2019年05月11日公開
2019年05月11日更新
クワイエット・プレイスのあらすじキャストネタバレ!感想や結末の意味を考察
「声を出したら即死」と言う衝撃的なキャッチコピーで話題を呼んだ「クワイエット・プレイス」についてまとめます。恐怖映画としての位置づけの「クワイエット・プレイス」のあらすじを結末まで、ネタバレします。またこの作品は製作段階での仕掛けがありました。ネタバレすると、夫婦の役を本物の夫婦キャストが演じ、聴覚障害のある娘の役を本物の死聴覚障害のあるキャストが演じました。ホラー映画ですが、家族愛の作品としても感想が多く評価の高い作品です。
目次
クワイエット・プレイスとは?
クワイエット・プレイスの作品情報
「クワイエット・プレイス」(原題:A Quiet Place)は、音を立てると恐怖が訪れる映画として、アメリカ合衆国で公開されたホラー映画です。主演は母親役のエミリー・ブラント。監督は映画俳優でもあり、日本のアニメ「風立ちぬ」で主人公・堀越二郎の親友役の本庄の声の吹き替えとして声優としてのキャリアのあるジョン・クラシンスキーの2作目の監督作品です。
クワイエット・プレイスの概要
「クワイエット・プレイス」は、怖ろしい何者かに追いかけられる家族が、巻き込まれるホラー映画。「クワイエット・プレイス」の予告編がスーパーボールなどの人気番組の中で放送され大々的に広告されました。けれど予告編のネットでの再生回数が少なかったため、興行収益が伸び悩むと思われたそうです。しかしその後、プレミア上映会での評判がよく、最終的な興行収入は予想以上のものとなりました。
クワイエット・プレイスの予告動画
「音を立てると、追いかけてくる何者かに殺される」という恐ろしいネタバレのような言葉が「クワイエット・プレイス」のキャッチコピーでした。子供に音を立てるなと言うのは、難しいことです。更に主人公イヴリンは、妊娠中です。出産後赤ちゃんに泣くなと言うのは、無理なことです。恐怖と親としての主人公イヴリンたちの行動が見どころになっています。
クワイエット・プレイスのあらすじネタバレ
あらすじ①怪物
「クワイエット・プレイス」のあらすじ・ネタバレをいくつかに区切ってまとめます。アボット一家の住むこの世界では、音に反応して人間を襲うという「何か」によって荒廃した世界になっていました。そんな「何か」から逃げ生き伸びているアボット一家。普段の会話は手話を使い、足音を立てないために普段は素足で歩きます。
そしてあらすじをネタバレすると、開始10分で怪物は現れます。食料を調達にスーパーに行ったアボット一家。末っ子のビューはスーパーの中で、音の出る飛行機のおもちゃを見つけます。父親のリーは、ビューに「音が出るからダメだ」とおもちゃを取り上げますが、姉のリーガンは電池を抜けば音が出ないと判断し、電池を抜いてビューに渡します。
けれどビューは、電池を手に入れ、外でそのおもちゃを起動させてしまいます。鳴り響くおもちゃの音。残酷なあらすじのネタバレになりますが、ビューは恐怖の結末になってしまい、家族のすぐそばで、怪物に襲われ命を落とします。素早い動きの怪物に父のリーもだれも助けることは出来ませんでした。
あらすじ②自ら招いた悲劇
ビューが怪物に殺された後のあらすじ・ネタバレは、長女のリーガンが自分を責めるところです。弟のビューが悲しい顔をしていたから、「ダメだと言われていたのにおもちゃを渡してしまった」リーガンは自分の行動が悲劇を招いたと考えます。リーガンは聴覚障害を持っています。話す事が出来ず、音も補聴器をつけて何とか聞こえるそんな状態でした。
ビューが襲われる前、補聴器の状態が悪く、父のリーが直してくれたのですが、リーガンは自分を責めていて、補聴器を受け取ることを拒否してしまいます。でもビューの死に責任を感じていたのは、リーガンだけでなく、リーも母親のイヴリンも心を痛めていました。この作品のあらすじの中には、こうした家族の心のやり取りも話題になっています。
あらすじ③リーとマーカスの恐怖
