【東京喰種】黒山羊（ゴート）の全メンバー一覧！カネキが設立した理由と目的は？

『東京喰種:re』の終盤に差し掛かって設立された「黒山羊(ゴート)」。この組織は喰種を集めて組織されたもので、主人公のカネキが信頼する仲間はもちろんのこと、敵対していたはずのメンバーまでもが参加する形となりました。ここでは、『東京喰種』の簡単な作品情報をはじめ、黒山羊に加入しているメンバーを一覧形式で紹介していきます。

『東京喰種』は石田スイのデビュー作です。現代の東京を舞台に、人の姿に化けた「喰種」が人の肉を喰らいながら生きる物語で、コンセプトはダーク・ファンタジーとなっていますが、サイエンス・ファンタジーの要素もあります。『週刊少年ジャンプ』にて2011年41号から2014年42号までが連載されており、続編にあたる『東京喰種:Re』は2014年46号から2018年31号までが同誌にて連載されました。

ここでは『東京喰種』のあらすじを簡単に紹介します。人間の姿をして人間社会に紛れ込む喰種、それは人間を喰っていきるというものでした。東京の上井大学に通う金木研(かねきけん)は神代利世に恋をしますが、実はその正体は喰種。ある日、リゼに襲われてしまいますが、鉄骨がリゼに直撃し、カネキは命を取り留めました。

しかし、手術によって彼女の臓器を移植されたカネキは半喰種となり、人間を喰わなければ生きられなくなりました。以来、人間を喰うことに苦悩する日々、そして喰種を取り巻く危険に恐怖を抱きながら日々を送ることとなりました…。

黒山羊(ゴート)はアオギリの樹が崩壊した後に、隻眼の王となったカネキによって設立した組織です。カネキが隻眼の王となる前は有馬が隻眼の王だったのですが、有馬が死ぬ直前に遺志を託したのが設立のきっかけとなりました。

リゼから襲われた挙句、鉄骨落下事件により嘉納から喰種化施術を受けて半喰種となった主人公・金木研。『東京喰種』では喰種の仲間たちとCCG捜査官との戦いを繰り広げていましたが、あんていく制圧作戦以降は『東京喰種:re』へと展開され、記憶を失ったCCG捜査官として喰種を討伐する役目を担っていました。そして、喰種の記憶を取り戻したカネキは喰種として、また人間として共存する道を切り開く決意をします。

月山家の御曹司であり、美食を追求する喰種でもある月山習。習はカネキを喰うことを夢みていましたが、そのカネキが行方を眩ましてからは荒れた食事をとっており、健康面が悪化の一途をたどっていました。しかし、堀ちえからカネキが生きていることを知らされ、生きがいを見出し、元気を取り戻します。そのころに月山家崩壊の危機に差し掛かります。御曹司として使命を全うする決意をし、カネキと戦闘をすることとなってしまいました。

結局、カネキにビルの屋上から投げ落とされてしまいますが、その時に自分の命を身代わりにしたカナエに助けられます。そして、下で待機していたちえ、トーカ、ヨモ、観母と合流しました。その後はカネキ率いる黒山羊に協力していますが、カネキと対面した際に今までのことを水に流すといって和解しています。

大企業月山グループの当主であり、月山習の父親でもある月山観母。観母は習の健康が悪化したころから登場しており、習の容態を何とかしようと行動していました。人間オークション編で隻眼の喰種である六月を競り落とそうとするも失敗。そのころに月山家崩壊の危機が迫っていました。月山家の終わりを観母は悟っており、屋敷にいた習に睡眠薬を飲ませて逃がしています。そして、屋敷に残った観母はおとなしくCCGに投降していました。

月山習と高校の同級生で、写真を撮るのが好きな堀ちえ。ちえは普通の人間ですが、習が喰種と知ってからも特に関係が崩れることがなく、そんなちえを習はペットのような存在として扱っていました。容態が悪化した習を治すためにカネキの写真や衣類をカナエに託すなど、月山家には協力的。そして、月山討伐作戦ではトーカとヨモに習の助けを求めています。その後は黒山羊に加入した習とともに行動し、CCGの情報を盗んで活躍していました。

アオギリの樹で11区のリーダーを務めていた万丈数壱。彼はアオギリのアジトに捕らえられてしまったカネキを気遣っており、他の喰種よりも優しい性格で人望が厚い人物です。その後はアオギリから抜け出したカネキと共に行動しており、流島編ではオウルが連れてきた暁の面倒を見ていました。

