルダを手に入れようと街中を捜査し始めます。やがて捜査はエスカレートし、次々と民家に火が放たれてしまいます。その横暴な振舞いに嫌気を指した衛兵隊長フィーバスは、彼から離れることを決意し、部隊から脱走します。

ノートルダムの鐘あらすじ:衛兵フィーバスの登場

フィーバスが離反したことは、すぐフロロ―や仲間の護衛達に気付かれてしまい、彼は追われる身になってしまい、追っ手から攻撃により重傷を負ってしまいます。すると、フロロ―の後を付いていたエスメラルダに助けられ、フィーバスは彼女と共に大聖堂へ向かい、カジモドに匿ってもらいながらケガの治療を受けます。

ノートルダムの鐘あらすじ:エスメラルダの恋心

フィーバスに手当を施すエスメラルダが彼に恋心を寄せていることに気づいてしまったカジモドは、叶わぬ恋に1人悲観に暮れてしまいます。その頃、フロロ―は、エスメラルダの逃亡にはカジモドが加担していたのではと気づき、彼女を手に入れるためにある計画を画策します。そして、大聖堂を訪れたフロロ―の口から思わぬ事実を聞かされたカジモドは、フィーバスに相談します。

ノートルダムの鐘あらすじ:フロロ―の罠

フロロ―から、「明日の夜明けに衛兵1000人を引き連れてジプシーの隠れ家を襲撃する」という警告を聞いたカジモドとフィーバスは、エスメラルダを救うためにジプシーの隠れ家「奇跡の法廷」へ逃げるように促します。

エスメラルダと彼女を後ろから護衛するフィーバスとカジモドが奇跡の法廷へ向かうと、尾行してきたフロロ―とその護衛隊の襲撃に遭ってしまいます。フィーバスとジプシー全員は捕まり檻に入れられてしまい、エスメラルダは「自分を惑わした魔女」として処刑を言い渡され、邪魔をするカジモドは、大聖堂にて監禁・拘束されてしまいます。

ノートルダムの鐘の結末・ネタバレ

ここから、原作とはあらすじが異なると言われている「ノートルダムの鐘」の結末をネタバレを含めてあらすじを辿りましょう。主要人物であるカジモド・エスメラルダ・フィーバスの運命や物語の結末はいかに。

結末ネタバレ:エスメラルダの選択

翌日、大聖堂の広場では、エスメラルダの刑執行が目前に迫っていた。刑の執行を待つ彼女に対して「自分の愛人になるなら、命だけは助けてやろう」と言い放ち、彼女を手に入れようとします。しかし、エスメラルダは、フロロ―の歪んだ恋心を拒否し、自らの死を選びます。エスメラルダに拒否されたフロロ―は、火刑の執行を命じます。すると、拘束されていたカジモドが広場に現れ、エスメラルダは救い出されます。

結末ネタバレ:思わぬ襲撃

またしてもカジモドに邪魔をされたフロロ―は、カジモド・エスメラルダが逃げ込んだ大聖堂へ総攻撃を仕掛けます。すると、檻から脱出したフィーバスがジプシーや街の人々を引き連れて護衛兵に襲いかかりました。思わぬ襲撃にひるむフロロ―をよそに、カジモドも大聖堂の鐘楼から応戦します。そして、怒りに我を失ったフロロ―は、司祭の制止を振り切って大聖堂へ乗り込みます。

結末ネタバレ:鐘楼での最後の戦い

鐘楼の上に辿り着くと、そこには、鐘楼から落ちそうになったカジモドを助けるため身動きできないエスメラルダの姿がありました。この機会を逃すまいと、理性を失ったフロロ―は二人に近づき殺そうとします。2人を殺す寸前まで迫ったフロロ―に突然、天罰が下され足元が崩れると、同時に彼も大聖堂の下へ転落してし、力尽きたエスメラルダもカジモドを手を離してしまい、鐘楼から転落してしまいます。

結末ネタバレ:親友の助け

鐘楼の上から落ちたカジモドは、間一髪のところでフィーバスに受け止められ、無事に助かります。そして、大聖堂の外に出たエスメラルダとフィーバスは、街の人々の歓喜の声に迎えられます。しかし、人びとの中に、この戦いのもう一人の英雄カジモドの姿は、見当たりませんでした。

結末ネタバレ:大聖堂の外の世界へ

大聖堂前の広場が街の人々の歓喜にあふれる中、カジモドは、いままでのように大聖堂の中へ引き下がっていました。すると、心優しいジプシーの踊り子エスメラルダに手を引かれ、大聖堂の外へ導かれます。カジモドの登場に、街の人たちは賛美の声を挙げ、彼の功績をたたえます。同時にカジモドは、ようやく外の世界へ迎え入れられ、街には平和な日々が訪れました。

