2018年10月23日公開
2018年10月23日更新
不安の種の映画あらすじをネタバレ考察!オチョナンさんの正体と結末は?
映画『不安の種』は、中山昌亮(まさあき)の漫画『不安の種』を映画化した作品です。映画内では、平凡な日常風景の中で起こる、非現実的で恐ろしい出来事が描かれています。この映画には、幽霊とも怪物とも称しがたい何かがおり、呪いの連鎖を引き起こします。登場人物達の恐怖は、植え付けられた種が成長していくかのように連鎖していき、視聴者の心にも不安の種が植え付けられていきます。ここでは、ホラー映画『不安の種』のあらすじとネタバレを紹介し、この映画の謎であるオチョナンさんについても考察を行っていきます。
不安の種の映画あらすじが気になる!
映画『不安の種』は、中山昌亮(まさあき)の漫画『不安の種』を原作に映画化された作品で、原作の独特のタッチで描かれている恐怖の世界観が、こちらの実写映画版でも体感出来るようになっています。今回は、映画『不安の種』のあらすじ、ネタバレ、ラストの考察と、作品内で欠かせない存在であるオチョナンさんについても考察していきます。
不安の種の監督はどのような人?
出典: http://m-fm.jp
実写映画版『不安の種』の監督を務めたのは長江俊和監督で、ホラー映画『パラノーマル・アクティビティ 第2章 TOKYO NIGHT』や、『放送禁止』シリーズなど、多くのホラー映像作品に携わっています。
不安の種の原作となった漫画は?
不安の種の原作漫画は秋田書店の『週刊少年チャンピオン』や『チャンピオンRED』で連載されていました。ページ数が特別多いというわけではありませんが、その強烈な画風や恐ろしい描写で読者から人気を博していました。
不安の種の映画あらすじをネタバレ!
原作コミックの不安の種は、独特な恐ろしさを放つイラストやストーリーで、読者を魅了していますが、実写映画版の不安の種ではどうなっているのでしょうか?ここでは、不安の種の恐ろしいストーリーのあらすじとネタバレを紹介していきます。
不安の種その①道路を這う眼球
黒いアスファルトの道路を這う無数の何か、それは人間の眼球でした。濁った眼球達はぞろぞろと、どこかへ向かうように地面を這い続けていました。しかし、道路を車が走る度に眼球達は潰され、血を噴出させていきます。
引っ越して来た家族
鹿野(かの)一家は、車に乗って引っ越し先へと向かっていました。車内では親子の楽しい歌が響いていました。家族の引っ越し先は富沼(ふぬま)市と呼ばれる場所でした。母親が引っ越し先の家で、段ボールから食器を取り出す作業をしていると、父親の悲痛な叫び声が聞こえました。父親は段さで転んで鼻から血が出ていたものの、大したケガはありませんでした。
不安の種その②引っ越し先の家に何かが潜んでいる
その後、幼い長男が2階の自室まで段ボールを運んでいる途中、階段の上に何かを見つけました。それは人間の眼球らしいもので、長男がじっと見つめていると、眼球は素早く逃げてしまいました。
不安の種その③半分だけの男
バイク便の宅配サービスを行っている乾巧(浅香航大)は、バイクから下車して、目的地の住所を探しながら歩いていました。すると、突然後ろから男性の声で「すみません」と声をかけられました。後ろを振り向いた巧が、キョロキョロと見まわしていると、芝の植え込みに目が行きました。そこには一人の男性がおり、彼は植え込みから右半身だけを出して、巧に声をかけていました。
植え込みから出られない男
巧が「どうしたんですか?」と聞くと、男性は「何かに引っかかって、植え込みから出られない」と言い、巧に助けを求めました。泥棒や覗きなど、やましいことをしてこうなったのではなく、バイクで転んだらこうなった、と男性は言います。巧は何とか男性を助けようと、茂みの中に手を入れてみるものの、解決策は得られず、今度は男性の右半身を引っ張ってみると、男性はとても痛がりました。
