2019年03月17日公開
2019年03月17日更新
ガープの世界は感動の名作ミリオンセラー小説!映画のあらすじや感想を比較まとめ
映画「ガープの世界」は、ロビン・ウィリアムズ主演の愛や人生を考えられる作品と言われています。上下巻に分かれた長い小説のあらすじを映画化するにあたり、伝えたいテーマに主軸を置いて「ガープの世界」は作られています。「ビートルズ」の明るい曲を使っていることも話題になりました。この作品はフェミニズムや性の問題、人生の問題が描かれています。ロビン・ウィリアムズ出演作品の中でもTOP3に入ると言われているこの作品のあらすじ・ネタバレを確認しながらまとめます。
目次
ガープの世界とは?
ガープの世界の映画情報
「ガープの世界」は、自立している看護師が「子どもは欲しい、でも男に支配される結婚は、したくない」ことから彼女の病院に運び込まれた瀕死の負傷兵にまたがって子どもを授かるという、ショッキングなシーンから始まります。奇妙な形で、この世に生を受けたガープを取り巻く人たちも、少し奇妙ですが、ガープは愛をたっぷり受けて成長していきます。
様々な要因から映像化不可能と言われていたジョン・アービングの自伝的ベストセラー小説ですが、「スティング」「明日に向かって撃て!」の名匠ジョージ・ロイ・ヒル監督が、主人公ガープにロビン・ウィリアムズを起用し、多くの人に心に残るヒューマンドラマとして、仕上げました。映画にビートルズの曲を、取り入れた事も評判になりました。
ガープの世界の予告動画
予告動画は、ビートルズの『when i'm 64』の曲に乗せて丸裸の赤ちゃんが、映っています。「64歳になっても愛して欲しい」ビートルズが書いたユーモラスな歌詞に乗せて、愛によって生まれたのではない自分自身の誕生ではあっても、母からの愛をたっぷり受けて育ったガープを感じるという人もいます。
また、この冒頭のシーンで、丸裸の赤ちゃんを放り投げているのは、赤ちゃんを手榴弾に見立てているという説もあります。意識のないままに精子提供者となったガープの父親は、戦士でした、彼の投げる手榴弾をロビン・ウィリアムズの演じるガープに見立て、ビートルズの音楽に合わせてガープによって、人生が変わる人を描いているのではという説もあります。
ガープの世界の原作は名作小説?
テーマはフェミニズムや暴力
「ガープの世界」には、ガープの母が、小説や映画の中で書く「性の容疑者」という小説がでてきて、まさに性の容疑者になっている人を描いています。男性から女性の性からの自立、性交渉のシステム上、女性は受け身であり、被害者となることが多いです。しかし小説や映画の冒頭で、ガープの母、ジェニーは、脳を損傷し自分では何もできない兵士にまたがり、性交渉をします。
「ガープの世界」の母親が、看護師だからこそ、知りえる患者の秘密。脳を損傷していても「男性としての機能は、働きたがっている」その状態を利用し、ジェニーは、「結婚しなくても、子どもを授かることが出来る」という、それも男を自分の支配下に置くような形で成し遂げました。
男性からの暴力によって心や体を傷つけられた経験を持つフェミニズム運動に参加している人からみると、ジェニーは象徴的な強い女性として映るようです。何故なら、ジェニーは自分たちが男から強制されたことを女でありながらやってのけているからです。フェミニズム運動の象徴的な女性としてジェニーを信仰する女性が集まってきてしまいます。
「ガープの世界」は、小説・映画はそのあらすじの中で、男女平等と言いながら、決して平等ではない根本的な体の作りの差異、機能について触れることで、フェミニズムのあり方の限界のようなものを描いています。女性が不利なだけでなく、性転換した元男性は、その機能では、子供が出来ないという悲劇も描いています。
原作者ジョン・アーヴィング
