裏窓のあらすじと結末は?!ヒッチコック監督の傑作映画をネタバレ解説

『裏窓』は1954年ウィリアム・アイリッシュによる小説を原作としたアルフレッド・ヒッチコック監督の手によりに映画化された作品です。『裏窓』はアメリカ・ニューヨークのとあるアパートを舞台にしたサスペンスストーリーです。公開当時この映画を観た人たちはこれまでにないサスペンスの恐怖に心が陥りました。そんな映画『裏窓』のあらすじ・解説・ネタバレを含む結末を紹介していきます。そして公開当時のアメリカと日本の生活背景も紹介していきます。

裏窓のあらすじと結末は?!ヒッチコック監督の傑作映画をネタバレ解説のイメージ

目次

  1. 映画『裏窓』とは?
  2. 映画『裏窓』のあらすじネタバレ
  3. ヒッチコック監督の映画『裏窓』公開当時のアメリカと日本
  4. ヒッチコック監督とは?
  5. ヒッチコック監督の映画『裏窓』に関する感想や評価
  6. ヒッチコック監督の映画『裏窓』についてまとめ

映画『裏窓』とは?

映画『裏窓』は1954年に公開されたアメリカの映画です。テレビ朝日版初回放送は1986年10月19日『日曜洋画劇場』で当時番組の最後に必ず「さよなら、さよなら、さよなら」という言葉で締めくくられていた淀川長治さん(1998年11月没)が解説をされていました。映画『裏窓』はウィリアム・アイリッシュのサスペンス小説が原作で、アルフレッド・ヒッチコック監督が手掛けた作品です。

映画『裏窓』の基本情報

映画『裏窓』はアカデミー賞4部門にもノミネートされ、ニューヨーク映画批評家協会賞では主演女優賞に「グレース・ケリー」が受賞しました。映画『裏窓』に出てくる登場人物にキャスティングされた俳優人もとても豪華な顔ぶれです。先ずは登場人物とキャストを紹介していきます。

役名              俳優名       
L・B・ジェフリー ジェームズ・スチュアート
リザ・フレモント グレース・ケリー
ラーズ・ソーワルド レイモンド・バー
ステラ セルマ・リッター
トーマス・J・ドイル刑事 ウェンデル・コーリィ

映画『裏窓』のあらすじは、カメラマンであるジェフが事故で足を骨折し、車椅子での生活が余儀なくされます。仕事にも出れなくなった彼は、生活の楽しみとして”カメラ”を手にするのです。そのカメラに望遠レンズを着用して、裏窓から近隣アパートの住人たちの生活を観察することが楽しみとなったのです。

ある日、いつもの様にレンズ越しにアパートを見ていると、いつも口喧嘩をしているはずの中年夫婦の妻の姿が見えませんでした。セールスマンとして働いているであろう夫の挙動を観察していたジェフは、これまでの状況証拠から「殺人事件」と確信するのです。

そして、殺人事件だと感じたことでジェフは恋人のリザと調査を始めます。また友人である刑事にその事を告げるのですが、中々認めてもらえません。そこで確固たる証拠を掴もうとするジェフとリザにも危機の手が迫ってくるのです。カメラの楽しみから始まった怪事件ですが、どの様にして真相が暴かれていくのでしょうか。アルフレッド・ヒッチコックの描く傑作を楽しんでください。

映画『裏窓』リザ・フレモント役/グレース・ケリー

映画『裏窓』『リザ・フレモント』役にキャスティングされていたのはグレース・ケリーです。後のモナコ公国の公妃となった方です。本名はグレース・パトリシア1929年11月12日にペンシルベニア州フェラデルフィアで生まれました。裕福な家庭で生まれ育ったグレース・ケリーは3姉妹の真ん中でダンスやピアノを習い、そして演技に興味を持つようになっていくのです。

ハイスクールを出た後、家族の猛反対を押し切り、ニューヨークに行きます。ニューヨークではアルバイトをしながら演技を学び、1949年ブロードウェイの舞台『父』でデビューを果たします。元々グレース・ケリーは舞台女優を目指していたのです。その舞台に出演しているところ、ハリウッドからスカウトがあり、1951年当時22歳のグレース・ケリーは”Fourteen Hours”という映画でデビューしました。

グレース・ケリーはその後アルフレッド・ヒッチコック監督のお気に入り女優となり、”ダイヤルMを回せ!””泥棒成金”などと数々のヒッチコック作品に出演しています。そして1955年の映画”喝采”で演じたシリアスな妻役で見事アカデミー主演女優賞を受賞します。その後、カンヌ国際映画祭で知り合ったモナコ公国の大公・レーニエ3世と婚約します。

