2019年04月06日公開
2019年04月06日更新
映画アイデンティティのあらすじとラストの結末をネタバレ解説!難解な伏線を考察
ジェームズ・マンゴールド監督による映画「アイデンティティ」のあらすじや結末をネタバレ解説していきます。複雑な内容を伏線や考察ともに解説していきますので、内容を知りたい方はぜひ参考にしてみてください!主演はジョン・キューザックが務めている映画「アイデンティティ」は、サスペンスを超えたスリル満点の内容や、どんでん返しの結末に絶賛する声が多数ですので、映画ファンの方やミステリーやサスペンスが好きな方は必見です。
目次
映画アイデンティティとは?
映画「アイデンティティ」の作品情報
映画「アイデンティティ」は、ジェームズ・マンゴールド監督によって2003年に制作されたアメリカ映画です。主演を務めたのはジョン・キューザックです。ミステリー・サスペンスのジャンルに入り、どんでん返しの結末が話題になりました。脚本はマイケル・クーニーが、制作はキャシー・コンラッドが担当しています。
映画「アイデンティティ」の監督ジェームズ・マンゴールド
映画「アイデンティティ」の監督を務めたジェームズ・マンゴールドは、映画「17歳のカルテ」、「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」、「3時10分、決断のとき」、「LOGAN/ローガン」などでも知られるアメリカの映画監督・脚本家です。1963年12月16日生まれのアメリカ合衆国ニューヨーク州出身です。
映画「アイデンティティ」の予告編動画
映画「アイデンティティ」の予告映像になります。予告から既に奇妙な雰囲気が漂うのが伝わるでしょう。次項からは、映画「アイデンティティ」のあらすじをネタバレし、また、後半には伏線や謎を解説していきますのでご注意ください。
映画アイデンティティのあらすじネタバレ
映画「アイデンティティ」あらすじネタバレ:殺人事件
マルコム・リバースは、ある事件を起こし死刑囚として服役していました。マルコムは多重人格障害があるとされ、死刑執行が行われる前日に再審議が行われることが決まっています。その夜、大雨のため立ち往生してしまった主人公エドは、女優のカロラインの運転手をしていました。大雨の中、車で人を轢いてしまったエドは、囚人を護送していた刑事ロードと共に現場検証をすることになりました。
近くには寂れたモーテルがあり、そこで一晩明かすことになったのです。そのモーテルには、男女計10名が集まっていました。ロードは、囚人が逃げないようにとモーテルのトイレに監禁します。モーテルを捜索中乾燥機の中に10号室の鍵を発見します。ロードは急いでトイレを確認しに行きますが、既に囚人の姿はありませんでした。そして、女優のカロラインが何者かに殺害されていたのです。
モーテルに避難している10人の男女は、モーテル内にいる姿の見えない死刑囚や殺人に怯え、パニックになり喧嘩や言い争いが始まります。モーテルの管理人だと言うラリーでしたが、どうも怪しく、カロラインの部屋に忍び込んだラリーは彼女の持ち物を盗みました。次に、新婚のジニーが襲われそうになりましたが必死に逃げ回避します。ですが、部屋に戻ったジニーが目にしたのは結婚間もない夫ルーの遺体でした。
映画「アイデンティティ」あらすじネタバレ:10号室の鍵
出典: https://ciatr.jp
モーテル内は更にパニックになります。囚人は逃亡を図りますが、大雨で外には出れずエドに捕らえられました。囚人は柱に縛り付けられ、管理人ラリーが囚人の見張り役をすることになりました。エドの車に轢かれたアリスは意識を戻します。エドが娼婦のパリスに身の上話をしていると、殺害されたルーのポケットの中に9号室の鍵があるを発見しました。
最初に見つけた鍵は10号室、そして今見つけたのは9号室…カウントダウンであることに気が付いたのです。次に殺害されたのは柱に縛っていたはずの囚人でした。足元には8号室の鍵がありました。エドたちは、ラリーを疑います。問い詰められたラリーはパリスにナイフを向けました。ですが、次の瞬間、冷凍庫から死体が転がり落ちたのです。
