東京喰種JAILの主人公リオの正体は死堪（シコラエ）？過去の伏線まとめ

東京喰種JAILとはバンダイナムコエンターテインメントから2015年10月1日より発売されているPS Vita専用のゲームです。主題歌はテレビアニメ東京喰種√Aのオープニングテーマ「無能」を歌っていたÖsterreich(オストライヒ)さんの「贅沢な骨」です。まずはゲーム東京喰種JAILの内容をまとめて紹介します。

かつてCCG捜査官を大量殺害した喰種『JAIL』。当時JAIL事件の目撃者は少なく、リオという喰種はJAIL事件の容疑者の一人として、キジマ捜査官に囚えられリオの兄共々23区の喰種収容所コクリアに送られます。キジマは昔JAIL事件の際に自分の大勢の部下と自身の顔や右足に傷をつけた喰種『JAIL』を追っており、リオを『JAIL』だと思っています。

一度も戦闘経験のないリオは自分が『JAIL』では無いと主張し、リオの兄も「弟はJAILじゃない」と主張します。ある日アオギリの樹のコクリア襲撃でリオだけ逃亡に成功、キジマに追われている所を四方に助けられリオは「あんていく」へいきます。兄をコクリアから開放するために、そして自身の無実を証明するために、リオはカネキとともに『JAIL』の正体を追跡していくことになります。

『JAIL』は赫子使用時に目元に格子状の痣が浮かぶ、その格子状の痣だけが『JAIL』の目印でした。赫子使用時の格子状の痣、と言う少ないヒントの中『JAIL』を捜し出す為にとにかく情報が必要だったリオは、助けられた四方のいる「あんていく」で働きながら情報を集めます。

目元に痣のような刺青の入ったルチ、目元に格子状のメイクをしているロウ、目の下に縫い跡があるキンコ、と言う『JAIL』のヒントに近い３人の喰種や、原作『東京喰種:re』でもおなじみのシロとクロに接触しますが、皆『JAIL』の正体とは繋がりませんでした。

リオは『JAIL』を捜し出そうとする中キジマと出会います。リオと兄がコクリアに囚われる前、キジマらCCG捜査官に追われ、駆逐されそうになった兄を助けようとしてリオが赫子を出し、CCG捜査官を大量殺戮します。

リオはその際の記憶は失っていましたが、一部始終を見ていたリオの兄は弟が凶悪な喰種として認識されるかもしれないとリオの身を案じ、リオの力を使わせないように、と守っていました。兄はリオがキジマの言う『JAIL』だと分かっていながらも弟は無実だとキジマに主張し続けていたのです。

キジマに告げられた、自身が『JAIL』だという真実。追い討ちをかけるようにキジマが取り出したクインケは、兄の赫包から作り出されたチェーンソー型のクインケ『ロッテンフォロウ』でした。

それを見たリオは暴走し赫眼が濃くなって、目元に格子状の『痣』が出来ます。キジマの睨んだ通り、リオ自身がリオが憎み捜し出そうとしていた喰種『JAIL』だったのです。そしてこの時リオの目元に浮かんだ『JAIL』の特徴である格子状の『痣』も死堪の正体への伏線です。

ゲーム『東京喰種JAIL』では、リオは４つの赫子（甲赫、羽赫、鱗赫、尾赫）を使うことが出来ます。最初から全て使えるわけではなく、ストーリーを進めるごとに使える赫子が増えていくという設定です。この一人で複数の赫子(最大４つ全種)が使えるという設定も死堪の正体への伏線でもあります。

上記の設定からリオは『東京喰種』作品内でも元々非常に強力な赫子を持つ喰種で、ゲーム『東京喰種JAIL』内ではプレイ内容によっては最終的に隻眼の梟と並ぶSSSレートにもなるルートもあるようです。

ゲーム『東京喰種JAIL』内のシナリオでは、リオかカネキどちらかは死んでしまう、というルートしかないようです。『東京喰種JAIL』のトゥルーエンドでは、リオが死を持ってカネキを止め、カネキは梟討伐作戦に参加せず生存します。トーカ、ニシキ、四方、元反アオギリメンバーと共に喫茶店「re:」の開店準備を進めます。カネキの生存の結果、梟討伐作戦で居なくなるはずだった亜門と滝澤が生還します。

