映画スポットライト 世紀のスクープは実話?ネタバレあらすじと感想・評価まとめ

「スポットライト世紀のスクープ」は2015年に公開された、実話を基にしたアメリカの映画です。「スポットライト世紀のスクープ」は2002年にアメリカの新聞ボストン・グローブ紙が報じた、カトリック司祭による性的虐待事件の記事を作った記者たちの物語です。数人の神父の性的虐待を調査していた記者たちは、やがて枢機卿も巻き込んだカトリック教会の組織全体の闇に気づき真相に迫っていくことになります。今回は「スポットライト世紀のスクープ」のあらすじネタバレや出演キャスト、映画を観た人の感想をご紹介していきます。

映画スポットライト 世紀のスクープは実話?ネタバレあらすじと感想・評価まとめのイメージ

目次

  1. 映画スポットライトは実話?
  2. 映画スポットライトのあらすじネタバレ
  3. 映画スポットライトの結末ネタバレ
  4. 映画スポットライトの登場人物・キャスト
  5. 映画スポットライトに関する感想や評価は?
  6. 映画スポットライトのネタバレまとめ

映画スポットライトは実話?

映画スポットライトは実話を基にした作品

映画「スポットライト世紀のスクープ」は、2015年11月にアメリカで公開された実話を基にした映画作品です。制作費の2000万ドルに対し興行収入は6300万ドルを超え、日本では2016年4月に公開されました。カトリック司祭による子どもたちへの性的虐待事件を報道した、ボストンの新聞社ボストン・グローブ紙の記者たちが取材から事件を報道するまでの過程が冷静に描かれています。アカデミー賞では作品賞・脚本賞を受賞しました。

「スポットライト世紀のスクープ」は実話を基にしており、ボストン・グローブ紙の当該記事は2003年にピューリッツァー賞の公益報道部門を受賞しています。30年にもわたる性的虐待を行っていたゲーガン神父や、事件を追った記者マイクやサーシャも実在の人物です。映画のエンドロールでは、約600本の続報が掲載されたこと、最終的に249人の神父が告発され被害者は1000人以上にのぼったこと、発生教区の地域が並べられました。

映画スポットライトの予告編動画

こちらが実話を基にした映画「スポットライト世紀のスクープ」の予告編動画です。極秘捜査を行い、掘り下げた記事を連載する「スポットライト」のチームに所属する記者たちが、カトリック司祭による性的虐待事件の真相に迫ります。その中でスポットライトの記者たちはカトリック教会の組織ぐるみでの隠蔽工作に気づき、やがて大きな権力と対立していくヒューマンドラマが垣間見える予告編動画です。

映画スポットライトの監督

実話を基にした映画「スポットライト世紀のスクープ」の監督はトム・マッカーシーさんで、脚本も務めています。1990年代に俳優としてのキャリアをスタートしたトム・マッカーシーさんは、アメリカのTVドラマシリーズ「スピン・シティ」や映画「父親たちの星条旗」に出演しています。2007年に映画「扉をたたく人」で監督・脚本を務め、今作「スポットライト世紀のスクープ」ではアカデミー賞脚本賞を受賞しています。

映画『スポットライト 世紀のスクープ』公式サイト

映画スポットライトのあらすじネタバレ

あらすじネタバレ:極秘捜査

実話を基にした映画「スポットライト世紀のスクープ」のあらすじをご紹介していきます。地元記者の多い新聞社ボストン・グローブには、極秘捜査とも言える2ヶ月の独自取材を行い、1年間同じ事件について連載する「スポットライト」欄がありました。チームの統括は部長のベンで、メンバーはデスクのロビー、フットワークの軽いマイク、紅一点のサーシャ、データ分析が得意なマットの4人です。