映画ガープの世界は、ジョン・アーヴィングの4作目の自伝的な小説で、1978年刊行されました。この小説は数年にわたり、アメリカの中での大ベストセラーとなりました。ベストセラーになったのを受けて、1982年に「ガープの世界」は、映画化もされたことで、さらに小説も売れるようになりました。
ガープの世界のあらすじネタバレ
あらすじネタバレ:ガープの誕生
映画・ガープの世界は、戦場で働く看護師のジェニーが、ガープを授かる所から始まります。ジェニーは、子供は欲しいと思っていますが、結婚はしたいとは思っておりません。そんな時、病院に運ばれてきたのは、脳を損傷していましたが、男性としての機能は元気な兵士です。ジェニーは意識のないその男性なら、自分の中に精子が入れられると、彼を利用します。
ジェニーの計算通りに、ジェニーは妊娠します。そして、元気な男の子が生まれます。ジェニーが、精子をもらった兵士は、意識不明のまま亡くなります。ジェニーは彼の名前をそのままもらい、1944年に産まれてきた息子に、ガープと名付けました。
あらすじネタバレ:母子の生活
ジェニーの両親は、そんなジェニーの大胆な行動を叱りますが、アメリカのドッグズ・ヘッド・ハーバーの大きなお屋敷に住む両親の元で、しばらくは、ガープを育てます。ガープが一人でお留守番が出来るようになった頃、ジェニーは、エベレット・ステアリング・アカデミーの敷地内にある診療所で、住み込みの看護婦として働き始めます。
母子家庭でも、たくましくガープを育ちました。ガープは小説の世界のような空想を楽しむ飛行機好きな少年に育ちました。あった事も見た事もない父親と空を飛ぶ夢をよく見ていました。ジェニーは、ガープを愛情深く育て二人は幸せな時間を過ごしています。
あらすじネタバレ:生きることの尊さ
ガープの住む近所には、子沢山の一家が住んでいます。その中で、年齢の近いクッシーとプーという姉妹と、一緒に遊ぶようになっていました。仲が良かったのですが、早熟なクッシーは、ある日ガープに、子供はどうやってできるのかをガープに教え込みます。その様子を見ていたプーは、仲間外れにされたと思ったのか、飼い犬をガープにけしかけて襲わせます。
犬はガープの耳に噛みつき、ガープは、耳からの出血でちだらけになってしまいます。それを見たジェニーは、クッシーとプーの親の元に行って、「その犬を安楽死させてしまえ」と言うほどに怒りまくります。
学校に入る頃になると、今度はレスリングをしたいとガープはいいます。空を飛ぶ夢を持っているガープは、レスリングの耳当てが、飛行機のパイロットが付ける耳当てに似ているので、少しでもパイロットに近付きたいと思ったのです。
空を飛ぶことを夢見るガープは、屋根に上って空を見ています。そんな時、足を滑らせて落ちそうになりますが、ジェニーのとっさの助けで、ガープは助かります。目の前でカーブの命が消えるかもしれないと思ったジェニーは、カーブが、産まれた経緯を話します。いつか死ぬのなら、その日までしっかり生きることが大切だと伝えます。
あらすじネタバレ:ヘレンとの出会い
大学生になってもレスリングを続けていたガープは、レスリング部のコーチの娘のヘレンと言う読書が好きな女の子と知り合います。大学で文学を学んでいるヘレンに恋したガープは、自分も小説を書いて、ヘレンに近付こうと思っていました。ヘレンも、結婚するのなら小説家がいいと思っていたので、ガープは小説を書くことを頑張ります。
ガープは、自分の生い立ちを小説にする自伝を考え付いたのですが、それを読んだ母ジェニーに、私の事は書かないでほしいと言われて、別の小説を書き始めました。ジェニーは、ガープの小説へのチャレンジに影響を受けて、自分の人生を文字にしてみようと、ジェニーも私小説を書き始めます。
そんな時、ガープは子供の頃、近所に住んでいたクッシーに逢います。子供の頃から、性的な面で早熟だったクッシーは、ガープを誘惑してきます。誘惑に負けてしまうガープは、コンドームがなかったことで、最後までは行きませんでしたが、クッシーと裸で抱き合っていたところをヘレンに見られてしまいます。