「クワイエット・プレイス」は「なにか」から逃げなければならないという恐怖のあらすじの中で、生きていけません。父親のリーは、子供達をこの恐怖の世界で生き抜く力をつけさせなければならないと行動します。ネタバレすると、父は臆病者のマーカスを特に鍛えなければと思ったのです。
森の奥に入り、恐怖に打ち勝つ訓練をするリーとマーカス。森の奥にある顔見知りの小屋に今回の訓練で得た魚をおすそ分けに行きます。するとそこには怪物と言う恐怖に打ち勝つことが出来ずに自ら命を絶った老婦人の姿がありました。そして横には妻の死に、ぼうぜんと立ち尽くす夫の老人がいました。彼は深く息を吸い声を発しました。
リーはその場で何が起こるか、予測できました。恐怖の場面をマーカスに見せたくなくて、マーカスを抱えて逃げました。老人はもちろん、決められたあらすじのように、やってきた怪物に殺されてしまいました。この映画の出演者のネタバレをすると、アボット一家のキャストとこの老夫婦のキャストくらいで、出演者が少ない作品です。キャストが少ない分、親子の感情と恐怖の感情に集中する事が出来ます。
あらすじ④イヴリンの恐怖
「クワイエット・プレイス」の主演であるキャストは母親役のイヴリンです。イヴリンに関するあらすじ・ネタバレをします。イブリンは3人の子供の母親でしたが、怪物により、ビューが殺されてしまいました。子供ならではの、おもちゃで遊びたいという気持ちからの行動がビューを死に至らしめました。
4歳のビューですら、我慢が出来ない状況下、ネタバレすると、イブリンは妊娠しています。この映画の感想に「なんでこんな時に妊娠するの?」「避妊しなかったの?」と言うものがありました。「赤ちゃんは泣くのが仕事と言われているので、最もな感想だ」と多くの賛同する感想がありました。
アボット家には地下室があります。出産間際のイヴリンは、主に家の中にいます。外の様子はテレビが伝えてくれます。「恐怖の怪物は3体いること」「恐怖の怪物は目が見えない分、聴力が発達している」などの情報が伝えられています。イヴリンは静かに過ごしていましたが、アクシデントで大きな音を立ててしまいます。
あらすじ⑤出産
恐怖の怪物が来ることに備えて、イヴリンは、地下に隠れます。息をひそめて隠れていますが、怪物が地下に降りてくる様子を、恐怖の中で感じ取ります。そんな時、イブリンのお腹の中の子供が外に出る兆しがありました。恐怖と戦いながら、イブリンは出産に挑むことになってしまいます。この場面は主演女優のキャストの一番の見せ場になります。
出産経験がある女性はもちろん、ドラマや映画で出産シーンを見ていればわかりますが、無言の出産シーンなんて、これまで前例がありません。母親が声が出ない人でも赤ちゃんは泣きます。この状態をどう乗り切るかが、キャストの力量がもとめられます。切り抜けるためのアイディアがこの家族には共通の約束事としてありました。
あらすじ⑥子供を襲う怪物
イヴリンとリーはあらかじめ、出産時のことを決めていたのか、イヴリンが、子供を産むときに花火を打ち上げます。花火の音は、とても大きく、クリチャー達を十分に引き寄せられます。家の中のクリチャーを花火でおびき寄せ、リーは出産したばかりのイヴリンの元に向かいます。気を失っていたイヴリンと赤ん坊を地下の防音室にいれてから今度は、外にいる子供達を助けに向かいます。
アボット一家の家にはクリチャーが侵入しているので、子供達はトウモロコシが保存してあるサイロに向かいます。その時、マーカスは、トウモロコシの粒の中に埋もれてしまいます。リーガンの機転により、トウモロコシの中からは救出されたマーカスです。しかしこの時、大きな音を立ててしまい、クリチャーは、子供達を狙いに行ってしまいます。
あらすじ⑦子供を守る父
サイロを脱出した子供達を助け、車に乗せて逃げようとするリーです。けれどクリチャーは、リーを追いかけてきました。マーカスからリーガンがリーに「愛されていないと思い込んでいる」と聞かされていたリーは、最後のメッセージを送ります。手話で「愛している」その最後のメッセージのあと、クリチャーが、子供達に向かわないように、大声を出ます。父として子供達の命を守るための盾になったのです。