スポットライトの取材内容は社内の人間にも極秘であるため、チームの部屋もオフィスの地下におかれています。ボストン出身の記者が多いボストン・グローブ社に、ユダヤ人の新編集局長マーティ・バロンが赴任してきます。ネットが新聞の売上に食い込んできているのを危惧するマーティは、「新聞をもっと人々に読んでもらえるような面白いものにしなければならない」と危機感をロビーに伝えます。

あらすじネタバレ:ゲーガン事件

社の編集会議で、マーティはゲーガン事件について書かれていたコラムの続報を聞きますが、記事ではなくコラムであったため続報はありませんでした。カトリックの司祭ゲーガン神父が、6教区で30年間に渡り80人の子供に性的虐待を繰り返していた事件で、被害者の弁護士ガラべディアンによれば枢機卿は少なくとも15年前から実態を把握していました。その証拠があるにも関わらず、なぜ記事が2本だけなのかとマーティは問います。

教会の力が働いたのか、ガラべディアンの提出した裁判資料は封印されていました。マーティはその資料の封印解除を提案します。それは教会を訴えることにもなるため記者たちは及び腰でしたが、スポットライトでその記事を追うことになります。性的虐待の被害者を弁護し枢機卿を訴えたガラべディアンはマイクが取材し、別件でポーター神父による虐待事件の被害者を弁護したマクリーシュをサーシャとロビーで取材します。

あらすじネタバレ:教会

弁護士のマクリーシュに会うロビーとサーシャでしたが、守秘義務を盾に何ひとつ教えてもらうことができません。ロビーは、教会側の弁護をしていた友人のジムに会いますが、同じく何ひとつ聞き出すことはできない上に教会を相手にしないほうがいいと釘を刺されます。マイクも弁護士ガラべディアンに話を聞いてもらえず、チームはサーシャが見つけ出した聖職者虐待被害者の会の代表サヴィアノから話を聞くことにします。

ボストン・グローブに赴き自身の被害も含め話してくれたサヴィアノは、神父からの性的虐待を受けた人間は信仰を奪われ自殺したり酒や薬に溺れた者が多く、生きている被害者を「生存者」と呼んでいるのだと説明します。そして質問を重ねるスポットライトのメンバーに、「資料を見ていないのか?5年前にボストン・グローブに資料を送ったのに見殺しにした、あんな小さい2つの記事だけでは到底足りなかった」と激昂するのでした。

あらすじネタバレ:明らかになる被害

ガラべディアンからスポットライトの記事掲載を交換条件に虐待の被害者を聞き出すことに成功したマイクは、チームのメンバーで手分けをし被害者の取材に走ります。そこから見えてきたのは、神父は好みで相手の子供を選んでいるわけではなく、貧困・父親不在・家庭崩壊の子供をピンポイントで狙っていたという点でした。マイクは、問題のあった神父が送られる精神療養所で働いていた元神父のサイプに取材を試みます。

マットの調査やサヴィアノからの情報で虐待を行っていた神父が13人もいるが数はあっているか?と確認したマイクに、サイプは統計学的には全神父の約6%が小児性愛者だと話します。ボストンには約1500人の神父がおり、その計算によれば90人近くの該当者がいることになります。あまりに大きな数字に半信半疑で再び調査を行ったチームのメンバーは、教会の年鑑から87人の該当者がいることを突き止め驚愕します。

あらすじネタバレ:9.11の発生

教区で性的虐待を行った神父は別の教区に転属され、転属先の教区でも虐待を行うと再び別の教区に転属されていました。教会の年鑑には「病気休暇」「休職中」「出向不能」などと記載され、教会組織自体が虐待の事実を知りながら隠していた可能性が浮上してきました。しかもサヴィアノやガラべディアン、サイプは教会の権力により悪い噂を流され活動を妨害されており、彼らの告発はその度に教会によって握りつぶされていました。