真っ二つだった男
何とか引っ張って男性を茂みから出してあげようとすると、巧はあることに気が付きました。浅い芝みの奥は壁で、男性の右半身はその壁に貼りついている状態だったのです。つまり、男性の左半身はなく、右半身だけが表側に出ていました。男性は右目でギョロっと巧を見つめると、彼の方へ倒れてきました。驚きのあまり絶句する巧とは反対に、男性は自分が死んだことを冷静に理解していました。
不安の種その④顔が藁の女
暗い夜中、若い男性達の前を、女性が一人で歩いていました。彼らは、わざと前方へ行って彼女を顔を確認するという、悪趣味なゲームをしていました。しかし、その彼女の顔は、藁を集めて作った仮面のような物で覆われており、その異様な風貌に、男性達は戦慄してしまいます。その中の一人である誠二は、「やっぱり、この街はどこか変だ」と心から感じていました。
不安の種その⑤家に現れる黒い人影
富沼(ふぬま)市の一軒家に引っ越した鹿野一家の長男は、夜中にトイレで目が覚めました。2階から階段で降りようとすると、1階に不思議な黒い人影を発見します。その影は、電気が付いている間は消えるということを知った長男は、電気を付けながらトイレへと走り込みました。しかし、彼がトイレへ入った後、影は電気を付けた状態でも姿を現すのでした。
不安の種その⑥バイト先にいる奇妙な客
バイト便のアルバイトを辞めた巧は、コーヒーショップでアルバイトを始め、不器用ながらもバイトに励んでいました。ある時、巧は店の奥に座っている奇妙な客を目にし、その客に水を運ぼうとしましたが、先輩である陽子に止められます。さっきの奇妙な客は、見える人にしか見えない奇怪な存在で、相手にしない方が身のためだ、と陽子は言いました。
話しかけてはいけないソレに接触する巧
巧は、どうしても例の奇妙な客が気になってしまい、ついにその客の元へ向かいました。その客は、巧を見ると、マスクの中でネチャネチャとした音を立てながら、彼に何かを訴えていました。巧は一旦そこから立ち退き、少し離れた場所で振り向くと、客の姿は消えていました。バイトが終わり、帰路に就く巧でしたが、例の客が彼の跡をつけていくのでした。
可愛いけど怖い恋人
大学生である畑野誠二(須賀健太)は、一学年上の先輩である鹿野陽子(石橋杏奈)と付き合っていました。陽子は「色々なものが見える」体質で、それに起因して、ヒステリックな一面を見せる時もありました。そんな陽子の家には、薄汚れたティーポットがあり、彼女はそれに何年も罵詈雑言を浴びせていました。そのティーポットは、陽子に怒鳴りつけられる度に色が黒ずんでいく、所謂いわくつきの物でした。
不安の種その⑦邪気を放つティーポット
陽子は、いわくつきティーポットを誠二に捨てて来てほしいと頼みます。誠二がやんわりと拒むと、陽子はまたヒステリックになりました。誠二は少し困惑しつつ、ポットに手を当てようとすると、彼の手の血管が太く浮き出し、手首ごと異形な姿へと変化しました。それを見た陽子は、何故か嬉々とした表情で「もう一回ポットに手を近づけてみよう!」と言うのでした。
外からずっと見られている恐怖
巧は、真夜中のアパートの室内から外を覗いていました。外のゴミ捨て場の近くには、例の奇妙な客がこちらに体を向けて立っていました。それは朝になっても同じでした。その恐怖から、巧は家から出ることが出来ませんでした。
不安の種その⑧夜の訪問者
家族全員がパジャマに着替えている遅い時間、鹿野一家の家で停電が起こりました。懐中電灯を見つけた長男は、階段にいる父、母、妹に向かってライトを点けたり消したりして遊びますが、一瞬だけ家族以外の人影が映り込み、一家は混乱します。母親は行方不明となり、父親は刃物で刺され、長男は謎の人物に捕らえられてしまいました。妹だけは家から脱出し、生き残ることが出来ました。
陽子の予言