ヘレンに見られていたことに、気が付かなかったガープは、書き上げた小説をヘレンの所に持って行くのですが、クッシーの事で怒っていたヘレンに小説は、投げ捨てられてしまいます。ガープは自分の事を、何故か長生きしないと思い込んでいて、一日も早く小説家になるために「ニューヨークにいく」と言いだします。するとジェニーは、自分も一緒に行くといいだし、親子でニューヨークに来ました。
二人で小説を書き始めるのですが、ジェニーは、セックスは、子供を授かるための行為でしかなく、「肉欲」と言った言葉が理解できませんでした。ジェニーは街角に立つ娼婦に話を聞き、それをまとめた「性の容疑者」という短編小説を書きあげました。一方、ガープは街の風景から空想の幅を広げて、短編小説を書きあげました。
あらすじネタバレ:プロポーズ
ニューヨークで書き上げた小説を、ガープは、真っ先にヘレンの所に持って行きます。ニューヨークで見たガープの感性で書いた悲しい小説に、ヘレンは涙を流して感動してくれました。それと同時に、ガープのプロポーズも受け入れてくれました。
母親のジェニーは、書き上げた小説を出版社に売り込みに行き、出版が決まった後、看護師の仕事に戻ります。ガープの小説も出版社が出版してくれることになります。しかし、ジェニーの私小説は、スキャンダラスな内容だったこともあって、ベストセラーになりますが、平凡なガープの小説は、話題にもなりませんでした。
あのジェニーの産んだ私生児としての名前の方が、有名になったガープですが、ヘレンとは結婚します。ヘレンは、学んできた文学を大学で教える先生となり、ガープは売れない小説家として、ヘレンとの間に生まれてきた子供の世話をする生活になりましたが、それなりに二人は幸せでした。
あらすじネタバレ:フェミニズム
一方、作家として成功したジェニーは、両親の残したドッグズ・ヘッド・ハーバーの屋敷で、ジェニーを慕う女性たちと暮らしていました。世間では11歳の少女がレイプされ、舌を自分で切るという事件が起きました。ジェニーの取り巻きの中には、この事件に抗議して、自らの舌を切るような過激な女性もいました。いつの間にかジェニーとその取り巻きはフェミニズムの団体のようになっていました。
フェミニズムの中でも男を嫌うタイプの女性が多く集まった事で、ジェニーの取り巻きから、ガープは、嫌われていました。ただ一人だけ、性転換手術で女性になったロバータだけは、ガープに友好的に接してくれて、ガープの家にも遊びに来るようになりました。ガープは2人の息子のに恵まれていました。
あらすじネタバレ:夫婦のW不倫
体は手術で女性にはなったロバータは子供を産むことは出来ません。ロバータは、自分が産めない分、ガープの子供達を可愛がってくれました。30歳になったガープは、18歳のベビーシッターと浮気をしてしまいました。けれどすぐに反省し、ヘレンとの生活を大切にしなければと、反省しました。
しかし、そのヘレンも実は、教え子のマイケルの誘いに乗ってしまい、マイケルとの関係がなかなか切れないでいました。マイケルのガールフレンドの告発により、ガープはそれを知ることになってしまいます。
その頃、母ジェニーのフェミニズム運動で集まった人たちの中で、男を憎む要因の一つにされている「レイプされ、舌を切った可哀そうなエレン」についてガープはひとつの真実を知ることになります。それは、エレン本人が「自分は静かに暮らしたいのに」「自分をだしに使わないでほしい」とジェニーにお願いをしていたことでした。
特にフェミニズム運動の中で、エレンがやった「舌を切るという過激なやり方」は、望んでいない、自分の体を傷つけないでほしいと、自分の行動から、このような形のフェミニズム運動が起きてしまったことに、責任を感じてもいました。ガープは、母にエレンの事を取り上げるフェミニズムの運動について話し、メンバーたちにもわかってもらえるようにお願いしました。