神父個人を記事にしてもまた問題を握りつぶされると考えたマーティは、スポットライトのメンバーに「問題を黙殺した教会組織を標的にする」と方針転換を伝えます。しかしそんな時に9.11が発生し、悲しみに暮れる人々に宗教は切り離せない支えとなります。メンバーは信仰を揺るがす虐待事件に悩みながら、取材を進めます。周囲の人間も教会や信仰を相手に戦うことに懐疑的で、応援してくれる人間はほぼいない状態でした。

映画スポットライトの結末ネタバレ

結末ネタバレ:新たな事実

実話を基にした映画「スポットライト世紀のスクープ」のあらすじをご紹介しました。このまま結末ネタバレをご紹介していきますので、ネタバレを知りたくない方はご注意下さい。9.11の発生により一時的に取材がストップしていたスポットライトのメンバーでしたが、教会によって消されていたガラべディアンの裁判資料が再提出されることになり、マイクは裁判所の記録保管所に書類を確認しに行きます。

裁判所や判事から、記録の開示に対し難色を示されるマイクでしたが、ついに資料を手にすることに成功します。そこには7人の息子を強姦された母親が枢機卿にあてた手紙や、教会に逆らって書いた司教補の手紙がありました。その資料から枢機卿が虐待の事実を知りながら黙殺していたことを掴んだスポットライトチームは、クリスマスを避けた年明けの1月に記事を掲載することに決めます。

結末ネタバレ:クリスマス前のスクープ

クリスマスまでに記事を入稿することになっていたスポットライトチームでしたが、教会側に神父のリストを確認してもらわないと記事に掲載することができません。ロビーは再び、友人であり教会の神父の弁護をしていたジムに会いに行きます。なかなか取り合ってくれないジムでしたが、今まで何も知らずに過ごしてきた自責の念に囚われているロビーを見て、リストにした神父たちの確認をし、大きな丸印を紙に書いてくれます。

結末ネタバレ:記事が掲載される

マクリーシュも実は数年前にボストン・グローブ宛てに虐待神父のリストを20人分送ってきていたことが発覚し、ロビーはチームの皆にそれを告白します。幾度となく新聞社に資料が送られ問題提起するタイミングがあったはずなのにそれを見逃したのではないか、信仰を拠り所にする家族にとっていいことなのか、何も知らずにいた自分を恥じ悩むメンバーに、マーティは「それでもいま真実を明らかにした」と称賛の言葉を送ります。

ついに記事が掲載され、教会信者の抗議デモやクレームの電話に備えるスポットライトのメンバーでしたが、新聞社の受付の電話は静かでした。しかしスポットライトチームの部屋の電話は鳴り止みません。それは、記事を呼んで相談の電話をしてきた、世界中の被害者からの声でした。記事掲載は、終わりではなくスタートでした。実話を基にした映画「スポットライト世紀のスクープ」のあらすじと結末ネタバレをご紹介しました。

映画スポットライトの登場人物・キャスト

マイク・レゼンデス/ マーク・ラファロ

ここからは主要キャストについてご紹介していきます。まずご紹介するキャストは、マイクを演じたマーク・ラファロさんです。舞台を中心に活動していたマーク・ラファロさんは、2000年の映画「ユー・キャン・カウント・オン・ミー」での演技が評価されモントリオール世界映画祭男優賞などを受賞しました。2014年の映画「フォックスキャッチャー」と今作でアカデミー賞にノミネートされています。

ウォルター・“ロビー”・ロビンソン/マイケル・キートン

続いてご紹介するキャストは、ロビーを演じたマイケル・キートンさんです。スタンダップ・コメディアンやカメラマン、TV番組のプロダクション・アシスタントを経験したマイケル・キートンさんは、1982年の映画「ラブINニューヨーク」で映画初出演を果たしました。2014年の映画「バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」でアカデミー賞にノミネート、ゴールデングローブ賞主演男優賞を受賞しています。