クワイエット・プレイスの結末ネタバレ
結末①再会
命がけで自分たちを守ってくれた父の愛を感じながら、リーガンとマーカスは、母のいる家に戻り、母イヴリンと再会します。地下室に隠れますが、すでにクリチャーたちは、子供達を追いかけて地下に向かっています。イヴリンは、赤ちゃんをマーカスに任せ銃を構えます。
結末②弱点
補聴器のおかげで何度か助かっているリーガンは、「これが弱点では」と気が付きます。リーガンが、補聴器のノイズを大きく聞こえるようにマイクに近付けます。大音量の音波にクリーチャーたちは弱っていきます。そこをすかさず、銃で打ち抜くイヴリン。銃の音につられてやってくるクリチャーたち。弱点を知った母娘は、お互いに不敵なアイコンタクトを取り、クリチャー達を迎え撃ちます。
クワイエット・プレイスのキャスト・監督
監督のジョン・クラシンスキー
「1クワイエット・プレイス」のジョン・クラシンスキー監督は1979年10月20日マサチューセッツ州で生まれました。医師と看護師の両親、2人の兄の中で育ち、興味を持った演劇を学ぶために大学は演劇科のあるブラウン大学を2001年に卒業しました。専攻は劇作で、大学時代は作家見習いもしていました。その後、イギリスのロイヤル・シェイクスピア・カンパニーや国立劇場研究所で学びながら俳優の仕事をします。
テレビシリーズの『The Office』で人気に火が付き、ピープル紙で2005年から「セクシーな男性」の一人として3年間選ばれていました。大学時代に製作側の事を学んでいたこともあり、2009年に『Brief Interviews with Hideous Men』と言う作品で映画監督としてデビューします。今回の「クワイエット・プレイス」は、映画監督として2作目になります。
製作のマイケル・ベイ
まだ若いョン・クラシンスキー監督をバックアップしたのは、マイケル・ベイです。彼は1965年2月17日カリフォルニア州ロサンゼルス出身の映画監督であり、プロデューサーです。低価格でも楽しませるホラー作品に定評のあるマイケルが参加したことが、「クワイエット・プレイス」の成功の一因とも言われています。
「13日の金曜日」「エルム街の悪夢」「トランスフォーマー」などを手掛け、アサヒスーパードライのCMでは、福山雅治をCMキャストとして制作したことでも話題になりました。
イヴリン・アボット/エミリー・ブラント
恐怖の怪物と戦いながらも4人の子供の母親であるキャストを演じたエミリー・ブラント。エミリー・ブラントは1983年2月23日にロンドンで生まれました。12歳までは吃音に悩み話すことをやめようかと思うほどだったそうです。学校の先生に違う話し方で演じるように話してみてと言われ「北部なまり」でしゃべったところ、だんだん吃音の症状が回復に向かい、克服したそうです。この経験から演じることに目覚め女優の道に進みます。
女優としてのデビューは英国の舞台からです。その後、ハリウッドに進出した「プラダを着た悪魔」のメリル・ストリープのアシスタント役で助演女優賞にも選ばれました。その後もヒット作に多数出演しています。
リーガン・アボット/ミリセント・シモンズ
聴覚障害を持つ長女を演じているミリセント・シモンズは2003年にユタ州にうまれた実際の聴覚障がい者です。制作にあたり、リアルに聴覚障害のある役者をオーディションで選んだそうです。その中で抜群の演技力だったのが、ミリセント・シモンズだったそうです。作品中の動きなど、ミリセント・シモンズのリアルな意見が脚本に取り入れられた部分もあるそうです。
マーカス・アボット/ノア・ジュプ
マーカスを演じたのは2005年2月25日イギリス生まれのノア・ジュプ。子役としてワンダー 君は太陽」「A Quiet Place(原題)」などの話題作に出演しています。共演したクルーニーからも「彼はカメラの前に立つべき人物」と言われている将来有望な逸材です。
クワイエット・プレイスの結末の意味は?
