ブラタモリ岐阜編のロケ地や見どころは?案内役外国人のクリス・グレンとはだれ?

2017年にNHKで放送されたブラタモリ岐阜編。案内役としてオーストラリア出身で名古屋在住のクリス・グレンを招き、タモリが岐阜城と岐阜の街を探索します。ブラタモリでは長良川から始まり、岐阜城、城下町、と織田信長にゆかりのある地を巡り、かつて織田信長が築き上げた街と共に歴史に触れていきます。また、外国人なのにやたら歴史に詳しい案内役クリス・グレンについても、視聴者の感想を交えながらご紹介していきます。

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目次

  1. ブラタモリ岐阜編とは?
  2. ブラタモリ岐阜編のロケ地は?
  3. ブラタモリ岐阜編の見どころは?
  4. ブラタモリ岐阜編の案内役外国人のクリス・グレンとは?
  5. ブラタモリ岐阜編を観た感想や評価は?
  6. ブラタモリ岐阜編まとめ!

ブラタモリ岐阜編とは?

この記事では2017年に放送した、バラエティ番組「ブラタモリ」の中の岐阜編についてご紹介します。ブラタモリとは、2008年から毎週火曜日の深夜にNHK放送しているバラエティ番組。タモリが全国の街をブラブラしてその土地の歴史や謎に触れながら解き明かしていくという内容となっています。

ブラタモリ岐阜編の概要

ブラタモリ岐阜編は2017年の12月2日に放送されました。第92回の放送となったこの回のタイトルは「岐阜は信長が夢見た平和の都!?」というものでした。岐阜編では案内役として外国人のクリス・グレンを招き、岐阜の城や町について紹介していきます。

まずは長良川が登場し、鵜飼の取った鮎に舌つづみを打つ2人の元へ案内役の外国人であるクリスが登場。彼やそのほか研究家を交えながら、かつて信長が平和を夢見た岐阜を散策。タモリの博識からなる鋭い洞察力や、外国人ながら非常に歴史に詳しい案内役グレンのトークにも注目です。

ブラタモリ岐阜編の再放送は?

ブラタモリは毎週土曜日の7時半から放送されるのですが、見逃してしまった人のために火曜日の深夜からの放送も行っています。しかし、ブラタモリ岐阜編は2017年の放送。NHKのオンデマンドサービスでも2019年現在では2017年の再放送がなく、今から見るのは難しくなっています。

そんな方のために、NHKではブラタモリの番組公式サイトを用意しており、そこで過去の放送番組の情報を閲覧することできます。ブラタモリのサイトの「これまでの放送」から#92の放送を探すと、番組の内容と写真を見ることが可能です。

ブラタモリ - NHK

ブラタモリ岐阜編のロケ地は?

ロケ地①長良川

ブラタモリ岐阜編では冒頭で長良川と鵜飼が紹介されます。長良川は岐阜県の高山市と郡上市に跨る大日ヶ岳を水源とする一級河川で、濃尾平野を流れる木曽三川のひとつにも数えられています。非常に水のきれいな川であり、柿田川、四万十川と並ぶ日本三大清流の1つとも言われる川です。

1534年に大洪水で井水口が破堤したのが川の形成の原型で、形成した当時は井川という名称でした。江戸時代には各流域によって呼び名も違っていたようです。長良川という名称は大洪水の影響で「長良村」という場所を流れたことから名づけられた説があります。

長良川といえば有名なのは鵜飼です。鵜飼とは、鵜に魚を捕まえさせ飲み込む前に吐き出させるという伝統的な漁で長い歴史があります。番組では鵜飼の歴史にも触れており、かつて「鵜養部目都良売」という人物が鵜飼を生業としていたと言われています。

過去の文献によるとこの人物が鵜飼を生業としていたのは7世紀頃からで、岐阜県では7世紀頃から鵜飼を行っていたと言われています。信長の時代にも鵜飼が行われており、番組では当時信長が食べたように、タモリも鮎を堪能します。

ロケ地②岐阜城

岐阜城は長良川のほとりにある金華山の山頂に建てられています。元は稲葉山城、井口城と呼ばれ鎌倉時代に二階堂行政という人物が築いた砦が発端とされていますが、正確なことは今もわかっていません。鎌倉、室町と経て戦国時代に突入すると、この城は信長の義父に当たる斎藤道三のものとなりました。

後に城は道三から嫡子へ、そのまた次へと譲り受けられましたが1564年には竹中重治と安藤守就が造反。暫くは竹中らが城を占拠していましたが、1567年には信長が城を攻略し、この地に本拠を移しました。その時に信長は稲葉山を金華山に、井ノ口という地名を岐阜に改めました。

こうして城も岐阜城という名に改められ、信長が天下統一を目指すための基盤となりました。信長が安土城に居を移したのちは嫡男の信忠が城主となり、信長亡きあとは三男の信雄が城主となっています。その後も幾度も主を変えましたが、1601年には廃城となりました。