サーシャ・ファイファー/レイチェル・マクアダムス

次にご紹介するキャストは、サーシャを演じたレイチェル・マクアダムスさんです。1998年に映画「The Famous Jett Jackson」でデビューしたレイチェル・マクアダムスさんは、2002年の映画「ホット・チック」で評価を集めました。2009年の映画「シャーロック・ホームズ」や続編の2011年の映画「シャーロック・ホームズシャドウゲーム」での演技も注目され、今作ではアカデミー賞にノミネートされています。

マット・キャロル/ブライアン・ダーシー・ジェームズ

マット・キャロルのキャストは、ブライアン・ダーシー・ジェームズさんです。ブライアン・ダーシー・ジェームズさんは「シュレック・ザ・ミュージカル」などの3作品でトニー賞にノミネートされたことで有名な舞台俳優で、舞台にとどまらず映画やテレビシリーズにも数多く出演しています。2014年の映画「ロスト・イン・マンハッタン」などに出演しています。

マーティ・バロン/リーヴ・シュレイバー

マーティ・バロンのキャストは、リーヴ・シュレイバーさんです。1994年に「ミックス・ナッツ/イヴに逢えたら」で映画デビューしたリーヴ・シュレイバーさんは、シェイクスピア作品「マクベス」「テンペスト」などで知られる舞台俳優で、2005年には「Glengarry Glen Ross」でトニー賞演劇助演男優賞を受賞しています。

ベン・ブラッドリー・ジュニア/ジョン・スラッテリー

ベン・ブラッドリー・ジュニアのキャストはジョン・スラッテリーさんです。テレビシリーズ出演ののち1996年に映画デビューを果たしたジョン・スラッテリーさんは、2006年の映画「父親たちの星条旗」や2010年の映画「アイアン・マン2」にキャスト出演しています。美しい若白髪を持ち、実年齢よりかなり年上の設定の役柄のキャストとして演じることもあるそうです。

実話を基にした映画「スポットライト世紀のスクープ」の主要キャストについてご紹介しました。ここからは、「スポットライト世紀のスクープ」を実際に観た人の感想や評価をご紹介していきます。

映画スポットライトに関する感想や評価は?

映画スポットライトの感想①記者の真髄が垣間見える

ご紹介するひとつ目の感想は、アンタッチャブルな事件に対して情報を集めていく記者の手法がわかり面白いという感想です。スポットライトのメンバーは、被害者の元へ自分の足を使い、時に被害者に寄り添いながら情報を集めていきます。テロによる取材ストップがかかってもサーシャはサヴィアノに私達は諦めていないと力強く説明します。これらが、記者の理想が描かれているという評価につながったようです。

映画スポットライトの感想②実話を基にしており見応え十分

ご紹介するふたつ目の感想は、事実を基にしており見応えが十分だったという評価です。作中では記者が事件を追う姿だけでなく、信仰深い家族の事を思い悩んだり、何も知らずにいた幼少期の自分を恥ずかしく思ったり、教会を相手にすることに反対する周囲の人間と事件の深刻さに板挟みになりメンバーが葛藤する場面が描かれています。その丁寧な表現は実話を基にしているからこそのリアリティだという感想につながったようです。

映画スポットライトの感想③妨害も見どころ

3つ目の感想は、記者たちを阻む壁も見どころだという評価です。強大な教会の権力を始め、記者の身近な人達も教会を揺るがす大スキャンダルを暴くことに難色を示します。公平であるはずの裁判所で保管記録が閲覧できなかったりと、記者たちは様々な妨害にあいます。教会の権力の大きさも見どころのひとつだという感想につながったようです。

映画スポットライトのネタバレまとめ

実話を基にした映画「スポットライト世紀のスクープ」のあらすじネタバレや感想、主要キャストについてご紹介しました。「スポットライト世紀のスクープ」のエンドロールでは、ボストン・グローブ紙の報道後に発覚した被害者数や発生教区のある地域の一覧が表示されます。その数のあまりの多さに、鳥肌がたったという意見もあったようです。是非一度「スポットライト世紀のスクープ」をご覧になってはいかがでしょうか?

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