あらすじネタバレ:不幸な事故
エレンとフェミニズム運動の事をはいったん母に任せ、ガープは、ヘレンの浮気の事を考えます。やはり許せなくて、二人の子供を連れて、置手紙をして、家を出るガープ。ヘレンは家に帰って来てそれを見て、ガープに許しを請いますが、ガープはすぐには許す事も出来ませんでした。ヘレンは、子供達も巻き込んでしまっているので、マイケルに電話して別れてくれるように頼みます。
けれど、マイケルは簡単に「yes」とは言ってくれません。ヘレンの所にやって来て、話し合いをしますが、ヘレンは「家に入れられない」と言ってガレージのマイケルの車の中で話し合います。ガープは、子供二人を連れて雨の夜の中、ヘレンのいる家に戻るために車を走らせます。だれも通らない夜道で、ガープはちょっとした遊びをします。車のライトを消してスピードを出して走ると、まるで空を飛んでいるような疾走感を感じます。
子供達も喜んでいるので、ヘッドライトを消したまま慣れた通路をスピードを上げ、ガレージにカッコよく止めるつもりでした。そこは、空のガレージのはずでした。車をガレージに突っ込んだ時、はげしい衝撃がそれぞれを襲います。次男のウォルトは、ぶつかった衝撃で命を落とし、長男のダンカンは右目を失ってしまいました。
ガープの世界の結末ネタバレ
結末のあらすじ・ネタバレ:前進する一家
ガープと、ヘレンは無事、助かりました。マイケルとは別れると言っていたヘレンでしたが、事故の時、ヘレンの顔は、マイケルの股間にあり、マイケルのペニスをヘレンは衝撃で食いちぎりました。何も確認せず、ガレージに突っ込んガープに責任はありますが、男として、父親として、やはりヘレンを許すことが出来ないガープにジェニーは忠告をします。
ベビーシッターと浮気をしたのは、ガープも同じです。許す事は出来ないのかと、聞かれました。ジェニーは「赦すということは大切なのだ」と、ガープに教えます。ジェニーの言葉は、フェミニズム運動の考えだけではなくて、「ヘレンも同じように息子を失った親としての共有する感情が、あるのだから赦すべきだ」と、ガープは言われ、ヘレンを許す努力をしようと歩み寄ります。
片目を失った息子のマイケルは、義眼を使うことに慣れてきたころ、ガープは、フェミニズム運動の時の、エレンの自伝を書きたいと、エレンにお願いし、ゴシップ記事ではなく、きちんと真実の思いを伝えられるようにと、努力してエレンの経験を1冊の本にしました。母の元に集まる人たちの過激なフェミニズム運動を何とかしたいと思ったのです。
結末のあらすじ・ネタバレ:暗殺されたジェニー
ある日の事、ジェニーはフェミニズム運動に出て行く旨をガープに伝えました。ガープは、フェミニズム運動に出て行こうとする母を見て不吉な予感を感じ、ボディガードとして、一緒につい行きました。けれどジェニーに向けて発射された銃弾は、ジェニーの命を奪います。
結末のあらすじ・ネタバレ:ガープの幸福な死
ジェニーの葬儀が行われるのですが、主宰するのは、フェミニズム運動をしていた人達の為、戸籍上女性のみと言う制限をかけられ、息子でありながら、ガープは参加できないかと諦めかけたところに、元男性だったロバータが、女性の服を貸してくれて、女性の格好で参列していました。
そんなガープを、幼い頃から、一緒に遊んでいた姉妹の妹の方プーが、目ざとく見つけ、女性の中に紛れているガープを許せなく思い、ガープに向けて発砲します。ガープは銃弾に倒れ、ヘレンに付き添われ、緊急搬送のヘリに乗せられて、ヘレンと空に飛び立ちます。子供の頃からの憧れの空です。
「忘れないで、全てを」ガープは、ヘレンに向けてそう言って、満足そうに眼を閉じ、彼の時間を終わらせ、空に帰っていき、この映画「ガープの世界」は終わります。
