ハッピーエンドの選び方のネタバレあらすじ!安楽死をテーマにしたヒューマン映画

映画「ハッピーエンドの選び方」のあらすじを紹介。ハッピーエンドの選び方は、イスラエルで制作された、安楽死を題材にした映画です。多くの国で上映され、様々な賞を獲得しています。今回はあらすじと一緒に、この映画が獲得した賞や主な出演俳優についても簡単に紹介します。また、ハッピーエンドの選び方を見た感想も紹介しますので、まだ見ていない方は参考にしてください。なお、あらすじや感想に関しては、ネタバレを含むので、ご注意ください。

ハッピーエンドの選び方のネタバレあらすじ!安楽死をテーマにしたヒューマン映画のイメージ

目次

  1. ハッピーエンドの選び方とは?
  2. ハッピーエンドの選び方のあらすじネタバレ
  3. ハッピーエンドの選び方の結末ネタバレ
  4. ハッピーエンドの選び方の登場人物・キャスト
  5. ハッピーエンドの選び方に関する感想や評価は?
  6. ハッピーエンドの選び方のネタバレまとめ

ハッピーエンドの選び方とは?

今回は、2015年公開の映画「ハッピーエンドの選び方」について、映画の基本情報から、ネタバレを含むあらすじまで紹介します。また、この映画を見た方の感想も一緒に紹介します。感想だけを見てしまうと、少し手を出しにくくなってしまうかもしれませんが、その場合はぜひ一度あらすじを読んでみてください。ハッピーエンドの選び方が、いかに素敵な映画かが分かります。ただし、ネタバレを含みますので、ご注意ください。

ハッピーエンドの選び方の映画作品情報

  • 英題(原題):THE FAREWELL PARTY
  • 制作国:イスラエル(ドイツ合作)
  • 制作年:2014年
  • 日本公開日:2015年11月28日
  • 脚本・監督:シャロン・マイモン、タル・グラニット
  • 主な出演者:ゼーブ・リバシュ、レバーナ・フィンケルシュタイン、アリサ・ローゼン、イラン・ダール、ラファェル・タボール

ハッピーエンドの選び方は、キャッチコピーが「大切な絆、人生の輝きが見えてくる、笑いと涙に包まれた感動の物語。【セルフ安楽死マシーン】----それは究極の【終活】!?」となっており、その通り「安楽死」がテーマの映画です。登場する老人たちがそれぞれ人生の終わりを選択していく姿を、ユーモラスな要素を交えて描いているヒューマン・ドラマです。

ハッピーエンドの選び方は、シャロン・マイモンとタル・グラニットの共同制作です。ここで簡単にお二方を紹介します。シャロン・マイモン(写真左)は、1973年イスラエルのラムル出身で、相撲を題材とした長編コメディー映画「A Matter of Size」で数々の賞を受賞しました。タル・グラニット(写真右)は1969年イスラエルのアビブ出身で、長編映画の「Mortgage」ではイスラエルの映画祭でベスト・ドラマ賞を受賞しています。

ハッピーエンドの選び方の製作に関して、イスラエルの宗教の関係もあり、二人は時間をかけて慎重にかつ精密に作り上げていった経緯があるようです。映画専門のサイトのインタビューで、このことに関して次のように語っています。

脚本を書きあげるのに3年かけています。リサーチもし、いろいろな方にお会いして話もききました。そうやってリアルな部分やユーモアのある部分のバランスを突き詰めていきました。俳優たちとの作業の中で変えたところはありません。それだけ脚本が正確だったのだと思います。

(中略)

この映画を観て、皆が自分だったらどう旅立ちたいかを話し始めてくれるといいなと思っていました。

この二人は以前にも『To Kill a Bumblebee』、『Summer Vacation』といった映画で共作しており、イスラエル国内外で高い評価を得ています。このインタビューでは、今後も二人で製作していきたいと話しています。

