2019年04月10日公開
2019年04月10日更新
映画インフェルノのあらすじをネタバレ!キャストと結末は?【ダ・ヴィンチ・コード】
ダン・ブラウン原作の小説を映画化した「インフェルノ」は、イタリア・フェレンツェを舞台に、ゲーテの叙事詩「神曲」をモチーフにした暗号の謎解きに挑むラングドン教授シリーズの第3作目です。本文では、映画「インフェルノ」のネタバレを交えたあらすじと結末、主演トム・ハンクスを始めとする出演キャスト、作品の見所・解説、原作との相違点、作品に関する感想や評価について紹介します。
目次
映画インフェルノとは?
ダン・ブラウン著のラングドン教授シリーズを原作とする映画「インフェルノ」は、ゲーテの叙事詩「神曲」をモチーフに人類滅亡をはらむウイルスを巡る謎解きや争奪戦を描いたミステリー作品です。以下では、映画「インフェルノ」のネタバレを交えたあらすじ・結末、出演キャスト、作品の見所や原作との相違、解説、作品に関する感想や評価を紹介します。
インフェルノの作品情報
アメリカ人作家ダン・ブラウンの同名小説を映像化した映画「インフェルノ」は、2016年に公開されたミステリーテラー作品です。本映画は、ロン・ハワード監督、デヴィット・コープ脚本、トム・ハンクス主演で制作され、イタリアのベネチア・フィレンツェ、ハンガリーのブダペストを舞台に撮影が行われました。
ラングドン教授シリーズとは
映画「インフェルノ」の主人公ロバート・ラングドンは、宗教象徴学を専門とする大学教授で、これらのシリーズを総称してラングドン教授シリーズと呼ばれています。これまで映像化されたシリーズには、「ダ・ヴィンチ・コード」(2006年)、「天使と悪魔」(2009年)、「インフェルノ」(2016年)が映画化され、全てのシリーズにてトム・ハンクスが主演を務めました。
インフェルノの原作・ガイドブック
映画「インフェルノ」の原作である小説「インフェルノ」は、アメリカ人作家ダン・ブラウン著の長編推理小説・ラングドン教授シリーズの第4作目にあたり、日本では2013年に刊行されました。映画版では、複雑な謎解きの展開が簡略化され、ストーリー展開も原作と映画版では、異なる結末を見せています。
映画と共に高い人気を誇るラングドン教授シリーズは、「天使と悪魔」「ダ・ヴィンチ・コード」「ロストシンボル」「インフェルノ」(2013年)の順番でシリーズ刊行されています。宗教を交えた複雑なストーリー展開や主人公・ラングドンの謎解きが、映画・小説ともに多くのファンから高い評価を得ている一方、脚本の難しさから、3作目・ロストシンボルの映画化が断念されたエピソードもあります。
映画インフェルノのあらすじ結末をネタバレ
ゲーテの叙事詩「神曲・地獄編(インフェルノ)」をモチーフにした暗号の謎解きと、人類滅亡の危険性をはらむウイルスを巡るラングドンたちの心理戦を描いたミステリー映画「インフェルノ」のあらすじと結末を、主要キャスト名を交えて紹介します。
あらすじネタバレ①悪夢
イタリア・フィレンツェにて、1人の男が何者かに追われていました。男は、バティア・フィオレンティーナ教会の尖塔にのぼると、自分を追ってきた人物の姿を確認し、笑みを浮かべながら投身自殺を図ります。数日後、何者かに襲われてフィレンツェの病院へ運びこまれたラングドン(キャスト:トム・ハンクス)は、目を覚ますと同時に、身に覚えのない現実に頭を混乱させます。
横たわるラングドンのそばには、年若い女医・シエナ(キャスト:フェリシティ・ジョーンズ)と男性医師が付き添い、ラングドンに覚えている最後の記憶を質問します。ラングドンは、アメリカ・マサチューセッツ州にある大学のキャンパスで教鞭をとっていたことや、今日は土曜日であったことを語ります。しかし、現在の日付は、6月20日・月曜日であり、窓から見えるヴェッキオ宮殿にラングドンは驚きます。
あらすじネタバレ②謎の襲撃とフラッシュバック
何故、フィレンツェに来たのか記憶を探り出したラングドンの脳裏に、世界が焼ける映像とベールまたはスカーフで顔を覆う女性が広場に佇む光景がフラッシュバックされます。同時に頭痛も感じ始め、シエナの説明から、ラングドンは、頭に「銃創」を負って病院へ運び込まれたことを知ります。
