2019年03月18日公開
2019年03月18日更新
映画インサイドのあらすじと結末をネタバレ!オリジナル作品「屋敷女」とも比較
映画インサイドは、ある日耳の不自由な妊婦の元に見知らぬ女性が訪ね、襲い掛かってくるスリラー作品です。女性はいったい誰なのか、目的は何なのか、こちらでは結末までのあらすじネタバレをしていきます。また、インサイドは同じく映画である屋敷女のリメイクとなります。屋敷女とリメイクしたインサイドの違いもご紹介していきます。また、鑑賞した方の感想も載せていきますので、未鑑賞の方は参考にしてみてください。迫りくる恐怖の世界をご体験ください。
映画インサイドとは?
映画インサイドの作品情報
映画『インサイド』は2018年にスペイン・アメリカの合作で制作されました。監督を務めるのは『スペイン一家監禁事件』のミゲル・アンヘル・ビバスです。脚本・製作総指揮は『REC/レック』シリーズで知られるジャウマ・バラゲロです。そんなスリラー作品に定評のある2人がタッグを組んだこちらの映画は公開前から話題になりました。こちらは『屋敷女』という映画のリメイクになります。詳細は後述しますのでご覧ください。
耳の聞こえない妊婦の元に、見知らぬ女性がやってくるところからストーリーは始まります。1人でいるところを襲われるだけでも恐怖ですが、耳が聞こえないとなると侵入者の位置もつかみにくく安易に動くこともできません。そんな恐怖の状態に、見ていてハラハラする人の多い映画です。インサイドのメインポスターには、脱出不可能などの文字と共に、「この恐怖は聴こえない。」と書かれており、より恐怖を増幅させます。
映画インサイドの予告編動画
インサイドの予告編もご紹介します。出産を控え、未来への希望で幸せいっぱいの女性をある悲劇が襲います。それでもお腹の赤ちゃんのために生きていく彼女の元を訪れる女性が居ました。予告編では会話はあまり出ておらず、基本的には心臓の音、耳鳴り、そして侵入者のノックが聞こえます。予告から侵入者の普通ではない雰囲気が伺え、また、1人という状況が恐怖をより際立たせる予告動画となっています。
後述の感想にもあるように、インサイドはハラハラドキドキが止まらない映画です。未鑑賞でこちらの記事を読まれている方は、ぜひ先に予告をご覧ください。妊婦で思うように動けず、さらに耳も聞こえないという、より逃げることが難しいという状況がお分かりいただけます。その後にあらすじから結末まで読んでいただければ、よりハラハラしていただけます。
映画インサイドのキャスト
インサイドでは主人公のサラをレイチェル・ニコルズ、謎の女性はローラ・ハリングが演じています。レイチェル・ニコルズはテレビドラマシリーズ『エイリアス』のファイナル・シーズンに出演し、注目されました。
映画インサイドのあらすじネタバレ
あらすじネタバレ:事故
サラ・クラークはもうすぐ出産を控え、明るい未来を考え夫と幸せいっぱいの日々を送っていました。しかし、そんな日常が一変する事態が起こります。サラは夫と共に定期健診を受けてきました。順調な経過に安心し、サラ自身が車を運転し帰路につきます。途中、赤ちゃんがサラのお腹を蹴ります。初めて蹴られたことに感動し、サラは前方から目を離してしまいます。前からは対向車が来ていました。
気が付いた時には全てが終わっていました。対向車を避けることは出来ずに衝突、夫は亡くなってしまいます。サラも補聴器がないと耳が聞こえない状態になってしまいました。唯一の幸運は、お腹の赤ちゃんが無事なことでした。夫もおらず、耳も聞こえないという絶望的な状態でも、赤ちゃんのために生き、それだけを楽しみとしていました。
あらすじネタバレ:不審な女
月日はすぎ、クリスマスイブです。出産予定から遅れているものの、特に変わりはなく過ごしていました。隣の家のゲイカップルのアイザックとブライアンは出産に嬉しさと不安のあるサラを励まし支えてくれていました。クリスマスパーティーに誘ってくれますが、サラの母親が訪れる予定のため断ります。母がいつ来ても困らないようにとポストにカギを入れておきました。待ちくたびれたサラはソファでうたた寝をします。
サラはドアをノックする音で目が覚めました。ドアスコープを見ますが、人影しか見えず誰なのかが分かりません。サラは誰かを問います。訪問者は車が壊れたから電話を貸してほしいと頼みます。声で女性と分かりますが、不審な空気を感じ、今は主人が寝ているため入れることは出来ないと返します。すると女性は、夫なんていないのになぜ嘘をつくのか、と言います。サラは怖くなり、警察に連絡しました。
あらすじネタバレ:女の侵入
訪れた警察は、周囲を見回ってくれますが特に不審な人物は見当たりませんでした。後でまた見回りに来ると伝え、署に帰っていきます。不安に思いながらも戸締りをし、寝室に向かうサラですが、ベッドの横に先ほどの女性がいました。女性はサラに薬を嗅がせて注射を打ち眠らせます。女性は器具を取り出し、準備を始めます。サラは間一髪で目が覚め、女を振り払い洗面所に逃げ込みました。しかしサラの補聴器が壊れてしまいます。