ハッピーエンドの選び方が受賞した賞

ハッピーエンドの選び方は、第71回ヴェネチア国際映画祭ヴェネチア・デイズでは観客賞を受賞し、瞬く間にその名を轟かせました。ちなみに、ヴェネチア・デイズとは、期間中にイタリア映画監督協会と制作者局会の主催で開催される、本選とは異なる部門で、観客賞は観客の投票で選出される賞です。映画祭の中で最も古く、権威のあるヴェネチア映画祭において、観客の支持を得ている事は非常に高い評価を得ていると言えます。

その他の受賞した賞

  • 2014年ヴァリャドリッド国際映画祭(最優秀作品賞・最優秀主演女優賞)
  • 2014年ハイファ国際映画祭(最優秀主演女優賞)
  • 2014年イスラエルフィルムアカデミー(最優秀主演男優賞・撮影賞・メイクアップ賞・音響賞)
  • 2014年ロッテルダム国際映画祭(観客賞ノミネート)

ハッピーエンドの選び方の予告編動画

ハッピーエンドの選び方の公式サイトでは、予告編の動画を公開しています。この動画では、大まかなあらすじが紹介されています。安楽死と言うテーマは根底にありますが、この動画からは暗く重い雰囲気は感じられず、少しコメディタッチな雰囲気を感じられます。しかし、観た方の感想では、「予告動画から明るい映画を期待していたが、実際にはとても重いドラマだった」と言う声が多数挙がっています。

ハッピーエンドの選び方 | アスミック・エース

ハッピーエンドの選び方のあらすじネタバレ

ここからは、ハッピーエンドの選び方のあらすじを紹介します。この映画の場面ごとのキーワードは5つになっており、前半と結論に直結する後半に分けています。このあらすじからも、ハッピーエンドの選び方という題名の通り、それぞれが自分や愛する人のの行く末を悩み決断していったかがわかるでしょう。

あらすじネタバレ:末期の病

ヨヘスケル(ゼーブ・リバシュ)とその妻レバーナ(レバーナ・フィンケルシュタイン)は、エルサレムのとある老人ホームで暮らしていました。ヨヘスケルはみんなの暮らしを少しだけ楽にする発明をすることが趣味で、レバーナの服薬を助ける「お薬お知らせマシーン」や、同じホームでがん闘病中のゼルダのために「神様と話せる電話機」を発明&実際に神として話をし、日々過ごしていました。

同じホームには親友のマックス(シュムエル・ウルフ)&ヤナ(アリサ・ローゼン)夫妻が住んでいました。マックスは末期のがんで延命治療が行われていましたが、取れぬ痛みと苦しみにあえいでいました。そんな夫の姿に、何もできないヤナも苦しんでおり、ヨヘスケルとレバーナはそんな二人の姿に、心を痛めていました。

「もう死にたい」そう願うマックスに、ヤナはある日大量の薬を飲ませて安楽死をさせようとしますが、それはヨヘスケル夫婦に止められてしまいます。イスラエルでは安楽死は法律上禁止されているのです。ヨヘスケルは親友達の苦しい姿と願いに動かされ、レバー名の猛反対を押し切り、ヤナと共に方法を考え始めます。

あらすじネタバレ:安楽死計画

ヨヘスケルとヤナは最近入居してきたという元獣医・ダニエル(イラン・ダール)に、安楽死の方法を相談しました。ダニエルは塩化カリウムという薬品を取り出しましたが、それは、ヨヘスケルかヤナが直接注射を行わなければならないという問題点がありました。そこで、ヨヘスケルは「自らの意思でスイッチを押すことで、安楽死ができる装置」を開発することにし、完成させました。

夜、部屋を抜け出して、ヤナとダニエルと3人で今後の計画について相談をしていました。すると、レバーナが怒って部屋に飛び込んできました。興奮して取り乱したレバーナは「殺しちゃダメ」と叫びます。夫の事すらわからなくなるほど、錯乱状態が収まりません。実は、彼女は認知症を患っており、徐々に症状が進行してきていたのです。レバーナを入院させ、ヨヘスケルはマックスの苦しむ姿を見て、実行する決意を固めました。