ラングドンの記憶喪失について、シエナは数日経過すれば元に戻ると説明します。また、シエナが9歳の時に、ロンドンの大学でラングドンの講義を聞いて以来、彼の著作を全て読破したことを話していると、イタリア軍警察の恰好をした女殺し屋・ヴィエンサが現れ、男性医師に銃を撃ちます。シエナは、部屋に施錠をかけると、別の入り口からラングドンと共に病院を脱出します。
ラングドンは、シエナに連れられて彼女のアパートに身を寄せました。ラングドンは、女性の警官が発砲してきたことを受けて警察に通報することを取り止め、アメリカ領事館へ連絡を入れることを提案します。しかし、電話をかけようとしません。また、ラングドン自身も命を狙われる理由や心当たりはありませんでした。そこで、シエナは、ラングドンが病院へ運び込まれてきた時に放った言葉を録音した音源を聞かせます。
「very sorry」と何度もつぶやく自分の声にヒントを見出そうと、何度も頭をひねらせるラングドンは、再び頭痛に襲われます。映像は断片ごとに、顔の見えない女性、背後から血が大量に流れていること、鳥のくちばしのように先端が尖った外見が特徴の疫病医のマスクが映し出され、ラングドンが大事にしているミッキーマウスの腕時計も外れて無くしたことに気が付きます。
あらすじネタバレ③バイオチューブ
自分が置かれた状況を探ろうとするラングドンは、シエナにアメリカ領事館へ電話すること頼み、シエナのパソコンを借りて、自身のメールボックスへログインします。メールチェックを行う中、イニャツオ・ブソー二から「我々が盗んだものは隠した」との不可解なメールに、違和感を覚えます。そして、シエナの男友達の服に着替える途中で、右肩に出来た赤い斑点に気が付きます。
そして、自分が着ていた衣類から、バイオハザード(感染性廃棄物)マークが付いた円筒形の容器が出てきます。容器を見たシエナは、医療品の運搬に使うバイオチューブだと指摘し、指紋認証が導入されていました。ラングドンがバイオチューブの指紋認証を行なうとロックが解除され、周囲に黒死病のマークをあしらった人骨製の円筒印章が収められていました。
あらすじネタバレ④地獄の見取り図
バイオチューブに収められていた物が、小型プロジェクター・ファラデー・ポインターであることに気が付いたラングドンは、容器を振って光を出しました。そして部屋の照明を消して、壁に映し出すと、画家・ボッティチェリ作の「地獄の見取り図」が表れました。この絵画は、詩人ダンケの叙事詩「神曲・地獄編(インフェルノ)」から着想を得て、およそ700年前に描かれました。
絵画「地獄の見取り図」を目の前にしても、ラングドンの記憶は戻らず、アメリカ領事館に連絡を入れた際、チューブの居場所を聞かれたため、アパートから見えるホテルの名前を言いました。その後、プロジェクター絵画を観察するラングドンは、絵の一部に加筆されたアルファベットの存在に気付きます。シエナと共にアルファベットを拾い集める2人は、絵の隅に書かれたサインとメッセージを見つけます。
あらすじネタバレ⑤サイン名とメッセージ
サイン名は、バートランド・ゾブリスト(キャスト:ベン・フォスター)で、「真実は死者の目を通してのみ見える」と書かれていました。ネット検索の結果、バートランド・ゾブリストは、生科学者・富豪家、極端な思想の持主として知られていました。彼は、人工増加に伴う人類の危険性を訴え、それらの流れを食い止めるには「痛み」つまり人類滅亡が必須であると、動画を通じて演説を行なっています。
ゾブリストは、この2年間表舞台から姿を消しており、3日前にバディア・フィオレンティーナ教会から、投身自殺していたことが判明しています。
あらすじネタバレ⑥追手
ラングドンが絵の階層に違和感を覚えた瞬間、ホテルの前に、病院でラングドンを襲った女殺し屋・ヴァエンサとアメリカ領事館がやってきました。殺し屋と領事館がグルになっていると感じたラングドンとシエナは、携帯を残してアパートから逃げ出します。そして、プロジェクター絵画から拾い集めたアルファベットは、アナグラム(綴り替え)で「チェルカ・トロ―ヴァ」であることが判明します。
「探し、見いだせ」という言葉から、ラングドンはヴェッキオ宮殿にあるヴァザーリの絵画を思い浮かべます。そして、ヴェッキオ宮殿に移動した2人は、道の途中に検問が敷かれている光景を目撃し、上空ではドローンで捜査が行われていました。
