2019年03月05日公開
2019年03月05日更新
映画バルタザールどこへ行くのネタバレあらすじ!あるロバの生涯とラストの結末は?
映画バルタザールどこへ行くは1966年にフランスとスウェーデンが共同制作した映画作品です。バルタザールどこへ行くは「バルタザール」というロバの生涯や人間の本能を描いたヒューマンドラマとなっており、映像が白黒でありながらも現在まで語り継がれている名作です。本記事ではそんなバルタザールの生涯を描いた映画バルタザールどこへ行くについて結末までのあらすじや映画に関する感想などをまとめてネタバレ紹介していきます。
目次
バルタザールどこへ行くの映画とは?
バルタザールどこへ行くの映画作品情報
映画バルタザールどこへ行くは1966年にフランスとスウェーデンが共同制作して放映された映画作品です。映画バルタザールどこへ行くは名匠と呼ばれているロベール・ブレッソンが監督を務めたことで有名であり、バルタザールという一頭のロバと一人の少女の生涯を描いたヒューマンドラマ作品であり、世の中に溢れている不条理などをが描かれた非常にメッセージ性が強い物語となっています。
映画バルタザールどこへ行くはまだカラー映像が出回っていない時代の作品であり、白黒の映画作品となっています。しかしその白黒がまた哀愁漂う雰囲気を醸し出しており、映画界の歴史に名前を残している名作として現代まで語り継がれています。そんな映画バルタザールどこへ行くの深いメッセージ性が強い作風が高評価を集め、ヴェネツィア国際映画祭でサン・ジョルジョ賞を受賞しています。
本記事ではそんな世界的賞である名作バルタザールどこへ行くについて物語の結末までのあらすじや映画に関する感想などをまとめてご紹介していきます。もしこれから観ようと考えている方は是非本記事をご参考にしてみてください。
バルタザールどこへ行くの監督
映画バルタザールどこへ行くで監督を務めたのは名匠と名高いロベール・ブレッソンというフランス人です。ロベール・ブレッソンは元々画家として活動をしており、その中で映像作品の脚本家をしていました。その後1934年に「公共問題」という映画で監督デビューを果たすのですが、納得できる作品にならなかったことから「公共問題」の記録を全て廃棄処分してしまいます。
第二次世界大戦が勃発するとロベール・ブレッソンは軍に従軍し、ナチスドイツの捕虜となってしまいます。捕虜となったロベール・ブレッソンはその中である司祭と出会い、映画を製作することを約束します。そして第二次世界大戦が終結するとロベール・ブレッソンは「罪の天使たち」という映画を製作します。この作品はロベール・ブレッソンが本格的に監督を務める先駆けとなり、日本でも2010年に公開されました。
「罪の天使たち」を制作したロベール・ブレッソンはその後数々の名作を輩出し、カンヌ国際映画祭やベルリン国際映画祭など世界中の名だたる賞を多数受賞します。ロベール・ブレッソンは俳優や音楽を一切起用しないことで有名であり、静かな中に迫力がある映像作品を作り上げることで有名です。しかしプロを使用しないことが逆にメッセージ性が強い作品を生み出しており、映画界で異質な監督と呼ばれています。
そんな特異な映画監督ロベール・ブレッソンは1995円に第二回ルネ・クレール賞を受賞した後の1999年に98歳でこの世を去ります。これまでなかった映画の作風で一世を風靡したロベール・ブレッソンは映画界の歴史に名を残し、今なお数多くの映画監督に尊敬されている偉人です。
バルタザールどこへ行くのキャスト
- マリー:アンヌ・ヴィアゼムスキー
- ジャック:ヴァルテル・グレェン
- ジェラール:フランソワ・ラファルジュ
- マリーの父親:フィリップ・アスラン
- マリーの母親:ナタリー・ジョワィヨー
バルタザールどこへ行くの予告編動画
映画バルタザールどこへ行くは上述でご紹介した通り、バルタザールという一頭のロバの生涯が描かれた映画です。そしてこのバルタザールというロバと一人の少女を通して、物語の結末まで人間の本能や罪など本来見えない人間の感情を知ることが出来るヒューマン・ドラマ作品となっています。
バルタザールどこへ行くの映画あらすじをネタバレ
あらすじネタバレ:バルタザールの出生
映画バルタザールどこへ行くの物語のあらすじはフランスの南西部にある町ピレネーを舞台にして幕を上げます。このフランス南西部の町ピレネーにはマリーという教師の娘がいました。教師の娘であるマリーには農家の息子であるジャックという幼馴染がいました。このマリーとジャックの二人はある日生まれたばかりの一匹のロバを拾うことになり、マリーとジャックはその生まれたばかりのロバにバルタザールという名前を付けます。
マリーとジャックはバルタザールと名付けたロバに愛情を注いで育てます。しかしある日マリーの幼なじみであるジャックの妹が病死してしまい、ジャックの実家である農家は引っ越しをしてしまうことになります。その際愛情を注いでいたロバのバルタザールは売りに出されてしまいます。そしてその出来事から十年の時が流れ、ジャックの実家が手放した農場はマリーの父親が所有することになりました。
そんなある日マリーとマリーの父親の元にかつて売りに出されたはずのバルタザールが現れます。実はバルタザールは買い取り先で重労働をさせられてしまい、虐待されていたのです。そしてバルタザールは重労働と虐待を耐え切ることが出来ずにマリーの元に逃げてきたのでした。
