ノルウェイの森の実写映画あらすじを解説!キャストや感想は?【松山ケンイチ】

村上春樹のベストセラー作品『ノルウェイの森』は1987年に刊行され、2008年に映画化されました。映画『ノルウェイの森』のキャストやあらすじ、感想などをネタバレしながら紹介していきます。あらすじは、ワタナベと親友のキズキ、そしてキズキの恋人直子が青春時代を3人で過ごしていたところ、ある日突然キズキが死んでします。その喪失感から地元を離れ上京したワタナベは、程なくして直子と再会します。キズキの”死”に囚われてしまった二人の愛とは何か、生と死についてが描かれている残酷だけど美しい物語です。

ノルウェイの森の実写映画あらすじを解説!キャストや感想は?【松山ケンイチ】のイメージ

目次

  1. ノルウェイの森の実写映画が気になる!
  2. ノルウェイの森とは?
  3. ノルウェイの森の松山ケンイチなどの映画キャストを紹介!
  4. ノルウェイの森の実写映画あらすじをネタバレ解説!
  5. ノルウェイの森の実写映画を観た人の感想や評価は?
  6. ノルウェイの森の実写映画あらすじまとめ!

ノルウェイの森の実写映画が気になる!

『ノルウェイの森』は、村上春樹の長編小説で、ベストセラーにもなり世界的にも有名になった作品です。『ノルウェイの森』が発刊されてから何年か経過した後でも人気は止まることを知らず、発行部数が1000万部超えをした際に、さらに話題を呼び映画化が決定しました。今回は、映画版『ノルウェイの森』について、キャスト紹介から、あらすじやネタバレまで、紹介していきます。

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ノルウェイの森とは?

『ノルウェイの森』は、2010年11月に公開された日本の映画です。原作は村上春樹の5冊目の長編小説になり、1987年9月に講談社から書き下ろし作品として上下二分冊で刊行された同名小説の『ノルウェイの森』です。

原作『ノルウェイの森』は、村上春樹自身が装丁を手がけ、赤と緑色の鮮やかなデザインが、日頃小説を読まない若い女性層の支持を呼び込みました。また、当時ブームだった80年代後半は男女が文学小説作品をデートの話題にするほどの、歴史に残る社会現象でした。

刊行以来、20年以上に渡って世界中で愛されてきた村上春樹の長編小説『ノルウェイの森』は累計発行部数が1000万部越えのベストセラー小説となり反響呼び、2008年に映画化が決定しました。それから2年の歳月を経て、2010年11月に松山ケンイチが主演の映画『ノルウェイの森』が公開されました。

『ノルウェイの森』のキャッチコピーは”深く愛すること。強く生きること”であり、人間の愛と性、生と死についてを、松山ケンイチ主演で叙情的に描かれています。

ノルウェイの森の松山ケンイチなどの映画キャストを紹介!

松山ケンイチ/ワタナベ

『ノルウェイの森』の主役、ワタナベを演じているキャストは、今や多くのドラマや映画に出演している、松山ケンイチさんです。彼は2002年の『ごくせん』で俳優デビュー果たし、その後も実写化困難とされてきた個性的なキャラクターを見事に演じ、そのどれもが役にハマってきたことから”カメレオン俳優”とも賞賛されています。

『ノルウェイの森』では、親友の自殺とい言う辛い過去から逃げるようにして東京の大学に進学し、その中でも出会う人々に影響され、松山ケンイチは強く生きて行こうとするワタナベを演じます。

菊地凛子/直子

『ノルウェイの森』の直子を演じているキャストは菊池凛子さんです。1999年に、本名の菊池百合子の名で『生きたい』でデビューし、所属事務所に頼らず自ら国内外のオーディションに積極的に受けにいく姿勢が高く評価されており、複数の国際的な映画祭で称賛され、2006年には、ナショナル・ボード・オブ・レビュー新人女優賞とゴッサム賞新人女優賞を受賞したりなど世界で活躍する演技派女優です。

『ノルウェイの森』では、自殺したキズキの元カノでキズキの死のトラウマから精神的に病み、壊れていってしまう姿を演じています。

高良健吾/キズキ

『ノルウェイの森』最も重要と言っても過言ではない出来事、それはキズキの死です。その役を演じているキャストは、これまでに多くのドラマや映画に主演、出演し数々の受賞もしている実力派俳優の、高良健吾さん。松山ケンイチさんと同じで『ごくせん』(2005年)で俳優デビューし2006年『ハリヨの夏』で映画デビューを飾りました。