霧嶋薫香(きりしまとうか)の兄で幼少期に父・霧嶋新と母・ヒカリが捜査官に殺された霧嶋絢都(きりしまあやと)。弱いせいで死んだと言う彼は努力を積み重ねアオギリの樹の幹部にまで上り詰めました。アオギリの樹に加入した笛口雛実(ふえぐちひなみ)の面倒を見ており、オークション編と流島編ではヒナミを助けるために行動していました。しかし、アオギリの樹の壊滅後は、ヒナミを想ってか黒山羊に加入したヒナミと行動を共にしています。

幼少期に捜査官から父と母を殺されてもなお、憎むことなく優しい性格をした笛口雛実。父と母を殺された後は「あんていく」で生活しており、漢字を教えてくれるカネキをお兄ちゃんと呼んで慕っていました。

カネキが行方不明になってからカネキの力になるためにアオギリの樹に加入。オークション編で記憶を失いCCGとして活動していたカネキをオウルから守っています。そして、記憶が戻ったカネキと共に黒山羊で活動することとなりました。

アオギリの樹の幹部で刃のリーダーを務めている草刈ミザ。オークション編では、ナキのサポートを嫌悪しつつも何とかやっていました。その後はナキが仲間想いな人物だということを知り、ナキを見直している様子です。流島編では捜査官に苦戦しており、そんなときに月山習とカヤに助けられ本土に生還していました。そこで知ったカネキの思想に興味を示し、そのまま黒山羊に加入することとなりました。

ヤモリ一門に所属しているホオグロ。彼はヤモリやナキのことを大兄貴、兄貴と言って慕っており、ヤモリ一門には承正と戦闘で引き分けとなったことをきっかけに所属することになりました。ナキの仲間想いな性格に惹かれ、死ぬまでついていく覚悟をしています。

カネキからはレートA＋と判定された実力で、流島編では捜査官たちを前に奮闘し何とか生還していました。その後ナキが黒山羊に加入することになったため、同時に吸収された形になります。

ホオグロと同じヤモリ一門のメンバー井寺承正。ヤモリがカネキに殺される前に、Sレートのナキに倒されたことをきっかけに加入しました。流島編では、ホオグロらともに捜査官と奮闘しており、月山習と亡霊カヤの援護によってなんとか生還しています。彼もホオグロと同じ過程を得て黒山羊に加入しています。

ヤモリを神アニキと慕っているナキ。コクリア襲撃によってコクリアから脱走していました。Sレートと実力は格上の人物ですが、度々言葉を間違えるなど頭は悪い様子。しかし、仲間想いな性格で、死んだ仲間の名前をすべて覚えているということから、仲間に慕われています。

流島編では宇井らとともに奮闘しており、月山習とカヤに助けられています。本土への生還後はヤモリを殺したのがカネキだと知りますが、決闘でカネキの実力を認め黒山羊に加入することとなりました。

「あんていく」の開店当初から身を置いている入見カヤ。元々はブラックプードルの首領をしていたほどの実力者でしたが、芳村の魅力に惹かれてあんていくで働くこととなりました。あんていく制圧作戦では、ブラックプードルのメンバーを再結成し捜査官と命がけで戦っています。流島編では、CCGの前に再び姿を現し戦闘を繰り広げました。そして、負傷した元アオギリメンバーを助け、本土へ生還。そこでカネキと再会を果たしました。

古間円児も入見カヤと同じく芳村に惹かれて「あんていく」の開店当初から身を置いている人物です。元々はブラックプードルと敵対する魔猿の首領で、捜査官を殺しまわっていた時に芳村から誘われた流れになります。彼もカヤと同じくあんていく制圧作戦で魔猿を再結成し戦闘を繰り広げていました。そして、一度は姿を消したものの、コクリア襲撃から帰還したカネキの前に姿を現しています。

カネキの前に初めて喰種として立ちはだかった西尾錦。彼は姉が信用していた人間が姉を裏切り、捜査官から殺された過去を持っており、それからは人間を恨み続けていました。しかし、カネキとあったころは最愛の人が人間であり、恋人関係となっています。そんな彼女が月山習によって喰われてしまいそうなところをカネキが助けたことで、カネキが働くあんていくに身を置くこととなりました。

流島編では喰種化研究を続ける嘉納を追っており、研究所に姿を現していました。しかし、ロマに邪魔をされ、結局ロマを捕獲して本土に生還しています。

姉を有馬に殺されたことから有馬と一戦を交えますが、深手を負ってしまい、芳村に助けられたことで「あんていく」に身をおくようになった四方蓮示。それからはあんていくのメンバーを守るためさまざまな活動をしています。そして、コクリア襲撃戦では有馬に殺されかけたアヤトを助け、再び有馬と戦闘を繰り広げるものの、返り討ちにあってしまいました。その後無事にコクリアから生還しています。