解説①本当の家族が作った物語
「クワイエット・プレイス」は、監督であり、この映画の父親リー役を演じたジョン・クラシンスキーが、自分の妻であるエミリー・ブラントを妻役で選んだことも話題になりました。この作品ではバスタブで子供を産むなどのシーンがあり、「細かな指示は夫婦だからこそできるものがある」という理由での起用だったそうです。本物の夫婦だからこそできる空気感を感じるという感想もありました。
解説②音を立ててはいけない世界
「クワイエット・プレイス」は映画なのに無音状態が続く観客席も、異様な緊張感があるといいます。そしてそれを打ち破るクリーチャーたちの存在による恐怖。これを「予測不能なジェットコースター」と表現している感想もありました。
番外!クワイエット・プレイス続編が決定
「クワイエット・プレイス」の続編情報は前作で出演・脚本・製作総指揮・監督を務めあげたジョン・クラシンスキーが、自身のInstagramで発表しました。日本での公開についてはまだ発表されていませんが、続編の全米公開日は、2020年5月15日です。アボット一家のその後を描くのか、それともクリチャーの別の恐怖を描くのかなどもまだ公開されていません。
決まっていることは今の所、以下の2点です。007のジェームズボンド候補とも言われている「アイルランド人俳優キリアン・マーフィ」が出演するという情報も流れていますが、まだネタバレされていません。
- 脚本・監督をクラシンスキーが続投
- ブラッド・フラーとアンドリュー・フォームが製作を担当
クワイエット・プレイスのネタバレ考察
考察①89日目
「クワイエット・プレイス」は、ニューヨーク州にあるリトルフォールズの街に恐怖を与える存在「クリーチャー」が出現して89日目が、映画の冒頭になっています。そして映画が始まってすぐに、アボット家の次男ビューが怪物に襲われ、2020年9月14日に殺されました。このことから、89日目は2020年9月14日ということになります。ここでは、あらすじを補足する細かなネタバレを考察します。
怪物と呼ばれるクリーチャーが、出現したのは、何処の国とか、場所とかは特定されていないのですが、89日目から逆算すると「初日は2020年6月18日」と計算した人の意見がありました。始まりの日から約3月で、地球上の人口はかなり減った様子が描き出されています。それはアボット一家が、訪問したスーパーの様子にも表れています。
スーパーの伝言板のコーナーには、まるで震災があった後の被災地のように「たずね人」の張り紙がたくさん貼られていました。何者なのかもわからない怪物がいるとは、だれも思わなかったためです。家に帰って来ない家族の行方を探す人の声がスーパーの掲示板にたくさん貼られていました。
「声を出したり、音を出したりしたら怪物が来る」多くの人が殺された中、アボット一家が、怪物から見つからなかったのは、話す事が出来ず、耳も聞こえにくいリーガンのために4歳のビューも手話を覚えていたおかげでした。全く声を出さずに腕の動きで会話できるのは、遠く離れていても伝わるので、便利です。
考察②472日目
クリーチャーが出現してから、89日目で一家で生き延びるために、都会から田舎町のリトルフォールズに避難してきたアボット一家です。一家で過ごすはずが、末っ子のビューは悲しい結末を迎えてしまいました。そして今住んでいる家は、農場の近くにある家です。古い家を購入しました。母屋は床が抜けそうで使えないので、納屋が主な生活の場になっています。けれど納屋には地下に続く部屋もあります。
この地下室は、外の様子が分かるモニターが付いています。リーが娘の補聴器を作ったりもしています。地下であることで、少しは音も地上に聞こえにくいようです。ここでリーは、世界中の情報をスクラップしてました。472日目のリーの元にある新聞には、ニューヨークは封鎖状態、上海では膨大な死者が出て、メキシコには、巨大隕石が降ってきたようです。
リーたちが恐怖に感じている怪物は、宇宙からのエイリアンで、「隕石に乗ってやってきたのではないか」というあらすじを予測する人や、「卵のようなものが、ばらまかれそれが成長して人を襲っている」というあらすじを考える人もいますが、正確なところはわかっていません。