外は雷雨、補聴器も壊れたサラは助けを呼ぶことができません。さらに陣痛が彼女を襲いました。先ほど打たれた注射は陣痛促進剤だったのです。謎の女性は、サラにやり方は知っている、赤ちゃんのためにも出てくるようにと迫ってきます。さらに、サラが自分のことも知っている、そして何のためにこうしているかも分かっていると言います。バスルームを無理に開けようとしますが、その時隣人の1人が訪ねてきました。
あらすじネタバレ:過ち
心配して訪ねてきた彼に、女性は母親のふりをして話します。サラは体調が悪くて寝ているけれど問題ないと伝え追い返そうとします。そこへ、本当の母親がやってきました。隣人がどちらの言葉が正しいのか戸惑っていると母親は家の中に入っていきます。その時サラは、密かにクローゼットへと移動していました。クローゼットが開けられます。サラは奇襲をしようと入ってきた人物を刺しました。
しかし、クローゼットを開けたのは母親だったのです。補聴器が壊れ、会話が聞こえていなかったサラは勘違いをしていたのでした。息を引き取っていく母親にサラは涙ながらに自分の過ちを悔い、謝ります。心配して来てくれた隣人は女性に殺されてしまいます。サラはまたもバスルームに立てこもります。窓から隣人に助けを求めますが、なかなか気づいてもらえません。
あらすじネタバレ:止まらない惨事
女性は先に殺した方からカギを奪い隣人宅へと向かいます。そして、もう1人の隣人も殺してしまいました。サラはその隙に家の外へ逃げようとしますが、陣痛が続いており動くことができません。女性も戻ってきてしまったため、再び立てこもることにします。すると警官がやってきました。先ほどと違う警官は、女性をサラだと思い話しかけます。様子は変わらないかと問う彼に、大丈夫だと返し追い返します。
その言葉を信じた警官は、車に戻りました。車中には先ほど訪れた警官がいました。妊婦は大丈夫だったかと問わますが、さきほど話した女性は妊婦ではありませんでした。不審に思った警官は再度家へと戻ります。バレたと思った女性は警官を刺し殺しました。そしてサラの元へ向かいます。サラも反撃の準備をしていました。トイレの便座で女性を殴りつけます。女性は気を失い、サラはその隙に外へと出ようとします。
映画インサイドの結末ネタバレ
結末ネタバレ:脱走
そこで様子を見に来たもう1人の警官と鉢合わせします。家の中は血まみれ、サラ自身も血にまみれていました。そんな惨状に警官は勘違いをし、サラが犯人だと思ってしまいます。サラは誤解を解こうと必死に訴えます。するといきなりブレーカーが落ちました。ようやく信じた警官ですが、もう手遅れです。もう1人の警官から奪っていた銃で打たれてしまうのでした。サラはその間に抜け出し、警官の車へと乗りこみます。
車を発進させようとすると、女性が追ってきて無理やり助手席に乗り込んできます。2人はもみ合い、車は電柱に衝突してしまいます。女性はまたも気絶し、サラは車から抜け出すことができました。事故の衝撃や陣痛で意識が朦朧としながらもサラは向かいの家へ助けを求めに向かいます。
結末ネタバレ:復讐
家の鍵は開いており、中の電気は消えていました。サラは不審に思いながらも家の中へと入っていきます。2階へ進むとそこにはサラの家が写されているカメラの映像が流れていました。また、サラの写真や情報が壁の一面に貼ってありました。女性は行き当たりばったりではなく、サラ自身を狙って襲ってきていたのです。そこに意識を取り戻した女性が追ってきました。
女性は自分の正体を明かしました。なんと、サラが交通事故を起こした対向車に乗っていた被害者だったのです。彼女もその時サラと同じく身ごもっていました。しかし、事故のせいで流産してしまっていたのです。自分の赤ちゃんは助からなかったのにサラの赤ちゃんは助かったことに憤り、取り上げて自分の子供として育てようとしていたのでした。
結末ネタバレ:出産
サラは熱した油をかけたり、物を投げつけたりしながら逃走します。対する女性も火傷を負いながらも追ってきます。2人は裏庭にあるプールの蓋の上で対峙します。追い詰められて逃げられないと思ったその時、蓋の亀裂から壊れ、2人ともプールに沈んでしまいます。
このままでは2人とも死んでしまいます。サラが死んでしまえば、お腹の赤ちゃんも無事ではありません。女性が恨みを持つのはサラにであって、赤ちゃんに罪はないのです。赤ちゃんを助けたい女性は自分を犠牲にしてサラを助けるのでした。そして女性はプールの底へと沈んでいきます。救い出されたサラは再度陣痛が起こりその場で出産します。サラも赤ちゃんも無事で物語は結末を迎えました。
映画インサイドと「屋敷女」を比較
インサイドは「屋敷女」のリメイク版
前述のように、インサイドは『屋敷女』という映画のリメイクです。『屋敷女』は2007年にフランスで製作されたスプラッター・サスペンス映画です。監督はジュリアン・モーリーとアレクサンドル・バスティロです。ジュリアン・モーリーはこの作品での演出を評価され、人気シリーズ『ヘルレイザー』のリメイク版の監督にも抜擢されました。サラはアリソン・パラディ、謎の女性はベアトリス・ダルが演じています。