ダニエルの恋人で元警官のラフィも見張り役を買って出ました。そして、実行当日、ヨヘスケルとヤナ、ダニエル、ラフィの4人は、白昼のマックスの病室へ向かいました。マックスは自らの安楽死の意思をビデオに残し、4人に見守られる中、装置のスイッチを押しました。塩化カリウムが体に流れ込み、マックスは静かに息を引き取りました。安楽死の実行に気が付いたレバーナも病室に来ますが、この時は静かに見守っていました。

あらすじネタバレ:老夫婦

レバーナは自分の意思があるうちにと、ヨヘスケルに内緒で老人ホームの担当者・ジバに、認知症専門の施設への入所の相談をしていました。自分への相談がなかったことを怒ります。一方で、ホームでは「ヤナがマックスを殺した」と言う噂がまことしやかに流れていました。そんなうわさを聞き付けたのか、一人の老人がヨヘスケル達の前に現れます。その老人の名はドゥベクと言いました。

ヨヘスケル夫妻とヤナがマックスの墓参りをしている時に、ドゥベクが突然現れ、「病気の妻を救ってほしい、大金を払う」と話しました。3人は何も言わずにその場を立ち去りました。しかし、そのまま夜までホームの外で待ち続け、翌日もまた待ち続けていました。5人は誰かが情報を漏らしらのではないか?捕まるのではないか?と口論になります。

そんな中、80歳の男性が重病の妻を殺害後、自殺したというニュースを聞きます。ドゥベクの事ではないかと噂をしていると、本人が現れ、「手を貸さなければ、マックスの件を通報する。お願いだから楽にしてほしい」と泣いて懇願しました。こうして再び、あの装置を使う時が来たのです。そして、再びレバーナを除く4人は実行に移し、ドゥベクの妻は自ら装置のスイッチを押して、旅立ちます。

ヨヘスケルが留守の間、レバーナはオーブンを消し忘れ、ヨヘスケルは娘に「母を一人にするな」と叱責されます。日に日に悪化していく認知症で、ついに朝食会場に裸で行ってしまうという失態を犯し、レバーナはひどく失望します。そんなレバーナをヤナ、ダニエル、ラフィは夜中に全裸でお酒を飲んでいる姿を見せて、元気づけようとします。ところがジバに見つかってしまい、さらにレバーナは施設への転居を促されてしまいました。

ハッピーエンドの選び方の結末ネタバレ

結末ネタバレ:安楽死の意思表示ビデオ

ヨヘスケルとレバーナは、実際に認知症施設の見学へ向かいました。しかし、重度患者のあまりの姿を見て、ヨヘスケルは入所を反対し、レバーナにはある一つの考えが浮かんできていました。一方で、ヨヘスケル以外の3人は、ゼルダからの安楽死の依頼を実行しようとします。ところが、その時に限って安楽死装置が作動せず、ゼルダは「生きろと神のお告げ」だと受け止めました。

ある日、レバーナは一人で、マックス達が残した安楽死の意思表示ビデオを見ていました。安楽死の意思を固め始めていたのです。レバーナがヤナに話をしている姿を目撃したヨヘスケルは、安楽死の相談をしたのではないかと思い、激怒して装置を壊します。ヨヘスケルはレバーナを死なせたくはないと強く思っていましたが、レバーナの想いを知り、深い悲しみの中にいたのです。

結末ネタバレ:レバーナの安楽死

翌日、レバーナはヨヘスケルが外出している隙に、大量の薬を手に入れて飲みほし、自殺を図ろうとしました。帰ってきたヨヘスケルがベッドで寝ているレバーナの異変に気付き、彼女は救急搬送されて、一命をとりとめました。妻の本気の想いを知ったヨヘスケルは、安楽死装置を直し、ついに妻の想いを遂げることにしました。