結婚を控えたグレース・ケリーはミュージカル映画”上流社会”が最後の映画出演となり、女優業を引退しました。結婚後は3人の子どもを授かります。最初の妊娠の時にマスコミにカメラを向けられ、とっさに手にしていたバッグでお腹を隠しました。そのバッグがかの有名なHermès『ケリー・バッグ』と名付けられた「サック・ア・クロワ」です。

公妃として日々精力的に活動されていて1966年には麻薬撲滅運動の映画”悪のシンフォニー”に特別出演されていました。そして…1982年9月13日自動車を運転中に脳梗塞発症、そのまま帰らぬ人となったのです。しかし、彼女の死後も、色褪せない気品溢れる姿は、女性たちの憧れの的となっています。

映画『裏窓』ジェフリーズ役/ジェームズ・スチュアート

映画『裏窓』『L・B・ジェフリー』役にキャスティングされていたのはジェームズ・スチュアートです。本名はジェームズ・メイトランド・スチュアート・1905年5月20日ペンシルベニア州インディアナで生まれました。ジェームズ・スチュアートは「平均的な中流階級のアメリカ人」役が多く、その印象から”ボーイスカウト連盟”の功労賞・シルバーバッファロー章の受賞者です。

ジェームズ・スチュアートは裕福な家庭に育ち、大学卒業後学生演劇集団「ユニバーシティ・プレイハウス・グループ」に参加して俳優を目指します。しかし、その当時のニューヨークは不況のためか仕事も殆ど無く、俳優業を諦めかけていました。そんなころ、ヘンリー・フォンダの誘いでハリウッドへ行くことに。そこで舞台で共演した女優でコラムニストのヘッダー・ホッパーの推薦を受けます。

1935年に推薦された映画”舗道の殺人”に出演して以来、数多くの作品に出演し、1948年アルフレッドヒッチコックの”ロープ”に主演として起用されてから、”知りすぎていた男””めまい”とヒッチコックのお気に入り男優として次々に作品に出演・主演しています。また、第二次世界大戦を経験していて、陸軍航空軍・B-24爆撃機のパイロットもしていました。

戦後、戦争経験者として映画を作成しようとした会社に「本物の戦争を見て来た人間が戦争映画に出たいと思いますか?」と告げ、オファーを断り、その後は”素晴らしき哉、人生!””ハーヴェイ”といったヒューマンコメディーに出演され、新に西部劇にも目を向け、多数出演されています。そして現在のハリウッドの出来高制でのギャラ契約を最初にしたのはジェームズ・スチュアートです。

映画『裏窓』の予告編

映画『裏窓』はアルフレッド・ヒッチコックの手掛けたサスペンス映画で、ヒッチコックの才能が溢れ出ている作品です。カメラマンであるL・B・ジェフリー(ジェフ)が事故により車いす生活を余儀なくされたことから始まる推理サスペンス映画です。上映時間112分の中に詰まったヒッチコックならではのスリル感を存分に体感していただきたいです。

そして必ず登場する「アルフレッド・ヒッチコック」「本人」を探し出すことも、ヒッチコック映画の楽しみの一つと言えます。映画『裏窓』はヒッチコックの深みに嵌る作品と言えます。

映画『裏窓』のあらすじネタバレ

映画『裏窓』は「他人の生活を覗き見たい」と言う人間の深層心理から始まるサスペンス物語です。ヒッチコックがジェフの持つカメラで何を見せ何を伝えたかったのか、映画『裏窓』のあらすじ・ネタバレ・結末までを解説していきます。

映画『裏窓』の主人公のジェフことL・B・ジェフリーは報道カメラマンとして働いていました。ある日ジェフは事故に遭い、足を骨折してしまい車椅子生活を送ることになります。そんな彼に出来る唯一の楽しみは、自分の持つカメラの望遠レンズを使っい『裏窓』から近隣のアパートに暮らす住民たちの生活を見る「人間模様の観察」でした。

ある雨の夜

『裏窓』の”ある雨の夜”のあらすじ・ネタバレを解説していきます。いつもの様に退屈しのぎをしているところに骨折中のお世話係として来ている看護師から「覗きよりも恋人との結婚を考えたら?」と言われるジェフ。ジェフにはリザと言う恋人がいました。しかし、ジェフはリザとの生活感の違いから結婚に中々踏み切れずにいたのです。夕方ジェフのところに来たリザと話し合うも平行線のままに終わり、彼女は出て行ってしまいます。