インサイドよりも残虐な描写の多い『屋敷女』はR-18指定となっています。それでも補えないくらいのシーンもあり、日本劇場公開版とレンタルDVD版では、クライマックスのあるシーンがぼかされています。リメイクしたインサイドは残虐さを減らし、2人の女性の心情にフォーカスを当て、より一般向けにしています。また、日本でのキャッチコピーは北野武監督の『その男、凶暴につき』をもじり、「この女、凶暴につき。」でした。
インサイドと「屋敷女」の違い
あらすじは、サラが運転する車で夫をなくし、1人で出産に備える中謎の女性が襲撃してくる、という部分は変わりません。しかし、こちらは初めから残虐シーンが盛り込まれています。ベッドに寝ているサラのお腹に謎の女性がハサミを入れ始めます。こちらの映画の特徴として、サラの様子と同時にお腹の赤ちゃんの様子も実況されます。こちらはリメイク版にはなく、その赤ちゃんシーンがより謎の女性の残酷さも際立たせています。
純粋であり、守られるものである赤ちゃんが攻撃されているような描写に見ていられないという感想も多く出ています。また、まずサラの様子を見に来たのは上司でした。また、訪れる警官は3人で飼い猫も殺されてしまうなどの違いもあります。しかし、リメイク版との最大の違いはここから結末にかけてです。
サラに打撃を与え、勝利を確信した女性は煙草を吸い始めます。サラにはまだ息がありました。その反撃できる瞬間を見逃さず、スプレーをかけます。女性は火だるまになり、また自分を殺すのかと言います。そこでサラは事故でのもう1つの悲劇を知るのです。戦意をなくしたサラに忍び寄る人影がありました。殺されたはずの警官の1人がゾンビとなって起き上がったのです。ボロボロのサラを執拗に殴ります。
もうもたない、と思ったところに女性が助けに来ました。赤ちゃんを殺したくはない女性が執念を見せ、警官を再度殺します。サラの陣痛が始まりました。しかし赤ちゃんはなかなか生まれません。そして女性は持ち続けていたハサミを入れ始めました。無事赤ちゃんは取り上げられます。しかしこれまでの怪我とさらにお腹を切り裂かれたサラが起き上がることはありませんでした。
こちらが『屋敷女』の結末です。評価も高い映画の反面、正視することができないという感想も多く、リメイク版では残虐シーンは緩和されストーリーにより力を入れています。リメイクされたインサイドはタブーに挑戦した『屋敷女』ほど評価は高くありませんが、一般の感想としてはいいものが多くあります。
映画インサイドに関する感想や評価は?
映画インサイドに関する感想:手に汗握る1本
映画「インサイド」オンライン試写鑑賞。
— otoboke (@otoboke1717) July 7, 2018
耳に障害を持った女性が音のない世界で正体不明の女に襲われるサスペンススリラー。「座敷女」のリメイク(こちらは未鑑賞)。
テンポも良くてけっこうハラハラドキドキしたー😫謎の女役のローラ・ハリングが怖いーーー😱 pic.twitter.com/wJolOVoW6q
スリラー映画と言えば、の感想ですがやはりハラハラドキドキ、手に汗握る1本です。さらに聴覚がないことで、よりそのハラハラさが増しています。補聴器が正常であれば隣人の訪問に気が付き、母親が来たことにも気が付き、あそこまでの惨事が起こらなかった可能性もあります。さらに妊婦なことで思うように動けないことも、より視聴者をハラハラさせました。インサイドは手に汗握って鑑賞したという感想が多い映画です。
映画インサイドに関する感想:ストーリーがいい
「インサイド」おいおいそうはならんやろ見たいなところあったけど結構良質なスリラー映画だった、まあ主人公と犯人の関係が全く同じ「ヴィジョン 暗闇の来訪者」観てたから開幕で犯人の正体を察してしまった
— えいリアス (@Possession810) March 2, 2019
あらすじから結末をご覧いただくと分かるように、インサイドはストーリーがきちんとしています。最初の交通事故は、聴覚と夫を失っただけではなく、ある恨みを残していました。それは結末で分かりますが、謎の女性は無差別に狙ってきたのではなく、彼女なりの正当な理由のある復讐でした。そのため、ただ怖いスリラー映画ではなく、ストーリー性のあるサスペンススリラーであり、内容がしっかりしているという感想もあります。
映画インサイドのネタバレまとめ
インサイドについてのあらすじネタバレや感想、そしてリメイクの元となった屋敷女についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。インサイド自体にも他のスリラー映画同様に人も多く殺されるため苦手な方もいますが、全体的には見やすい映画となっています。スリラー映画をいままであまり見ていない方にもおすすめですので、ぜひご覧ください。