高良健吾さん演じるキズキの死の理由は、はっきりとは語られていませんが『ノルウェイの森』で登場してくる短い時間の中で印象に残るのは確かです。

水原希子/緑

『ノルウェイの森』の作中で、少し雰囲気が変わる描写があります。それは不思議な魅力を持つ緑が登場してくるシーンです。緑を演じるキャストはアメリカ人と韓国人のハーフで日本を中心に世界で活躍するモデル兼女優の水原希子さんです。女優デビューは『ノルウェイの森』で、今では多くの雑誌に載っていたり、数々のドラマや映画にも出演してます。『ノルウェイの森』では、活発な性格で明るく天真爛漫な緑を演じています。

霧島れいか/レイコ

京都の山奥にある療養所で直子の同室人である女性レイコを演じているキャストは霧島れいかさんです。高校卒業後はOLだった霧島れいかさんですが、名古屋のモデル事務所に3年在籍後、25歳の時に女優を目指し上京しました。1998年にテレビドラマ『ブラザーズ』に出演以降は、数々の映画やテレビドラマ、CMなど、多方面でご活躍されています。

霧島れいかさん演じるレイコは、患者たちにピアノを教えている為”先生”と呼ばれていますが、入院して7年になる療養所の患者の一人です。

玉山鉄二/永沢

ワタナベが生活する学生寮の上級生、永沢を演じているキャストは、玉山銀二さんです。玉山銀二さんは、高校時代にモデルを経験し、その後1999年6月に、ドラマ『ナオミ』で俳優デビューし、2001年に『サムライガール21』で映画デビューを果たしました。今や数多くの作品に出演しています。

『ノルウェイの森』では、主人公ワタナベを誘いガールズハントをします。遊びに更けているようですが、外務省に入省するなどの優秀さで、独自の"人生哲学"を持っている永沢を演じてます。

初音映莉子/ハツミ

永沢の恋人ハツミ役を演じているキャストは、初音映莉子さんです。初音映莉子さんは1998年にタレントとしてデビューし、1999年にドラマ『ラビリンス』にて女優デビューをしました。その後2012年にハリウッド映画の『終戦のエンペラー』で日本人ヒロインとして出演が決まり、ハリウッドデビューを果たしました。

初音映莉子さんにとって、映画出演が6作品目になる『ノルウェイの森』ではお嬢様学校に通う東京の女子大生で、上品だけどユーモアがあり、理知的で穏やかな女性を演じています。

ノルウェイの森の実写映画あらすじをネタバレ解説!

1967年兵庫県神戸市。キズキと直子は幼馴染で二人は恋人同士でした。高校時代、キズキと仲の良かったワタナベはその縁で直子とも親しくなり、青春時代を三人で過ごします。ところが、ある日突然キズキは自殺します。車の中にガスホースを引き込みエンジンをつけ、排気ガスを車内に充満させて死亡しました。

キズキが死んでから、心に大きな穴が開いたような深い喪失感を感じていたワタナベは、誰も知らない環境で全てを忘れたく、東京の大学に進学し上京します。進学後、当時安保闘争で学生運動が盛んな時代、学生運動にのめり込んでいるルームメイトに誘われますが、過去のトラウマから人と深く関わることを避けていたワタナベは心動かされず、時間さえあれば読書、他の時間はレコード店でのアルバイトをして過していました。

そんな中、唯一気楽に話せる男性がいました。それは、上級生の永沢です。ワタナベは永沢のつかみどころのないところや、洗練された面に惹かれていました。不思議なことに永沢もワタナベを気に入り二人はよく行動を共にします。驚くほどの高貴な精神を持ちながら、同時にどうしようもない俗物の永沢は、女性にモテる為二人でガールズハントをしに行きワタナベは複数の女性と関係を持つようになります。

ある日、東京の公園で直子と再会します。故郷ではないところで再会した二人は、久しぶりに屈託なく会話ができ、直子から土曜日に電話をしていいかと言われ、それから毎週日曜日二人は会うようになります。再会しても、二人はなんとなくキズキの話はしませんでした。

定期的に会うようになり直子に惹かれているワタナベは直子の20歳の誕生日にプレゼントを渡します。直子は「18歳と19歳を行き来できればいいのに、そうすれば、いろんなことがもっと楽になるのに」とこぼし、涙を流します。ワタナベは直子を抱きしめそのまま二人は身体を重ね関係を持ちます。

直子が処女だったことに驚き、キズキとは一度も寝なかったのかと直子に聞きますが、泣き始める直子に、すぐに聞くべきではなかったと謝罪しますが、直子はその後姿を消してしまいます。直子と連絡が取れなくなったワタナベは直子の実家に弁明の手紙を書いて送ります。直子がいなくなってしまった喪失感から、アルバイトの量を増やし重労働の現場でも働くようになり、その傷を癒そうとします。