アヤトの姉で、カネキをあんていくに誘い入れた霧嶋薫香。あんていくで働きつつ、高校にも通っていました。あんていく制圧作戦以降は居場所を失い、身元の安全のためにすべてを捨てることとなりました。

元は父の仇として真戸呉緒(まどくれお)を憎んでいましたが、復讐心を克服してかクレオの娘・アキラをと会った時はヒナミとハグさせ、アキラの心変わりのきっかけを作りました。その後、カネキにこれまでの想いをぶつけ、カネキと結ばれることとなりました。

コクリア脱出の際にカネキが脱走させた府河。助けられたからなのか、カネキに忠誠を誓っているようで、府河以外に脱走させた喰種の統率を任されています。

シロナと常に行動を共にしていた安久黒奈。元々二人は人間で、さらにCCGアカデミーで優秀な成績を残していましたが、亡くなった両親の真相を嘉納から知らされたことで喰種化施術を受けました。以来、喰種として活躍する二人でしたが、アカデミーのころから知っている什造にシロが殺されてしまいます。そして、シロを体内に吸収し、嘉納にシロを蘇らせてほしいと懇願しますが、嘉納に軽くあしらわれてしまいました。

そして、嘉納を殺すことを決意しました。しかし、その時にロマたちの邪魔が入ってしまい阻止されています。その後、綿に捕獲され本土に帰還しますが、そこで黒山羊のメンバーを知りました。はじめは黒山羊に協力するつもりではありませんでしたが、結局カネキを逃がす形でオウルと共に亜門と戦闘を繰り広げています。

正義感が強く、世の中の不正を許さない亜門鋼太郎。亜門は『東京喰種』の物語序盤からCCGとして登場しており、その時は一等捜査官である真戸呉緒(まどくれお)とパートナーを組んでいました。その後、アオギリの樹を壊滅させた功績によって上等捜査官に昇進し、真戸呉緒の娘である真戸暁とパートナーを組んでいます。しかし、梟討伐作戦でカネキと対峙して死亡。したはずですが、嘉納の喰種化施術を受けて喰種となってしまいました。

父・真戸呉緒と母・真戸微と両親が、どちらもCCGの上等捜査官という秀逸さゆえに失ってしまった娘・真戸暁。アカデミーでは首席で卒業するほどの人物で、行動には全く無駄がありません。亜門とパートナーですが、亜門の正義感に惹かれて好意を寄せていました。

流島編では喰種の滝澤をかばうなど、初めは両親を奪った喰種を憎んでいましたが、喰種と関係を持つことで次第に心の変化を見せています。そして、黒山羊内で喰種となった亜門と再会を果たしていました。

二等捜査官として登場し、法寺項介とパートナーを組んでいた滝澤政道。彼は暁をライバル視しており、努力を積んでいたものの、結局は暁に負けて成績が2位でした。彼も亜門と同様に喰種化され、心を入れ替えて喰種として生きることを決意して滝澤の名からオウルに変更しています。流島編にて自分をかばった暁を本土に連れ帰り、暁を助けるため絵に黒山羊のメンバーを回収しにいきました。

若いころは最強と言われる有馬とコンビを組んでいた平子丈。有馬と行動していたためか、上等捜査官にして准特等捜査官をしのぐをほどの実力を有していますが、あんていく制圧作戦ではカネキに敗れていました。オークション編で有馬の顔に化けたウタと対峙していますが、それでも躊躇なく攻撃しています。流島編でカネキと再会し、真相を知らされた平子はカネキをほう助する形でコクリアから帰還しました。その後CCGに辞表を出しています。

有馬との戦闘を終えたカネキの前に姿を現した僧頭理界。有馬が所属する和修家の分家の一つ、僧頭の出身で、カネキの前に現れたときは子供達と共に有馬に別れを告げています。そして、コクリアから脱出するカネキを手助けし、カネキと共に無事帰還しました。その後黒山羊に吸収され、子供らの中では一番上のようです。

有馬夕作も有馬との戦闘を終えたカネキの前に姿を現しています。有馬姓は分家の中でもいくつか存在しているようなので、有馬の弟ではなさそうです。その後、僧頭理界と同じくカネキのコクリコ脱走を手助け、帰還後は平山羊の全メンバーと顔を合わせることとなりました。