ガープの世界のキャストガープの世界のキャスト
ロビン・ウィリアムズ
ガープを演じたロビン・ウィリアムズは、俳優であり、コメディアンでもあり、その演技から優しさを感じるとも言われていた俳優です。裕福な家庭に育った彼は、マリン大学で演技を学んだあとに、奨学金を得てジュリアード音楽院の演劇科に3年間学び、演技の基礎を身につけたと言われています。
ロビン・ウィリアムズは、アカデミー賞、ゴールデングローブ賞などの映画の受賞式の常連となる程の演技力です。「レナードの朝」「グッドモーニング・ベトナム」「今を生きる」などで数々の感動を人々に与えています。後年ロビン・ウィリアムズは、うつ病を患っていたといわれ死因は、自殺と言われています。
ロビン・ウィリアムズの死には、亡くなった当時のオバマ大統領も、哀悼の言葉を発表しました。ロビン・ウィリアムズのファンもビートルズの曲の曲が使われた「ガープの世界」を思い出した人が多く、「64歳になっても」と言う歌詞なのに、64歳目前の63歳で逝ってしまったと、悲しみを現わしました。
メアリー・ベス・ハート
ガープと大学で出会い、結婚し2人の息子を育てながら大学の講師として、売れない小説のガープと息子のために家計を支える妻を演じたメアリー・ベス・ハートは、アメリカ出身ですが、父の仕事の関係でアフリカやスイスでの生活経験があるそうです。アメリカではアカデミー賞、トニー賞、グローブ賞などの常連の演技派女優で、「危険な情事」などに出演しています。
グレン・クローズ
出典: https://eiga.com
「ガープの世界」では、ガープの母親を演じたグレンローズは、元はブロードウェイなどの舞台中心の女優ですが、映画にも進出しています。「ガープの世界」では、成長したガープを演じたロビン・ウィリアムズとは、5歳違いの親子を演じた事でも話題になりました。
アマンダ・プラマー
過去にレイプされ、舌を噛み切った経験が、母のフェミニズム運動の後押しになり人が集まり始めたという経歴を持つ少女を演じたアマンダ・プラマーは、女優の母親をもち、幼い頃から母親の舞台に子役として出演経験のある女優です。映画デビューがガープの世界となりました。日本のゆうばり映画祭に参加したり、中山美穂・向井理の「あたらしい靴をかわなきゃ」にも出演しています。
ヒューム・クローニン
ガープの母の父で、ガープの祖父を演じた、ヒューム・クローニンは、1911年生まれのカナダ人、1966年にアメリカの市民権をえます。20歳で舞台デビューを果たし、その後も、メインは舞台に立ちながら、映画にも出演していました。
ガープの世界の原作と映画を比較
小説でガープが語った最後の言葉
映画「ガープの世界」では、大好きな空の上で「I’m frying.」とつぶやいて亡くなっていますが、小説の中では、プーに撃たれて即死でした。またこのプーが、ガープを殺した理由は、フェミニズム思想の団体にいて、ガープを嫌っていたからと映画ではなっていますが、小説では、姉が死んだのは、ガープのせいだと思っていたからです。
膨大な量の話をまとめた映画
「ガープの世界」は膨大な量の小説を映画にした作品です。これを映画という短時間な作品にまとめる場合、その時間の枠の中で、映画製作者が訴えたい部分を照らし出して、監督、脚本家による2次制作が行われます。その為、原作とは違うという箇所がたくさん出てきます。小説にあるシーンがなかったり、全くないシーンが加わったりしています。
映画「ガープの世界」は137分、2時間余りの時間で描かれています。映画としてはふつうの時間です。すべてを描くダイジェストで見せるものになってしまい失敗した映画もたくさんあります。ガープの世界では、監督が伝えたいものをロビン・ウィリアムズはじめ、多くの俳優の個性を生かしながら制作されています。
映画ではビートルズの曲が流れる?