夏休み明け突然ワタナベに話しかけてくる女性がいました。それは同じ授業を受けている緑と言う女性です。緑はワタナベに屈託無く話かけてきてワタナベを癒します。その明るさや不思議な魅力にワタナベも惹かれていきます。緑はワタナベを家に招待し手料理でもてなします。

家族の話をし、母は他界し姉は婚約者とドライブへ、父はウルグアイに行ったきりロバの絵葉書を寄越したきりと話います。後に父の話は嘘で本当は病気で入院しており重篤と言うことがわかります。二人の時間を過ごしたあと自然な形で二人はキスをしますが、付き合っている人がいると緑はワタナベに言い、ワタナベも好きな人がいると伝えそれ以上の関係にはなりませんでした。

その頃直子から手紙が届き、精神を病み京都の山奥にある療養所に入院していることを知らされます。今はまだ会えないが、外の人たちと会えるまで回復したら会いにきて欲しいと書いてあり、その後医師の許可が出たのでワタナベは直子に会いにいきます。療養所では二人きりにさせることができない為、音楽の先生でもあり患者の一人であるレイコがオブサーバーとしていつも付き添いますが、二人は再会したことを喜びます。

レイコの目を盗んで二人きりになった直子とワタナベは、草原の中を歩きながら”知っておくべき”と、直子はキズキの話をします。キズキが生きている当時、恋人同士であった直子とキズキは、互いに求め会い、ワタナベが指摘したように身体を重ねようとしたことがあると言います。ですが、直子の身体がキズキを受け入れることができず、何度も挑戦してみたがどうしても無理で、直子は濡れず開かなかったと話します。

何故、本当に愛していたキズキとはダメで、好意はあるものの、キズキ以上に愛せないワタナベに身体が受け入れたことを青子は悩み苦しんでいました。キズキが死んだ後、人とどう接すればいいのかわからなくなったと直子は話します。

レイコに二人で何をしていたのか問われた際、直子は「やったわよ。でもうまくいかなかった。大きくて入らなかった。7年もお休みしていて」と意味不明な話をし、ワタナベは戸惑いますが、それはレイコの夢の話だそうで、直子とレイコは笑い始めます。二人は親密な関係と言う事を知ったところでワタナベは東京に帰ります。

東京に戻ったワタナベは緑の父が病気で重篤なのを知ります。後に緑の父は亡くなってしまいますが、お葬式が嫌いで、そう言うところでワタナベには会いたくない為来ないで欲しいと言う緑にワタナベはそのまま了承します。

その頃、永沢は飛び回る外務省への就職を決め、交際しているハツミさんのことはどうするのか問いますが、永沢は好きにすればいいと言いワタナベに怪訝されます。永沢とハツミの会食に同席したワタナベは、ハツミに催促されながら永沢と女遊びをし性行為をした話をします。ハツミは何故自分だけでは足りないのかと永沢を責め、これまで”物分かりのいい女性”だったのですがその場を後にします。

帰りのタクシーの中で、ハツミに永沢との関係をどう思うのか聞かれたワタナベは、「僕がハツミさんなら別れる」と伝えハツミは納得したようでしたが、どうしようもないくらいに永沢を愛してしまっている事を話します。しかし、永沢が就職し、一人でドイツに赴任して2年後に、ハツミはどこかの男と結婚します。さらに2年後カミソリで手首を切って自殺します。

一線を超えていないながらも、会う度に緑への思いが高ぶっていくワタナベでしたが、それは緑も同じようでした。葬儀が終わった後緑は奈良の恋人のところへ行きましたが喧嘩してしまし、そのまま一人で青森まで旅行に行ったと話します。旅行をしている間、ワタナベのことが頭から離れなかったと話す緑に対してワタナベは何故だと問います。貴方のことが好きだからに決まっていると緑はワタナベに思いを伝えます。

いつものように、緑が私が何を考えていると思うかワタナベに聞いたところ、ワタナベはいつものように返すのではなく、場所をわきまえて欲しいと言います。その返答にがっかりした緑は、そんな答えが帰ってくると思わなかったとその場を後にします。その後緑と電話も繋がらなくなり学校で話しかけても話したくないと言われるようになります。直子の誕生日から7ヶ月遅れてワタナベは20歳の誕生日を迎えます。

直子から手紙がきて、雪が降り始める頃、ワタナベは再び直子に会いに行きます。直子は症状が悪化しており自暴自棄になっていました。そんな直子に一緒に暮らそうとワタナベは提案します。どの道寮は早く出ると言葉を残して東京に戻ったワタナベは言葉通りに、すぐにアパートに引っ越します。