あらすじネタバレ⑦五百人広間にて
ヴェッキオ宮殿・五百人広間に向かったラングドンは、隠されたメッセージの真相を考えると共に、フラッシュバックが起こり、何者かによって注射された記憶を思い出します。そして、背中に出来た湿疹と照らし合わせ、自身が死に至るウイルスの保菌者(キャリア)ではないかと結論づけるも、ラングドンと行動を共にするシエナは、その仮説を否定しました。
その後、臨月を迎えた女性博物館員・マルタに声を掛けられたラングドンは、先日、イ二ヤツィオと名乗る男と一緒にダンケのデスマスクを見に来たことを聞かされます。そして、展示コーナーに向かったラングドンは、その場にデスマスクが無いことに気が付きます。マルタが監視カメラを確認すると、マルタが席を外した隙に、ラングドン・イニャツィオが、デスマスクを盗む光景が映し出され、マルタは驚きます。
しかし、フィレンツェを訪れた時の記憶が戻っていないラングドンは、その時の記憶が無いことを話します。同時に、金属探知機の反応と避難指示のアナウンスが入り、ラングドンの居場所を突き止め軍警察と政府関係者が入ってきました。
あらすじネタバレ⑧天国の25
再び逃亡を余儀なくされたラングドンはシエナと共に、宮殿の裏の通路に向かい始めます。イニャツィオのメールの文面に書いてあった「天国の25」は、ゲーテの叙事詩「神曲」の天国編・25章で、イニャツィオの仕事場にデスマスクを隠したと推理します。そして、外へ脱出を図ろうとした時、女殺し屋・ヴァエンサが再び襲いかかりました。
間一髪でヴァエンサを払いのけたシエナは、ラングドンと共に外の世界へ脱出し、梁から落下したヴァエンサは、天井を突き破って転落死します。
あらすじネタバレ⑨ゾブリスト
民間の危機管理会社「コンソーシアム」のCEO(最高経営責任者)ハリー・シムズ総監は、オーナーのゾブリストの不審な死を受けて、ゾブリストのビデオメッセージを、公開日を待たずに再生する異例の措置を行ないました。その日は20日であり、ビデオの内容は、ゾブリストによって死のウイルスが開発され、6月20日の夜に放出し、世界中に拡散させたという内容でした。
ビデオメッセージを見たシムズ(キャスト:イルファン・カーン)は、あと12時間以内に大量殺人が決行されることを知ります。そして、フィレンツェに連れられたラングドンの目的は、ゾブリストの謎を解明するためであり、WHO(世界保健機関)の事務局長エリザベス・シンスキーの依頼であることが判明し、これまで、ラングドンを追っ手いた組織は、WHOだったことが明らかにされます。
捜査の途中でラングドンが逃げ出したことで、ラングドンの裏切りによりウイルス拡散が行われる危険性を察したWHOは、ウイルス拡散を阻止させるために、ラングドンを執拗に捜索していました。しかし、捜査の途中でラングドンが記憶喪失に陥った事実を知らないエリザベスは、血眼になって行方を追い、ゾブリストのメッセージ内容を知ったシムズと接触したエリザベスは、コンソーシアムと合流しました。
あらすじネタバレ⑩クリストフ・ブシャールの登場
サン・ジョバンニ洗礼堂にたどり着いたラングドンは、水盤の中に置かれた保存用気密バックを発見します。中には、裏面に顔料を塗られたダンケのデスマスクが保管されており、顔料を拭き取り、文字を確認したラングドンは、例のウイルスが水中にあると気づきます。その時、WHO・エリザベスの部下を名乗るクリストフ・ブシャールが表れ、大学のキャンパスでポインターを渡したことを話します。
しかし、記憶が完全に戻っておらずクリストフに警戒心を抱くラングドンは、シエナを加えた3人で行動を共にします。そして、次の目的地・ヴェネツィアに向かうべく、ブシャールは、追っ手をかく乱させつべく、ジュネーブ行きの航空券を手配し、3人は列車に乗りこみます。
あらすじネタバレ⑪ウイルスの密売
ヴェネツィア行きの列車で移動中、ラングドン・シエナは、ブシャール(キャスト:クリストフ・ブシャール)からエリザベスがウイルスを海外の組織に売ろうとしている話を聞かされます。エリザベスとは長い付き合いであるラングドンは、一瞬驚いた素振りを見せるも、徐々に記憶が蘇る中で大学のキャンパスに訪れたのは、エリザベスであったことを思い出し、ブシャール自身が嘘をついていることを察します。