ラリーはパニックになり逃げ出そうと車を出しますが、パニックになったアリスの夫を轢いてしまい、亡くなってしまいました。ここで、エドの意識は死刑囚マルコムの審議会に飛びます。精神科医からは、乖離性人格障害(多重人格)だということを聞かされ、複数分離した人格を一つにしなければならないという説明をしている弁護士もおり、状況を把握できずにいると、意識はモーテルに戻りました。
映画「アイデンティティ」あらすじネタバレ:ラリーの告白
出典: https://ciatr.jp
モーテルに戻ると、ラリーは管理人ではなく脱獄囚だということ、冷凍庫から転がり出た死体がモーテルの管理人であることが判明しました。ラリーはしょうがなかったと言い訳を始めますが、ロードはラリーを殺人犯だと決めつけました。次に殺害されたのは一度意識を取り戻したアリスです。側には6号室の鍵がありました。「7」が抜けていることに気が付き、管理人の遺体のポケットを確認すると7号室の鍵がありました。
エドは、アリスの子どもティミーとジニーは逃げるように言いますが、ジニーとティミーが乗った車は爆発してしまいます。ですが、その後2人の遺体は見つからず、これまでに殺害されたはずの遺体も全て消えていました。エドは宿帳で、モーテルにいた全員の誕生日が5月10日であったこと、ファミリーネームがそれぞれアメリカの地名であったという共通点を導き出しました。そして次のシーン、エドは審議室に意識が飛びます。
映画アイデンティティの結末ネタバレ
映画「アイデンティティ」結末ネタバレあらすじ:解離性同一性障害
エドが今までモーテルにいたことを話すと、精神科医はマルコムの写真を見せながら「彼は多重人格で6人を殺害した死刑囚だ。君は彼の人格のうちのひとつだ」と説明されます。鏡を見ると、鏡の中にはマルコムがいました。医師は、これまでのモーテルでの出来事は全てマルコムの中で起きたことですべては治療の一環であったと言います。治療の目的は、マルコムの中にある人格を1人ずつ減らしていくことでした。
映画「アイデンティティ」結末ネタバレあらすじ:死体消失
「全ての殺人は殺人者の人格が行ったことだ」と医師が言うと、再びエドの意識はモーテルへ。モーテルにはエドとロード、パリス、ラリーの4人だけでした。そして、ロードの正体は護送中に逃げ出した囚人だったことが判明します。ロードは、正体がバレたことでラリーを殺害しパリスを追いかけました。ロードと対立したエドでしたが、エドは撃たれてしまい、審議室へと意識が戻ります。
映画「アイデンティティ」結末ネタバレあらすじ:真犯人
マルコムに戻ったエドの中の殺人者の人格は消えたとされ、死刑執行が取り消されました。州立病院へと移送されているマルコムは、突然意識がパリスの家へ変わりました。側には1号室の鍵があります。そこにはジミーの子どもティミーが佇んでいます。次の瞬間、ティミーはパリスを襲いました。現実ではマルコムは運転する精神科医の首を絞めていたのです。
映画アイデンティティの伏線をネタバレ解説
映画「アイデンティティ」伏線解説①マルコムとマリックの会話
ストーリーが始まってから一度目の審議室のシーンで、精神科医のマリックがマルコムは「解離性同一性障害」だと弁護団に主張しているシーンがありました。そして終盤では、マルコムがエド自身であることを知らされます。このことから、序盤でモーテルでの出来事は現実ではなくマルコムの頭の中のできごとであり、現実は審議室であることが分かります。
映画「アイデンティティ」伏線解説②誕生日
ストーリー後半で、モーテルに集まった全員の誕生日が「5月10日」だと判明しましたが、実はストーリーの冒頭で精神科医のマリックが録音したテープレコーダーでマルコム自身が「誕生日は5月10日だ」と言っていたのです。
映画「アイデンティティ」伏線解説③ティミーの行動の意味
精神科医が行った今回の治療には「マルコムの中の人格を一つにする」という目的がありましたが、この他に、「マルコムが犯した4年前の殺人事件の犯人が誰なのか」という目的が後半で出てきてたのです。ティミーは、ジミーと一緒に車で逃げようとした際爆発事故で亡くなったはずでしたが遺体はありませんでした。遺体がないということは、人格は死んでいないということになります。
出典: http://hiyoko.tv