ロケ地③岐阜城の城下町

岐阜城を見上げる城下町には観光スポットがいくつもあり、岐阜公園や信長庭園、岐阜市歴史博物館に名和昆虫博物館と様々なものがあります。番組内では信長の歴史に触れるため、川原町という場所を散策します。ここはかつて川中島と呼ばれていた場所で、当時は水運によって栄えていました。

古い時代からの建物が並ぶ、風情のある場所でこちらも観光名所の1つとなっています。川原町では当時美濃和紙が盛んであり、番組内ではかつての紙問屋のおもかげを残すカフェや、和紙を使った工芸品を扱う店などが紹介されました。

ロケ地④円徳寺

円徳寺は岐阜県岐阜市にあるお寺で、宗派は浄土真宗本願寺派です。1547年に織田信長の父である織田信秀が加納口の戦いの際、死者を弔うための塚が設けられたという史実があり、織田氏にゆかりのある寺としても大変有名です。

使者を弔うための塚は織田塚と呼ばれ、この織田塚は岐阜市の文化財にも指定されています。円徳寺には信長から寄進された鐘や楽市場の制札も保存されており、由緒ある寺として観光客などにも人気の場所です。

ぎふの旅ガイド

ブラタモリ岐阜編の見どころは?

ブラタモリ岐阜編では、岐阜を巡ると共に織田信長という人物像にも深く触れていきます。ここでは戦国大名としての織田信長、町づくりに尽力し、平和を願った信長を垣間見ることができます。

見どころ①織田信長の平和的な痕跡

信長というと荒っぽい性格をしている、という一面がありますが岐阜城と城下町周辺には信長が平和への思いを持っていたことがわかる場所がいくつかあります。その1つが岐阜城です。この後の記事でも詳しく紹介しますが、信長は岐阜城を1つの巨大要塞のように仕上げ、その威信を示しました。

威信を示すということは、単に自分の力を誇示するという意味合いもあったでしょうが、威信を示すことで「自分に手を出すと大変なことになる」ということを周囲に示し、無用な戦いを避けようとする思いがあったのだと言われています。

また、城の下へと降りてくるとそこには35メートルもの岩肌が剥き出しとなっています。この金華山を構成する岩はチャートと呼ばれる二酸化ケイ素の成分を持つ放散虫などの殻や骨のかけらが、海底に堆積した岩石です。

このチャートは岩盤として非常に頑丈で、土台としても有能だったのですが、信長はそのチャートの湾曲した模様を庭園に生かして、岩肌の模様の美しさも楽しんでいたようです。かつて、そのチャートの周りには滝や池が施され、広大な信長の思い描く地上の楽園がありました。

番組内では頑丈さと美しさを持つ、チャートの2つの側面を楽しむという風流な信長の拘りに、タモリも非常に関心していました。当時信長は庭園以外に豪華絢爛な建物も建立し、そこに武将や公家たちを招いてもてなしていたと言います。これもまた平和への彼の願いだったと推察されます。

また、後程登場する美濃和紙にも平和に対する想いが込められていたとされています。美濃和紙は非常に上質な紙なのですが、上質な紙を使うことで自分の威信を示した信長。岐阜城と同じく自らの威信を示すことで無用な争いを避けようと考えていたようです。

見どころ②信長が金華山の山頂を拠点にした理由

では、信長は何故こんな険しい場所を拠点としたのか。元々難攻不落の城であったことから、居城として適していると思っていたことは予想されます。が、それ以外に番組内では信長はチャートの頑丈さを知っていて、それを土台として生かせると考えたと推察します。

また、この金華山は美濃平原がぐるりと見渡せる位置にあり、平原からもどこから見ても城が見えるという立地的な理由もあったようです。岐阜城は山の中の上の方と下の方に2つの建物があり、その間には大きな谷がありました。信長はこの2つの建物を繋ぐため、谷に石垣を詰めてその上に巨大な回廊を作り、山全体を巨大な要塞に見せることに成功しました。

前述の平和への思いでも述べましたが、こうして山全体を巨大な要塞に見せることで、自分の権威を見せつけて無用な戦いを避けたのだと言います。岐阜城は籠城するための城であり見せるための城であったようです。

見どころ③美濃和紙

現在は川原町と呼ばれる場所は、かつて川中島と呼ばれた場所でした。川中島は水運が発達しており、交易の盛んな川の港町として栄えていた場所です。ここでは美濃和紙と呼ばれる和紙が登場するのですが、これは信長の外交に欠かせないものだったと言います。

では、何故美濃和紙が欠かせないアイテムだったのかと言いますと、当時の交流手段といえば直接会う以外は手紙が主なものでした。信長は上質な和紙を作らせることで、その和紙を受け取った武将に「このような上質な和紙を持つ人物は凄いに違いない」と思わせようとしたと推察されました。