そして、ブシャールに飲み物を買いに行かせ、シエナに事情を話し、ブシャールをトイレに閉じ込めてしまいます。ブシャールが下車することを遅らせたラングドンとシエナは、その場で列車を降り、ヴェネツィア宮殿に向かいました。クアランティン「疫病」に来たラングドンは、そこで首を切られた馬の像を話しを思い出します。
あらすじネタバレ⑫黒幕
イスタンブールからヴェネツィアに運搬するために、やむを得ず馬の首を切断された話から、ウイルスの在り処が、トルコ・イスタンブールにあるエンリコ・ダンドロの墓にあると推測したラングドンは、早速シエナに話します。すると、シエナは、自分の恋人がゾブリストであることを明かし、ラングドンの元を去っていきます。
シエナは、恋人だったゾブリストからウイルスについて明かされておらず、「尋ねて、見出せ」というヒントだけを与えられていました。ゾブリストと同じ志を持つシエナは、既に亡くなったゾブリストの意志を叶えるべく、ウイルスの拡散を目論んでいました。
あらすじネタバレ⑬記憶喪失の真相
ヴェネツィア宮殿に取り残されたラングドンの元に、シムズとエリザベス(キャスト:シセ・バベット・クヌッセン)が訪れ、記憶喪失に陥った経緯を話し始めます。まず、ラングドンに協力を申し出たシムズは、ラングドンに怪しまれたことにより、断られてしまいます。そこで、映画冒頭で見られた記憶を無くし、命を狙われている状況をラングドンに作り出すシナリオを決行します。
病室で銃撃された男性医師は、空砲を受けたことが判明し、ラングドンの右肩に見られた赤い斑点は、シムズ自身によって打たれた薬物・ベンゾジアゼピンの副作用でした。すべて、シムズによる芝居だったことが明かさる中、ラングドンとシエナが逃亡を図ったことは想定外の出来事でした。
あらすじネタバレ⑭2年前の出来事
また、WHO専用飛行機内部でエリザベスと再会したラングドンは、2年前に、ゾブリストがWHOを訪れ、「飲料に不妊薬を混ぜたい」と申し出、エリザベスがそれを拒否した出来事がありました。エリザベスは、ゾブリストをブラックリストに入れ、ゾブリスト自身は、シムズの組織に加入し、ウイルスを作り続けていました。
あらすじネタバレ⑮シエナの行方
トルコ・イスタンブールに着いたシエナは、仲間たちと接触しレンガに入った爆弾を受取ます。今夜ウイルスが散布される予定でした。そして、一歩遅れてラングドンたちもイスタンブールに到着します。ウイルスの入ったビニール袋は、サマーコンサートが開かれる古代の貯水池「イェレバタン・サラユ」の中に設置されていました。
結末ネタバレ:ウイルス
貯水池・イェレバタン・サラユに着いたラングドンたちは、音響トラブルを口実にコンサートを中止させ、携帯電話の妨害を行ない、シエナとのウイルス争奪戦が始まります。そして、最初にウイルスを見つけたエリザベスは、シエナ側の手先と乱闘になり、駆けつけたシムズの負傷を経て難を逃れます。一方、シエナは、爆破装置である携帯型のリモコンを操作するも、電波妨害の影響で爆破装置は起動しませんでした。
その後、シムズと差し違え瀕死の状態を負ったシエナは、最後の力を振り絞って直接爆弾を起動させます。しかし、透明なガラスケースに保管されたウイルスは外部に漏れることなく、シエナは命を落とします。その後、ラングドンとシエナの手下との間でウイルスの入ったケースを巡る争奪戦が繰り広げられた末、ウイルスの飛散は免れました。
出典: https://yomu.tv
ウイルスは、遺伝子学的な分析や、その正体を突きつけるために、エリザベスの元に渡ります。そして、エリザベスとシムズの茶番劇により外れてしまったミッキーマウスの腕時計が、ラングドンの元に返還されました。そして、一度は、将来を誓い合ったラングドン・エリザベスに別れの時間が迫ってきました。別れ際、ラングドンは、自分たちの関係を「ダンテとベアトリーチェ」と比喩し、去っていきます。
そして、翌朝、フィレンツェのヴェッキオ宮殿に向かったラングドンは、警備員からマルタに子供が生まれたことを聞きます。同時に、盗まれたはずのダンケのデスマスクが、元の場所に返還されたことを示唆する発言をします。その後、デスマスクが戻っていたことに周囲はざわめき、その騒動に紛れてラングドンはひっそりと去っていきます。