また、カロラインが殺害される場面、ルーを殺害する前、父親が轢かれる前、母親を殺害する場面で、ティミーは怪しまれないよう巧みに近づく描写があります。ストーリー内ではティミーを怪しむ人物は一人もおらず、最終的に人格が一つになったと思われたマルコムでしたが、州立病院へ護送中にマルコムの意識はパリスのいる果実園へ変わります。
そこには1号室の鍵があり、車の爆発でジニーと亡くなったはずのティミーがいたのです。ティミーはパリスを桑で殺害、4年前の新犯人はティミーの人格であることが結末で判明しました。
映画アイデンティティの登場人物・キャスト
映画「アイデンティティ」①エド/ジョン・キューザック
エドを演じたのは、アメリカ俳優のジョン・キューザックです。ジョンは、1966年6月28日生まれのアメリカ合衆国イリノイ州出身です。俳優の他、映画プロデューサーや脚本家としても活動しています。父親は俳優のディック・キューザック、姉と妹もアメリカで女優をしています。劇団「New Criminals Theater Company」を主宰しており、俳優以外にも活動の場を広げています。
ジョン・キューザックの他の出演作は、映画「セイ・エニシング」、「ブロードウェイと銃弾」、「コン・エアー」、「マルコヴィッチの穴」、「ハイ・フィデリティ」、「2012」、「スタンド・バイ・ミー」、「ニューオーリンズ・トライアル」、「さよなら、いつかわかること」、「推理作家ポー 最期の5日間」、「大統領の執事の涙」、「ドラゴン・ブレイド」、「セル」などがあります。
映画「アイデンティティ」②ロード/レイ・リオッタ
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刑事ロードを演じたのは、アメリカの俳優レイ・リオッタです。レイは1954年12月18日生まれのアメリカ合衆国ニュージャージー州出身です。マイアミ大学を卒業後、1986年にデビューをしました。その後、様々な作品に出演しています。
レイ・リオッタの主な出演作は、映画「フィールド・オブ・ドリームス」、「乱気流/タービュランス」、「ハンニバル」、「NARC ナーク」、「ジョンQ -最後の決断-」、「コントロール」、「スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい」、「ビー・ムービー」、「正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官」、「THE ICEMAN 氷の処刑人」、「禁断のケミストリー」、「クレイジー・ドライブ」、「DEMON デーモン」などがあります。
映画「アイデンティティ」③パリス/アマンダ・ピート
娼婦のパリスを演じたのは、アメリカの女優アマンダ・ピートです。アマンダは1972年1月11日生まれのアメリカ合衆国ニューヨーク州出身です。夫は、脚本やプロデューサーなどを務めるデイヴィッド・ベニオフです。コロンビア大学を卒業後、オフ・ブロードウェイなどで女優として活動し、やがて映画女優としてもデビューをしました。
アマンダ・ピートの主な出演作は、映画「素晴らしき日」、「ハイ・クライムズ」、「恋愛適齢期」、「隣のヒットマンズ 全弾発射」、「最後に恋に勝つルール」、「クロッシング・デイ」、「2012」、「ガリバー旅行記」、「泥棒は幸せのはじまり」、「プールサイド・デイズ」、テレビドラマ「Xファイル: 真実を求めて」、「グッド・ワイフ」、「ロマノフ家の末裔 〜それぞれの人生〜」などがあります。
映画「アイデンティティ」④ラリー/ジョン・ホークス
モーテルの管理人だと嘘をついていたラリーを演じたのは、アメリカの俳優ジョン・ホークスです。ジョンは、1959年9月11日生まれのアメリカ合衆国ミネソタ州出身です。高校卒業後は、ミート・ジョイというバンドを組み音楽活動をしていましたが、同時にミュージカル「キング・ストラグラー」の一員でもありました。アカデミー助演男優賞にノミネート、インディペンデント・スピリット賞では助演男優賞を受賞した経歴があります。
ジョン・ホークスの主な出演作は、映画「パーフェクト ストーム」、「ウィンターズ・ボーン」、「マーサ、あるいはマーシー・メイ」、「セッションズ」、「リンカーン」、「スリー・ビルボード」、「君とボクの虹色の世界」、「アメリカン・ギャングスター」、「エベレスト 3D」、テレビドラマ「デッドウッド 〜銃とSEXとワイルドタウン」、「CSI:科学捜査班」、「FBI失踪者を追え」などがあります。