ジェフは車いすに座ったまま寝てしまい、ふと気が付くと深夜になっていました。そして雨の降る外に目をやると大きなトランクを持って外出する男が見えたのです。その男は向かいのアパートの住人で、いつも口喧嘩の絶えない夫婦の夫・ラーズでした。彼は雨の中、何度も家に出たり入ったりの繰り返しをしています。

その行動を不審に思ったジェフは、翌朝いつもの様にカメラで部屋を覗いてみました。するとラーズは頻りに花壇を気にする様子が伺え、更に、肉切り包丁・小型のこぎりを新聞紙に包んでいる姿があったのです。そんな光景を覗き見してしまったジェフの頭の中にはある恐ろしい疑惑が浮上してきました。

疑惑は深まるばかり

そしてそこに浮上した”疑惑”についてのあらすじ・ネタバレを解説していきます。夜になり、リザがやって来るとジェフは昨夜の疑惑について話し始めます。その疑惑とは、ラーズが妻を殺害して、その遺体をバラバラにしたのではないか?と言うような内容でした。事実昨夜からラーズの妻の姿が見えず、ジェフは初めは確信が持てないので懐疑的だったりしました。話を聞いたリザもジェフを信じて調べることにしました。

翌日、ジェフは友人で刑事であるトーマス・ドイルに電話をし自宅に来るように頼みました。その間もラーズは誰かに電話を掛け、指示を仰いでいるようにジェフには見えました。そしてジェフの友人ドイルが来て、しばらくラーズの部屋を観察していました。しばらくの間観察した後、疑惑をジェフの思い込みだと言いましたが、一応調査することにします。

ドイルはラーズの住むアパートの住人たちから聞き込みをした結果、ラーズの妻は田舎に行ったという情報を得ます。それを聞いたジェフは自分の仮説が違ったことに納得がいかず再びラーズ家を観察していたのです。ある日、上階からバスケットで庭に放たれている犬が首を折って殺されていました。ジェフは花壇を掘り返す子犬を、ラーズが追い払っている光景を目にしたことを思い出します。

犬の飼い主が嘆きわめく声に対して、周囲の住人が窓から覗き気に掛けているのに、ただ一人、ラーズだけが気にも止めていませんでした。この光景を観察していたジェフは、やはりラーズが何かの犯罪に関り、証拠となる物を花壇に植えたラーズが、花壇を掘り起こそうとした子犬を殺したのだと考えるのでした。

殺された子犬

本当にラーズが子犬を殺したのか?子犬の死のあらすじ・ネタバレを解説していきます。ジェフは子犬が掘り起こそうとしていた花壇をじっと見つめ、ある異変に気が付きました。2週間前に撮影した写真と今現在を比較してみました。よく見ると花壇に植えられている花が2週間前より短くなっていたのです。成長して伸びているはずの花が短くなるのは植え替えられた証拠だと推測しました。

そこで花壇に何かを隠したことを嗅ぎつけた子犬をラーズが邪魔に思い殺したのではないかとジェフは推理したのです。そのころになると恋人のリザも看護師のステラもすっかりジェフの話を信じ込み、ジェフの推理の手伝いをする様になっていました。ジェフはラーズが逃亡する前に証拠を見つけようとし、リザとステラはスコップを手にして花壇を掘り返すも証拠は出て来ませんでした。

なくなった結婚指輪

ジェフの推理に協力をしていたリザとステラは、ラーズの妻アンナの消えた結婚指輪が事件のカギになるのでは?と推測したのです。その推測についてあらすじ・ネタバレを解説していきます。指輪に事件の鍵の焦点をあてたリザとステラはラーズの部屋に侵入することにします。ジェフはラーズを部屋から遠ざける為に、事件をの仄めかす脅迫電話を掛け、ホテルのバーに誘います。

その間にリザは梯子を使いラーズの部屋に侵入します。その姿をジェフと看護師のステラはハラハラしながら見守っていますが、とうとうラーズが帰宅して来ました。リザは隠れるも見つかってしまい、助けを求めて叫びます。ジェフは大慌てで警察に通報し、警官がラーズの部屋に急行します。警官の姿を見たジェフは安堵しながらリザの様子を観察していました。

するとよく見るとリザは手を使ってサインを送っていたのです。そうです、リザは無くなったはずの”指輪”を見つけていました。その事を分かったジェフとリザは喜びましたが、リザの不可解な行動にラーズも気づきます。そして外に目を向けたラーズの視線の先には、向かいのアパートのジェフがいたのです。

物語はクライマックスへ

そして映画『裏窓』の物語はクライマックスへと。映画『裏窓』の結末はどうなったのか?結末までのあらすじ・ネタバレを解説していきます。リザはその後警察に「不法侵入」の罪で連行されます。リザを釈放するために看護師のステラは保釈金を持って警察署に向かいます。ジェフの元にはドイルから電話があり、数々の状況証拠から早くラーズを逮捕するように言います。