映画インフェルノのキャスト
ロケ地に選ばれたフィレンツェ・ヴェネツィアの街並みや、豪華キャスト陣の演技に対する高い評価が見られた、映画「インフェルノ」の出演キャストを以下に紹介します。
ロバート・ラングドン/トム・ハンクス
出典: https://ciatr.jp
映画「インフェルノ」を始め、映画ダ・ヴィンチ・コードシリーズでお馴染みのロバート・ラングドンと言えば、ハンサムな容姿で作中のヒロインから好意を抱かれるトム・ハンクスを思い浮かべるでしょう。日本でも高い知名度を誇るトム・ハンクスは、アメリカ・カリフォルニア州出身の俳優で、映画監督、映画及びテレビプロデューサーとしても活躍しています。
日本では、原作と共に大ヒットを見せた映画「ダ・ヴィンチ・コード」シリーズのラングドン教授役が広く知られています。また、2019年7月に日本での上映が予定されているピクサーの人気アニメ映画シリーズ「トイ・ストーリー4」では、昔ながらのカウボーイ人形のウッディ・プライドの声を担当しています。
シエナ・ブルックス/フェリシティ・ジョーンズ
映画「インフェルノ」のヒロイン・シエナ・ブルックスを演じたフェリシティ・ジョーンズは、イギリス出身のモデル・女優で、映画「スター・ウォ―ズ」シリーズ初の外伝作品である、映画「ローグ・ワン/スター・ウォ―ズ・ストーリー」の主人公ジン・アーソ役に起用されました。
2014年に公開された映画「博士と彼女のセオリー」では、ヒロイン・ジェーン・ワイルド・ホーキングを演じ、第87回アカデミー賞・主演女優賞ノミネート、第72回ゴールデングローブ賞・女優賞(ドラマ部門)にノミネートされました。
クリストフ・ブシャール/オマール・シー
出典: https://ciatr.jp
映画「インフェルノ」にてクリストフ・ブシャールを演じたオマール・シーは、フランス出身の俳優で、コメディアンとしても活動しています。2011年の公開の映画「最強のふたり」で主演を務め、作中での演技が高く評価されて、第24回東京国際映画際最優秀男優賞・第37回セザール主演男優賞など多くの賞を受賞し、フランス映画のフランス国内観客動員数・歴代2位を記録した大ヒット作品となりました。
ハリー・シムズ/イルファン・カーン
出典: https://yomu.tv
映画「インフェルノ」のハリー・シムズを演じたイルファン・カーンは、インド出身の俳優で、2012年の映画「アメイジング・スパイダーマン」、2014年の映画「ジュラシック・ワールド」等に出演しました。また、2016年には、NHKスペシャルドラマ「東京裁判」(日・蘭・加合同制作)にて、インド派遣の判事、ラダ・ビノード・パール役で出演しました。
エリザベス・シンスキー/シセ・バベット・クヌッセン
出典: https://ciatr.jp
映画「インフェルノ」のエリザベス・シンスキーを演じたシセ・バベット・クヌッセンは、デンマーク・コぺンハーゲン出身の女優で、映画・テレビドラマ、舞台にて活動しています。主な出演作品に、2006年公開の映画「結婚式の後」、2008年の映画「ブルーメン」などがあります。
バートランド・ゾブリスト/ベン・フォスター
映画「インフェルノ」のハートランド・ゾブリストを演じたベン・フォスターは、アメリカ・マサチューセッツ州ボストン出身の俳優で、弟・ジョンも俳優として活動しています。主な出演作品に2006年の映画「X-MEN:ファイナル ディシジョン」2011年の映画「メカニック」2016年の映画「最後の追跡」があります。
映画インフェルノの見どころ
映画「インフェルノ」は、ファンから高い評価を得た映像美だけでなく、本作のモチーフとなった神曲に因んだ暗号の謎解きなど、見どころ満載の映画作品です。以下では、映画「インフェルノ」の見所を紹介します。
見所①神曲に因んだ暗号の謎解き
ラングドン教授シリーズにて、謎解きの要素は欠かせません。映画「インフェルノ」では、ダンケの長編叙事詩「神曲・地獄編(インフェルノ)」に因んだ暗号の謎解きが、最大の見どころです。また、主人公ラングドンによる暗号の解明だけでなく、彼とその仲間に敵対する組織との心理戦にも目が離せません。