結末の展開のあらすじを少しネタバレすると、キャストの撃った銃で口の中などの柔らかい部分を狙って撃つとクリーチャーたちに衝撃を与えることが出来ます。しかし銃を撃つと激しい音がします。口の中以外は弾を跳ね返す甲冑でおおわれているクリーチャーです。小さな農村には3匹程度ですが、大都市などには大量にいて、一つ一つの個体の口の中を狙う事が出来ないようです。
助かる方法を新聞は「地下に潜れ」と言っています。密閉された地下の防音室等ならば、隠れて潜んでいることもできそうです。「権力者や政府の要人などは、用意されたシェルターのような場所に隠れて怪物たちがどこかに行く結末を待っている」という噂も流れています。2018年に「続編の制作を考えている」と言う発表もあり、「続編の物語の結末・ネタバレ・あらすじは、大都市が舞台になるかも」とも予想されています。
長男のマーカスが大人になって、大人のキャストで「怪物とたたかう」とか恐怖の怪物クリーチャーに効く兵器を開発するキャラクターが表れて、元の平和な地球の結末などを考えている人もいます。今作でも子供のマーカスが、トラックの運転席で運転の真似をしていたのも、結末に向かう重要な伏線になっています。実はこの時点で母のイヴィンは、妊娠しています。一般的な女性の妊娠期間は290日と言われています。
単純に計算すると、ビューを亡くしてから、新しい命を授かったと考えられます。平和な時なら祝福される妊娠も、子供が生まれるリスクの方が強く観客の意見には、「なぜ?」という感想で溢れました。感想の中には、「ビューを失った命の代わり?」という感想や「怪物になんか負けない、命を繋ぐという決意」と予想する感想もありました。けれど一番多い感想は「子供を危険にさらす行為」と批判的なものでした。
ただ赤ちゃんが生まれることにアボット一家も無策な訳ではありません。地下の部屋をベッドマットを使った防音設備を作って、泣いてもいいような状態にしたりと、アボット一家なりの努力をしています。そして夜になってリーがすることは、かがり火を焚くことです。3体の怪物がいるこの地域で、村に残っている人同士で生存しているという合図なのです。どんな結末になるかわからない中での人としての交流です。
その日の夕食時、アボット一家は、葉っぱの皿に手づかみで食べる野菜と魚の夕飯を取っていました。その時、子供達の遊んでいたボードゲームを倒す音がします。慌ててみるとアライグマです。アライグマは人に見つかって慌てて外に飛び出しますが、音を聞いて駆け付けたクリーチャーに殺されてしまいます。クリーチャーが狙うのは、人間だけではなく、音を立てる動物もだったのです。
緊張する出来事があったからでしょうか、その夜妻は夫をダンスに誘います。ベッドのマットレスを防音に使った地下室です。娘の補聴器を作り終えたこともあってリーも誘いに乗りダンスを踊ります。イヤホーンから流れる曲はニール・ヤングの「ハーヴェスト・ムーン」ニールの過去のヒット曲の主人公が大人になり、夫婦になり、子供達が眠ったのを確かめてから二人で踊るという曲です。
考察③473日目
朝になってリーは、マーカスをつれて釣りに行きます。その時に娘のリーガンに地下には入るなと固く命じて出かけます。ここでリーが娘を止める理由は説明されません。推察する感想には「地下でリーがひそかに進めている怪物退治の計画書があり、それをリーガンに見せたくないから」と推察されています。キャストの中でも聡明で実行力のあるリーガン。「計画を知れば父と一緒に戦うと言い出しかねない」という感想が多いです。
魚を釣りに川へやってきたリーとマーカス。「川が流れる音、滝の音などもあるこの場所には少しの音を立てても怪物がやってくる事は無い」リーはマーカスに教えます。特に爆音ともいえる滝の裏側では、大声を出して叫ぶこともできるのです。けれど川のそばは、川の氾濫などの危険性もあって、家を建てる事が禁止されています。テントでは身を守れません。一時の気を抜ける場所ではあっても住む場所ではないのです。
この釣りの場で、マーカスは姉リーガンが、父に対して「自分は愛されていない」と思っていることを伝えます。姉の思いの中には「自分がおもちゃを渡したことで、ビューを死に追いやってしまったこと」などもありました。息子から聞いたこの言葉は、結末でリーからリーガンへの愛の言葉で回収されます。
魚をこの先にある小屋に住む老夫婦におすそ分けするつもりで、出向きます。老夫婦はすべてを絶望し、声を上げ、クリーチャーを呼び、人生の結末を迎えていました。1年以上も続く長い緊張感の中の絶望。「いつまで戦って生きなければならないのか、その為の選択は、これでいいのか」というこの映画のテーマがあると、「このシーンだけのキャストである老夫婦を通じて、語り掛けてくる」という感想もありました。