謎の人物の襲撃に遭った鹿野一家の妹は、実は誠二の恋人の陽子でした。陽子は、あの事件をきっかけに、色々なことを察知出来るようになったと言います。そして陽子は驚くことを口にしました。それは、誠二がもうすぐ死んでしまうということでした。陽子は、念を押すかのように「確実に死ぬ」と言いました。
不安の種その⑨右腕のない女性
奇妙な客に目を付けられてから、巧は家にずっと引き籠っていましたが、その人物がゴミ捨て場にいないことに気が付きます。しかし、ゴミ袋の間から人間の手がはみ出しているのを目撃し、気になった彼は、雨の中ゴミ捨て場へと向かいました。その手はただのマネキンの手で、巧が安堵しながら手を握っていると、右腕のない女性が後ろに立っていました。女性はトンカチを左手に持ち、罵声を浴びせながら、巧を殴り続けました。
不安の種その⑩死を呼ぶシール
誠二の住むアパートの部屋のドアに、奇妙なシールが貼ってありました。誠二がパチンとシールを飛ばすと、そのシールは、左隣の部屋のドアにくっつきました。翌日、シールを貼られた左隣の部屋の住人が亡くなりました。右隣の部屋のドアにシールが貼られた時も、そこの住人は死亡しました。誠二は、陽子に例のシールを見せると、「人を殺すような悪い気が出ている」と言われ、彼は息を呑みました。
間一髪の所で命拾いした誠二
ある日、誠二は自分の部屋のドアに、例のシールが貼られていないことを確認すると、バイクに乗りました。しかし、誠二の乗ったバイクの椅子の部分には、例のシールが貼られており、彼はそれに気づかず、道を走り出しました。バイクで事故を起こしそうになるものの、シールが途中で剥がれたため、誠二は間一髪の所で命が助かります。
奇妙な人物達が監視してくる
謎の女性に頭をトンカチで殴られた巧は、バイト先の先輩である陽子に看病されていました。陽子は「この街から離れて」と巧に言うが、巧は今も奇妙な人物達に監視されていて、動けない状態でした。
不安の種の映画の結末をネタバレ考察!オチョナンサンの正体は?
脱出するも助からなかった巧
再び陽子は巧の元へ訪れました。陽子は「早くこの街から脱出して」と巧に伝えました。巧は陽子の指示に従い、バイクに乗って街から出ようとしますが、元々誠二のバイクに貼られていた例のシールが、風に飛ばされ、そこから子供達の悪戯で、巧のバイクにシールが貼られてしまいます。その後、巧は奇妙な少年に襲われ、事故で身体が真っ二つになり、死んでしまいます。
幸せに暮らしていたはずの誠二と陽子
それから数年後、誠二と陽子は結婚し、子供にも恵まれ、幸せな人生を送っていました。ある日、誠二、陽子、息子の大樹、誠二の父が家にいる時、突然停電が起きます。誠二は懐中電灯で辺りを照らすと、何故か亡くなったはずの巧が姿を現し、誠二を襲います。混乱のさ中、誠二は巧を包丁で刺しました。しかし、誠二が刺していたのは見知らぬ男女で、その二人は陽子の亡き両親と似ていました。
オチョナンさんとの出会い
陽子は息子の大樹と共に奥の部屋で隠れていました。すると、昔家族で歌った曲が耳に入ってきました。陽子は、部屋の隅に自分の兄のような少年の後ろ姿を見つけ、「お兄ちゃん?」と声をかけました。振り向いた少年の顔は、両目と口が90度くらいに垂直に向いており、歪そのものな風貌をしていました。その後、陽子と大樹は藁の仮面を付けた状態で、遊歩道の上から、道路を歩く眼球達を覗き込むのでした。
ラストの考察:誠二は本来死ぬ運命だった
実は、序盤で巧の前に現れた右半身だけの男は誠二なのです。しかし、その役目は映画終盤で巧にすり替えられています。おそらく、巧は誠二の死の運命を防ぐために利用された第三者だったのでしょう。当然仕組んだのは陽子です。誠二のバイクに貼られていたシールは、偶然を装って巧のバイクに貼りつき、陽子は誠二を救うことが出来ました。「色々なものが見える」という陽子には、未来も見えていたのでしょう。
不安の種を象徴するキャラクター「オチョナンさん」とは?