見所②マニアックな抜け道や美術品
物語の舞台となったイタリア・フィレンツェ・ヴェネツィアの街並みや美術品など、映像美にも高い評価を得た映画「インフェルノ」は、地元住民たちしか知らないマニアックな抜け道や隠し扉も、映画の見所の1つに挙げられます。映画では、序盤から終盤まで多くの美術作品が登場しますが、中でもフィレンツエにあるヴェッキオ宮殿・五百人広間は、必見です。
見所③映画と原作の違い
映画「インフェルノ」の大まかなストーリーは原作と同じですが、エンディングは、映画向けに大幅に改変されたことが明らかにされています。また、原作では複雑に入り組んだラングドンの謎解きも、映画版では、簡単・短縮化されたことに加え、映画オリジナルキャラクターの登場や、登場人物たちの役割に脚色がなされました。
原作と映画版で異なる設定がなされている背景には、原作の複雑すぎる設定や長いストーリー展開を映画1本に収めることや、脚本を書くことが難しい内容であったことが挙げられます。このように、原作にはない、映画オリジナルストーリーとして楽しめる事も、映画「インフェルノ」の見所の1つです。
映画インフェルノと原作の違い
映画「インフェルノ」の原作となったダン・ブラウン著の小説は、単行本上下巻・文庫版上中下巻で構成された長編小説です。原作を読んだ後に映画版を鑑賞したファンからは、ストーリーが大幅改変されて、謎解きも簡略化されていたとの評価が多く寄せられています。以下では、映画「インフェルノ」と原作の違いについて考察します。
原作との違い:ウイルス
映画版の結末では、ウイルスを巡る争奪戦の末、シムズの死や、シエナの爆死のように激しいアクションシーンを経て、殺人ウイルスの閉じ込めに成功させるストーリーに改変されています。一方、原作では、ラングドンがアヤソフィアでウイルスを発見する1週間前に、ウイルスが世界中に蔓延していたということが、判明しています。
このように、映画版では、大量殺人を目的に開発された残虐性の高いウイルスに設定されましたが、原作では、一定の割合で人間の生殖能力が奪われるものとしており、ウイルスの効果による即死はあり得ないとしています。
原作との違い:ヒロインの立ち位置
映画「インフェルノ」のヒロイン・シエナとエリザベスの立ち位置も、原作・映画で異なる動きを見せています。まず、シエナ(キャスト:フェリシティ・ジョーンズ)の場合、原作では、ゾブリストの意志を継がす、ウイルスの封じ込めを試みて単独行動を開始させます。一方、シエナの裏切りを感じたラングドンは、彼女への共感を捨てきれず、終盤まで良い関係を築いていました。
一方、エリザベス(キャスト:シセ・バベット・クヌッセン)の場合、映画版では、過去にラングドンと将来を誓い合った仲で、シエナの裏切り以降にヒロインに昇格しています。しかし、原作でのエリザベスは、WHO長官の「良い知人」として描かれ、映画で描かれたラングドンとのラブロマンスは、映画オリジナルエピソードだったことが判明しています。
原作との違い:登場人物
映画「インフェルノ」では、作中の登場人物にも大きな改変が見られます。例えば、WHO職員でありながら汚職に手を染めたブシャール(キャスト:オマール・シー)は、原作には登場しない映画オリジナルの人物であり、反対に原作で登場したシムズの部下は、映画では削除されており、代わりにシムズ自らが現場に赴く設定に変更されました。
また、映画オリジナルの人物ブシャールや、映画冒頭で銃撃を受けた男性医師のモデルとなった人物は、原作のみ登場する大機構のフェリスだと推測されます。原作でのフェリスの行動は、まず、病院で空砲を受けた医師役として登場し、次にラングドンとシエナと共にヴェネツィアに同行するなど、大機構の現場支援のために1人2役を演じる姿が描かれました。
そして、ラングドン拉致を目論む女殺し屋・ヴァエンサも、原作・映画版では異なる設定を見せています。映画版では、本部から受けた指示を遂行していましたが、原作では、ラングドン拉致に失敗後、作戦から排除されています。そして、自身の失点の挽回のために単独行動に乗り出し、映画と同様の結末を迎えました。
映画インフェルノを詳しく解説!