あらすじネタバレ:再会
マリーはかつて愛情を注いでいたロバのバルタザールと再会したことに歓喜し、その日以降マリーはバルタザールに夢中になってしまいます。一方パン屋の息子であるジェラールという不良少年はマリーに好意を寄せたいるため、マリーがバルタザールを可愛がる姿に嫉妬をしてしまいます。その後マリーの父親が農場を保有している人物と訴訟問題を起こしてしまい、マリーの家族は家を手放すことになってしまいます。
さらにロバのバルタザールはジェラールの実家であるパン屋に買われてしまうことになります。マリーとバルタザールの幸せな日々は長く続くことはありませんでした。元々バルタザールを好きではなかったジェラールは友達の不良少年たちを集め、バルタザールを痛めつけようと考えます。そしてジェラールは不良少年たちと共にバルタザールの尻尾に火を付けるなどし、過度な虐待を加えてしまうことになってしまいます。
一方父親と農場主との間で起こった訴訟問題のせいで家を失うことになったマリーは10年ぶりにピレネーの村に戻ったジャックと再会を果たします。しかし10年の時が経ったことにより、マリーはジャックから心が離れてしまっていました。
あらすじネタバレ:転々とするバルタザール
マリーとジャックが再会を果たしている一方で、暴行を加えれていたバルタザールはジェラールの不良仲間であるアルノルドに引き取られることになっていました。このバルタザールを引き取ったアルノルドという人物は大人しい性格をしており、バルタザールの面倒を真面目に行います。しかしアルノルドはお酒が入ると人格が変わってしまい、普段とは違う狂暴な一面を見せることになります。
そしてアルノルドの狂暴化に耐えることが出来なくなったバルタザールはアルノルドの元から逃げ出します。アルノルドの元を逃げ出したバルタザールをあるサーカスが引き取ることになります。しかしバルタザールの元にかつての飼い主であるアルノルドが尋ねてきてバルタザールを連れ戻します。バルタザールを再び飼うことになったアルノルドは叔父の遺産を相続したことによってお金持ちになります。
しかしせっかくお金持ちになったアルノルドはお酒を飲んだことでまたしても性格が変わり、バルタザールの背中に乗っかかります。するとアルノルドはバルタザールから落下してしまい、死んでしまいます。お酒で理性を失っていたアルノルドにとってこの結末は自業自得と呼べるものでした。再び飼い主を失ってしまったバルタザールは競売にかけられることになり、ある一人の老人がバルタザールを引き取るのでした。
バルタザールどこへ行くの結末をネタバレ
映画バルタザールどこへ行くについて結末に至るまでの物語のあらすじをネタバレ紹介させて頂きました。ロバのバルタザールとマリーは一時の幸せから不幸のどん底に叩き落とされることになってしまい、まさに絶望の淵に立たされてしまいます。果たしてロバのバルタザールとマリーは幸せになることができるのでしょうか。次は映画バルタザールどこへ行くの結末についてあらすじをネタバレ紹介していきます。
結末ネタバレ:その後のマリー
マリーはジャックと再会後、自分に好意を寄せていたジェラールに誘惑され、交際を始めます。しかし交際後すぐにマリーはジェラールに捨てられてしまいます。その後マリーの父親は農場主との訴訟問題で敗訴し、ジャックはマリーにこの問題を解決すると約束します。そしてジャックはその勢いでマリーにプロポーズを行い、ジャックの男らしい姿にマリーは惹かれていきます。
そこでマリーは本音を話すためにジェラールの元を尋ねるのですが、そこでマリーはジェラールの不良仲間に暴行されてしまい、辱めを受けます。このことで心に大きな傷を負ったマリーは村から失踪してしまいます。そしてマリーの父親はマリーが失踪したことで強いショックを受け、死んでしまうのでした。
結末ネタバレ:バルタザールの死
一方ロバのバルタザールは再びジェラールに引き取られることになってしまい、密輸という犯罪行為の片棒を担がされていました。そんな中ジェラールが行っていた密輸が税関員に発見されてしまい、ジェラールは撃たれてしまいます。さらにその際にバルタザールは流れ弾に当たってしまい、負傷します。
そしてその日の翌朝に羊の群れの中にいたバルタザールは静かに息を引き取り、死亡するのでした。マリーとバルタザールは最後まで幸せを手に入れることが出来ず、人間の欲望に振り回された生涯を送ります。こうして映画バルタザールどこへ行くは結末を迎え、誰一人幸せを掴むことがない悲しい終わり方をするのでした。
バルタザールどこへ行くの見所
バルタザールどこへ行くの見所①難解なストーリー
映画バルタザールどこへ行くは上述の結末までのあらすじネタバレでご紹介した通り、少し難しいストーリー構成となっています。この難解なストーリーは宗教観が影響していると考えられており、日本人だとキリスト教にはあまりなじみがないので少し分からない箇所が出てきます。洋画はキリスト教圏ということもあってキリスト教を知らない人には分からないシーンなど多々登場します。
なので映画バルタザールどこへ行くもキリスト教圏では難解を示すような内容では無いので、名作映画として後世に語り継がれているのではないでしょうか。もし日本人の方で映画バルタザールどこへ行くを観ようとしている方がおれば、一度聖書などを見ておくほうがいいのかもしれません。
バルタザールどこへ行くの見所②バルタザールは主役?