カネキの生存の結果、梟討伐作戦で居なくなるはずだった亜門と滝澤が生還します。什造や篠原も原作ほど酷い傷は負わずに済みました。月山も精神を病むことはなく、キジマが死亡している為、「ロゼ」が現れず「:re」で行われる筈だった月山家殲滅戦が行われなかった、という東京喰種内での「if」の物語になっています。

東京喰種でのリオとカネキは表裏一体であり、カネキがリオの代わりを、また逆にリオはカネキの代わりを、といった存在だったようです。ただひとつ『to:reエンド』は、リオは「:re」で働き、「彼」(カネキ)が「:re」に来店した描写があるという両者生存のルートになっています。

原作者の石田スイさんは、「カネキの結末を変える為には同じ結末を迎える人物が必要」であり、リオは「カネキの代わりにルートV14で死ぬ」為に生まれたキャラと発言しており、リオはゲーム『東京喰種JAIL』内でも本編『東京喰種:re』でも重要な役割だったとされています。 救われない物語の中で葛藤しているカネキの代わりに、死を持って結末を変えてくれる存在がゲーム『東京喰種JAIL』の主人公リオだったのです。

画像を見て思い出した方が多いと思います。『東京喰種:re』に出てくるキジマ式は『JAIL』事件でこのようなツギハギの見た目になりました。キジマは元々コクリアで尋問官をしていて、そこで拷問のスキルを身に付けました。「削ぎ師キジマ」と言う通り名がついており、チェーンソー型クインケで、身体の一部分を削いでいって相手に確実に情報を喋らせるという拷問方法を得意としています。

このチェーンソー型のクインケが、リオの兄の赫包から作られたクインケ『ロッテンフォロウ』なのです。キジマの最期は、リオの兄の赫包から作られたチェーンソー型のクインケ『ロッテンフォロウ』に頭上から裂かれるという風になっています。『東京喰種JAIL』でリオを苦しめた、兄の赫包から作られたクインケ『ロッテンフォロウ』がキジマの最期の鍵となりました。『東京喰種』という作品自体にいくつの伏線が張られているのでしょう。

原作者石田スイさんが携わった、PSVita『東京喰種JAIL』のすべて。約550ページのシナリオや、設定ラフ画、書き下ろしイラスト、PSVita『東京喰種JAIL』に入りきらなかったエピソードも収録されているシナリオブックが東京喰種:re5巻ち同時に発売されています。このゲーム『東京喰種JAIL』に入りきらなかった、単行本『東京喰種JAIL』に収録されているエピソードに伏線が張られているようです。

作者石田スイさんのあとがきの更に後に、ゲーム『東京喰種JAIL』内では存在しないエピソードが収録されています。 この単行本『東京喰種JAIL』でのエピソードでは、リオがコクリア脱走時の文章の中に「死」と「堪」という意味深気な字が出てくるという、リオの正体が死堪という伏線が張られています。更にゲーム『東京喰種JAIL』とは違い四方ではない別の人物によって助けられています。

その四方ではない別の人物がアオギリの樹幹部であるエトである、という事が２つめの伏線に繋がっているという事です。エトが『東京喰種JAIL』でのリオを助け出し、より強くするために叶と同じく拷問を受けた末『東京喰種:re』での死堪になり、アオギリの樹のメンバーになったと考えられます。四方に助けられるか、エトに助けられるか、そこがゲーム『東京喰種JAIL』リオか『東京喰種:re』死堪かの分岐になっていたようです。

裏表紙に『東京喰種JAIL』とは関係のないはずの死堪を思わせるようなイラストが描かれていることから、ここでもリオの正体は死堪であると伏線を張っていたようです。さらに使える赫子のタイプが全種で、今のところ2つ以上の赫子を操れるのは死堪しか登場していません。

着る服は縞模様を好んで着ています。これも死堪の正体への伏線と考察されています。戦闘の際には甲赫、羽赫、鱗赫、尾赫、４つの赫子を使う度にそれぞれマスクが変わります。そしてそれぞれの赫子もゲームを進めていく中で進化し形状が変わっていきます。