原作に比べるとストーリー展開やラングドンの暗号の謎解きが簡単・省略化されたものの、始めて映画を視聴した方の中には、ストーリーの大筋が掴めず難しいと感じることがあるでしょう。以下では、映画「インフェルノ」の詳しい解説を紹介しています。
解説:インフェルノの意味
原作及び映画のタイトルに起用された「インフェルノ」とは、中世イタリア・フィレンツェ出身の詩人ダンケの長編叙事詩・神曲に登場する地獄編(インフェルノ)を指します。映画では、ゾズリストが大量殺人のために開発したウイルスの在り処を示す最初のヒントに、ボッティチェリの絵画「地獄の見取り図」を使用するなど、映画のモチーフになりました。
解説:尖塔で追い詰められていた人物
映画冒頭で、尖塔に追い付けられた末に投身自殺を図った人物は、作中の黒幕であるゾブリスト本人でした。そして、彼を追っていた人物が、WHO職員のブシャールであることが明かされています。ゾブリストは、遺書代わりとしてファラデーポインターを持っており、これらには、ゾブリストが開発したウイルスの在り処を示すヒントが隠されていました。
ポインターは、彼の意志を継ぐシエナの元に渡る予定でしたが、エリザベス経由でラングドンの元に渡り、ここまでの流れが、映画冒頭までの流れになります。
解説:WHOと大機構の対立
作中で言及されたWHOと大機構の対立の背景には、ゾブリストが提案する人口抑制のための食品普及が挙げられます。ゾブリストから提案を受けたWHOは、彼を要注意人物として指名手配を施し、ゾブリストは大機構に匿ってもらいながらウイルスの開発を行なっていました。このような経緯から、WHOと大機構の間には緊張関係が生じていました。
解説:大機構が協力を申し出た理由
契約が切れる数日前に自殺したゾブリストの不可解な行動は、シムズに不信感を抱かせました。そして公開日を待たずにビデオメッセージを視聴したシムズは、ウイルスによる大量殺人を知ると同時に、取返しのつかない事態を避けるべく、WHO(世界保健機関)に協力を申し出たと推測されます。
解説:ラングドンの拉致と記憶喪失の原因
ラングドン拉致の背景には、当初、WHOから依頼されたラングドンによる暗号の謎解きを阻止して、ゾブリストの意志を実現させる目的がありました。そこで、大機構側は、フィレンツェでエリザベスと一緒にいたラングドンを車で拉致し、ベンゾジアゼピンを首に打たれ一時的に記憶を失わせました。ラングドンの身体に表れた赤い斑点は薬の副作用であり、疫病にかかったと勘違いを起こさせていました。
解説:イ二ャツィオ・ブゾー二の正体
ヴェッキオ宮殿に展示されていたダンケのデスマスクにて登場したイニャツィオ・ブゾー二は、映画では、宮殿内の監視カメラ及び部屋でラングドンが見た幻覚に表れ、作中では正体・消息不明の人物でした。原作では、ヴェッキオ宮殿から持ち去ったデスマスクをサン・ジョバンニ大聖堂の洗礼盤に隠した後、心臓麻痺を起こして倒れたことが描かれています。
映画インフェルノを観た人の感想や評価は?
原作と共に高い人気を誇るラングドン教授シリーズの映画「インフェルノ」は、映画ファンの間では高い評価が得られる一方、原作愛読者の間ではストーリーが簡略化されて見ごたえが無いなど、批判的な感想も見られました。以下では、映画「インフェルノ」に関する感想や評価について紹介します。
感想・評価1:他のシリーズと合わせて観たい
いや〜最高でした!
— maya兵士 (@mayasoldier333) March 9, 2019
やはり何回見ても飽きさせないダン・ブラウン氏の作品は素晴らしいです!