伊丙入(ハイル)の遠い親戚である伊丙士皇。有馬戦を終えたカネキの前に姿を現しており、そこで有馬に別れをいっていました。そして、彼もカネキのコクリア脱出に手を貸しています。喰種の駆逐数は理界や夕作よりも多く、0番隊の中で有馬に近い存在なのかもしれません。

先代の隻眼の王・有馬貴将の遺志、それは「喰種とヒトが理解し合える世界を作る」ということでした。つまり、カネキは有馬の遺志を継ぎ、この目的を果たすために黒山羊(ゴート)を組織したということです。また、アオギリの樹の崩壊に加え、旧多の台頭による喰種への弾圧が始まったことで、喰種を守るための目的もあります。黒山羊のメンバーには、この意見に賛成あるいは組織の思想に興味を示した者たちが集まってきていました。

黒山羊(ゴート)の目的は果たせたといえるかもしれません。ただ、黒山羊・ゴートの設立後にカネキが龍化したため、カネキをもとに戻すために黒山羊のメンバーが奔走し、カネキがCCGの佐々木俳世として活動していた時期があったからこそCCGも手助けをする形となったので、カネキがなければ不可能だったといえるでしょう。

梟である芳村の子・エトは高槻泉という名前で作家として活動していました。その高槻が書いた7作目が『黒山羊の卵』です。『東京喰種:re』の5巻の最期のページには本の一文が掲載されているので、その詩について考察していきます。

はじめのワードとして気になるのが「みっつのあたま」。この鍵となる人物が主人公のカネキだと考えられますが、そのカネキを形成している人物を指しているかもしれません。それが母、ヤモリ、リゼなのではないででしょうか？母の思想はカネキを苦しめた元凶、リゼはそんな母の思想を「弱さ」であると反論、そしてその意見を肯定するきっかけを生んだのがヤモリでした。

カネキは三つの頭をコロしたのか？と自問自答のようなことをしています。これは、カネキが三人をコロしたとでも言いたいのでしょうか…。この辺は微妙な線で、ヤモリは間違いなくコロしたと言えますが、そのほか母とリゼは物理的にコロしたとは言えません。リゼはカネキが喰種となったときから正常な状態になっていないのですが、ある意味コロしたといえます。

母は直接というよりも、カネキのために家事と仕事を両立させた結果、過労死してしまいました。そのため、まさに文の後半に載っているように「コロした、のだろうか。」といった感じでしょうか？

カネキは鉄塔を上っている最中に、自分が毒でできていたと思うと同時に「あの女こそが毒だった」と話しています。あの女とは母のことであり、自分自身が毒であるならば自分を生んだ母が毒だったということになります。結局、カネキは死ぬために鉄塔を上りはじめ、高いところを目指していきます。自殺願望の現れだったのでしょうか？

カネキは鉄塔の先で、天から伸びるロープを必死で手繰り寄せるような言葉がかかれています。最期は塔が震えたとあるので、死んだのはお母さんの声で震えていた塔全体だと捉えることもできます。だとするならば、三つの頭が三つの母であり、救済への暗示だったのかもしれません。

黒い羊を黒山羊(ゴート)と読んでしまうほど『東京喰種』にはまっていると言われています。黒い羊は欅坂46の楽曲のことですが、この感想以外にも同じ意見が多数挙がっていたので、それほどの影響を与えたことがうかがえます。

黒山羊のメンバーが登場した場面で緊迫感が高まったと言われています。宇井とは、月山家につかえる喰種ですが、ファンクラブが凄いようです。やはり、黒山羊にはカネキに憎悪を燃やしていたナキまでが加入することとなったので、気になる人は多いのかもしれません。

カネキが黒山羊を結成したのと同時に、あんていくメンバーとの再会で鳥肌がたったと言われています。最終話になってしまうのか？と考えさせられるような展開で、感想のように嬉しいと感じつつも、悲しいような気持ちとなりました。

黒山羊(ゴート)の全メンバーを一覧形式で紹介してきましたが、いかがでしたか？黒山羊の目的は「人間と喰種との共存」だったのですが、振り返ると『東京喰種』の序盤から終盤にかけて、それぞれの登場人物の心の変化はこの目的へと進んでいたように感じます。1人1人がカネキへ大きな影響を及ぼしており、人間を喰う喰種と喰われる人間が共存するといった果てしない願望をついに果たしました。

1人1人がカネキへ大きな影響を及ぼしており、人間を喰う喰種と喰われる人間が共存するといった果てしない願望をついに果たしました。これは登場人物が主人公だけでなく、1人1人が多きな役割を持っているといえますので、ぜひこの機会に黒山羊とその他メンバーの活躍を振り返ってみるといいでしょう。