そしてアボット家でも大きな出来事が起ころうとしていました。イヴリンに陣痛が来たのです。その時に階段のくぎを踏み抜いて、大きな音を立ててしまうイヴリンです。クリーチャーは、すぐに家の中に入ってきます。出産は防音のできる地下の予定でしたが、イヴリンはそちらに逃げられなくて、2階のバスタブに隠れます。隠れるというよりも子供を産んだ時、受け止めやすいバスタブが最適と考えたようです。
アボット家は、家の中にクリーチャーが入ると、赤いランプがつく仕掛けが作ってありました。リーはそれを見て、大きな音の鳴る花火を打ち上げました。花火の音にかき消される出産時のイヴリンの叫び声、クリーチャーたちは花火の音のする方へと向かいます。危機一髪のシーンで、イヴリンは、彼女にとって4人目の子供を産みます。
花火をあげた父をリーガンは探します。その時、リーガンの背後からクリーチャーが近寄ってきます。危機一髪のシーンに、リーガンの補聴器が故障したのか、変な音がします。ここでクリーチャーがの弱点が露呈します。この故障した補聴器の音を嫌って逃げ出したのです。しかし残念なことに耳の聞こえないリーガンには、なぜクリーチャーがが逃げたのかわかりません。
リーはなんとか、クリーチャーから逃げ、家に入り妻と生まれたばかりの子供を地下に移します。出産の痛みで気を失っていたイヴリンですが、目を覚ましてリーに「今度こそ、子供達を守ってほしい」と言います。ビューを失った痛みは、この夫婦共通の後悔です。「あの時ああしていれば」そんな後悔をしてもビューは戻ってこないのに、悩み続けてしまいます。
これは、「高齢ドライバーの交通事故に巻き込まれた人が、何の罪もないのに、自分を責める姿に似ている」という意見もありました。けれど今のリーには後悔して落ち込んでいる暇はありません。生き残っている二人の子供達が、クリーチャーから逃げ、サイロにいるのです。それを助けに行くリー。トウモロコシが貯蔵してあるサイロの近くで、火を焚きここにいると知らせ、リーはそこに向かいます。
考察④本作が高評価な理由
トウモロコシのサイロに逃げ込んだ子供達。このトウモロコシの流砂のようなシーンが圧巻です。この映画のクライマックスシーンを飾るにふさわしい迫力があり評価されています。そしてビューが死んだことで、家族の中に自分を責める気持ちから、親から愛されていないと感じる娘。クリチャーとの戦いのさなかに、父はそんな娘に「愛している」事を伝えます。危機的なシーンでのやり取りですが、感動したという感想も多いです。
この場面で、父親であるリーは命を落としてしまうのですが、家族の思いがつながるそんなシーンがあります。そして父の残した補聴器が、クリチャーの弱点であることがわかり、反撃する母と娘の反撃もこの映画の見どころにになっています。ぜひDVFDや配信など見てほしいシーンです。
考察⑤怪物”の正体とは
「クワイエット・プレイス」の中で恐怖の存在として存在しているキャラクターでもあるクリチャー。映画の前半部分では、素早い動きで、どんなものなのかがはっきりと見えてきません。ラストシーンでやっとその全貌を表します。
考察⑥日本人には理解しがたい
「クワイエット・プレイス」には「話の流れがよくわからない」という感想がたくさんあります。アボット一家の話の流れではなく、アボット一家が巻き込まれたこの状況はなぜ起こったのか。さらにこの状況に対して、国や国連などの大きな軍備を持つ組織は何故動かないのか。などが全く説明されていないのです。「日本沈没」や「ゴジラ」などでは、国の動きなども同時に知らされます。
ところどころに、ヒントになる新聞記事などがありますが、その状況からみている人が判断するそう言う作りになっています。感想の中には「日本の映画の丁寧さは過保護なのかも」と「自分で考える力を弱くしている」という意見もありました。「押し付けられた世界観よりも自分で感じる世界感がクワイエット・プレイスにはある」という意見もありました。
クワイエット・プレイスを観た人の感想や評価は?
「クワイエット・プレイス 」
— ぴちょむ (@W_SCI) October 1, 2018
面白いのに妊娠中に観ちゃダメ絶対映画がまたココに…音を立てたらあかん世界で陣痛に耐えて自宅出産するとかどう考えても無理、やし赤子の泣き声どうするの?!