こうして威信を示すことで平和的外交を行おうとしたようです。また、秀吉にはねねという妻がいたのですが、秀吉が他の女性に浮気心を抱いた時に「あなたほどの女性はあのはげねずみには見つけられない」とねねを慰めたという逸話もあります。信長は部下にもその家族にも気配りの出来る器を持った人物だったようです。

番組内では和紙で出来た工芸品の1つとして、水うちわが紹介されます。水うちわとは、和紙にニスを塗り、透明感を出した岐阜独自の工芸品。番組では水うちわを作っている唯一の店を訪れ、タモリたちは水うちわ作りを体験します。

見どころ④楽市楽座

信長がいた当時は商売を独占した「座」という組合があったのですが、それを排し、商人たちが自由に市場をつくることができるようにした信長の政策を楽市楽座といいます。円徳寺という場所に当時信長が楽市楽座を示した制札が残っており、番組ではその実物が紹介されます。

しかし、この楽市楽座、信長が政策を行っていた当時どの場所にあったのかは未だ明らかとなっていないと言います。番組では円徳寺の場所や、当時の道を示す古い地図を頼りに楽市楽座があったと思われる場所を探し、街を探索。岐阜元町にあるスーパーの位置が楽市楽座だろう、と推察されました。

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ブラタモリ岐阜編の案内役外国人のクリス・グレンとは?

案内役外国人のクリス・グレンはどんな人物?

ブラタモリ岐阜編にて案内役を務めた外国人は、クリス・グレンという人物です。彼はオーストラリア出身のラジオDJ兼タレントとして活躍。名古屋市に在住しており、名古屋のFMラジオほか、今回の案内役のように日本の魅力を語る外国人としてバラエティ番組などにも出演しています。

グレンは日本の、特に戦国の歴史に興味があり歴史研究や甲冑武具の研究、城めぐりなどを趣味としています。甲冑に関しては甲冑師に弟子入りして自分用の甲冑を制作するほど。それを着用し、日本の歴史や文化を伝えるために精力的に活動を行っています。

近年では外国人という目線を生かした観光施設向けのコンサルティングやツアー開発といった、観光産業にも参加。2015年からは関ケ原の観光大使も務めています。DJとしても精力的に活躍中で、DJ活動のほか、自らが講師となりDJやパーソナリティを養成する活動も行っています。

案内役外国人のクリス・グレンに対する感想や評価は?

ブラタモリ岐阜編を観た感想や評価は?

歴史研究家という顔を持つグレンの知識は日本人よりも豊富。実際にブラタモリ岐阜篇を見た視聴者からは非常にわかりやすい、と好印象な意見が多数見られました。

クリスは特徴的な低い声が特徴的なのですが、その声に対して「声が素敵」という視聴者の声も。また、クリスのことを知らずにこの番組で初めて知った視聴者はクリスの博識ぶりに「外国人なのに」と驚いた人も少なくなかったようです。

クリスの知識は日本の歴史愛好家も認める程だそうです。幅広く活躍していることもあり、この番組に出る前から知っていたという視聴者からは、クリスが案内役で納得という声も上がりました。

ブラタモリで信長の意外な一面を知った視聴者。ドラマでみると勇ましい信長の姿がイメージされますから、大分印象が違ったようです。

実際にブラタモリを案内した案内役の人からの一言。神社にある御朱印が岐阜城にもあるとのこと。ブラタモリの放送の影響で人気が出ていそうです。

地元の方からの一言ですが、地元にいるけれど意外と知らない、ということがあったようです。地元の意外と知らない一面に触れられるというのもこうった番組の魅力です。

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ブラタモリ岐阜編まとめ!

ブラタモリ岐阜編いかがだったでしょうか。ブラタモリ岐阜編では番組内を通して織田信長という人物の考え方や生き方などに触れています。織田信長といえば些細なミスでも部下を切り捨てる、であったり「鳴かぬなら殺してしまえ不如帰」という歌があるように、荒っぽい人物であるイメージを持っている人も多いです。

しかし、このブラタモリ岐阜編では織田信長の平和への思いや、芸術を愛する一面など意外とも思える一面を多数見ることができます。岐阜城では堅牢な城を築き上げて力を見せつける一方で、チャートの模様を美と捉えて庭の中に組み込むという美的センス。

美濃の和紙を上質なものに仕上げそれを外交的手腕として使うことで平和的外交を測るという賢さ。楽市楽座を開くことで自由な商業によって町を活性化させるなど、部下や町の人を想う情に厚い人物だった一面も見ることができました。

ブラタモリ岐阜編で紹介した場所は、観光としていくにも素晴らしい場所ばかりです。番組を閲覧した人もそうではない人も、織田信長の歴史に触れながら岐阜観光をしてみてはいかがでしょうか。

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