もし良かったらこれを機に他2作も見てください!とても良い作品ですよ!#インフェルノ pic.twitter.com/fMipOjAVgO
トム・ハンクス主演の人気シリーズ3作目にあたる映画「インフェルノ」も、日本で大ヒットを記録し、歴史的建造物や美術品が美しく見ごたえがあったとの感想や高い評価が寄せられています。また、ラングドン教授シリーズは、「ダ・ヴィンチ・コード」「天使と悪魔」も映画化されており、映画「インフェルノ」の鑑賞をきっかけに他のシリーズも合わせて観たとの感想も見られます。
感想・評価2:フィクションとは思えない登場人物の設定
#インフェルノ
— だんだん団子 (@haruharulion) March 9, 2019
面白かった。
なお、地球のためガチで人類を減らそう、という説を学会で熱弁する科学者は実在します。
映画はフィクションですが、中にはそういう考え方をする人も(いる)ことを覚えておくのも良いかも。
人の命をモノと等価に合理的に取捨するということです。
…恐ろしいですね。
映画「インフェルノ」に登場したゾブリストは、極端な思想を持つ科学者という設定がなされ、作中で未遂に終わった世界規模の大量殺人は、フィクションとは思えないリアリティーを感じたでしょう。ゾブリストは架空人物ですが、現実世界にも存在しそうな異様な恐怖を与える人物だったとの感想もみられました。
感想・評価3:歴史的建造物にも見入ってしまう
【映画『#インフェルノ』ただいま地上波初放送中!】
— 【公式】フジテレビムービー (@fujitv_movie) March 9, 2019
ウイルスの隠し場所であった「イェレバタン・サラユ」。別名バシリカ・シスタンと呼ばれる東ローマ帝国時代の巨大地下貯水槽は、現在は一般にも公開され、イスタンブール歴史地域として世界遺産にも登録されているそう。RPGゲームの世界観…! pic.twitter.com/RJV2SGSwoF
映画「インフェルノ」は、豪華キャスト陣による演技や、暗号の謎解きだけでなく、ヴェッキオ宮殿を始め、映像美の美しさも高い評価を得ています。物語の舞台となったイタリア・フィレンツェ・ヴェネツィアで、地元住民しか知らないような抜け道や隠し扉を潜り抜けるラングドンの姿にも注目して鑑賞したい映画でしょう。
感想・評価4:原作も合わせて読みたい
映画インフェルノはエンターテインメントとして綺麗にまとまっているけど登場人物の動機や結末が原作とは180度違うので、ダン・ブラウン氏が読者に投げかけたかった“問い”と“地獄(インフェルノ)”に興味があれば原作もぜひ…読了後の衝撃と無力感はいまだに忘れられない #インフェルノ
— U子 (@marumaru_uko) March 9, 2019
膨大な文字数と映画では描かれなかった入り組んだストーリーが持ち味の原作・小説インフェルノも、映画の鑑賞を受けて読み始めたファンも多く見られました。映画よりも原作の方が、作品に深みがあって面白いとの感想や評価が得られており、映画のストーリー展開と比較しながら、原作の方も読んでみませんか。
感想・評価5:映画化が難しいと感じさせる原作
当たり前だけど原作文庫にして3冊になる長編小説を2時間にまとめるなんて端折って弄ってやらないと無理なのはわかるんだけど、ここまで原作と違うと違和感越してイライラしてくる…
— クモ (@MaRuKo31) April 2, 2019
もうここは想像では補えない歴史的建造物や美術品の本物の姿を確認するための映像としてみるしかない#インフェルノ
ラングドン教授シリーズは、今回紹介した映画版・インフェルノを含めて、計3作品が映画化されましたが、複雑すぎる謎解きや膨大なストーリー展開から、やむなくストーリーが改変されたり、映画化を断念した作品もあります。また、原作を通じて映画作品も鑑賞したファンの間では、ストーリーが簡略化・大幅改変によって映画の世界観に違和感を覚えたとの感想が見られます。
このように、原作でのストーリー展開を知る一部のファンにとって、ラングドン教授シリーズの映画化は、原作とかけ離れた設定及びストーリー展開で、つまらないとの感想が寄せられています。また、原作の愛読者の間では映画作品に対する厳しい評価も寄せられており、観る人によって評価の分かれやすい作品とも考察されます。
感想・評価6:何度でも観たい映画シリーズ
何回観てもワクワクするなぁ…。
— ♔メイ DOG inThePWO♔ (@mei_crown313) October 28, 2016
明日は天使と悪魔😇😈
インフェルノも楽しみですな🔥#ダヴィンチコード pic.twitter.com/Tyq7u6wLiK
今回紹介した「インフェルノ」を始め、第1作「ダ・ヴィンチ・コード」から根強い人気を誇るラングドン教授の映画シリーズは、他のシリーズと合わせて観るだけでなく、何度も繰り返してみたくなる面白さが伝わる映画だという感想も多く見られます。主演トム・ハンクスを始めとする出演キャスト陣の気迫の演技や、予想を裏切るストーリー展開もシリーズの見所です。
映画インフェルノのネタバレまとめ
ここまで、映画「インフェルノ」のあらすじ・結末、出演キャスト、作品の見所・原作との相違・解説、感想や評価について紹介しました。原作と比べてストーリーに大幅改変がみられるとの感想が多く見られ、評価が分かれやすい映画作品ですが、主演トム・ハンクスを始めとする出演キャスト陣の気迫の演技や、美しいヨーロッパの街並みは必見です。