ヨヘスケルはヤナとダニエルと一緒に、レバーナの病室へ向かいます。レバーナは娘に「パパを怒らないでほしい」とビデオメッセージに残し、ヨヘスケルに最期のキスをしました。

ハッピーエンドの選び方の登場人物・キャスト

ヨヘスケル/ゼーブ・リバシュ

ハッピーエンドの選び方の主人公です。妻を心から愛する男性で、妻と一緒に老人ホームで暮らしています。趣味は発明で、日々の暮らしに役立つちょっとした物を開発しています。友人の病気がきっかけで安楽死装置を作り、以後様々な人々の「人生の選択」に巻き込まれていきます。家族は他に、娘と孫がいます。

ゼーブ・リバシュ

  • 英語表記: Ze'ev Revach
  • 誕生日: 1940年
  • 出身: モロッコ

レバ-ナ/レバーナ・フィンケルシュタイン

ヨヘスケルの妻で、一緒に老人ホームで暮らしています。認知症の兆候があり、その症状が徐々に進行していくことに、日々苦悩しています。ヨヘスケルの発明に理解を示し、使用もしているが、安楽死装置だけは絶対反対の立場をとっています。

レバーナ・フィンケルシュタイン

  • 生年月日:1947年9月21日 (年齢 71歳)
  • 出身:ブルガリア ソフィア

ヤナ/アリサ・ローゼン

ヨヘスケル夫妻の親友で、同じ老人ホームで暮らしています。夫のマックスが重病の床にあり、彼をその苦しみから解放してあげたいというヤナの思いがきっかけで、ヨヘスケルは安楽死装置を発明することになります。ヨヘスケルに救いを求めた形となりましたが、彼女もまたヨヘスケル夫妻の相談者となり、夫妻を助ける存在になっています。

アリサ・ローゼン

  • 生年月日:1939年12月3日 (年齢 79歳)
  • 出身:イスラエル エルサレム

ダニエル/イラン・ダール

ヨヘスケルと同じ老人ホームに暮らしている、元獣医です。実は同性愛者で、元警官のラフィ(妻有り)と不倫関係にあります。その優しい性格から、ヤナの強い想いにこたえて、今回の安楽死計画に協力します。彼が安楽死の方法を授けたことで、ヨヘスケルはそれを利用する装置を作る事になります。

イラン・ダール

イラン・ダール

  • 生年月日:1937年1月30日 (年齢 82歳)
  • 出身:イスラエル

ハッピーエンドの選び方に関する感想や評価は?

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ここからは、ハッピーエンドの選び方を観た方の感想を紹介します。多くの感想で共通しているのが、「テーマがとても重い」と言うものでした。安楽死だけでなく、認知症や末期がんと言った、未来自分にも起こりうる問題を扱っているためか、そのような感想が多く挙げられています。

ただ、「テーマが重い」と言う感想だけではなく、少しユーモアあふれる場面もあり、「くすっと笑えて、一息入れられる場面もある」や「ハッピーエンドと言えるかはわからないが、しかし感動した」という感想も多く挙げられています。「最後がハッピーエンドか否かは、観た人の感覚にゆだねられている」と言う感想もありました。

また、この映画を暗いととらえるのではなく、前向きに捉える感想も上がっていました。切ない要素が多いこの映画ですが、人に生きることを考えさせるきっかけとなった人も少なくはないようです。

ハッピーエンドの選び方のネタバレまとめ

今回は映画「ハッピーエンドの選び方」のあらすじをネタバレ含みつつ紹介しましたが、いかがだったでしょうか?安楽死と言う重いテーマを扱いつつも、少し明るい場面を取り入れて微妙なバランスを取り、多くの感動を与えている事が、制作側の監督の話からも、多くの観た方の感想からも分かるでしょう。現在、レンタルでも販売でも、この映画は観ることが出来ます。あらすじを読んで、興味のある方は是非一度ご覧ください。

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