原作「ノートルダム・ド・パリ」と映画「ノートルダムの鐘」の違い

ノートルダムの鐘は原作の「ノートルダム・ド・パリ」とは、登場人物の設定を始め、物語の結末が原作と映画で異なります。原作と映画での相違を、以下で見てみましょう。

原作と映画の違い:カジモドとフロロ―

映画でのフロロ―の職業は、最高裁判事に変更されており、残虐かつ自己中心的な性格が強調されていますが、原作では、ノートルダム大聖堂の助祭長を務めており、神に仕える身でありながらエスメラルダに恋する自分に苦悩し、やがて悲劇的な結末を引き起こすきっかけを作りだす人物です。また、カジモドとの出会いも、原作では、ノートル大聖堂の前に捨てられた赤ん坊をフロロ―が拾い、育てあげた経緯が語られています。

原作と映画の違い:初めての外の世界へ

映画では、大聖堂の広場で行われていた祭に参加しようと、自分から出て行ってしまいましたが、原作では外の世界へ足を踏み入れられた経緯が異なります。原作では、街を訪れていたジプシーの踊り子・エスメラルダに心を奪われたフロロ―が苦悩の末、カジモドを利用して彼女を誘拐し、手に入れようとします。カジモドは、フロロ―の命令を受けて外の世界へ出、エスメラルダとの運命的な出会いを果たします。

原作と映画の違い:エスメラルダとの出会い

原作では、外に出られたが、あっけなく捕まってしまい広場にてさらし者にされます。その時、エスメラルダだけが彼をかばい、広場から救いだします。生まれて初めて人の優しさに触れたカジモドは、やがて彼女に心惹かれてしまいます。

原作と映画の違い:エスメラルダは既婚者だった

映画では、物語の終盤にてフィーバスと結ばれますが、原作では、既婚者であることが語られています。そして、映画と原作共通で、ジャリという名のヤギを飼っています。原作では、既婚者でありながら、婚約者のいるフィーバスと逢引を重ねている描写が書かれており、逢引がやがて悲劇的な結末を迎える引き金の一つとなってしまいます。

原作と映画の違い:悲劇への引き金

ある日、フィーバスの元へ向かうエスメラルダの後を付いていったフロロ―。隙をついてフィーバスを刺し殺すと、すぐにその場から逃げ、フィーバス殺害未遂の罪をエスメラルダになすりつけます。そして、塗れ衣を着せられたエスメラルダは魔女裁判にかけられ、翌日、大聖堂の広場にて処刑されることを言い渡されます。

原作と映画の違い:カジモドとエスメラルダの関係

映画では、お互いに助けあい、終盤では親友となった二人でしたが、原作ではカジモドに対するエスメラルダの態度は冷めたものでした。フロロ―の手で処刑されそうになったエスメラルダは、カジモドにより救出・大聖堂へ匿われました。しかし、カジモドの醜い顔を怖がったエスメラルダは、彼の顔を見ることができませんでした。

原作と映画の違い:ほとんどの登場人物がいなくなる

原作の結末は、主要人物のほとんどが壮絶な最期を迎え、物語の幕が閉じられます。フロロ―の愛を拒絶したエスメラルダは火刑に処せられ、その光景を大聖堂の上から眺めていたフロロ―は、カジモドの手で突き落されてしまいます。そして、フロロ―を突き落として殺害したカジモドは、その後、ノートルダム大聖堂を出ていき行方をくらまします。

原作と映画の違い:原作の結末

原作では、エスメラルダの処刑後の出来事も描かれています。カジモドが大聖堂から姿を消して数年後、ノートルダム大聖堂の広場に設けられていた処刑場を掘り起こすと、女性の白骨に異様な骨格の白骨が寄り添うような形で発見されます。女性の白骨は処刑されたエスメラルダ、異様な骨格の白骨はカジモドの遺体と思われ、それらを引き離そうとすると、骨が粉々に砕けてしまう場面で、物語は終わります。

原作と映画の違い:フィーバスのその後

原作では、主要人物のほとんどが物語終盤を迎えるにつれ亡くなっていくのに対して、唯一、フィーバスだけが存命し、幸せな結末を迎えています。フロロ―の襲撃を受けて危篤状態に陥ったフィーバスは、その後奇跡的に回復し、婚約者との結婚を果たします。また、エスメラルダの処刑に出くわした彼女の夫は、妻を助けるどころか、彼女の飼いヤギを連れてその場から逃げ去ってしまいます。

ノートルダムの鐘のあらすじ・結末などのネタバレまとめ

以上のように、登場人物のハッピーエンドで物語の幕が閉じる「ノートルダムの鐘」は、映画や舞台などを通じて根強い人気を誇っています。しかし、原作となった「ノートルダム・ド・パリ」では、登場人物の設定・悲劇的な結末など、映画では描写されなかった残虐な一面が多く描かれています。ノートルダムの鐘を映画でしか見たことが無い方も、原作「ノートルダム・ド・パリ」を読んで、映画とは違う物語に触れてみませんか。

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