レイコからの手紙に、直子の症状がさらに悪くなり、幻聴も始まり会話もできなくなっていると書いてありました。直子は全てを閉ざしてしまったようです。

緑と和解したワタナベは、緑から恋人と別れた事を聞きます。ワタナベは緑に気持ちを伝えながらも、今はとても事情が混み合っている為時間が欲しいと話します。緑は待っているから、私を取るときは私だけをみて私を抱くときは私だけのことを考えて、そして私を傷つけないでとワタナベにお願いをします。

緑とワタナベ「時間が欲しい…」

そんな中、直子が森の中で首を吊って自殺しました。ワタナベはショックで放浪の旅に出ます。

海辺の洞窟で野営し、海が荒れる中大声で泣きわめきました。

そして東京に戻るとアパートの部屋の前にレイコが訪ねて来ていました。レイコは夫も娘もいますが今後は旭川で音楽教室をやっている友人のところへ行き手伝いをするそうです。

レイコはワタナベに身体を求めます。驚くワタナベに対してレイコは「そうすべきだと思う」といいワタナベはそれに応じます。レイコは別れ際に「幸せになりなさい。私と直子の分も」と言いワタナベの背中を後押しします。

緑に会いたいと電話するワタナベ

直子を見送った後ワタナベは緑に電話をかけ、「君以外求めるものは何も無い、はじめから二人でやり直したい」と伝えます。緑は「今どこにいるの?」と聞きます。キズキは17歳のままで、直子は21歳のまま時間が止まっている中で、ワタナベは「僕は今…どこにいるんだろう」と自分自身が何処にいるのかわからなくなります。

ノルウェイの森の実写映画を観た人の感想や評価は?

こちらの方は、原作『ノルウェイの森』を読み終えた感想です。私も、あらすじを読んでから原作を手にした時の感想は、さすがは村上春樹さんの小説だと思いました。

確かに村上春樹さんの作品を読んだ人たちの感想を見ると、賛否両論のような気がします。私の個人的な感想としては、『ノルウェイの森』では、結果的に直子は壊れていってしまいますが、その姿は鮮明に描かれており、だんだんとおかしくなって行く姿がしっかりと伝わってくると思いました。その表現の仕方が今では当たり前のような表現になっているようです。

『ノルウェイの森』の感想やレビューをいくつか見ているとこの方の様に、繰り返し何度も読み返しているといった感想が多くありました。読者の心を掴む作品であり、現代には無い一昔前の生活を感じることができるなか、現代にも通じる愛の構図がある為、中毒性があるのだと思います。

この方の感想にもある様に、原作を知っている方からすると「2時間では足らない」などや、「映画では大事なところをカットしすぎている」といった感想が多く見られました。また、原作を知らずに、あらすじやキャストに惹かれて映画を見たという方々からは「あらすじに惹かれて見たが、色々疑問点があるし何だかよくわからなかった」などの感想や、「映画を見た後に原作を読んだら理解できた部分が多々ある。」と言う感想。

そして「映画だけだけでは全ては理解できなかった」と様々なレビューサイトでマイナスの感想が書かれているのも事実です。実際に私も「大事なところがカットされすぎでは無いだろうか、これでは原作を知らない人からすれば疑問点は多く生まれてしまうし、ただの暗い映画だ」と言ったマイナスの感想ももちろんあります。

ただ、マイナスの感想もあればもちろんいい評価をしている感想も見られます。この方の言う様に、原作にも忠実に再現しようと、それぞれのキャストがいい味を出しています。また、音楽も映像も綺麗で、ワタナベを演じているキャストの松山ケンイチさんが、直子が亡くなった後に大海原で泣き叫ぶシーンなど、大荒れの海がワタナベの感情を表現していると思います。

ノルウェイの森の実写映画あらすじまとめ!

ここまで『ノルウェイの森』についてのあらすじからネタバレ、キャスト紹介をしてきましたが、いかがでしたか?『ノルウェイの森』はあらすじにもある様に喪失感に耐えきれず壊れていってしまう直子、反対に、始めは過去のトラウマから、人と深く関わることを避けて生活するが、乗り越える為に強く生きて行こうとするワタナベの対象的な生活が描かれています。

原作があの有名な作家、村上春樹さんですから原作が好きで映画を見た方と原作を知らずあらすじや評価を通して興味を持った方もいると思います。突然大切な人と二度と会えなってしまうと言うことは誰にだって起こり得ることなので、もしも大切な人が突然いなくなってしまったら、自分自身はどう生きていくのだろうかと考えさせられる映画ですので、ぜひ見てみてはいかがでしょうか。

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