設定のアイデアと音響勝ち。身が縮こまる臨場感。そりゃツッコミ処もあるけど、家族のチームプレイ素晴ら。 pic.twitter.com/eJ0U6V7aNo
「クワイエット・プレイス 」を見た人の感想はやっぱり恐怖の結末よりも、キャストよりも「なぜこの状況で妊娠した?」でした。「この恐怖の始まりが妊娠する前だった?」と考える感想もあります。生まれてくる命も守るそんな家族愛の結末に対する感想も多く、見逃せない作品です。
#クワイエット・プレイス (9.28公開)音だけに反応する聴覚怪物!あのSキング絶賛の「沈黙」作劇から「音」のサスペンスへなだれ込む。滝や花火の防音技、出産赤子の泣き声で命の危機、難聴娘の戦い。90分弱、音声対決は創意の面白さ。米原風景的な農場(コーン畑+サイロ)で親子愛も深く👍🏻👍🏻 pic.twitter.com/nZXmzXmnsy
— Toshio Shimizu (@cwmoss7) August 4, 2018
「クワイエット・プレイス 」のあらすじをネタバレにならない程度のキーワードで伝えている感想です。90分の上映時間に詰め込んだキャストたちの無音という怪物との戦いの結末。怪物は目が見えないので、花火や滝の音で、音には音で策をめぐらすキャストたちの行動への感想も多いです。
【エヴリン】
— 『クワイエット・プレイス』公式 (@Quietplace_JP) September 6, 2018
<#音を立てたら即死>の世界で、愛情深く子供を育てるアボット家の母親。呼吸の音さえ危険な状況下で、なんと出産を目前に控えている…‼️
ハリウッドきっての実力派俳優 #エミリー・ブラント が演じる、鬼気迫るバスタブシーンは必見💥#クワイエット・プレイス pic.twitter.com/RSAfNr5jC4
「クワイエット・プレイス 」のあらすじをネタバレの見どころの一つは、音を立ててはいけない世界での子育てです。このツイッターの感想のバスタブシーンは、出産シーンです。感想の中には、「調理中の音は大丈夫なのか」「選択するのも音が出る」などのツッコミの感想も多いです。でもそこを大目に見て、母親としての主人公をすごいとみる感想も多いです。
役柄ごとに印象がガラリと変わるエミリー・ブラント✨直近の『メリー・ポピンズ リターンズ』と『クワイエット・プレイス』でも相当異なるけど『プラダを着た悪魔』『オール・ユー・ニード・イズ・キル』『アジャストメント』など、ジャンル問わず何でもできるところが好き💖
— 𝒛𝒂𝒔𝒉@𝕊𝕌ℕ𝕊𝔼𝕋 𝔹𝕃𝕍𝔻 🇺🇸 (@sunsetblvdmovie) February 27, 2019
pic.twitter.com/qz8nCEw6cD
「クワイエット・プレイス 」の主演キャストであるエミリー・ブラントの過去の出演作品を動画を交えて紹介してくれています。今回のような恐怖の中で結末を迎える作品。メリーポピンズのような暖かな空気の中で終わる作品。全く違う世界のプラダを着た悪魔のような華やかな世界など、いろいろな結末を迎える映画で、それに応じた顔をみせるエミリー・ブラントのすごさを感じられるという感想です。
【特別映像 到着🎥】
— 『クワイエット・プレイス』公式 (@Quietplace_JP) September 7, 2018
エミリー・ブラント & ジョン・クラシンスキー も絶賛‼️アボット家の長女“リーガン”を演じた新星★ミリセント・シモンズに注目✨
▼詳しくはコチラhttps://t.co/oCbjJ6Wsg6#音を立てたら即死 #クワイエット・プレイス pic.twitter.com/OiT2hNyFiy
演技ではなく、本当に聴覚障がいのあるキャストの採用は、驚かれました。彼女の存在があったから、この作品はよりリアリティのある作品になったと話題になりました。
クワイエット・プレイスのネタバレまとめ
「クワイエット・プレイス」と言うホラー映画についてまとめました。この作品は、ホラー映画としての位置づけも話題ですが、それよりも親子愛部分が、大きく高評価を得ています。この作品に採用された「現実の夫婦が演じる夫婦愛」「聴覚障害のある子役を採用」で、リアリティのある映画となっています。ホラー部分はドキドキハラハラします。けれどその先の家族愛は見どころ満載です!