バルタザールどこへ行くの主人公は誰であるかどうかは明かされていません。タイトルにあるようにバルタザールが主人公のように描かれてはいるものの、幸せを掴むことがないなど主人公とは思えない箇所が度々登場します。しかしこの不幸なロバであるバルタザール目線で人間の欲望の汚さを描いており、バルタザールを中心に物語は進行します。どっちにしろ映画バルタザールどこへ行くは非常にメッセージ性が強い作品となっています。
バルタザールどこへ行くの見所③マリーの一途さ
バルタザールどこへ行くに登場するマリーは天真爛漫の明るい少女であり、純粋な一途な心を持っています。しかし純粋な気持ちを利用されてか、マリーは不幸に度々巻き込まれることになってしまいます。恋は盲目を現した存在ですが、マリーのこの分かりやすい心に注目することで、難解だといわれている映画バルタザールどこへ行くの物語をひも解くことが出来ます。
もし映画バルタザールどこへ行くを観る機会があれば、是非マリーの純粋な姿に注目してご覧ください。そうすることで、難解なストーリーをひも解くことができ、映画バルタザールどこへ行くの世界により一層感情を移入させることが出来ます。
バルタザールどこへ行くに関する感想や評価は?
ロベール・ブレッソン監督の『バルタザールどこへ行く』を鑑賞。これもレアな映画。バルタザールとは、映画に登場するロバの名前…ロバはしばしば‘愚鈍’の象徴のように扱われるらしいけど、映画とはいえ、人間に翻弄されるロバの悲しげな、けれども何かを達観したような、やさしい眼が切なすぎるよ。。
— いで☆っくす (@4747beer) December 14, 2018
映画バルタザールどこへ行くに関する感想では悲しい映画だという感想が多く寄せられることになりました。映画バルタザールどこへ行くに登場するロバのバルタザールは人間の欲望に巻き込まれ、不幸に満ちた生涯を送ります。暴行を受けたり、悲しすぎる結末のシーンでは多くの視聴者が涙することになりました。
映画バルタザールどこへ行く、ロバ映画と思ったらロバ出番そんな無いのに無駄にロバを虐めるシーンが無駄に印象に残るし話は退屈だし意味不明だしよく分からなかった
— あぶまる (@abumal) December 22, 2018
映画バルタザールどこへ行くの感想で他に寄せられたのがストーリーが難しいという感想でした。上述の映画バルタザールどこへ行くの見どころでご紹介した通り、物語が断片的に描かれているせいか難解なストーリー構成となっています。やはり宗教価値観の違いからか日本人からはあまり受け入れられることが無く、海外ほど支持されることがありませんでした。
バルタザールどこへ行くの映画ネタバレまとめ
本記事では映画バルタザールどこへ行くについて物語の結末までのあらすじや映画の見どころ、映画に関する感想などをまとめてネタバレ紹介させて頂きました。映画バルタザールどこへ行くは最後まで悲しい物語となっており、涙する人が続出した作品です。またロバのバルタザールと少女マリーを通して人間の欲望の汚さを表現したヒューマンドラマとなっています。
非常に難解なストーリーになってはいるものの、その強いメッセージ性から今なお映画史を代表する名作映画です。映画好きな方で、派手なアクションよりも静かな雰囲気が漂うストーリーが好みの方も多数いることでしょう。まさにこの映画バルタザールどこへ行くはそんな静かな雰囲気が好きな映画好きにおすすめできる作品といえます。