ラストで、バイクに乗った巧を事故死に追いやり、陽子の前に姿を現したオチョナンさんとは、一体何者なのでしょうか。オチョナンさんの顔は、両目と口が約90度垂直(縦)になっている風貌をしていて、誠二の父によると、良き守り神だと言われています。しかし、両目が少し斜めになり、怒りの表情を浮かべるオチョナンさんは、悪いオチョナンさんとされ、災いを持ってくるとのことです。
悪いオチョナンさんの顔は、映画で出て来たシールととてもよく似ています。そのため、シールを貼られた者オチョナンさんに祟り殺されてしまうという考察です。ラストで出て来た少年姿のオチョナンさんも、少し斜めの角度の目をしています。良い存在でもあり、悪い存在でもあるというのは、ある種座敷童と通じている所があります。きっと、オチョナンさんは座敷わらしのような存在なのでしょう。
不安の種の映画を観た感想や評価とは?
不安の種というタイトル通り不安になるし怖い
『不安の種』
— ルカ (@yukinko6038) September 24, 2018
目玉の親父の大移動から始まります(何匹かは車に轢かれ死亡)😇
確かにずっと不安が漂う映画😨
不可思議な存在、CGも不可思議🤭
だけど怖い。なんとも言えない奇妙な怖さ。
時系列を変えながら最後もきちんと伏線回収していていい感じ👏😊
ただ不安😧唄が怖い😣
内容は画像で察して😉 pic.twitter.com/IZlelEWoFW
辺りに散りばめられた伏線が最後に回収されたりと、映画の構成が上手く出来ていると言われています。それだけはでなく、やはり題名が不安の種というだけあって、不安を煽る描写もふんだんに施されているのです。映画版不安の種の映画内での伏線回収や恐怖描写は、比較的好意的に受け止められており、怖かったと感想を述べている人が多い傾向です。
映画版のオチョナンさんの再現率について
【マニ屋’s映画】
— マニ屋(YouTuber) (@sota_marvel) July 21, 2018
夏だ!ホラーだ!!てな訳で今日は「不安の種」を初観賞✨
健全な人にはトラウマ物の世界観とグロに加え…
脈絡なくドンッ!と驚かせて無理矢理恐怖心を煽る荒いホラーながらオチョナンさんの再現は中々良き。
あとヒロインがヤンデレビッチ←
【EDがムックの狂乱狂唱なのは最高!】 pic.twitter.com/qSAUZ5daJ4
不安の種の名物と言えばオチョナンさんです。不安の種を映画化するにあたり、彼の再現がどうなるのかは、映画を観るまで誰にも見当が付きませんでした。映画版不安の種のオチョナンさんに対しての感想は、「再現度高い」、「結構良い」、「全然似てない」というコメントの3つで大体分かれていました。視聴者の感想の間を取ると、まあまあ良い再現率ということになります。
良い評価ではあるものの、原作派からは厳しい意見も
この映画を観る人は、不安の種の原作を読んでいる人、原作を読んでいない人、と様々ですが、特に原作を読んでいた人達の間では、原作を無視しているとか、ファンに謝ってほしいといった声が出ました。不安の種は、元々オムニバス形式のホラー漫画であったため、映画で関係のないストーリー全てを繋げるとなると、かなり苦労を要します。そのため、原作のファンからは、あまり納得がいかないという感想が出たのでしょう。
不安の種のネタバレ考察まとめ!
ここまで、映画『不安の種』のあらすじとネタバレ、そして考察を行ってきましたがいかがでしたでしょうか?不安の種は、あらすじを見るだけで恐ろしく感じる映画ですが、あらすじやネタバレ考察を見て気になった方は、実際に不安の種の映画本編を見て、恐怖を体感することをオススメします。