映画「アイデンティティ」⑤ジニー/クレア・デュヴァル
新婚ジニーを演じたのは、アメリカの女優クレア・デュヴァルです。クレアは1977年9月25日生まれのアメリカ合衆国カリフォルニア州出身です。クレアの主な出演作は、映画「バフィー 〜恋する十字架〜」、「Go!Go!チアーズ」、「17歳のカルテ」、「ノイズ」、「THE JUON/呪怨」、「パッセンジャーズ」、「実験室KR-13」、「ディア・ブラザー」、テレビドラマ「ロマノフ家の末裔 〜それぞれの人生〜」があります。
映画「アイデンティティ」⑥精神科医マリック/アルフレッド・モリーナ
精神科医マリックを演じたのは、イギリス出身のアメリカの俳優アルフレッド・モリーナです。アルフレッドは1953年5月24日生まれのイギリスイングランドロンドン出身です。ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー に所属しています。ギルドホール音楽演劇学校を卒業後、舞台を中心に演劇を磨いたあと様々な作品に出演しています。
出典: https://eiga.com
アルフレッド・モリーナの主な出演作は、映画「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」、「判決前夜/ビフォア・アンド・アフター」、「アンナ・カレーニナ」、「インポスターズ」、「オリエント急行殺人事件 〜死の片道切符〜」、「死ぬまでにしたい10のこと」、「スパイダーマン2」、「ダ・ヴィンチ・コード」、「魔法使いの弟子」、「人生は小説よりも奇なり」、「シュガー・ラッシュ:オンライン」などがあります。
映画アイデンティティに関する感想や評価は?
映画「アイデンティティ」に関する感想や評価①
アイデンティティという映画を見たんだが、面白かったけど結構怖かった…
— ねむい (@ranbaranba) June 12, 2018
伏線回収きれいでした。90分ながらすごく上手くまとまってる
映画「アイデンティティ」はSNSなどでも絶賛する声が多くありました。あらすじや結末はもちろん、序盤やところどころで張っていた伏線を結末に向け綺麗に回収するなど、緻密に設定されたストーリーに高い評価がされています。また、伏線について独自に解説している方も多くいました。
映画「アイデンティティ」に関する感想や評価②
今日はアイデンティティ観た!
— ぺ🐛 (@mikan_tsukune) April 5, 2018
私は結構入り込める映画だったかなー。伏線回収、どんでん返し系の映画好きな方にオススメな映画⭕️
映画「アイデンティティ」は、伏線が綺麗に回収される点や、ティミーが殺人事件の真犯人であったというどんでん返しの展開などが好評な印象がありました。また、あらすじに関しても途中まではありきたりな設定だけど、伏線や解説を併せると奥深いミステリーやサスペンスとなっているという意見もありましたので、まだ視聴していない方はぜひ本編もご覧になってください。
映画「アイデンティティ」に関する感想や評価③
@Bertrand_nikki さんに教えてもらった映画「アイデンティティ」
— ( 善良なきのこ ) (@identity_rr) March 28, 2019
初見だと思ったら見たことあった!!
昔昔だけど( ᷇࿀ ᷆ )
ただ第五人格を知ってからみると、タイトルもだし、内容もだし…第五人格みがすごい
運営が影響を受けてないと言い難い
普通に映画として面白い作品( ᷇࿀ ᷆ ) pic.twitter.com/1jMDpsgBCa
映画「アイデンティティ」は、全体のあらすじを知ってから見ても十分に楽しめる作品となっているという声もあります。
映画アイデンティティのネタバレまとめ
以上、映画「アイデンティティ」を結末までネタバレをし、内容や伏線を解説してきました。真犯人が子どものティミーであったことは誰も予想ができなかったのではないでしょうか?サイト内には、他の映画についての解説まとめもありますので、ぜひそちらも参考にしてみてください。