映画ガープの世界のオープニングは、ビートルズの「when i'm 64」に乗せて赤ちゃんが楽しくふわふわしています。このオープニングから、あのあらすじが現れ、驚く人も多い作品です。
ビートルズの「when i'm 64」は、ビートルズのメンバーのポール・マッカートニーが24歳の時に書いた作品です。日本では、森高千里が「私がオバサンになっても」と言う歌があります。森高千里の作品が、ビートルズの「when i'm 64」を知って書いたのかはわかりませんが、歌詞から受けるイメージは、「ずっと愛してね」というものです。
ガープの世界に関する感想や評価
随分前から気になりながらも未見だったGeorge Roy Hill監督Robin Williams主演の1982年作"ガープの世界"を見た。よく内容を知らないで見始めたらオープニングの曲はBeatlesのwhen i'm 64で、「あ〜これはほのぼのコメディ映画かな」とぼんやり思ったけど、、、そんな想像とは全然違う物語でびっくり pic.twitter.com/a3xKwopDxC
— DJ YOGURT (@YOGURTFROMUPSET) May 22, 2018
ガープの世界を全く何の情報もなく、見ると、オープニングのビートルズの明るい歌が流れて来て、明るい内容と思うと、性的な問題作で、フェミニズム思想の女性たちがでてきます。さらには殺人事件が起こってしまったり驚くことがたくさん出てきます。
ロビンウィリアムズ主演『ガープの世界』の主題歌はビートルズの「64歳になったら」。ロビンは63歳で亡くなった。切ない…。
— 魂のアソコ少女の王国さそり監督 (@sasorikantoku) August 15, 2014
映画「ガープの世界」のオープニングに使われているビートルズの曲は「64歳になったら」と言うタイトルなのに、主演のロビン・ウィリアムズは、64歳の自分を見る事無く、63歳でなくなるということに気が付いたというツイートです。ネタバレになりますが、ガープの世界の中で、ガープ(ロビン・ウィリアムズ)は、僕は長く生きられないというシーンがあるのですが、予言しているようだという意見もありました。
(多答)ロビン・ウィリアムスが出演した映画(大意) ○:グッドモーニングベトナム、いまを生きる、ガープの世界
— QMAハリウッド映画検定bot (@qma_hollybot) March 13, 2019
ロビン・ウィリアムズは、多くの名作に出ています。そのロビン・ウィリアムズ出演作のTOP3にガープの世界は、入るというツイートです。選ばれた3作品は、どれも感動作として有名です。ロビン・ウィリアムズファンでなくても、オススメ映画と言われています。
ガープの世界 の映画あらすじや原作小説まとめ
映画版の「ガープの世界」は、ビートルズの「when i'm 64」に乗って赤ちゃんが、空を舞っているシーンにネタバレが隠されているという人もいます。愛のないただの作業的な形で授かったロビン・ウィリアムズ演じる「ガープの世界」は、ガープが【愛】を求めて上がったり、下がったりするというあらすじ」を、表しているという意見もありました。
映画「ガープの世界」の内容は、このビートルズの「when i'm 64」のような明るさよりも、女性の生きていく思想的・宗教的なものが盛り込まれ、性的な描写も多く、後半には、殺人事件も起こります。けれどラストシーンの空に帰るガープは、ビートルズの「when i'm 64」の曲に乗って帰っていくような、満足げなロビン・ウィリアムズの顔で終了します。
「愛とは何なのかを問い、命とは何なのか?」そんなことも考えさせられる深い映画であるという感想のある「ガープの世界」は、ロビン・ウィリアムズの出演作品の中でTOP3に入ると言われています。