ドイルとの電話を切りラーズの部屋に目をやるジェフ。ラーズの部屋の明かりが消えていることを目認にします。そこにけたたましく鳴り響く電話の音。ジェフは受話器を取るも不気味な沈黙に”ラーズ”からだと直感します。しばらくし、ジェフの部屋の前に響く足音。「指輪を返せ!」と部屋に入ってくるラーズに応じないジェフ。2人の諍いが始まり、ラーズはジェフの首を絞め窓から落下させようとします。

間一髪のところにドイルと警察が到着。リザが駆け付けラーズは取り押さえられることになります。ジェフは窓から落下しますが、大事には至りませんでした。しかし、この騒動にアパートの住人たちは騒ぎ始めます。後日、子犬が掘り出したものが発見されましたが、ドイルはそれが何だったかは言うことはありませんでした。

そして日常が取り戻されたアパートで、ジェフは転寝をしていました。窓から落下したことでケガの完治が長引いたのです。そのジェフの横でリザが優しく微笑みながら本を読んでいます。この映画はここで終わりを迎えます。以上で映画『裏窓』のあらすじ・ネタバレ・結末を解説して来ました。

映画『裏窓』は皆さんの推理するあらすじや結末だったでしょうか? ヒッチコックは残酷な場面を映像にせず、恐怖を津々と観客に与えてきます。そこがヒッチコックの映画の醍醐味なので、ぜひ、ご鑑賞ください。

ヒッチコック監督の映画『裏窓』公開当時のアメリカと日本

映画『裏窓』が本国アメリカで公開された1954年とはどういった時代だったのか?世界の主な出来事と日本の生活を解説していきます。

世界での主な出来事

1954年(昭和29年)の世界の出来事

  • 1月23日アメリカのTV局NBCニューヨーク局WNBCが世界初のカラーテレビの放送を開始。
  • 2月1日ハリウッド女優マリリン・モンロー夫妻が日本に来日。
  • 3月12日ウォルトディズニー原作アニメ映画「ダンボ」が日本初の日本語吹き替え映画で公開。
  • 3月14日モスクワ地下鉄5号線環状線が全線開通。
  • 4月8日イギリスの世界初の旅客機コメット連続墜落事故。
  • 5月7日フランス軍のインドシナ戦争の拠点・ディエンビエンフーが陥落。

  • 6月15日欧州サッカー連盟がスイス・バーゼルで発足。
  • 6月27日モスクワ近郊オブニンスクで世界初の原子力発電所が運転開始。
  • 7月15日アメリカの旅客機・ボーイング707型機初飛行。
  • 8月29日ローキッド社の軍用輸送機C-130ハーキュリーズ初飛行。
  • 9月6日ヴェネツィア国際映画祭で黒澤明監督の「七人の侍」・溝口健二監督の「山椒大夫」の2作品が銀獅子賞を受賞
  • 9月27日NBCで「ザ・トュナイト・ショー」放送開始。
  • 11月1日アルジェリア戦争が始まる。

日本人は『三種の神器』に憧れを抱いていた

現代社会において上の画像の様な家電製品「TV・冷蔵庫・洗濯機」はどこの家庭にも普通にありますが、1954年(昭和29年)当時の日本は戦後の復興で目まぐるしいし高度成長期に入ります。が、それでも各家庭には「TV・冷蔵庫・洗濯機」が有りませんでした。しかし、1956年(昭和31年)には経済白書が「もはや戦後ではない」と明記し、努力すれば手に入る夢の電化製品であり、新しい生活の憧れの商品でした。

そしてこの中で最も早く普及したのは白黒テレビでした。しかし、当時のテレビはとても高価で一個人が持つにはやはり夢の物だったため、電化製品店の店頭や銭湯、大型飲食店など大衆が集まるところから普及し、みんなで観ていました。その後、平成の天皇・皇后両陛下のご成婚を一目見たい!とテレビが各家庭に普及していきました。

その頃のアメリカの先進性

日本が『三種の神器』が欲しい!と国民みんなが熱望しているころ、アメリカ国内も戦争から帰国してきた兵士が次々と結婚しベビーブームが到来し、若い世代は家族制度に縛られず、郊外に独立した家を建て生活。核家族化が急速に進んでいました。そしてこの背景には若者受けする自動車が高性能で安く販売されたこともあります。

自動車が普及するにあたり、高速道路も順次整備されて言った事も大きく影響されています。各家庭には日本の『三種の神器』が持たれ、テレビ・レコードなどの娯楽も普及していき、ハリウッド映画も黄金期に突入しています。エルビス・プレスリーが登場してのも1954年です。以上、1954年当時のアメリカの先進性を解説しました。

ヒッチコック監督とは?