23区喰種収容所コクリアに囚われていたレートA+の喰種。コクリアから脱出し、アオギリの樹の一員となりました。

アオギリの樹内では、ナキが故ヤモリの座を継いで率いている白スーツの集団に席を置いていました。月山家の執事として月山習に仕えていた喰種『叶』はCCG内で養成された半喰種チーム「クインクス班」の抹殺を試み、ナキ一派に依頼した際に建物裏に隠れていた才子の前に登場しました。死堪は才子の腕を捕食しますが、謎のローブの大男(亜門鋼太朗)に弾き飛ばされてその場を立ち去ります。

死堪は戦闘の際には羽赫、鱗赫、尾赫、３つの赫子を操っています。まず今まで３つの赫子を扱える喰種は登場していませんでした、『東京喰種JAIL』以外では。そして赫子を出す時は目元に格子状の『痣』が浮かんでいます。この格子状の『痣』が、死堪がかつてリオであったという伏線ですね。

格子状のハーフマスクと全身縞模様という服装です。縞模様の服はリオが好んで着ていましたね。ここでもリオの正体への伏線が張られています。右眼は白く濁り、左眼は大きめの黒です。斜視になっていて、髪はボサボサで伸ばしっぱなしの黒髪です。

初登場時才子に対し、「メチャキュートやねえ　メチャおまんじゅうやねえ」
「もちもちもちもちもちもちもちもちもちもち・・・」と発言しています。

それ以降は、語尾には主に記号を使っていたり、フォントも特定のものを使われ独特の喋り方をしています。リオがコクリアから脱出する際エトに助けられ、叶と同様リオもエトに拷問され、洗脳された影響ではないか？と考察している方も居ます。

・リオは縞模様のハーフパンツ、死堪も上に着ている服が縞模様です。
・リオと死堪は両者とも赫子使用時に目元に格子状の痣が浮かんでいます。
・そしてリオは４つ、死堪は少なくとも３つの赫子が出せることが判明しています。

上記３点の共通点と、単行本『東京喰種JAIL』で張られていた様々な伏線。それを組み合わせると、やはり『東京喰種JAIL』主人公リオは『東京喰種:re』のルートで死堪に変貌を遂げた、と考えられますね。

死堪の正体はリオだと確定するシーンが東京喰種:re 134話「いざしらず」(東京喰種:reコミックス14巻収録)内にありました。局長室で旧多、ロマ、死堪が黒磐、瓜江と対峙している時に、ピエロであるロマと死堪に対し旧多が「僕は局長だ　面倒ごとを持ち込んで　僕に　迷惑かけたら駄目でしょうが　ロマ、リオ　2人とも殺せ」と、旧多が死堪に対し『リオ』と呼んでいる事になります。

今まで東京喰種:reの話の中でリオと言う名前は出て来なかったと思います。とすると『東京喰種JAIL』のリオだと確定するのが妥当だと思います。色々な考察が飛び交っていた中、旧多のこの一言で『リオはやはり死堪だったのか』と拍子抜けしてしまった方、納得した方など様々なようです。

今回『東京喰種JAIL』の主人公リオの正体は『東京喰種:re』の死堪だった！という伏線を紹介しましたが、東京喰種全体で見るとまだまだ沢山の伏線が隠されています。各話伏線が散りばめられ、回収されていっています。この機会にゲーム『東京喰種JAIL』をプレイしてみたり、単行本『東京喰種JAIL』を読み返してみたり、『東京喰種』『東京喰種:re』自体を読み返してみるのも面白いかもしれませんね。

ゲーム『東京喰種JAIL』をプレイ済みの方、またはオールクリア済みの方なら話がグッと入って来やすいんですが、ゲーム『東京喰種JAIL』自体中々難しいようです・・・。しかし単行本『東京喰種JAIL』を読むときちんと考えられて作られたゲームなんだなと思います。

作者の石田スイさんやエトが言っているように、ゲーム『東京喰種JAIL』は一人が死を持って歯車が回っていく世界のようです。リオが死にカネキが思い留まった世界が正しいのか、リオが死堪になった今の世界が正しいのか・・・正解はありません。が、色んな「if」を見て感傷に浸ったり考えたりしてみましょう！