『裏窓』をはじめとするサスペンス劇場の巨匠「アルフレッド・ヒッチコック」。ヒッチコックが亡くなって30数年余りたった今でも”サスペンスの神”と称されています。そんなアルフレッド・ヒッチコックについて解説していきます。

ヒッチコック監督という人物

アルフレッド・ヒッチコック(本名・アルフレッド・ジョゼフ・ヒッチコック)は1899年8月13日イギリスはロンドンで生まれました。1921年からイギリスの映画監督・映画プロデューサーとして活動され、1939年からその拠点をアメリカに置きます。スリラー・サスペンス映画で成功し、作成・脚本も手掛けます。また必ずと言っていいほど自分の作品にはカメオ出演しています。

ヒッチコックは14歳で父を亡くし、工学を学ぶためにセント・イグナチウス・カレッヂへ。学校を卒業後ケーブル会社へ就職します。そして働きながらロンドン大学の美術学科で絵を学び同社の宣伝部に異動をしています。その後ヒッチコックは自分が描いたイラストをアメリカの映画会社に売り込み、見事採用されます。

ヒッチコック監督のその他の作品

アルフレッド・ヒッチコックが世に送り出した作品は50作品にも及びます。その中の一部を紹介していきます。

  • 「下宿人」1926年作成・ヒッチコックの処女作で無声映画です。
  • 「バルカン超特急」1938年制作
  • 「海外特派員」1940年制作・サスペンス
  • 「レベッカ」1940年作成
  • 「汚名」1947年制作・ヒューマンドラマサスペンス
  • 「ダイヤルMを廻せ!」1954年制作・サスペンス

  • 「成金泥棒」1955年作成
  • 「知りすぎていた男」1956年作成
  • 「めまい」1958年作成
  • 「北北西に進路を取れ」1959年制作
  • 「サイコ」1960年制作・殺人鬼が暴れるサイコパスサスペンス
  • 「鳥」1963年作成

『ヒッチコック劇場』という番組

『ヒッチコック劇場』とはアルフレッド・ヒッチコック原作・プロデュースのミステリードラマ。1955年から1962年に放送されたアメリカ合衆国の30分枠のテレビ番組です。1962年の放送終了後、視聴者からの反響が高い為、1962年に今度は1時間枠に拡大されました。そして1965年まで放送されました。また1985年からはリメイク版としてヒッチコックをデジタル映像化して放送しました。

ヒッチコック監督の映画『裏窓』に関する感想や評価

アルフレッド・ヒッチコックの映画で共通して言えることは、劇中に推理のヒントとなる情報が多いので、よく目を凝らして見ていると、ネタバレや結末が見えてしますのです。

しかし、ネタバレや結末が分かったとしても「ハラハラ」「ドキドキ」する感覚は無くならないのです。そして奇妙な違和感を「心の3D」と例えてられているのは凄い感性を持って見える方だと感じます。

やはり皆さんネタバレの情報量が多すぎて、結末が分かりやすい…でも、それがヒッチコックの手法で「露骨にわかりやすすぎて逆に見落としやすい」の心理に引っかかっていきます。

最後の最後まで観ないと本当の結末が分からない。それがヒッチコック映画の楽しさであり、醍醐味だと感じます。

映画『裏窓』では他の映画にない「ヒーローが本当に落ちてしまう」映画だったのです。ヒッチコックは観ている側の期待を大いに破ってくれる!サスペンスには少ないユーモラスな「落ち」を混ぜ込んでいます。これがヒッチコック映画の結末まで観ないとわからない楽しみではないでしょうか。ようやく治りかけているのに!です。

ヒッチコック監督の映画『裏窓』についてまとめ

今回の記事ではサスペンスの巨匠アルフレッド・ヒッチコックの映画『裏窓』について、あらすじ・ネタバレ・結末を解説して来ましたが如何でしたでしょうか。アルフレッド・ヒッチコックのサスペンスはただ恐怖に陥れるだけでなく、そこには人間の潜在意識を利用した物語の構成力が埋め込まれているからではないでしょうか。

事実ヒッチコックはサプライズとサスペンスの違いに述べている時の最後に「観客にはなるべく事実を知らせておくほうがサスペンスを高めるのだよ。」と言っています。この言葉通り、より多くの情報からぜひ、映画『裏窓』を読み取り見て下さい。時が経っても時代を越えて味わえるサスペンス、それが映画『裏窓』です。

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